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第47話

いつもの登山に行っただけなのに — fujossy.jp · All chapters

第47話

「は……ッ、♡ごめんなさい、僕は、僕は……」こんなにも大切にしてもらっているのに、それを独り占めしたくなってしまった。まだ息が整っていなかったけど、僕はそんな気持ちを、大磯守様に伝えた。夏彦さんのことは、そこまで伝えただけで精一杯で、言えなかった。しばらく沈黙が続いた後、大磯守様がふふ、と笑われた。「お主にそのような感情があるとはな」「ごめんなさい。側仕えとしてあってはいけないことなのに」「……まぁ、そうだが、悪い気はせぬ」その後、大磯守様は僕を湯殿へ連れて行ってくださった。さっきまでの強引な気配はもうどこにもなかった。 大磯守様は後ろから僕を優しく抱き寄せ、顎を肩に乗せてくださる。「先程は手荒なことをして済まなかった。お主が一人で抱え込むのが気に入らなかったのだ」湯気の中で、大磯守様の声がいつも通りの低くて甘いものに戻っている。 胸の奥に残っていた痛みが、この声でゆっくりと溶けていくのが分かった。「ごめんなさい……変な気持ちになってしまって」「謝るな。それだけお主がわしを想っている証拠であろう」大磯守様の唇が、僕のそれにそっと重なる。 さっきまでの強さとは違う、丁寧で甘いキスだった。「んッ♡」「今夜はもう、焦らしたりはせぬ……」大磯守様の手が湯気の中で僕の腰を優しく撫で、ゆっくりと胸へ這い上がってくる。 湯帷子越しに乳首を指の腹で転がされると、身体が自然と反応した。「あッ♡……あ、あの……ッ、」「どうした?」いつもならされるがままなのに、今は胸の奥がむずむずして、自分からも触れたい気持ちが湧いてきていた。 さっき、僕が嫉妬することを悪い気はしないと言ってもらえたせいだろうか。「……僕からも、触っても、いいですか……?」僕の言葉に、大磯守様は少し驚いたように目を細め、すぐに柔らかく笑ってくださった。「ふふ……珍しいな。良いぞ、好きにするがいい」許可をもらって、恐る恐る後ろに手を回す。 大磯守様の腹部を撫で、徐々に下へ手を伸ばすと、すでに熱く堅くなったものに触れた。「……っ、」大磯守様の吐息が耳元で小さく漏れる。 その反応が嬉しくて、僕は顔を真っ赤にしながら、ゆっくりと上下に扱き始めた。「……お主の手は、まだこうすることに慣れておらぬ様だな」「ご、ごめんなさい……」「謝るな。それが良い。だが、もう少し強く握ってくれ」「は、はい……」言われた通りに力を込めると、大磯守様のものがびくりと跳ねた。 ぬるぬるとした感触を掌に感じながら、僕は恥ずかしさに耐えきれず、顔を大磯守様の胸に預けた。「は、恥ずかしいです……でも……あなたを悦ばせたい……」「真雪、お主は真に愛い奴だ……」大磯守様の手が僕のものも同時に握り、優しく扱き始める。 互いに触れ合いながら、湯気の中で甘い吐息を交わしあった。「んぁッ♡……あッ♡、あぁッ♡」「声を出せ。湯殿の中だ、誰もおらぬ」「でも……ッ♡恥ずかしい……です……ッ♡」「そのまま続けろ。……お主が自分から触れてくれるのが、わしは嬉しい」その言葉に背中を押されるように、僕はもう少しだけ積極的に手を動かした。 大磯守様もそれに応えるように、僕の敏感なところを優しく、しかし確実に攻めてこられる。恥ずかしかったけど、勇気を出してしていることを大磯守様が褒めてくださって、とても嬉しかった。 さっきまでの不安が、熱い湯気と大磯守様の体温とで、徐々に薄れていくのが分かった。「大磯守様……」「何だ」「すき、です」小さく呟くように言うと、大磯守様は僕を強く抱き締めてくださった。「……今後、こうしてふたりでいる際は、わしのことは諱で呼べ」「は……はい、寛之進、さん……」それから、僕らはそこで甘い時間を過ごした後、部屋に戻った。