第24話
第24話
夜。この時代の人は毎日お風呂に入ることはないらしく、今日はお湯で身体を拭いて清める、と大磯守がお話されていたので、僕は帰り際に見つけた香草のことを思い出した。「あの、大磯守様。ひとつ、試してみたいことがあるのですが……」「なんだ?」「庭に生えている草で、葉からとても良い香りがするものがあります。これをお湯に浸しておけば、身体を清めるときにもいい香りがしますし、香りは人を癒し、安眠効果もあります」「ほう。お主が言うのなら、試してみたい」僕の言葉を、大磯守は受け入れて下さり、一緒に草を採って下さった。お部屋に湯を張った桶と手拭いが運び込まれると、僕は先ほど採ってきた香草を湯に浸し、しばらく待った。「……あ、いい香りがしてきました」「ほう。確かに、先ほど庭で嗅いだものよりも強い香りがするな」大磯守様は興味深そうに桶を覗き込まれた。「このような使い方があるとは知らなかった」「僕のいた時代でも、植物の香りを楽しむことはありますよ。全てのものがこう出来る訳ではないんですけどね」僕が話し終えると、大磯守様は僕に身体を拭くように命じてくる。着物の帯を解かれる姿にドキドキしながら、僕は手拭いを湯に浸し、軽く絞った。「じゃあ……背中から拭きますね」「ああ、頼む」差し出された広い背中に、そっと手拭いを当てる。湯の温かさと香草の匂いが、ふわりと立ち上った。「……気持ちがいいものだな」「本当ですか? よかったです」背中が終わると、次は前の方へ。こうして布越しに触れていると、昨夜のことを思い出してしまう。「真雪」上半身を拭き終えたところで、大磯守様から下半身も拭くように言われる。「わ、分かりました……」立ち上がった大磯守様の下半身を、絞った手拭で後ろから拭いていく。太腿からお尻、そして脚の付け根へと丁寧に布を這わせると、大磯守様のものが少しずつ熱を帯びて堅くなっていくのが分かった。「……もう少し丁寧にやれ。そこも、だ」「は、はい……っ」正面に回り込み、恐る恐る下腹部を拭く。布越しに触れただけで、大磯守様のものはびんと張り詰めて、僕の手の甲に熱を伝えてきた。「ふふ……昨夜あれほど出したというのに、またこうなるとはな。……お主が拭いているせいだぞ、真雪」「そ、そんな……僕はただ、拭いているだけで……」「……お主はただ、で済むと思っていたのか?」「わ……ッ、わかりません……」「ふふ、お主は本当に何も知らぬのだな……」それまでとは違う、昨夜みたいな甘い低音に、顔が熱くなる。ようやく下半身を拭き終えると、大磯守様は手拭いを取り上げ、今度は僕の番だと目で示された。