64話 ユウ&ミーシェside 決意新たに
64話 ユウ&ミーシェside 決意新たに
スフラン共和国。
ここに1人の勇者が暮らしていた。
彼の名前は 桝谷 康太 ますたに こうた 。
生き残った勇者の1人である。
「じゃあな…桝谷…。」
桝谷の首に迫るナイフ。
やめろ…辞めてくれ…!くそぉ!!
ここでいつも目が覚める。
「はぁっ!はぁっ!」
「…大丈夫コウタ。すごい汗…。」
「ア、アンナ…夢か…。」
「よく…うなされてるよね…。」
「…大丈夫…。少し夢を見ただけだ。」
「そう?何かあったら言ってね?」
「ああ…ありがとうアンナ…。おやすみ。」
桝谷はアンナと呼ばれた女性の額にキスをして横になる。
「!…もう…。おやすみ。」
「っ…ダメだ…!」
寝ようと思った桝谷だったが一向に眠ることが出来ない。
目を閉じるとどうしても思い浮かんでしまう。
思い浮かぶのは宙に舞う2人の友の首。
「くそ…なんでこんな…。」
「すぅ…すぅ…」
隣で気持ちよさそうに眠るアンナ。
「アンナだけは…守らないと…。」
彼女は命を狙われていると知っていながら自分と一緒にいることを選んでくれた。
自分を愛してくれると。
桝谷は誓った。
この寝顔だけは絶対に守ると。
ユウ&ミーシェ
「着いた…久しぶりに来たな…。」
「そうだね…。最初の復讐を果たしたのもここだったよね。」
「ああ…。」
2人は街を見渡す。
「あれからまだ数ヶ月しか経ってないんだな…。」
「だね…。色々…あったよね…。」
「ああ…。ここまで来れたのもお前のおかげだ。」
「そんなこと…ユウはお姉ちゃんを助けてくれたでしょ?だから…ありがとう。」
「ああ…だがまだ終わってない。俺の復讐は…必ず成し遂げてみせる。」
「うん…!行こっ!ユウ。」
「ああ…。やっと見つけた…。待ってろよ?…桝谷。」
────
「コウタ、知り合いなの?」
勇者、桝谷 康太に1人の女性が問いかける。
「アンナ…逃げるんだ。」
「コウタ?どうしたの?」
「いいから!」
怒鳴られ、女性は足早にその場を去った。
「久しぶりだな…桝谷。」
「っ…藤山…!」
「幸せな時間は…ここまでだ。」
「…っ…」
「ひっそりと隠れて幸せに暮らせると思ったか?俺はお前らなんて殺そうと思えばいつでも殺せる。」
「っ…ふざけんな…ふざけんなぁ!!なんなんだよお前!俺が…俺が何したってんだ!」
「…」
「お前の勝手な復讐に俺を巻き込んで…せっかく…せっかく守りたい人が出来たのに…!」
「…言いたいことはそれだけか?」
「…っ…!」
「説得なんかに応じる気は無い。お前がなんと言おうと俺の気持ちもやることも変わらない。お前を…殺す。」
「っ…!」
「どうする?潔く殺されるか?それとも…やるか?」
「っ…くそおぉぉー!!」
「…お疲れさん。」
…ザシュッ
「…ミーシェ。終わったぞ。」
「お疲れ様。血…着いてるよ。」
「悪いな…。」
「…コウ…タ?」
先程の女性が戻ってきた。
「嘘…よ…。何で…こんなの…」
「…」
「コウタ!コウタ!」
「…行くぞ…ミーシェ。」
「…うん。」
こちらに駆け寄ってきた女性とすれ違う。
「コウタ…!コウタ…!…ああああああああぁぁぁ!!」
女性は桝谷の首を抱いて声をあげてなく。
「っ…ううっ…コウタ…コウタぁ…。」
優はその声を背中にその場を去る。
「…待って!」
「…」
「これが…これが…あなたのしたかった事なの!?」
「…」
「コウタと私を引き裂いて…あなたは…あなたは…!」
「…そのために俺は…ここに来た。」
「…そう…。そう…なのね…。あなたは…寂しい人間ね…。」
「…」
女性は桝谷の骸を抱き歩き始めた。
優もその姿を一瞥し歩き出す。
────そうだ。
────復讐するという事は奪う事。
────そのものを愛する者からそのものを奪う事なのだ。
その事を今一度胸に刻み優はゆっくりと歩き出す。
「…ミーシェ…。これからもよろしくな。」
「ど、どうしたの?急に。」
「なんとなくな…。これからさらにいろんなことがあると思う。楽しい事…苦しい事…。何度も挫折するかもしれない。その時は…お前に励ましてもらいたい。」
「ユウ…。」
「ついてきてくれるよな?」
「ふふ…もちろん!」
決意を新たに2人は復讐の旅を再開した。
もうすぐ今年も終わってしまいますね…。
描き始めて7ヶ月くらいですかね。
最初はフォローも思うように伸びず、上手くいかなかったんですが、今読んでくださっている読者の皆様のおかげで総合PV50万を達成することが出来ました。
本当にありがとうございました。
今年は終わってしまいますが、来年も飽きずに読んでくださいね?
2018年、読んで下さり本当にありがとうございました。
2019年も「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」をよろしくお願い致します。
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