最初から読む
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ちょっと未来のお話です。
おばあちゃんは、一人暮らし。
さみしいから、犬を飼っています。
最近流行りの、本物かどうか見分けがつかないくらい高性能のロボット犬です。名前はポチ。
「ポチや、今日は何を食べようかね」
ポチは、しっぽをふって答えます。
ペット不可のお店でも、ペットロボットならOK。おばあちゃんが出かける時は、いつも一緒です。
エサもトイレも散歩の心配もありません。充電だって、自分で勝手にしてくれます。
何より、「おかえり」と言ってくれる相手がいる。それだけで、おばあちゃんは笑顔になれました。
長年一緒に暮らすうちに、おばあちゃんは少しずつ弱り、とうとうお布団から動けなくなりました。
「ああ、ポチや、今までありがとうね」
消えゆく、か細い声でした。
ポチは、最後の最後まで寄り添いました。
トクン、トクン……。
心臓の音が、聞こえなくなりました。
ピー。セイタイハンノウナシ。ルイセキデータヲ、テンソウシマス。
ポチは足をたたみ、伏せて、ゆっくりと目を閉じました。
*
数日後、遠くに住む孫のスマートフォンに、一件の動画が届きました。
再生すると、そこには、ポチと散歩するおばあちゃんが映っていました。
「ポチや、見てごらん。きれいな夕焼けだねえ」
おばあちゃんは、笑っていました。
動画は、何本も、何本も、続いていました。
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