第1036話 一方女子チーム。宿の温泉がすっごく広い!
第1036話 一方女子チーム。宿の温泉がすっごく広い!
一方、上の階に分かれた女子チーム。
「わ~! なかなか良い部屋じゃない!」
「外の眺めも良いですね。一面雪景色ではありますが、思えばダンジョンの中を高所から見下ろすこと自体が新鮮です」
「温泉街の活気も良いですわね。本当にダンジョンの中とは思えないですわ」
「それで、こっちのドアが隣の部屋と繋がっているのね」
「はい。ルルさんたちの部屋へと繋がっておりますね。繋がっているドアはその一つだけです」
「角部屋を取ったので反対側には扉は無いデース! ラナ殿下のセキュリティもばっちしデス!」
ラナを中心にエステル、リーナ、シエラ、シズ、パメラの6人が一部屋。通称ラナチーム。
4階にある一室で、窓から見える景色は一面真っ白ではあるものの、なんとなく気分が高揚するダンジョンの景色が広がっていた。
それぞれが部屋の感想を言いながら荷物の整理をしていると、隣のドアがガチャリと開いてそこから人が現れる。
「こんにちは~なのです! 突撃しに来たのですよ!」
「ハローハロー早速隣のドア使ってみちゃった」
「突撃訪問失礼します」
そんな声と同時に現れたのは〈エデン〉一のロリ組、もとい子爵組。
ルル、エリサ、フィナだった。
「あらいらっしゃい」
「シエラ! 隣の部屋も内装は変わらないのです!」
「でも左右が逆の作りのようですね」
「男子のほうがどういう作りなのかちょっと気になるわね」
ドアの近くにいたシエラが出迎えると、なぜかルルが敬礼して答えた。
フィナとエリサはキョロキョロ部屋を見渡している。
続いてドアから追加で3人がやってきた。
「失礼する。こちらにうちのルルたちがおじゃまを、あ、やはり居たな」
「ん。シェリアがぷんぷん」
「ルルたちー早く準備してください。遊ぶのはその後でもできますからね」
「「「はーい(なのです)!」」」
リカとカルア、そしてシェリアだ。
この6人がリカチーム、ラナチームの隣部屋だ。
「あ! 温泉楽しみだったのよ! 早速行きましょ!」
「到着したら直ぐ入るつもりでしたから、お風呂セットを取り出すだけで準備は万端ですわ」
ラナがウキウキしてそう言うと全員が温泉に行く準備を始める。
リーナの言葉通り、お風呂セットはあらかじめ纏めてあったのでそれを取り出すだけで準備は完了だ。
ここに居るメンバーは貴族のお姫様が多いが、みな学生。自分のことは自分で準備出来るのである。
12人が廊下に出ると、そこにはすでに12人が待っていた。
リカチームの隣部屋であるミサトチーム、その隣のタバサチームだ。
ミサトチームはミサト、ノエル、ラクリッテ、シャロン、トモヨ、ルキアのメンバー。
タバサチームはタバサ、アイギス、カタリナ、フラーミナ、ロゼッタ、オリヒメのメンバーだ。
さらにその隣の部屋から11人が現れる。
サチチームであるサチ、エミ、ユウカ、ニーコ、アルル、カイリ。
ハンナチームであるハンナ、アルストリア、シレイア、マリア、メリーナである。
「あ、待たせてしまいましたか?」
「大丈夫よハンナ。では行きましょうか」
シエラの言葉にワイワイガヤガヤとしたギルドメンバーで温泉地へと向かう。
温泉は1階で、女子たちが下に降りたところでゼフィルスたちがロビーで待っていた。ロビーの反対側にはドデカい暖簾が掛かっている。あの先が温泉だ。
「ゼフィルス」
「おう。来たな。しかし、こうしてみるとすんごい大所帯だな」
「ギルドで宿泊するのだからこんなものでしょ。それより待ち合わせ時間なのだけど」
「ああ、今から1時間後くらいを目処にしたいな。この後ダンジョン探索で秘湯巡りをするつもりだから、その分余裕を残しておくよう気をつけてくれよ」
「そうね。楽しみは夜に残しておくわ」
ゼフィルスが冗談っぽく言った言葉にみんながふふふと笑顔が漏れる。
元々秘湯巡りがこの旅行の醍醐味であり、最大の目的だ。
完全に管理された宿の温泉も良いもんだが、2層以降で管理されてない秘湯と呼ばれる地帯も良いものだ。むしろそっちがメインとも言える。
ここで満足するなよというゼフィルスの冗談を交ぜた注意だった。
「じゃ、1時間後にな」
「ええ。またね」
そう言って男子と女子で分かれて巨大暖簾を潜った。
まずは宿の温泉で一息。
どうせ夜もまた入るので本当に試しに入るくらいの気持ちで温泉に浸かる。
秘湯とは違いここでは男女で分かれているので水着の着用は無し。
脱衣所で装備を脱ぎ、みんな裸か、もしくはタオルを体に巻くなどした姿となって風呂へと向かった。
「うわ~、中、広い! すご~い!」
「い、いろんな温泉がありますよ!」
「ぱっと見でも10以上はあるね。奥にもたくさん見える。わ、ほんとこれ、すご!」
「この温泉の作りがすごいね、圧倒される~。これが学生宿って、じゃあ高級宿はどんな感じなのってすごく気になるよ」
ノエル、ラクリッテ、トモヨ、シャロンが先頭で入り大はしゃぎする。
それもそのはずで巨大温泉がすっごく豪華だったからだ。
まず中央にあるのが滝。温泉の滝がドバドバと勢いよく中央の上部にある巨大温泉に注がれており、そこからまるでワインタワーのようにいくつもの風呂釜に流れている。実際は階段のような作りだ。上から落ちてきた温泉が下の風呂に流れていく仕組みだ。〈滝タワー温泉〉と書かれている。
そことは別に明らかに色の違う温泉が数十個あり、ジャグジーから足湯まで様々な温泉がそこら中に広がっていた。
数百人が収容出来そうな巨大具合である。さすがはマンモス校専用の学生宿。
どれから入ろうか目移りしてしまう。
「結構人がいるわね。みんな、はしゃぎすぎて他の人の迷惑にならないようにね」
「「「「はーい」」」」
年長でしっかり者のお姉さんであるタバサ先輩の言葉に素直に返事をする〈エデン〉〈アークアルカディア〉メンバーたち。
そのまま分かれてみんな思い思いの温泉へと向かっていった。
「うわ! 見てよルキアちゃん、兎! 兎の像から温泉が湧いてる!」
「まずここから入りましょう!」
ミサトとルキアの兎人チームは〈兎温泉〉なる温泉に入っていく。
兎が持つ筒から温泉が流れてくる温泉で、湯船の 縁 ( へり ) にも何羽かの可愛らしい兎の像が置いてある温泉だ。
同じ兎にちなんだものだからか、2人のテンションが盛り上がる。
「「ふわ~、癒される~」」
そして温泉に浸かりながら兎の像をなでなでしてふにゃふにゃになっていた。
まさに極楽。
一方別の場所では。
「ふわ、〈縁結びの温泉〉なんてあるの! なんでもあるわねここの温泉。とても目移りしてしまいますわ!」
「カタリナちょっとは落ち着きなよ~。あ、〈ワンチャン温泉〉だって、ここなんかどう?」
「あ、犬の像が可愛いです。カタリナ、私もここが良いです」
「私はもちろん〈縁結びの温泉〉に入らせていただきます」
「さ、さすがはオリヒメさん、私も負けていられないわ。私も〈縁結びの温泉〉に入るわ」
「カタリナはなんの勝負しているのさ?」
カタリナ、フラーミナ、ロゼッタ、オリヒメは〈縁結びの温泉〉と〈ワンチャン温泉〉と書かれた巨大な壺のような個人温泉に浸かっていた。
なお〈ワンチャン温泉〉がワンちゃんではなくワンチャンなのと、〈縁結びの温泉〉の隣に設置されているところから、効能はお察しである。
人気温泉の一つだ。
「アイギス、ここいいかしら?」
「もちろんですタバサ先輩。気持ちいいですよ」
アイギスとタバサは寝湯と呼ばれる、寝ながら浸かる温泉に入る。
ゆったりのんびりする雰囲気も相まって2人にはとても心地が良いようだ。
もちろんタオルを湯につけるなんてことはしていない。
「ここ、いいわね。ずっと入っていたいわ」
「私もです。ゼニスを連れて来られなかったのが残念です」
「テイムモンスターは宿の規則で入浴禁止だものね」
「はい。外の秘湯ではゼニスとも一緒に入りたいです」
宿の温泉は人専用なのでモンスターは入れない。もし連れてきていたら宿に言って預けなくていけないのだ。
もちろん秘湯ではそんなルールなんて無いので一緒に入れる。
アイギスはゼニスと一緒に入れるのを楽しみにしていた。
「タバサ先輩は秘湯に行ったことはあるのですか?」
「いいえ、私も初めてよ。だから私も楽しみなの」
「どんな温泉が待っているのでしょうね」
それぞれがそれぞれの温泉を楽しんでいると、あっという間に時間は過ぎていった。
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後書き失礼いたします。 部屋割り。
男子チーム
ゼフィルス、メルト、レグラム、セレスタン、サトル、ラウ
女子チーム
1チーム、ラナ、エステル、シエラ、リーナ、シズ、パメラ
2チーム、リカ、カルア、ルル、エリサ、フィナリナ、シェリア
3チーム、ミサト、ノエル、ラクリッテ、シャロン、トモヨ、ルキア
4チーム、タバサ、アイギス、カタリナ、フラーミナ、ロゼッタ、オリヒメ
5チーム、サチ、エミ、ユウカ、ニーコ、アルル、カイリ
6チーム、ハンナ、アルストリア、シレイア、マリア、メリーナ
今回焦点を当てられなかったメンバーは次の秘湯巡りで!