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第1話【仮面ライダーエクリプス】「交わらない三つの運命」

仮面ライダーエクリプス ―月蝕の継承者― — www.pixiv.net · All chapters

第1話【仮面ライダーエクリプス】「交わらない三つの運命」

### 【オープニング】

SCENE 01 / 敵組織・謁見の間

暗闇に包まれた巨大な部屋。

中央には、黒い玉座。

その前に、一人の少年が立っている。

少年の名前は、歩。

歩「……父さん。今日の作戦は?」

玉座に座る男は、ゆっくりと顔を上げる。

父「お前が気にすることではない」

歩「でも、僕にも何かできることが……」

父「お前に何ができる?」

沈黙。

父「お前は私のそばにいればいい。それだけでいいのだ」

歩「……うん」

父親は再び視線を落とす。

歩は何も言わず、その場に立ち続けていた。

### 【Aパート】

SCENE 02 / 人間側・秘密基地

一方、人間側の秘密基地。

モニターには敵組織の活動地域が映し出されている。

司令室に立つ女性、雫。

雫「敵組織が市街地に現れたわ。今回は大規模な活動になる可能性がある」

その前に立つ二人のライダー。

栞「了解。私が先行する」

駆「俺も行く。姉さん一人には任せられない」

栞「駆、無茶はしないで」

駆「分かってるよ」

雫は二人を見つめる。

雫「……歩のことも、忘れないで」

その言葉に、二人の表情が変わる。

駆「分かってる。でも、あいつが自分から戻ってこない限り……」

栞「それでも、私は諦めない」

栞は静かに拳を握る。

栞「絶対に、あの子を救うから」

### 【Bパート】

SCENE 03 / 市街地

街に警報が鳴り響く。

敵組織の怪人が出現し、人々が逃げ惑う。

怪人「この街は我らのものだ!」

そこへ、二人のライダーが現れる。

栞「そこまでよ!」

駆「人々には指一本触れさせない!」

栞は変身ベルトに手をかける。

栞「変身!」

仮面ライダークレセント、登場。

続いて駆もベルトを構える。

駆「変身!」

仮面ライダーソーラー、登場。

二人は怪人に立ち向かう。

クレセントは素早い動きで敵の攻撃をかわし、ソーラーは剣を振るって敵を押し返す。

ソーラー「姉さん、右!」

クレセント「分かってる!」

二人の連携攻撃が怪人に炸裂する。

しかし、その様子を遠くから見つめる少年がいた。

歩だった。

歩「……姉さん」

彼の表情は険しい。

そこへ敵幹部ジャッジが現れる。

ジャッジ「何を見ているのですか、歩様」

歩「別に」

ジャッジ「あなたの兄と姉ですよ。今日も人間どもの味方をしている」

歩「……分かってる」

ジャッジ「あなたも少しは見習ってはいかがです?」

歩「僕は戦えない」

ジャッジ「でしょうね」

ジャッジは冷たく笑う。

ジャッジ「あなたには何も期待しておりません」

歩は言い返さない。

ただ、戦場から目を逸らした。

### 【Cパート】

SCENE 04 / 戦場

戦闘はさらに激しくなる。

怪人「これで終わりだ!」

クレセントが攻撃を受け、地面に膝をつく。

ソーラー「姉さん!」

駆が駆け寄ろうとするが、別の敵に行く手を阻まれる。

そのとき、クレセントの視線が遠くにいる歩を捉える。

クレセント「……歩!」

歩は一瞬だけ姉を見る。

クレセント「歩! こっちに来て!」

歩「……」

クレセント「あなたは、そこにいなくていい!」

歩「うるさい!」

思わず声を荒らげる歩。

歩「僕のことなんか放っておいてよ!」

クレセント「歩……」

歩「姉さんには関係ない!」

その言葉に、駆も反応する。

ソーラー「歩! いい加減に目を覚ませ!」

歩「兄さんまで……!」

駆「お前はいつまで父さんのそばにいるつもりなんだ!」

歩「僕にはここしかないんだよ!」

一瞬の沈黙。

その隙に敵が攻撃を仕掛ける。

ソーラー「危ない!」

クレセントが歩のいる方向へ駆け出し、攻撃を防ぐ。

歩は驚いて姉を見つめる。

クレセント「……大丈夫?」

歩「なんで……」

クレセント「あなたが弟だからよ」

歩は何も答えられない。

### 【Dパート】

SCENE 05 / 敵組織・謁見の間

作戦終了後。

歩は父親のもとへ戻っていた。

父「兄と姉に会ったそうだな」

歩「……うん」

父「何か言われたか?」

歩「戻ってこいって」

父「それで?」

歩「断ったよ」

父親はわずかに口元を緩める。

父「そうか。お前はここにいればいい」

歩「……うん」

父「私のそばにいれば、何も心配はいらない」

歩は父親の隣に立つ。

しかし、その表情は晴れない。

### 【ラストシーン】

SCENE 06 / 人間側・秘密基地

夜。

栞は一人、窓の外を眺めていた。

そこへ駆がやってくる。

駆「姉さん。まだ歩のことを考えてるの?」

栞「うん」

駆「あいつは自分で選んで父さんのところにいるんだ」

栞「分かってる」

駆「だったら……」

栞「それでも弟だから」

駆は黙り込む。

栞「いつかきっと、歩自身が自分の道を選べる日が来る」

カメラは夜空へ。

雲に隠れた月が、わずかに姿を現す。

一方、敵組織。

歩は一人、窓から月を見上げていた。

歩「……姉さん」

その背後には父親の影。

父「歩。何をしている?」

歩「何でもないよ。父さん」

歩は窓から離れ、父親のもとへ歩いていく。

月は再び雲に隠れる。

ナレーション

「同じ家族に生まれた三人の兄弟。」

「それぞれが信じる道は、まだ交わらない。」

「これは、ひとりの少年が自分の未来を見つける物語。」

第1話 END

### 次回予告

### 第2話「正義を選んだ兄」

ナレーション:

「次々と現れる敵組織の刺客。」

「ソーラーの前に立ちはだかる、新たな強敵。」

駆「お前だけは、俺が倒す!」

ナイト「弟一人救えないお前に、何が守れる?」

駆「黙れ!!」

歩「兄さん……」

ナレーション:

「次回、仮面ライダーエクリプス!」

第2話『正義を選んだ兄』

「太陽の剣が、闇を切り裂く!」

つづく。第1話「交わらない三つの運命」

あとがき

第1話を読んでいただき、ありがとうございます!

今回は、物語の始まりとして三人の兄弟がそれぞれ異なる道を歩んでいる姿を描きました。

姉の栞は、敵組織にいる弟・歩を救いたいと願っています。

兄の駆は、そんな歩に苛立ちながらも、家族として複雑な思いを抱えています。

そして弟の歩は、父親のそばにいることを選びながらも、本当の気持ちを隠しています。

特に今回描きたかったのは、歩の孤独と、そんな弟を決して見捨てない栞の思いです。

歩は本当に父親のもとにいたいのでしょうか。

それとも、自分の居場所を失うことを恐れているのでしょうか。

まだまだ謎の多い歩の心情にも注目していただけたら嬉しいです。

次回は第2話「正義を選んだ兄」。

駆の前に新たな強敵・ナイトが立ちはだかります。

そして、歩の存在が兄の心を大きく揺さぶることに……。

三人の兄弟の運命は、これからどう変わっていくのか。

ぜひ、第2話も楽しみにしていてください!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!