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28話 光

腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが — novelba.com · All chapters

28話 光

「ユウ…あなた…。」

「大丈夫。俺のままだ。」

「貴様…どうやって!」

「うーん…気合い?」

「フ…ハハハ!化け物め…!」

「さて…ここじゃ城やミーシェを巻き込んじまうかもしれないからな…。」

「!」

優はその場から消えたかと思うと、シバの前に現われ、胸ぐらを掴む。

「!」

「よい…しょっとぉ!!」

そのまま優はシバを放り投げる。

「これは…!」

シバの見ていた景色が一瞬で変わり、視界に空が映る。

「…この辺でいいか…。」

「!」

そのまま優は魔神領から離れた森にシバを蹴り落とした。

「がっ!!」

ドォーン!!

「ゲホッ…ガハッ!」

「おいおい…大丈夫か?」

「貴様…よくも…」

「さて…まだ生きてたとはな…来いよ。決着をつけようぜ?」

「っ…舐めるなぁ!!」

シバは剣を抜き、優に斬りかかった。

パシ…

「舐めるな?お前こそ俺を舐めるな。」

「!」

優はその剣を片手で受け止めた。

「その程度じゃ俺に傷すら付けることも出来ねえぞ?」

「馬鹿…な…!」

「まさか本気じゃないだろ?お前こそ俺を舐めずに本気で来いよ。」

「っ…うおぉ!!」

優は人差し指と中指でシバの剣を挟み止める。

「言ったろ?本気で来いってよ。」

バキィン!

「!」

優が指に力を入れるとシバの剣は音を立てて折れた。

「そんな…!」

「さて…お遊びはここまでにしよう。」

「!」

優は腕を振るう。

「っ!があっ!」

シバはギリギリで避ける。

ズバァーン!!

すると後ろの木々が吹き飛んだ。

「な、なんという力だ…!」

「どこ見てんだ?」

「!」

ドゴッ!

「ぐあぁ!!」

優はシバを蹴り飛ばす。

「っ…!くそ!…思い上がるなぁ!!」

シバはさらに剣を取り出し優に斬りかかった。

「懲りないなぁ…。」

優は木から枝を折る。

ギィン…

「なっ?!」

優は枝の先端でシバの剣を受け止めていた。

「よっと…」

スパン…

優が枝を横に振るうとシバの剣が綺麗に折れる。

「馬鹿な?!そんなはずが…!」

ザク…

「!…があぁぁ!!」

優はシバの右目に枝を突き刺した。

「これはベル姉さんの分だ。」

「っ…くっ…あ…」

「そしてこれが姉貴の分…!」

ザシュッ!

「っあぁ!!ぐあぁ!!」

さらに左目に枝を突き刺した。

「ぐ…ああっ!」

「そんでこれが俺の分。」

枝をシバの首元に突き刺した。

「はがっ!!くがぁ!!」

「…そしてこれが…ミーシェの分だ!!」

優は枝を手放すと、角の先端にエネルギーを固める。

「っ…が…馬鹿…がぁ!我に魔法は通じぬと…何故だ?!なぜ結界が機能しない?!」

「ああ…その結界さっきお前放り投げた時ついでに壊しといたわ。」

「馬鹿…な…」

「俺はミーシェと約束したんだ。あいつを迎えに行くまでは負けられない。相手がお前だろうと邪神だろうとあのクソガキだろうとな…。」

「なる…ほど…!エト様が興味を持つわけだ!!クハハハッ!面白い!!やって見せろ!貴様の手でなぁ!!」

「言われなくとも。お前には見届けることは出来ないけどな…。」

巨大な炎はビー玉サイズまで濃縮される。

「死ね…。」

その炎がシバの腹で一気に膨張する。

「… 黒い太陽 ブラック・サン …。」

「ぬおおおおぉぉー!!!」

そのまま漆黒の太陽はシバを辺りの木々ごと焼き尽くした。

「ユウ!!」

そこに回復したベルとサラがやって来た。

「姉貴…姉さん。怪我…無いか?」

「え、ええ。」

「それより…この惨状は…?シバはどこに…」

「大丈夫。あいつはちゃんと殺したよ。」

「ユウ…。」

「姉さん、姉貴、ごめん。いつまでもうじうじしてられないよな…。小宮達を呼んでくれ。すぐにでも対策をねろうぜ?」

「ユウ…。」

「そう…ね…!」

(待ってろミーシェ…。直ぐに助けてやるから…。)

神界

世界樹

「…シバが死んだね。」

「エト様。藤山は俺がこの手でやらせて貰えませんか?」

「君が?出来るのかい?たしかに僕は君に力を与えた。それでも優くんは強いよ?」

「大丈夫ですって。俺に任せてください。それに…」

「それに?」

「俺は早くあいつを殺したいんです…!あいつが俺たちにしたのと同じように…!俺もあいつに復讐する…!」

「んふふ…いいねぇ…。分かったよ。次は君の好きなようにやりな。」

「ありがとうございます…!」

「エーテリア…いいの?」

「何が?」

ハーディスの問いにとぼけた返事をするエーテリア。

「むぅ…とぼけないでっ。」

ハーディスはエーテリアの頬を両手で挟む。

「ごめんごめん。分かってるよ。彼は優くんに匹敵する力を得た。でも彼じゃ優くんには勝てないよ。」

「ならなんで行かせたの?」

「彼の意思さ。急に僕の元に来た時はびっくりしたけど…彼の復讐の…憎悪の気持ちは物凄かった。優くんと同じように彼の復讐心にかけてみようと思っただけさ。でも…100パーセント彼の復讐心じゃ優くんのミーシェちゃんを思うきみちには勝てない。」

「そう…。」

「でもまあ見せてもらうよ…勇者サカキ。君の復讐心と優くんのミーシェちゃんへの愛。感情のぶつかり合いは実に美しい。でもまぁ…フィナーレは僕達が貰うけどね…。」

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