第2話:親の顔よりも見たアレ【本日、書籍版第1巻発売!】
第2話:親の顔よりも見たアレ【本日、書籍版第1巻発売!】
【※読者の皆様へ、大切なお知らせ】
本日3月10日、書籍版第1巻が発売となりました!
あとがきに本作の今後に関わる、『超重要なお知らせ』を書いています。
1分で読めるので、最後まで目を通していただけますと幸いです!
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ボイドの衣装を 纏 ( まと ) ったボクは、虚空界の中央に 聳 ( そび ) え立つ城の天守閣――『 虚 ( うつろ ) の 宮 ( みや ) 』へ飛び、漆黒の玉座に腰掛ける。
(……いい眺めだ)
眼下には自慢の家族たちが、『大ボスコレクション』がズラリと並ぶ。
第一章:『 大翁 ( おおおきな ) 』ゾーヴァ。
第二章:『闇の大貴族』ヴァラン。
第三章:『 獣災 ( じゅうさい ) 』ラグナ。
第四章:『 四災獣 ( しさいじゅう ) 』 天喰 ( そらぐい ) 。
第五章:『色欲の魔女』リゼ。
その他、ティアラなどの中ボス勢も揃い踏み。
エンティアなどの一部例外を除き、みんなその場で膝を突き、臣下の礼を取っている。
( 嗚呼 ( あぁ ) 、素晴らしい……っ)
思わず、うっとりしてしまった。
自分の大好きなモノに囲まれるというのは、生活に豊かさを与えてくれるね。
(今後もどんどん新しい家族を拉致――ゴホン、迎え続けよう!)
ボクが幸せな気持ちに 浸 ( ひた ) っていると、両サイドにルビーとアクアが並び、五獄の統括が右隣にスッと立った。
ダイヤは完全にビジネスモードの顔で、鈴を転がしたような綺麗な声を響かせる。
「それではこれより、『第一回:家族会議』を実施する。ボイド様、お願いします」
「うむ」
ボクは 虚 ( うつろ ) の統治者として、『絶対王者』に成り切る。
いつもはラフな感じでいる分、締めるところは締めなくちゃ、ただの軽い人になってしまうからね。
「今日、 皆 ( みな ) に集まってもらったのは他でもない。この辺りでそろそろ、『役職』を決めておこうと思ってな」
虚は大きな組織になった。
しかし、最高幹部の五獄を除き、役職というモノが存在しない。
実務上『幹部っぽい人』はいるものの、明確に定められたわけじゃない。
これじゃちょっと不便なので、ダイヤと相談しながら役員制度を作ってみた。
「では、新たな人事を発表する」
ボクはパチンと指を弾き、< 投影 ( プロジェクション ) >の魔法を発動。
その直後、 宙空 ( ちゅうくう ) にとある図が――『虚の組織図』が浮かんだ。
【最高意思決定機関】ボイド
【五獄統括】ダイヤ
【五獄】第一席ダイヤ/第二席ウルフ/第三席アクア/第四席ルビー/第五席エメ
【戦闘機関】司令官ルビー
【諜報機関】長官アクア
【財務機関】主任エメ
【参謀機関】総長ウルフ
【魔法研究室】室長ゾーヴァ・レ・エインズワース
【情報統合室】室長ヴァラン・ヴァレンシュタイン
【建築設計室】室長グラード・グランツ
【仲良しの家】監督ルビー先生
【 四神獣 ( ペット ) 】ソラグマ(飼育係:シュガー)
【七欲の魔女】知欲の魔女エンティア/色欲の魔女リゼ
【スケルトン製造機】ラグナ・ライン
最高幹部の五獄はそのままに、幹部勢の役職を定めたモノだ。
「まず魔法研究室は、ゾーヴァに一任する。今後のさらなる研究開発に期待しているぞ」
「ははぁ、必ずやお役に立ってみせます!」
第一章の大ボス『大翁』ゾーヴァは、お星さまになった目を輝かせた。
彼は超一流の魔法研究者だから、今後もしっかりと働いてもらう予定だ。
「次に情報統合室は、引き続きヴァランに任せる。また、この部署は業務過多になっているため、近く追加の人員を派遣する予定だ」
「お心遣い、感謝の言葉もございません」
第二章の大ボス『闇の大貴族』ヴァランは、 半魔人化 ( はんまじんか ) した体を小さくして、深々と頭を下げた。
彼の情報スキルは原作でもトップクラス、『縁の下の力持ち』として頑張ってもらおう。
「建築設計室は、グラードの仕切りだ。ボイドタウンのさらなる発展を期待する」
「おぅ、任せてくれ」
盗賊団の頭領グラードは、建築スキルがとても高い。
元々魔法省に勤めていたということもあり、魔法の理解があるのも助かるところだ。
「仲良しの家は――ルビー先生、今後ともお願いします」
ボクが丁寧に頼むと、
「このルビーにお任せください!」
ドラゴン娘のルビーは、責任感と使命感を燃やし、ブンブンと尻尾を振った。
「あ、あの……ほどほどにね?」
「はい! ボイド様の期待に応えられるよう、全力で当たらせていただきます!」
「あ゛ー……うん、頑張ってね」
ボクは投げた。
古くより『餅は餅屋』と言うように、その道のことは専門家に任せるのがいい。
(仲良しの家、あの地獄で何が行われているのか、ボクでさえ正確なところは把握していない……)
人間、知らなくていいこともあるからね。
「ペット枠はソラグマ、引き続き、みんなの癒しになってほしい」
「オノレは偉大なシロクマ! ペットじゃないってば!」
第四章の大ボス『 四災獣 ( しさいじゅう ) 』 天喰 ( そらぐい ) は、 宙空 ( ちゅうくう ) をフヨフヨと泳ぎ、目の前で強く抗議した。
「そう言うな。これはお前にしかできない大役、とても重要な仕事なんだぞ?」
人は動物と触れ合うことで、幸せホルモンが分泌される。
『アニマルセラピー』とか、凄い効果があるって言うしね。
ソラグマの顎の下を軽く右手でモフってやると、
「ま、まぁ、ゼノがそこまで言うなら……っ。これは凄まじいテクニシャン……ッ」
恍惚 ( こうこつ ) とした表情でコクリと頷いた。
とてもチョロくて助かる。
「シュガー、ソラグマの世話係は頼んだぞ」
「はっ、必ずや立派な白熊に育てあげてみせます!」
彼女はコクリと頷き、強い母性を 滾 ( たぎ ) らせた。
「七欲の魔女エンティアとリゼは……皆の迷惑とならないように」
「何よ、人を子ども扱いしちゃって」
「大丈夫、 旦那様 ( あなた ) の邪魔はしないわ」
エンティアはいつも通りだけど、リゼの様子がちょっとおかしい。
( 瞳 ( ひとみ ) に熱が入っているというか、視線に思いが 籠 ( こも ) っているというか……)
多分、ボクの気のせい……だと思う。
「最後にスケルトン製造機だが……まぁ、しっかりと励め」
「俺の扱いだけ、雑じゃねぇか!?」
第三章の大ボス『獣災』ラグナは、だいたいこんなものだろう。
幹部たちに声を掛け終えたところで、改めて全員の顔をゆっくりと見回す。
(ほんと、 大家族 ( だいかぞく ) になったなぁ……)
ボクの拾い集めた大切なコレクション、一つ一つに楽しい思い出が詰まった、かけがえのない宝物だ。
(次の 標的 ( ターゲット ) は――第六章の大ボス『堕天使』ルシフェル)
莫大な魔力・優れた 膂力 ( りょりょく ) ・高い知性を備えたうえ、 起源級 ( オリジンクラス ) の中でも、極めて強力な固有を持つ男だ。
きっと最高級の 家族 ( コレクション ) になるだろう。
「 此度 ( こたび ) の集まりには、『役職決め』だけでなく、『顔合わせ』の意味もある。この場にいる者たちはみな、異なる分野で働く同じ組織の一員――家族だ。いつかどこかで、仕事を共にすることもあるだろう。それぞれの顔ぐらいは、知っておくように」
ボクがそう言うと、臣下たちは周囲を見回し、お互いの存在を確認し合った。
(ふふっ、いいぞ! これで大ボス同士の友好度が、それぞれ少しずつ上がったはず!)
大ボスたちの絡みは、原作に存在しない『超々希少なイベント』、なんとしてもこの目で見たい。
(既に回収済みのモノは二つ、ゾーヴァ×ヴァランとラグナ×ソラグマ……)
どちらも興味深く、面白いモノだった。
今後もそういう『化学反応』を楽しみにしている。
(こうして家族会議を開いたのも、『趣味』と『実益』を兼ねてのことだしね)
当初の目的を果たしたボクは、小さく喉を鳴らす。
「さて、第一回の家族会議は、これにて解散とする。各自、持ち場に戻り、 己 ( おの ) が職責を果たせ」
「「「「「はっ!」」」」」
■
家族会議を 堪能 ( たんのう ) した後は、ダイヤ・ルビー・アクアと情報共有を行う。
任務の 進捗 ( しんちょく ) から、日常の 些細 ( ささい ) な出来事まで、いろいろなことを話した。
(彼女たちとは長い付き合いだから、変に気を遣うことなく、自然体でいられるんだよね)
過酷なホロウルートの攻略に 忙殺 ( ぼうさつ ) される中、こういう穏やかな時間はとてもありがたい。
「それじゃボイド、私はそろそろ 虚 ( うつろ ) の運営に戻るわ」
「では私も、クライン家の王族とゾルドラ家の調査へ行って参ります」
「皇帝ルインの監視を再開しますっ!」
「うん、頑張ってね」
ダイヤ・ルビー・アクアは頷き、『 虚空石 ( こくうせき ) の指輪』を使って、それぞれの持ち場へ飛んだ。
「……よし、ボクも動くか」
ローブと仮面を脱ぎ捨て、ボイドタウンの視察へ向かう。
(明日以降、 王選 ( おうせん ) が始まってからは、ほとんどそっちに掛かり切りになる……)
第六章で、ボイドタウンを運営できるのは、今このときが最後というわけだ。
(まずはそうだな、『 魔法炉 ( まほうろ ) 』の様子を見に行くか)
<虚空渡り>を使い、ボイドタウンの地下深く――秘密の研究所へ飛んだ。
広大な空間に 聳 ( そび ) え立つのは、見上げるほどに巨大な魔水晶。
その根元部分に置かれた机で、魔法の研究に取り組むのは、第一章の大ボス『 大翁 ( おおおきな ) 』ゾーヴァだ。
「――やぁゾーヴァ、調子はどう?」
「ボイド様、ようこそおいでくださいました!」
彼は鼻息を荒くしながら、両手を広げて出迎えた。
「随分とハイテンションだね。もしかして……完成した?」
「はいっ! たった今、魔力の 精錬 ( せいれん ) 実験が終了し、世界初の『超大型 精錬式 ( せいれんしき ) 魔法炉』が完成しましたッ!」
「おぉ、凄いじゃないか!」
「ありがとうございます! それもこれも全ては、最高の環境を整えてくださった、ボイド様のおかげです!」
「いや、ボクは何もしてないよ。キミと馬カスとセレスさん、みんなの 大手柄 ( おおてがら ) だ」
三人寄ればなんとやらと言うけれど、天才研究者が三人も集まれば、本当に不可能はないね。
「精錬の実験が済んだって話だけど、安全性のチェックはこれから?」
「えぇ。『魔力暴走』が起きてはいけませんので、ただちに『リスク評価テスト』を行う予定です」
「そのテスト、厳しめにお願いね?」
「ははっ、もちろんでございます」
この 魔法炉 ( まほうろ ) は特大サイズだから、凄まじい量の魔力を貯蔵できる。
万が一にも暴走すれば…… 途轍 ( とてつ ) もない大破壊が起こってしまう。
(ボイドタウンへの被害は……最悪、まぁいい)
月並みな言葉だけど、形あるモノはいつか壊れるし、壊れたモノは作り直せばいいからね。
(でも……命は別だ)
ロンゾルキアに『完全な蘇生魔法』は存在しない。
(ここに暮らす人たちはみんな、ボクの大切な 家族 ( コレクション ) ……)
たったの一つとして、失うわけにはいかない。
(何はともあれ、魔法炉に 目途 ( めど ) が立ったのはデカいね!)
実際に 稼働 ( かどう ) できれば、予備の魔力源が手に入るうえ、『アレ』が使えるようになる。
(ホロウルートの攻略には、ボク自身の 強化 ( レベリング ) が必要不可欠……)
毎日の修行はもちろん、あらゆる手を尽くして強くなるつもりだ。
武力なんて、どれだけあっても困らないからね。
「さて、ボクはそろそろ、次の視察へ行くよ」
「はっ、どうかお気を付けて」
ゾーヴァと別れた後は、『情報統合室』へ飛ぶ。
(――到着っと)
ここは『 不夜城 ( ふやじょう ) 』とも呼ばれる、ボイドタウンの中で最も過酷な部署だ。
些 ( いささこ ) こじんまりとした室長室には、第二章の大ボス『闇の大貴族』ヴァランがおり、黙々と書類仕事を消化していた。
「ねぇヴァラン、今ちょっといいかな?」
「これはこれはボイド様、いかがなされましたか?」
「実は、どうしても確認しておきたいことがあってさ」
「私にわかることでしたら、なんなりとお答えしますとも」
「それじゃ遠慮なく――キミの『仕込み』って、まだ生きてる?」
次の瞬間、ヴァランの顔が真っ青に染まった。
「わ、わわわ……私は何も仕込んでおりません! 貴方様 ( あなたさま ) に対する反抗心など、米粒のかけらもありません! 自分の働きぶりに御不満があるのであれば、昼夜を問わずして 励 ( はげ ) みます! ですからどうか、どうか『仲良しの家』だけは……っ」
彼はそう言って、今にも泣きそうな顔で 縋 ( すが ) り付いてきた。
ルビー……キミは本当にいったい何をやったんだい?
「違う違う、そうじゃなくてさ。ほら、例のアレ――『 秘匿 ( ひとく ) 回線』だよ」
ヴァランは 王選 ( おうせん ) の混乱に乗じて、王国 転覆 ( てんぷく ) を――クーデターを計画していた。
そのときの仕込みが生きているのかどうか、ボクはそれを確認しておきたかったのだ。
こちらの意図を理解したヴァランは、ホッと 安堵 ( あんど ) の息を吐きながら、小さく 頭 ( かぶり ) を振った。
「……ボイド様は本当に恐ろしい。いったいどこでそれを知ったのですか?」
「ふふっ、情報源は秘密だよ」
『原作知識』のことは、極々一部の者しか知らない。
「それでどうなの、アレはまだ使える?」
「最後に調整を加えたのが、三か月ほど前なので……おそらく生きているかと」
「ふふっ、それはよかった」
これでまた一つ、手札が増えたね。
ボクが新しい武器の使い方を考えていると、ヴァランが恐る恐るといった風に口を開く。
「風の噂で、王選に参加なさると聞きましたが……。私の仕込みを使って、王国を征服なさるおつもりでしょうか?」
「いや、これはあくまで『保険』だよ。万が一に備えてのね」
「なるほど、さすがでございます(ボイド様の最も恐ろしいのが、この謙虚堅実な姿勢だ。絶大な武力を持ちながら、油断も慢心もなさらない。異常なほどに用心深く、二手三手と先んじて布石を打ち、いつも『必勝の位置』に立っている。……私もこんな風にやられたのだろうな)」
ヴァランは何やら神妙な面持ちを浮かべていた。
「それじゃ、ボクはもう行くよ。仕事、無理しない程度に頑張ってね?」
「お気遣い、ありがとうございます」
次に飛んだのは、ニュータウンの建設地だ。
(確かこの辺りに……っと、いたいた!)
ニュータウン全体を見渡せる高台に、現場監督が立っていた
「――やぁグラード、工事の 進捗 ( しんちょく ) はどう?」
盗賊団の頭領グラード。
第一章の序盤で家族に迎え入れた器用な男だ。
ボイドタウンの『初期メン』であるため、そこそこいいポジションに 就 ( つ ) いている。
「おぅボス、見ての通り、バッチリだ! 後三日もありゃ、ニュータウンは完成―― 工期 ( こうき ) はきっちり守ったぜ!」
「ふふっ、さすがだね」
「そりゃこっちのセリフだ。スケルトンを利用した『無限の労働力』とは、本当によく考えたな!」
そんな会話をしながら、眼下に広がるニュータウンをジッと見つめる。
住宅・商業施設・教育機関、森林・公園・インフラ……うん、素晴らしい出来栄えだね。
「…… これ ( ・・ ) ぐら ( ・・ ) いの ( ・・ ) 規模 ( ・・ ) なら ( ・・ ) 、 一発 ( ・・ ) でい ( ・・ ) ける ( ・・ ) かな ( ・・ ) ?」
「ボス?」
「あぁごめんごめん、こっちの話だよ」
「なんだ、また 悪巧 ( わるだく ) みか?」
「ふふっ、まぁそんなとこ」
このニュータウンは、『奥の手』の一つだ。
適切な時・場所・タイミングで切れば、凄まじい効果を発揮するだろう。
「しかし、本当によくやってくれたね。素晴らしいニュータウンだよ」
「へへっ、そりゃどうも」
嬉しそうに肩を揺らしたグラードは、何かを思い出したかのようにポンと手を打つ。
「っと、そうだ。一週間後、いつもの居酒屋で打ち上げをやるんだがよ。ボスも一緒にどうだ?」
「一週間後か……うん、わかった。軽く顔を出させてもらうよ」
ちょうど王選で忙しいときだけど、一杯 呑 ( の ) むぐらいの時間はあるだろう。
せっかく臣下が誘ってくれているのに、それを無下に断るのは、統治者としてあまりよくないしね。
「それじゃ引き続き、ニュータウンのことは任せたよ」
「おう!」
グラードと別れた後、グーッと大きく伸びをする。
(――ぃよし、これでボイドタウンの視察は終わりだ!)
ゾーヴァの魔法炉・ヴァランの仕込み・グラードのニュータウン、どれも理想的な進み具合だった。
ホロウルートの攻略に向けて、大きな力になってくれるだろう。
(それじゃ最後に……『メインディッシュ』をいただこうかな!)
第五章の大ボスにして、特殊クリアボーナス――『色欲の魔女』リゼだ。
(本当なら、第五章をクリアした後、すぐに話したかったんだけど……)
第六章の仕込み&バルタザールの 国葬 ( こくそう ) に追われ、後回しにせざるを得なかった。
(リゼの魔力は……っと、これか)
商業地区を南に進む、黄金の魔力を捕捉した。
それと同時、とあることに気付く。
(んー……?)
知欲の魔女エンティアが、同じ通りを北上している。
このまま行けば、数分後にバッティングするだろう。
(これは…… 好機 ( チャンス ) だ!)
『知欲』と『色欲』が出会ったとき、どんなイベントが起こるのか……実に興味深い!
(よし、行くか!)
魔力をゼロにして気配を断ち、 足早 ( あしばや ) に現場へ向かう。
その途中、
(……むっ)
道の端に大きなゴミを見つけた。
(誰だ、あんなところに『金色のボロ雑巾』を捨てたのは……?)
ボイドタウンはポイ捨て厳禁。
まったく、けしからん奴がいるものだ。
虚空を使い、目の前のゴミを消し飛ばそうとしたそのとき、
「……う゛、うぅ……っ」
なんと、金色のボロ雑巾が 唸 ( うな ) り声をあげた。
「これは、まさか……ラグナ!?」
道端のゴミは、スケルトン製造機だった。
いったい何度目だろう。
ボロボロの 金獅子 ( きんじし ) を目撃するのは。
親の顔よりも見ているような気がした。
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【※最後のお願い】
読者の皆様へ、今日は『最後のお願い』に参りました。
本日3月10日、『極悪貴族、謙虚堅実に無双する』書籍第1巻が発売!
書籍版には、たくさんの書下ろしエピソードが収録!
少年期のホロウやニアとのデートのほか、馬カスの芸術的なシーンも追加されています!
Webを『プロット版』とすれば、書籍は『完全版』と呼べるクオリティに仕上げました!
絶対に買って損はさせません!
私は本作の構成・執筆に莫大な時間を掛け、この1年半なんかは、ずっとホロウの物語だけを考えていました!
「なんとしてもこの作品を完結させたい!」
「ロンゾルキアの最終章まで、しっかり本にしたい!」
「アニメ化して、ホロウたちが動く姿を見たい……!」
書籍版が売れれば、全ての目的を達成できます!
ですから皆様、どうかホロウの物語を――【極悪貴族】を推していただけませんか?
ライトノベルのシリーズは、だいたい年間2冊ぐらい出ます。
本作は1冊800円なので、1か月あたり約150円の 課金 ( サブスク ) です。
毎月ジュース1本分、どうかホロウたちのために使ってあげてください……っ。
第1巻が売れる
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続きを書ける!
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第2巻が売れる
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続きを書ける!
↓
第3巻が――(以下、完結まで無限ループ)
みんなが幸せになる最高の永久機関です!
その代わり、私は全力で書きます!
中途半端に新作を始めたりせず、ホロウの物語を完結させることに全てを注ぎます!
なのでどうかお願いします!
『極悪貴族、謙虚堅実に無双する』を買ってください!!!(できれば紙版で……!)
そして本作を友人や知人、もしくはSNSで紹介してください!
皆様の口コミは、作品が売れるための大きな力になります!!!
最後になりますが……。
2024年10月27日の連載開始から、本日に至るまでの約1年半、本当にありがとうございました!
執筆は孤独な戦いです。
皆様の応援がなければ、きっとここまで走ることはできなかったと思います!
Web版は現在第六章、これが第七章・第八章・第九章と続き、原作ロンゾルキアが完結するそのときまで、本作を買い支えていただけると嬉しいです!
月島秀一