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第1023話 〈ダン活〉の年末年始で年載せおめでとう~!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1023話 〈ダン活〉の年末年始で年載せおめでとう~!

「ほう……これはいいね」

「はい。これほどお手軽に料理アイテムのバフを得られるのは素晴らしいです」

そうべた褒めしてくれたのはユーリ先輩とソトナ先輩。

「うむ。妾も気に入ったぞ。特に毎日飲んでもいいところが良い」

「ヨウカ先輩に同感やわぁ。魔法使いはあまり動かんし、がっつり食べるのはキツいもんなぁ」

ティーカップを置き、感嘆と息を吐くのはヨウカ先輩とハク。2人は魔法使い系なので特に気に入ったらしい。

「そうか? 俺はもっとがっつりしたものがいいんだが」

「私もかな~」

「さすがに毎日料理アイテムというのは怖いな。特に味覚の慣れが心配だ」

「キリちゃんに同感ですね。お茶くらいがちょうど良いと思います」

物足りなさそうにしているのは前衛組のガルゼ先輩、カノン先輩。キリちゃん先輩も少し。ミミナ先輩はお茶派なようだ。

現在一息入れ、休憩中。

初のダンジョン入ダンから3日目となり、今日は年末の12月31日だ。

年末までダンジョンなのかと思われるかもしれないが、そうなのだから仕方ない。

3日間でストレートに階層を進み、ここは20層。守護型ボスを捻り倒し、 救済場所 ( セーフティエリア ) となったショートカット転移陣の側にテーブルを出して、ついでにセレスタン特製の〈上級ティー〉系の料理アイテムを配ったところ、かなりの好評価だった。

そうだろうそうだろう。

「手軽に飲めてお腹にたまらず、食べ物と棲み分けが出来るのが良い点ね」

シエラからの評価も高い。

料理アイテムには色々と欠点があった。というか魅力が高すぎるんだ。中毒的な意味で。

あまりにも美味しすぎるというのが逆に料理アイテムを遠ざけていた。

特にがっつりしたものは食べ過ぎれば太る。確実に太る。だってむちゃくちゃおいしいもの。そして食べ過ぎれば別の問題、舌が肥えすぎて普通の食事が出来なくなってしまうこともあるのだ。恐ろしい。

しかしそれがお茶ならどうか。

それがとても美味しくて、毎日飲んでも太らないお茶なら?

食べ物との棲み分けも出来ているため舌が肥えても問題無し。

今リアル〈ダン活〉の狭い界隈では急激にティー系の料理アイテムの需要が伸びていた。

「毎日飲めるのが最大の利点。ティー系はバフの上昇値が少なすぎてあまり注目していなかったけど、これは見直さなければならないね」

「はい……」

ユーリ先輩の明るい表情とは対極にソトナ先輩は困った顔だ。

きっともっと早くこの存在を知っていればとか思っているに違いない。

〈キングアブソリュート〉はもう目標をほぼ達成していて、大体のメンバーは卒業も間近だからな。

逆に言えばそれほどまでに〈上級ティー〉に可能性を見いだしているということでもある。

セレスタンと相談し、『上級ティー作製』スキルを真っ先にLV10にしたのは間違いでは無かったと確信出来たシーンだった。

それからバフの力を試したいというメンバーに連れられ、俺たちは今日25層まで進んでしまったよ。中々の速度だ。

〈救護委員会〉や〈ダンジョン攻略専攻〉のメンバーが採集をしながらもしっかり付いてくる。あっちもプロフェッショナルだ。

一時期、〈罠外課〉のトオル先輩が罠の採取に手間取っているうちに置いて行かれて迷子になるということもあったが、ちゃんとオスカー君が拾いに行ってくれたからな。フォローもバッチリだ。「後ろから濃い混沌の香りが! ちょっと行ってきます!」と出ていった時はビックリしたけどな。

さすがは〈岩ダン〉の調査に選ばれた調査メンバーズ。みんな優秀だ。

ちなみにユミキ先輩はなぜかずっと俺の近くにいた。つかず離れずの距離。そしていつもニッコニコだった。何か良いことでもあったのかな?

採集班だが、モナの『採取』は環境的に採取ポイントが少ないので、ソドガガの上級採集職なら自分と同じ発掘能力を使うことが出来る『 双工掘 ( そうこうくつ ) 』スキルを使い、モナとソドガガは『発掘』に集中していた。おかげで〈ベヒモスの真核〉〈ゴーレムの心臓〉〈ミスリル鉱石〉〈上級召喚盤の欠片〉〈壊れた機械の一部〉〈天槍の宝玉〉などレア素材やレア資源、レアアイテムを大量にゲットしている。

というわけで日が沈んだため今日のダンジョンも終了。

ちょうど25層の守護型ボスを倒したところだったのでショートカット転移陣で帰還した。

「「「「おおおおーー!!」」」」

「「「「帰ってきたーー!!」」」」

帰るといつもこんな感じに出待ち&歓迎されるんだが、ここにいる人たちは日中とか何をしているのかな?

ちゃんとダンジョン行っているのかな?

しかし、そんな疑問はおくびにも出さず、俺は有名人のように軽く手を挙げて応えてあげるのだ。

「「「「おおおおーーー!!」」」」

「「「きゃーーー!!」」」

「「「ゆうしゃさーん!!」」」

うーん、とても気持ちが良い!

今日は年末。

日中はいつもと変わらないが、夜はちょっとしたイベントがある。

今日ばかりは消灯時間が延び、午前1時までは寮内での出歩きが許可されているのだ。

もちろん外への出歩きはダメだが。

そして、いつもより外出や外泊の手続きが多くなっている。その理由は、

「もうすぐ年明けね」

「カウントダウンはするか?」

「うん! やろやろ!」

シエラ、俺、ハンナがまったりしながらもうすぐ来る新年の話をしていた。

現在、23時59分。

なぜこの時間に女子と俺がいるのか、もっと言えば貴族舎には居ないはずのハンナがいるのか。

全ては年越しのためだ。

今日ばかりはこの時間の交流が許可されているのだ。

年越しとかテンション上がるな!

しかし寮母さんは大変そうだ。

テンションがアゲアゲになった学生たちを抑える意味もあるが、主に男子に部屋に誘われるためだ。

全て「ごめんね、仕事があるのよ」と言って断っている様子だが。

なぜ今日だけ特別なのか。

それはこの世界では歳を重ねるのが数え年だからだ。

生まれた時点で1歳。1月1日になると全員が歳を重ねるのが数え年。

12月31日に生まれた赤ちゃんは翌日には2歳扱いになるあれだ。

つまりはハッピーニューイヤー&ハッピーバースデー。

誰もがお誕生日おめでとうになるわけである。正確には誕生日ではないけどな。

1時までは交流が特別に許可されている理由である。

〈エデン〉メンバーで今貴族舎にいる人は少ないのでメンバーを招待。

22時までにお泊まりセットを持って集合と呼びかけていた。

ちなみに集合場所は俺の部屋。今日であっても男子を3階に上げるのはダメらしいのでこうなった。

集合してくれたのは同じ貴族舎の居残り組、シエラ、ルル、リーナ、アイギス、タバサ先輩、エリサ、フィナ。そして他の寮からハンナ、シェリア、サチ、エミ、ユウカ、トモヨが参加してくれることになった。

ちなみにニーコは研究所に、アルルはなぜか〈ワッペンシールステッカー〉と〈青空と女神〉の合同の集まりに出向いているらしい。カイリは〈救護委員会〉からどうしてもと頼まれて参加とのことだ。

ラウとルキアは〈ユートピアサークル〉と交流らしい。積もる話がまだあるとのことだ。

他にも色々な理由で参加出来ないメンバーがいた。みんな今日は忙しいみたいだな。

おっと、思いを馳せていたらもう年越しが目の前だった。

「じゃあカウントダウン行くぞ! ――10!」

「「「9! 8! 7!」」」

カウントダウンというのはどうしてこうワクワクするんだろうか!

俺が立ち上がって時計を見ながら残り5秒のところで右手を翳し、1秒ごとに1本ずつ指を折っていく。そして、

「「「3! 2! 1!!」」」

「「「明けましておめでとう~!」」」

「「「年載せおめでとう~!!」」」

ハッピーニューイヤー&ハッピーバースデーだ。

一斉にジョッキを上に掲げてお祝いの言葉を言う。

うん。この日のために用意された〈芳醇な100%リンゴジュース〉が美味い!

無茶苦茶美味い!

悪いなラナ、俺たちだけで楽しむことを許してくれ。

なぜか「もー! もー! ゼフィルスはまったくもーよ!」と牛になってしまったラナの幻想が見えた気がしたが、きっと気のせいだろう。

グビ――美味い!

「もう年越しなのね。今年は、いえもう去年かしら。色々なことがあったわ」

「分かりますシエラさん。本当に色々なことがありました」

「私が生きてきた16年で一番濃い年になったわ」

「同じくです。学園というだけでもとんでもなく濃いのに、ゼフィルス君がいますからね」

「おいおいシエラ、ハンナ。何しみじみしてるんだ? 思い出に浸るのが早くないか?」

「あなたのおかげで去年が遠い過去のようだわ」

「まだ1年も経っていないなんて嘘みたいだよ」

おおう。今日のシエラとハンナは言葉に色々含みがあるな。酔ってるのか?

いいや〈ダン活〉にお酒はありません。(あります)

そんな感じにワイワイガヤガヤ年越しの宴は盛り上がり、女子たちは1時前には3階に引き上げていった。

これからお泊まり会だそうだ。

羨ましい!

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後書き失礼します。昨日の混沌君設定の――続き(ネタバレ注意・高)

混沌さんは中位職となって数週間後(5月下旬)、所属した〈ギルバドヨッシャー〉の手によって【レーダーマン】に〈転職〉。育成されることになる。

10月の〈転職制度〉を受け、〈調査課〉の〈新学年1組〉に所属。

11月、上級ダンジョン入門口である〈霧ダン〉の入ダンが認められるも、その上級ダンジョンで上級斥候職が必要と判断され、〈ギルバドヨッシャー〉がエリアボスを倒して手に入れた〈上級転職チケット〉を混沌さんに使用して12月上旬、【エウレカカオス】へと〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉した。

なお、混沌さんは掲示板では10月から名無しの混沌を名乗り、その時から混沌混沌言っていましたが、あれは素です。

【エウレカカオス】の能力を使わずに混沌を嗅ぎ分け、現場に向かっていました。

混沌!