寝坊して遅刻!? でも、今日は休日です!
寝坊して遅刻!? でも、今日は休日です!
1.休日の朝、まさかの大寝坊!
午前九時三十分。
カーテンの隙間から、まぶしい朝日が差し込んでいた。
静かな部屋の中には、時計の針が進む音だけが響いている。
そして、ベッドの上では――。
「……すぅ……すぅ……」
あなたは、布団にくるまって気持ちよさそうに眠っていた。
枕元にはスマートフォン。
その隣には、目覚まし時計。
どちらも、あなたを起こそうと頑張っていた形跡があった。
しかし、当の本人はまったく気づいていない。
昨日まで、あなたは仕事を一生懸命頑張っていた。
教育係のさくらさんから教わったことを復習し、間違えた部分をノートにまとめ、次の日に同じ失敗をしないように準備をしていたのだ。
その結果、寝る時間がいつもより遅くなってしまった。
そして今日は、待ちに待った休日。
会社へ行く必要はない。
仕事の電話に追われることもない。
さくらさんに仕事の進捗を報告する必要もない。
だからこそ、あなたは昨夜、こう思っていた。
『明日は目覚ましを気にせず、ゆっくり眠ろう……』
その願いは、見事にかなっていた。
かなり見事に。
「……ん……」
ようやく、あなたの眉がぴくりと動いた。
「……あれ……?」
ゆっくりと目を開ける。
ぼんやりした視界に、見慣れた天井が映った。
「……朝?」
あなたは、寝ぼけたまま枕元のスマートフォンに手を伸ばした。
画面を点灯させる。
午前九時三十分。
「…………」
数秒間、画面を見つめた。
そして。
「えええええっ!?」
あなたは勢いよく上半身を起こした。
「九時半!? うそっ! 遅刻だぁぁぁっ!!」
布団を跳ね飛ばし、ベッドから飛び降りる。
「やばい、やばい、やばい! 何時に家を出れば間に合う!? 着替えは!? 鞄は!? 昨日の資料は!?」
頭の中が大混乱。
いつもなら、ゆっくり朝食を食べて、身支度を整えてから家を出る時間だ。
それなのに、今日はまだパジャマ姿。
髪も寝ぐせだらけ。
しかも、布団はぐちゃぐちゃだった。
「ど、どうしよう……! さくらさんに怒られる……!」
そこまで口にして、あなたはぴたりと止まった。
「…………え?」
部屋が静まり返る。
あなたは、もう一度スマートフォンの画面を見た。
十月十七日。
土曜日。
「………………」
そして、カレンダーを開く。
そこには、はっきりと表示されていた。
本日、休日。
「………………あ」
長い沈黙。
「…………あああああっ!!」
あなたは両手で頭を抱えた。
「今日、休みじゃん!!」
思わず、その場にしゃがみ込む。
「な、何やってるんだ、僕……!」
遅刻だと思って飛び起きたのに。
会社へ向かう準備をしようとしたのに。
そもそも、出勤する必要がなかったのだ。
「…………はぁ」
あなたは、床に座り込んだまま深く息を吐いた。
それから、少しずつ笑いが込み上げてきた。
「……あはは。びっくりしたぁ……」
心臓はまだドキドキしている。
さっきまで、本気で遅刻したと思っていたのだ。
その慌てぶりを思い出すと、なんだか自分がとてもおかしくなった。
「……さくらさんに見られてなくてよかった」
ぽつりとつぶやく。
もし、さくらさんが今の自分を見ていたら。
きっと、くすくす笑いながら言うだろう。
『もう、落ち着いてください。今日はお休みですよ?』
「…………」
想像しただけで、顔が熱くなった。
「……いやいやいや! 何を想像してるんだ!」
あなたは慌てて立ち上がった。
休日の朝から、教育係のことを考えている。
しかも、寝坊して大騒ぎした直後に。
「……僕、重症かもしれない」
そうつぶやきながらも、あなたの口元には自然と笑みが浮かんでいた。
2.休日なのに、さくらさんが頭から離れない
午前十時。
ようやく落ち着いたあなたは、洗面所で顔を洗っていた。
冷たい水で顔をすすぎ、鏡を見つめる。
「……よし。今日は休日だ」
自分に言い聞かせるように、何度もうなずいた。
「仕事のことは考えない。さくらさんのことも考えない。今日は一日、自由に過ごす!」
そう決意した。
朝食を食べる。
部屋を片づける。
好きな動画を見る。
気が向いたら、近所を散歩する。
休日らしいことをたくさんしよう。
そう考えて、冷蔵庫から牛乳を取り出した。
パンを焼き、テーブルに座る。
「いただきます」
ひと口食べたところで、ふと思い出す。
昨日、さくらさんが仕事を教えてくれたときのことだ。
『ここは、焦らずに一つずつ確認しましょう』
優しい声。
真剣な横顔。
説明を終えたあとに向けてくれた笑顔。
「…………」
パンを持つ手が止まった。
「……さくらさん、今ごろ何してるのかな」
休日なのだから、さくらさんも仕事をしていないはずだ。
家でのんびりしているのだろうか。
買い物に出かけているのだろうか。
それとも、友達と遊んでいるのだろうか。
考え始めると、次から次へと想像が膨らんでいく。
「…………はっ!」
あなたはパンを皿に置いた。
「駄目だ! 今日はさくらさんのことを考えないって決めたのに!」
しかし、一度考えてしまったものは簡単には消えてくれない。
「……別に、何をしてるのか気になるくらい、普通だよな?」
誰に向けるでもなく、言い訳をする。
「教育係だし。いつもお世話になってるし。感謝してるだけだし……」
最後の言葉は、だんだん小さくなった。
本当は、自分でも分かっていた。
感謝だけではない。
尊敬だけでもない。
さくらさんが笑ってくれたら、うれしい。
さくらさんに褒められたら、一日中幸せな気分になる。
そして、さくらさんに会えない休日は、少しだけ寂しい。
「……好きなんだよなぁ」
小さくつぶやいた瞬間、顔が赤くなった。
あなたは慌てて周囲を見回した。
もちろん、誰もいない。
「……誰も聞いてないよね?」
そう言って、また恥ずかしくなる。
「……もう! 休日くらい、普通に過ごさせてよ!」
あなたはパンを食べながら、ひとりで頬を膨らませた。
けれど、その表情はどこか楽しそうだった。
3.休日の予定を立てよう!
朝食を終えたあなたは、ソファに座ってスマートフォンを手に取った。
「さて、今日は何をしようかな」
ゲームをするのもいい。
映画を見るのもいい。
近くの公園を散歩するのもいい。
せっかくの休日なのだから、普段できないことをしたい。
あなたはメモ帳を開き、今日の予定を書き始めた。
一つ目。部屋の掃除。
二つ目。昼食を食べる。
三つ目。好きなゲームをする。
四つ目。気分転換に散歩する。
五つ目。明日も休みなら、ゆっくり過ごす。
「よし、完璧!」
満足げにうなずく。
ところが、最後にもう一つ、書き足したくなった。
『さくらさんに会いたい』
「………………」
あなたは、ペンを持ったまま固まった。
「…………いや、これは駄目だろ!」
慌てて、その文字を消す。
「休日の予定に教育係の名前を書く新人なんて、聞いたことないぞ……!」
自分で自分に突っ込む。
しかし、消した文字は、心の中から消えてくれなかった。
「……明日も休みだしなぁ」
会社に行けば、また会える。
そう考えると、少しだけ元気が出てきた。
「……よし! 今日はしっかり休んで、月曜日からまた頑張ろう!」
あなたは両手を握りしめた。
今度こそ、休日を楽しむのだ。
さくらさんに褒めてもらえるように、仕事を頑張るためにも。
……もっとも、その決意の裏側に、さくらさんに会いたいという気持ちが隠れていることは、あなた自身が一番よく分かっていた。
4.まさかのメッセージ
午前十一時三十分。
部屋の掃除を終えたあなたは、ソファに座って一息ついていた。
「……ふぅ。きれいになった!」
床もすっきりした。
机の上も片づいた。
昨日まで使っていた仕事のノートも、きちんと本棚にしまった。
これで、休日らしい時間を過ごせる。
そう思った瞬間だった。
ピコン。
スマートフォンが鳴った。
「ん?」
あなたは画面を確認した。
そこに表示されていた名前は――。
さくらさん。
「………………えっ!?」
一瞬、呼吸を忘れた。
休日に。
会社の外で。
教育係のさくらさんから。
メッセージが届いた。
「な、何!? どうしたの!?」
慌ててスマートフォンを手に取る。
画面には、短いメッセージが表示されていた。
『お疲れさまです。昨日の仕事のことで、ひとつ確認したいことがあったのですが、月曜日に聞くことにしますね。休日にすみません。ゆっくり休んでください』
「…………」
あなたは、画面をじっと見つめた。
仕事の確認。
それだけだ。
休日にまで連絡をくれたのは、確認事項があったから。
それは理解している。
しかし。
『ゆっくり休んでください』
その一言が、どうしても気になった。
「……さくらさん……」
胸が、ドクンと鳴った。
休日にまで、自分のことを気遣ってくれる。
そう思うだけで、うれしくてたまらなかった。
「……返信しなきゃ」
あなたは、丁寧に文字を入力した。
『お疲れさまです。ご連絡ありがとうございます。確認事項の件、承知しました。月曜日によろしくお願いします。さくらさんも、ゆっくり休んでください』
送信。
「…………よし」
あなたはスマートフォンを置いた。
そして、三秒後。
また手に取った。
「……変じゃないよね?」
文章を見直す。
敬語も問題ない。
失礼な表現もない。
余計なことも書いていない。
「……よかったぁ」
胸をなで下ろす。
その直後、あなたは自分がどれほど緊張していたのかに気づいた。
たった数行のメッセージなのに。
まるで、大切な試験の結果を待っているような気分だった。
「……好きな人から連絡が来ると、こんなに落ち着かなくなるんだな」
つい、本音が漏れた。
「…………あっ!」
あなたは、両手で口を押さえた。
「また言っちゃった……!」
部屋には、誰もいない。
それでも、あなたはしばらく顔を覆ったまま動けなかった。
5.午後の公園で
午後一時。
昼食を終えたあなたは、気分転換に外へ出ることにした。
「少し歩こうかな」
上着を羽織り、財布とスマートフォンを持って家を出る。
秋の空は高く、風は心地よかった。
近所の公園に到着すると、ベンチに腰を下ろした。
木々の葉が風に揺れている。
子どもたちの笑い声が聞こえる。
犬を散歩させている人もいる。
平和な休日の風景だった。
「……いい天気だなぁ」
あなたは空を見上げた。
普段は、仕事のことばかり考えている。
次に覚えるべき仕事。
失敗した部分の反省。
さくらさんに教えてもらった内容。
どうすれば、もっと成長できるのか。
けれど、こうして何も考えずに過ごす時間も必要なのかもしれない。
「……おばあさんにも言われたな」
先日の出来事を思い出す。
誰かを助けることは大切。
でも、自分自身のことも大切にする。
困ったときは、周りの人を頼っていい。
あなたは、その言葉を心の中で繰り返した。
「……よし。今日はちゃんと休もう」
背もたれに体を預け、深く息を吸う。
そして、ゆっくりと吐いた。
そのとき、ふと考えた。
さくらさんも、こんなふうに休日を過ごしているのだろうか。
公園を散歩したり。
カフェでお茶を飲んだり。
好きな本を読んだり。
「……さくらさん、休日は何が好きなんだろう」
知らないことが、まだたくさんある。
会社でのさくらさんは知っている。
仕事に真剣なところ。
後輩を気遣ってくれるところ。
ときどき、冗談を言って笑わせてくれるところ。
けれど、仕事を離れたさくらさんのことは、ほとんど知らない。
「……いつか、聞けたらいいな」
そうつぶやいて、あなたは頬をかいた。
ただし、本人を前にしたら、きっと緊張して何も聞けないだろう。
「……いや、絶対に聞けないな」
自分でそう結論づけて、苦笑いした。
それでも、いつか。
もう少し自然に話せるようになったら。
教育係と新人という関係の中でも、少しずつ、お互いのことを知っていけたら。
そんな小さな願いが、心の中に生まれていた。
6.月曜日が待ち遠しい?
午後三時。
家に戻ったあなたは、ソファに座ってゲームを始めた。
休日の午後。
誰にも邪魔されず、好きなことができる。
本来なら、最高の時間のはずだった。
ところが。
ゲームの画面を見つめながら、あなたは何度も時計を確認していた。
「……まだ三時か」
ゲームを進める。
「……三時十分」
もう一度、画面を見る。
「……三時十五分」
あなたはコントローラーを置いた。
「…………」
そして、つぶやいた。
「……月曜日、まだかな」
言った直後、あなたは自分の頭を抱えた。
「いやいやいや! 何を言ってるんだ、僕は!」
今日は休日だ。
ゆっくり休むための日だ。
それなのに、月曜日が待ち遠しいなんて。
「……会社に行きたいわけじゃないんだよ」
あなたは、誰に向けるでもなく言い訳を始めた。
「仕事は大変だし、失敗したら落ち込むし、覚えることもいっぱいあるし……」
そこまで言って、言葉が止まった。
「……でも」
頭に浮かんだのは、さくらさんの笑顔だった。
「……さくらさんに会えるから」
ぽつりとつぶやく。
胸が、ドクンと鳴った。
自分の気持ちを否定することは、もうできなかった。
あなたは、さくらさんが好きなのだ。
声を聞くだけでうれしい。
笑顔を見るだけで元気になれる。
名前を呼ばれるだけで、胸がいっぱいになる。
そして、休日でさえ、さくらさんのことを考えてしまう。
「……本当に、どうしよう」
あなたはクッションを抱きしめた。
「このままじゃ、いつか絶対にバレる……」
教育係と新人。
今の関係を大切にしたい。
仕事で一人前になりたい。
さくらさんに、安心して仕事を任せてもらえるようになりたい。
だからこそ、恋心だけは知られたくなかった。
「……よし。月曜日は絶対に平常心!」
あなたは決意した。
さくらさんに会っても、慌てない。
優しくされても、顔を赤くしない。
目を見て、きちんと挨拶する。
そして、仕事に集中する。
「……完璧!」
力強くうなずいた。
しかし、その直後。
スマートフォンの待ち受け画面を見て、またさくらさんのことを考えてしまった。
「…………駄目だぁ……」
あなたは、クッションに顔を埋めた。
休日は、まだまだ長かった。
7.さくらさんの休日
そのころ、さくらも自宅でのんびり過ごしていた。
部屋着に着替え、温かい飲み物を用意する。
テーブルの上には、読みかけの本。
窓からは、午後の日差しが差し込んでいた。
「……ふぅ。今日はゆっくりできそう」
さくらは椅子に座り、スマートフォンを手に取った。
ふと、昨日まで一生懸命に仕事をしていた新人の顔が浮かんだ。
「……ちゃんと休めているかな」
思わず、そんなことを考えてしまう。
あなたは、真面目な人だ。
少し頑張りすぎるところがある。
分からないことがあっても、自分で何とかしようとする。
失敗したときには、必要以上に落ち込んでしまうこともある。
だから、休日くらいは仕事を忘れて、ゆっくり休んでほしいと思っていた。
「……ふふっ」
さくらは、小さく笑った。
「でも、あの人なら、今ごろ月曜日の準備をしていたりして」
あなたが仕事のノートを開き、真剣に復習している姿を想像する。
きっと、机に向かっているに違いない。
……いや。
もしかしたら、のんびりゲームをしているかもしれない。
「……どっちでしょうね」
ひとりでつぶやき、また笑う。
そして、ふと気づいた。
自分は、休日だというのに、あなたのことを考えている。
「…………あら?」
さくらは、少し不思議そうにスマートフォンを見つめた。
教育係として、新人のことを気にかけるのは自然なことだ。
ちゃんと休めているか。
困っていないか。
仕事で分からないことがないか。
それは、教育係として当然の心配だろう。
けれど。
あなたが困ったときに、真っ先に頼ってくれたら。
あなたが笑顔で出社してくれたら。
あなたが少しずつ成長していく姿を、これからも見守れたら。
そんなことを考えると、胸の奥が温かくなる。
「……不思議な人ですね」
さくらは、カップを手に取った。
「いつの間にか、気になる存在になっているなんて」
その言葉を口にしたあと、さくらは少しだけ頬を緩めた。
もちろん、まだ自分の気持ちに明確な名前をつけるつもりはなかった。
今は、あなたの教育係なのだから。
けれど、さくらは知らなかった。
あなたもまた、同じように彼女のことを考えていたことを。
そして、二人がそれぞれの休日を過ごしながら、月曜日を少しだけ楽しみにしていることを。
8.夜、決意は揺らぐ
午後九時。
あなたは、明日の準備を終えていた。
鞄の中には、仕事のノート。
筆記用具。
必要な書類。
忘れ物がないか、二度確認した。
「……よし。これで大丈夫」
時計を見ると、そろそろ寝る時間だった。
明日は日曜日。
まだ休日だ。
会社へ行く必要はない。
それでも、あなたは月曜日のことを考えていた。
「……さくらさん、明日も休みなんだよな」
今日、届いたメッセージを思い出す。
『休日にすみません。ゆっくり休んでください』
優しい言葉だった。
あなたはスマートフォンを手に取り、メッセージをもう一度読み返した。
「……ありがとうございます、さくらさん」
誰にも届かない小さな声で、お礼を言う。
そして、スマートフォンを机に置いた。
「……よし。もう寝よう」
布団に入る。
部屋の明かりを消す。
静かな夜が訪れた。
「…………」
目を閉じる。
今日の出来事を振り返る。
朝、寝坊して大騒ぎしたこと。
休日だと気づいて安心したこと。
公園でのんびり過ごしたこと。
さくらさんからメッセージが届いたこと。
どれも、何気ない一日だった。
けれど、あなたにとっては、少し特別な休日だった。
「……月曜日、頑張ろう」
そうつぶやいたあと、あなたは小さく笑った。
「……さくらさんに会えるし」
また、胸がドクンと鳴った。
「……だから、違うってば……」
誰もいない部屋で、ひとり照れる。
そして、あなたは布団を肩まで引き上げた。
「……おやすみなさい、さくらさん」
もちろん、本人には聞こえない。
それでも、そう言いたかった。
あなたはゆっくりと目を閉じた。
今度こそ、明日の朝は慌てないように。
休日は、まだ一日残っているのだから。
第5章・終わり
翌朝。
あなたは、目覚まし時計が鳴る前に目を覚ました。
「……ん?」
窓の外は明るい。
時計を見る。
午前七時。
「……よし。今日は寝坊してない!」
あなたは満足げにうなずいた。
そして、カレンダーを確認する。
十月十八日。
日曜日。
「…………あ」
昨日と同じ沈黙。
「……今日も休みだったぁぁぁっ!!」
あなたの声が、朝の部屋に響き渡った。
休日の朝は、まだまだ平穏にはならないらしい。
そして、月曜日。
教育係のさくらさんと再会したあなたは、思いがけない一言をかけられることになる。
「ねえ、昨日と今日、ちゃんと休めましたか?」
その言葉に、あなたの心臓は再び――。
ドクンッ!
第6章へ続く。