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58話 ユウ&ミーシェside ケーキパニック

腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが — novelba.com · All chapters

58話 ユウ&ミーシェside ケーキパニック

ドゴーン!!

「サラ姉さん!もうやめて!」

「ぐっ…うう…。」

「私…そんなボロボロになる姉さんは見たくない!!」

「いい…のよ…。これは私が決めたことだから…!」

「もう一回…!」

「ダメ!!お姉ちゃん!!」

ミーシェはサラの体にしがみつく。

「お姉ちゃんは頑張った…!でも…今回は相手が悪かったのよ…!お願いだら…諦めて…!」

「嫌よ!私は…私はあなた達のために…!ここまで頑張ってきたのに…負ける訳にはいかないわ!!」

サラは暗黒物質のようなものをオーブンに入れようとする。

「やめて!そんなもの入れたら…!」

ドゴーン!!

「「「きゃあぁぁ!!」」」

ボロ…

サラの髪の毛は爆発によりチリチリになる。

「ぐっ…まだ…まだ…よ…!」

「お姉ちゃん!もうやめて!!」

「サラ姉さん…ヴィーナスフラッシュ!」

「!…ちょっと…ベル?!」

「ごめんね…サラ姉さん。本当はこんなことしたくなかった…でも…でもサラ姉さんの料理の下手さは…次元が違う。ここは…私に任せて!」

ボカッ!

そんなベルの頭をユウが軽く殴る。

「痛!…ちょっとユウさん?何するのよ!」

「…長ったらしく茶番繰り広げてんじゃねえよ…。お前が料理しても同じだろ?」

「そ、それは…!」

「ユウ…!」

サラは大罪魔法を打ち破り立ち上がる。

「私が…決めたことなの…邪魔しないで…!」

「あのなぁ…。さすがにこれ以上は見てられないって。て言うかどんだけ下手なんだよ…?料理以前の問題だろ…。材料とかなに使ってんの?」

「普通よ。レシピ通りの食材を使ってるわ。」

「それならなんで…」

「それだとパンチが足りないと思って…ばくだん岩の欠片を粉末状にしたものを混ぜてるわ!」

サラはドヤ顔でそう言う。

「まてまて!爆発の原因絶対それだろ!」

「他にも爆弾トカゲの尻尾とか爆弾コウモリの羽とか…」

「だから爆発の原因それ!!なんでそんなに爆弾入れたがるんだよ!!パンチとかのレベルじゃねえんだよ!!」

「うるさいわね!邪魔しないでちょうだい!」

サラはもう一度キッチンに向かう。

「「ダメぇ!!」」

それをミーシェとベルフェゴールがすがりつくように止める。

「はあ〜…くだらねぇ〜…。」

「…」

ドゴーン!!

「「「きゃあ〜!!」」」

茶番を繰り広げている所を優はボーッと見つめている。

「誕生日…か…。そう言えばこの世界も時間の概念は地球と同じだったな。」

この世界は元いた世界と同じ時間の流れだ。

今日は12月1日である。

「ミーシェの誕生日…まさかもう明後日だなんて…。プレゼントどうしよう…。」

そう、優が知らなかっただけで、ミーシェの誕生日は既に明後日まで迫っていた。

「…なにか喜ぶもの…ミーシェって何が欲しいんだ…?」

ドゴーン!!

「「「きゃあー!!はははっ!!」」」

「…おい。何お前ら楽しみ始めてんの…?」

「あははっ!ユウも一緒にやろうよ!楽しいよ?」

「何が楽しいのか全く理解できないんだが…。」

「なんかね…とにかくドガーンって!走馬灯みたいなのが見えて楽しいよ?」

「どんな楽しみ方だよ…。そろそろ怪我するからやめとけ。サラみたいに杖つく羽目になるぞ?て言うかお前はそろそろサラに本当の作り方教えてやれよ…。」

「そうしたいんだけど…お姉ちゃん自分でやるからいいって聞かなくて…。」

「ははは…あいつそろそろ死ぬんじゃね?」

「わ、笑えないよ!」

「…そうだ、ミーシェ…。」

「ん?」

「なにか欲しいものあるか?」

「え?あ…誕生日プレゼントの事?」

「ああ…まあな…。」

「うーん…特にないかな…。ユウには色々貰ってるし。気持ちだけで十分だよ。」

「そ、そうか…。」

(それが一番困るんだよな〜…。)

「あ、でも最近少し寒くなってきたから…なんか暖かい物欲しいかも。」

「暖かいものか…分かった。考えとくよ。」

(暖かいものね…マフラーとかが定番か?あれ?でも確かこの世界って…。)

「…ミーシェ、マフラー…って知ってるか?」

「…何それ?食べ物?」

「いや、知らないならいい。」

「?…そう…?」

「フフフ…ついに出来たわ…。ユウ、味見してみてちょうだい。」

サラはお皿に乗った真っ黒な 暗黒物質 ケ ー キ を優の前に差し出す。

「お、おえ…。臭いと外見からしてまず無理なんだけど…。」

「大丈夫よ。砂糖で誤魔化したから!味は保証するわ!」

「誤魔化してる時点で信用出来ねえんだよ!どこからその自信湧いてくんだよ…?」

「いいから食べなさいって。」

サラはパイ投げのようにケーキの皿を持つ。

「いやいや、構えがおかしいから!」

「口開けなさい!」

「や、やめろ!!」

「ベル、抑えて!」

後ろからベルが優の肩を掴む。

「おい?!ベル?!」

「…ごめん…ユウさん。こうでもしないと…私死んじゃう。」

きっと優に味見してもらう前に先にベルが被害にあっていたのだろう。げっそりとした顔でベルが優を抑えていた。

「おい!嘘だろ?!そ、そんなもの本当に食わせる気か?!まだ家畜の餌の方がマシだぞ?!おい!やめろって!俺はまだ死にたくねぇ…

ぐっ…うわあああああぁ!!」

「どお?…美味しいでしょ?」

「…」

「…ユウ?」

「…」

「あ…昇天してる…。」

「…はっ!今川の向こうで母さんが手を振ってた気が…!」

「あ、危なかった…ユウさん戻ってきた!」

「どうだった?」

「どうもこうもねえよ!控えめに言って死ぬほど不味かった。これミーシェに食わせる気か?あいつ死ぬぞ?割と冗談抜きで!てかこれこの世のものなのか?」

「そ、そんなに言わなくていいでしょ?!」

「マジで不味いんだって!これ食うくらいならレジェンド級の魔物と素手で目隠ししながら戦った方がまだマシだわ!」

「そ、そんなに…?」

「ああ、不味い。」

「…そう…。ケーキ…どうしようかしら…?」

「向き不向きがあるんだって。お前は料理が死ぬほど向いてなかったってだけだ。」

「そういう事ね…。」

「お、やっと分かったか。」

「私…このままこれと同じケーキをミーシェに食べさせるわ。」

「「…は?」」

「分かったのよ、大事なのは…きもちよ!」

「まてまてまてまて…!」

「姉さん、話し合いましょ?」

「よーし…!待ってなさい!ミーシェ!」

「は?ちょ…おい?!」

嘘だろ?

~おまけ~

サラの目の前には優が食べた自作の 暗黒物質 ケ ー キ

「そ、そんなに不味いのかしら…?」

サラはフォークで一口サイズ取る。

「…」

パク…

「!…これは…!」

ガシャーン!!

「お姉ちゃん?!なんの音?!」

ミーシェが駆けつけるとサラが自分の 暗黒物質 ケ ー キ に顔を埋もれさせていた。

「お、お姉ちゃん?!…はっ…!い、息をしていない?!」

今回はネタ回ですw

あと1話ミーシェの誕生日編をやって小宮sideに戻ります。

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