特別編② 「狼牙の時雨」第3話 長の威厳
特別編② 「狼牙の時雨」第3話 長の威厳
おっひさー!けんちゃんだお!
待たせちゃってマジメンゴ〜!
ちょっと入院しちゃってヤバたんだったんだよね〜。
これからは不定期にはなるけど1週間で全作品1話は更新するからそこんとこよろすく!
はい、ふざけたノリですいませんでしたけん玉マスターです。
投稿再開します。
白狼の里
里から響くのはおびただしい悲鳴。
「皆さん!急いで!早く菩提樹まで避難してください!」
「きゃー!」
悲鳴と共に住民はさとの奥にある巨大な菩提樹に避難する。
そこが里の避難場所だからだ。
「っ…。」
(予想よりも多い…!コクビの部隊が偵察に出ている今を狙うなんて…!)
「メシアン!レトリー!」
「はっ!」
「はい。」
「里のみんなには指ひとつ触れさせないでください!」
「了解しました!」
「りょうかーい!私に任せてよね…!」
厳つい体型をしたホーリーウルフのメシアン、ギャルのような風貌のレトリーは、戦闘に向けて本来の狼の姿に戻る。
「腕が鳴るな…レトリー。」
「そうね。戦うのなんていつぶりだろうね〜。」
迫り来るリザードキングの群れを前に2人は身構える。
「うおおおおぉ!!」
メシアンは素早い身の子なしで、リザードキングの喉を噛み切っていく。
「ライトニングボルテックス!」
一方のレトリーは魔法で応戦していた。
「ウチら相手に勝とうなんて100年早いっつーの!」
「レトリーよ!油断大敵だぞ!」
「うっさいわね!アンタに言われなくても分かってるっての!」
2人は口喧嘩をしながらだが、着々と数を減らしていった。
「ふぅ…こんなもんっしょ。」
「ハクビ殿。避難は完了しましたか?」
「ええ。2人ともご苦労さま。それにしてもコクビが不在の今を狙ってくるとは…。どうやって情報を?」
「ハクビ様。黒犬とリザードキングが手を組んでる可能性は?」
「!…メシアン…。」
「私もここまで来ればさすがにわかるよ…コクビの言ってる里同士手を取り合うって話が本気だってことくらい。」
「しかしレトリー…。」
「信じろって言われてコクビのことを本当に信じていいかはまだ微妙だけどさ…今回の件にコクビが関わってるとは私には考えられないな〜。」
「レトリー…。」
「それよりもこのことコクビに伝えるべきじゃないの?そろそろ帰ってくる頃だと思うよ。」
「そうですね…。」
「ねえハクビ様。」
するとそこに1人の少女がやってくる。
「あら?まだ避難してなかったのですね…。」
「ごめんなさい。」
「大丈夫ですよ。このお兄さんとお姉さんが敵をやっつけてくれましたから。」
「そうなんだ!なら…もうおうち帰って大丈夫?」
「それはまだ少し待ってください。」
「でも…私逃げてる時弟とはぐれちゃって…はぐれた時の集合場所はおうちになってるの。」
「!…おうちはどこですか?」
「あっち。」
「メシアン、レトリー。この子を菩提樹まで。私は少し様子を見てきます。」
「お気をつけて。」
「わ、私が行こうか?」
「いえ。すぐ戻ってきますので。」
「やっぱ犬は犬でも狼だよな〜。」
「クソ…2匹に圧倒されるなんて…!」
「ん?この匂い…おい!この家からガキの犬っころの匂いがしやがるぞ。」
「探し出して見せ物にしろ!」
2匹のリザードキングが中に入ると、そこには震えるホーリーウルフの子供がいた。
「ぐへへ…み〜っけ。」
「お、おじさん達…誰?」
「へへ…見つけたぞくそ犬。てめえを捕らえてアイツらの見世物にしようと思ってんだ…着いてきてくれるよね〜?」
「ひ、え…あ、ああ…」
白狼の男の子は涙を貯めながら後ずさる。
「うあああぁ!!」
男の子は窓から飛び出し逃げ出す。
「ちっ!待てクソガキ!!」
「うああああああああ!!」
「っ…ちょこまかと…もういい殺せ!」
「へっ、りょーかい!」
リザードキングの男は男の子の槍を突き出した。
…ドスッ!
「あぁ?このアマ…どっかで…」
「怪我は…ありませんか…?」
「あ…う…ハクビ…様?」
「ふふ…避難しないと…ダメ…でしょう?」
白狼の男の子をリザードキングの槍から守ったのはハクビだった。
「怪我はないけど…ハクビ様が…」
槍はハクビの右胸を貫いていた。
「いいん…ですよ…。さあ…私の…後ろに…。」
「う、うん…!」
「ああ?こいつ…ハクビじゃねえか。」
「こいつはチャンスだ…二人でやっちまうぞ!」
「おうよ!」
「…りな…い。」
「あ?」
「下がりなさい!!!」
ハクビが怒鳴りつけると、物凄い波動が2人を襲う。
「っあっ!こ、こいつは…!」
「私は里長です…。里の長が里のものを傷つけられて黙っているとお思いですか…?」
酷く冷たい声でハクビは話す。
その様子に2人のリザードキングはたじろぐ。
「っ…。」
「ひっ…!」
ハクビの足元から地面が凍りついていく。
「私も舐められたものですね。長年の間どうして白狼の里が他のレジェンド級の魔物に崩されることなく維持されてきたか…あなた方も忘れたわけではないでしょう…?」
「あ…ああ…」
氷は2人のリザードキングの足元から凍らせて行った。
「今一度名乗りましょう。私はホーリーウルフ上位種スノーダストウルフのハクビ。下賎なトカゲモドキ風情が…せめて命あることを…
…祈りましょう。」
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