LNCrawler

68話 夜

腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが — novelba.com · All chapters

68話 夜

作者です。

前回の話を少しは修正致しました。

先にそちらを読んでからこちらをお読みください。

「何よ…なんで優くんの頭に角が…」

優は物凄い形相で江ノ島を睨む。

「…え?」

胸部に違和感を感じる江ノ島。

「あれ?なんで私の胸に穴が…がふっ!」

江ノ島は吐血する。

そしてその場に倒れ込む。

「…優…くん…?」

「…はぁ…はぁ…!っ…ぐっああああ!!」

優は頭を押さえて苦しみ始める。

「はぁ!…はぁ!」

「優くん!」

「あ…」

ズボッ!

優の額から大きな角が姿を現す。

「何よ…がはっ!ゲホッ!…やだ…死にたくない…。」

「…」

優は何も言わず江ノ島に視線を落とす。

そして腕を振り上げた。

「やめ…てよ…優くん…」

ズバッ!

「ぎゃあああああああああ!!ああ…ああああああああぁぁぁ!痛い!痛いー!!」

「…やめて!藤山くん…!菜々ぁ!!」

「ああああああああぁぁぁ…あ…」

優はそのまま江ノ島の頭を鷲掴みにする。

「嘘…優くん…優くん!!やめてぇ!!」

ガシュ…

そのまま持ち上げて優は江ノ島の首筋を噛み砕いた。

「あ…が…ああ…」

「…」

ブチッ…ブチブチ…

…ボト…

江ノ島の首は地面に落ちた。

「…嘘…でしょ…?菜々…菜々ぁ…。」

「っ…がっ…ああああああああぁぁぁ!!」

優はそのまま苦しそうに叫ぶ。

ゴキッ…クチャ…

そして江ノ島の死体を食べ始めた。

「…菜々…?」

「っ…見るな…!由希…!」

「…菜々!菜々!」

「っ〜!耐えてくれ…由希…!」

陸は必死に由希の目を手で覆う。

(今なら…逃げ出せる…。)

陸は由希を抱きかかえて立つ。

「…菜々ぁ…!」

「すまない…!由希…!」

陸はそのまま走り出した。

それに続いて榊とベリアも逃げ出す。

────

「ちっ…まずいな…。」

何も無い真っ白な空間。

そこで白髪で赤眼の少女が呟く。

「…今なら持って5秒か…。」

ミーシェの体から先程の少女が飛び出す。

「っ…ぐっ…」

しかしその体は胸に過去の傷がある。

「キュア…ヒール…!」

そしてミーシェの体に解毒魔法を放った。

「…がはっ!…頼む…目を…覚ましてくれ…!」

必死で訴える。

「頼む…!」

「…っ…ゲホッ!がはっ!」

「!…よかった…。」

それだけ呟いてその少女は消えた。

「…どうなってるの?私は確か…。」

そして自分の胸に目をやる。

「治ってる…。そうか…さっきのは…。…また…助けられちゃったね…。」

辺りを見渡す。

「!…ユウ…?」

「っ…ああ…があああああああああああああああああああああああああああああ!!」

優は江ノ島の死体を食べ終え、叫び声を上げる。

「なんでそんな姿に…ユウ!!」

ミーシェは優に駆け寄る。

「…ああ…」

優は腕を振るう。

「!きゃあっ!!」

ミーシェは優に吹き飛ばされてしまった。

「ユウ!私だよ!…ミーシェだよ!目を覚まして!!」

「っ…ああああああああぁぁぁ!!はぁ…はぁ…」

優が叫ぶと優の周りの地面にヒビが入った。

「ダメ…ユウ!!」

ミーシェは優に抱きつく。

「…あ…」

優の額にある角が粒子となって消えた。

「…っ…あ…」

そのまま優は気を失った。

「ユウ…。よかった…。」

ビシッ…パラパラ…

「!」

地面が崩れ始めたのだ。

「ダメ…逃げなきゃ…!」

立ち上がる。

しかし足元が崩れる。

「…ダメぇ!!」

そのまま優を抱えたままミーシェは穴へと落ちていった。

────

「くまなく探せ!奴らはまだ生きている可能性が高い!」

崩れた王室付近でベリアが兵に指示を出す。

兵は瓦礫をどかしながら優とミーシェを探す。

「!…あれは…」

そこには結界魔法で自分と優の体を守りながら気を失っているミーシェがいた。

「…いました…。」

結界魔法が解ける。

「気を失っています。」

「…やれ。このチャンスを逃がすな。」

「は!」

兵士達は一斉に剣を向ける。

「先代の仇だ。眠れ…藤山優。」

兵士は剣を振り下ろす。

…ギンッ!

「なっ!?」

しかしその剣は黒い結界により防がれた。

「これは…一体…。」

「…少し嫌な予感がしてきてみれば…これは一体どう言う状況かしら…?」

その場にゆっくりと近づいてくる1人の女性。

「き、貴様は…魔神…サラ…!」

「…私の大事な妹と弟に…何をしてるのかしら…?」

────

ピルーク王国西の森。

「…っ…」

「由希…大丈夫か?」

気を失っていた松山が目を覚ます。

「…陸…。」

「由希…その…」

「…そっか。私たち…負けちゃったんだね。」

「…」

「…菜々…。」

「すまない…!由希…!僕がもっと力を持っていれば…!」

「…陸のせいじゃないよ。悪いのはいつだって…弱い自分だもん。」

「由希…。」

「…強くなくちゃ…守りたいものは守れない。」

「…」

「…私は…もっと…強くならないと…!」

「っ…そうだな…すまない…!」

「…なんで謝るのよ。もう受け入れたことだから。私は別に。…あれ?陸…」

由希は自分の頬を擦る。

「…私…泣いちゃってるみたい。あは…は。なんでだろうね…。」

「すまない…!由希…!」

陸は目を伏せる。

「…おか…しいな…。もう大丈夫なはずなのに…!泣かないって…決めたのに…。」

「由希…!」

陸は由希に抱きつく。

「…っ…あ…ああ…菜…々…。菜々ぁ…菜々ぁ!!」

「すまない…由希…すまない…!」

日が沈み始めた。

夜がやってくる。

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誤字修正。

作者ですの部分でなんか戦争が終わってたので修正致しましたw

終戦→修正