第46話
第46話
夜になって、部屋でふたりにきりになっても、その痛みは消えていなかった。「真雪」大磯守様が布団の上に座り、僕を呼ぶ。いつもなら素直に近づくのに、今夜は足が少し重かった。「こちらへ来い」「……はい」傍に向かうと、大磯守様は僕の顔をじっと見つめた。いつもより少しだけ、目が鋭い気がする。「顔色が良くないぞ。具合でも悪いのか?」「……いえ、大丈夫です」「嘘をつけ。お主の目は正直だ。……何かあったな?」胸の奥のもやもやを隠そうとしても、大磯守様には筒抜けなのかもしれない。それでも、自分の気持ちを口にすることはできなかった。「……何も、ありません」「そうか」大磯守様は短くそう言うと、僕の腕を引いて一気に引き寄せた。いつもより力が強く、逃げられないように膝の上に跨がされる。「ひゃっ……!!」「……お主が正直に口を開かぬなら、お主の身体に聞くことにする」着物を急かすように剥ぎ取られ、素肌を晒される。そうして伸びてきた大磯守様の手は、いつものように優しく撫でるのではなく、僕を所有するように、腰と胸を掴んだ。「んッ……♡お、大磯守様……?」熱い唇が首筋に落ち、強く吸い付かれる。いつもより少し痛みのある感触に、身体がびくりと跳ねた。「ひんッ♡……あ、あの……今夜は……」「今夜は、何だ?まさか嫌だというのか?」「い、いえ……そんなことは……」「ならば、受け入れよ」大磯守様は僕のものを握ると、ゆっくりと、しかし確実に扱き始めた。同時に乳首を指で摘まみ、強く転がされる。「っぁ……ッ♡♡」「どうした?お主、かようにされても感じるのか?」焦らすように、ゆっくりとした手つきで責め立てられる。イキそうになるたびに、ぴたりと手を止められて、それを繰り返された。「んひぃぃッ♡♡!!」「真雪、お主が何を考えておるのか、吐き出すまでこうしてやる」何度も寸止めされ、頭がぼんやりとしてくる。嫉妬も、夏彦さんのことも、快感の波に揉まれて訳が分からなくなっていく。「お願い……もう……イかせて……ください……ッ♡♡」「駄目だ。もっと乱れろ。……わしだけを見よ、真雪」大磯守様の声が、甘く、しかし命令的に耳元で響く。強引に唇を塞がれ、深く舌を絡められながら、再び激しく扱かれた。「んむッ♡♡!!ん゙ん゙ん゙ん゙ん゙ッ♡♡!!」けれど、根元を強く握られて、射精をすることを許して貰えない。「あっあ♡もぉッ、♡イキたいッ♡ですッ♡♡!!おッ♡お願いしますッ♡」「……ならば、お主の胸の内を聞かせよ」「は……ッ、♡はひ……ッ、♡言いますッ、♡言いますからどうか……ッ、♡♡」少し前までなら、こんなことをされても耐えられたのかもしれない。でも、触れてもらえる悦びを知ってしまった僕は、とても耐えられなかった。大磯守様が手を緩めてくださると、僕の目の前は真っ白になった。「ゔぁ……ッ♡、あ゛あ゛あ゛あ゛ッ♡♡!!」びゅっ♡♡!!びゅるるるっ♡♡♡!!!腰を震わせながら、大磯守様の胸に崩れ落ちてしまう。余韻で息も上手くできないままの僕を、大磯守様は抱き締め、優しく背中を撫でてくださった。