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第1084話 続々と集まってくる2年生ギルドたち。

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1084話 続々と集まってくる2年生ギルドたち。

本日は土曜日。

学園は無いが、勤勉な学生ならダンジョンに潜ったり生産したりして自身を成長させる有用な曜日だ。

翌日は日曜日なので結構無茶できるのが大きい。まあ、日曜日もダンジョンに潜るのが俺たちなのだが。

そんな自分の成長のために尽くす日だったからだろう。

他ギルドの動きは驚くほど早かった。

俺たちがパーティを組み、〈ギルバドヨッシャー〉のギルドに着いたときにはすでに〈ミーティア〉が到着していたほどだ。

「ゼフィルス氏、よく来てくれた!」

「インサー先輩!」

がしっと握手を交す。

チャットで話がついたと思えば、即陣頭指揮を執って各ギルドに連絡を取り、もの凄い早さで段取りを決めたのがこの〈ギルバドヨッシャー〉の若きギルドマスター、インサー先輩だ。

さすが、唯一2年生でSランクギルドのギルドマスターを務めているだけはあるんだぜ。インサー先輩が有能すぎる!

「〈学園祭〉以来ですわねゼフィルスさん。今日はよろしくお願いいたします」

「アンジェ先輩! よく来てくれたな」

「もちろんですよ。元はと言えばゼフィルスさんが私たちのお願いを聞き届けてくださったのです。全ての予定をキャンセルしてでも参加しますよ」

そう言って俺と握手するこの方は、Aランクギルド〈ミーティア〉のギルドマスター、アンジェ先輩だ。相変わらず男子にすごくモテそうな美貌と体型をしている。身長はそこそこ高くシエラより高い上に胸はシズレベル、はちょっと言い過ぎかもしれないがリカよりかは確実に大きいだろう。目が下に行かないようにするのが大変だ。

「それと紹介しますね。今回参加する〈ミーティア〉のメンバーです」

「こんにちはゼフィルスさん。アンジェ共々、〈ミーティア〉をお願いするのだわ」

「マナエラ先輩も久しぶり。今日からしばらくよろしく頼む」

マナエラ先輩は〈ミーティア〉のサブマスターだ。アンジェ先輩と同じく2年生。

金髪碧眼、肩まで伸びる髪が少しウェーブしていて可愛らしい。

お嬢様のようで手を前に重ねお辞儀する姿がとても心和むのだ。

アンジェ先輩と隣り合わせに立つだけで目にとても優しい気がしてくる。

端的に言うと美人さんだ。

他にも女子3人から挨拶をされた。こちらは初めましてだな。アンジェ先輩とマナエラ先輩は〈ヘカトンケイル〉戦の戦友として、その後の後夜祭で一緒に飲んだ仲だが。他にもいろんな人が周りに居たので、あのときは代表としてギルマスとサブマスで集まったんだ。

「あなたもよろしくなのだわ、混沌さん」

「ここでは混沌呼びは御法度のはずですよ、魔法使いさん」

「うふふ。でも知った時は驚いたのだわ。まさかあなたがSランクギルド〈ギルバドヨッシャー〉所属で、さらに上級職【エウレカカオス】に就いているなんて。あの人たちが知ったら、どういう反応をするのかしらね?」

「まだ時期では無いですね。混沌の香りが強まる、その時期を見計らっています」

「あなたは本当に混沌が好きなのね」

「混沌ですから」

ほほう? マナエラ先輩とオスカー君が盛り上がってるな。

歳もギルドも違うはずだが、かなり仲が良いみたいだ。知り合いか?

「しかし〈ミーティア〉は来るの早かったなぁ」

「チャットしたら秒で返信があったぞ? どうやら上級ダンジョン進出メンバーも決まっていたようだしな」

「それはそうです。「早ければ今からでも」なんて添えられていれば急ぎたくもなりますよ。元々午前中はこのメンバーで狩りをしていましたし。その点集合するのに有利でした」

「アンジェ先輩はやる気に溢れてますね。何か理由が?」

一応、アンジェ先輩にそう聞いてみる。2年生への期待を背負っているという話だが、この気合いの入り方からして、別の理由がありそうだと感じたのだ。

「そうですね。ゼフィルスさんは私にライバルがいることをご存じですか?」

「ああ、〈百鬼夜行〉の〈吸星〉さんですよね?」

これは結構有名な話。〈ミーティア〉のギルドマスターアンジェ先輩の二つ名は〈流星〉または〈流星のアンジェ〉。

そしてSランクギルド〈百鬼夜行〉のサブマスターさんの二つ名は〈吸星〉。

同じ星に関する二つ名を得ていることから分かるように、2人の二つ名はとある一戦での戦いで名付けられたのだという。それもアンジェ先輩の攻撃を全て吸い込み、防ぎきっての〈百鬼夜行〉勝利の形だったそうだ。

それからは何かと〈流星〉と〈吸星〉はぶつかっては話題に上がっているのだという。

「冬休みに〈エデン〉は〈百鬼夜行〉と合同攻略をしましたわね」

「一緒にダンジョンに行ったなぁ。おかげでヨウカ先輩のLVは30になったんだ」

「その後のヨウカ先輩の頑張りで、私とライバルは差が開く一方なのです。私のところには声は掛からないのかとヒヤヒヤしていました」

なるほど。そういうことだったのか。

いいよなぁライバルって。俺も欲しい。もっとたくさん欲しい。

「ヨウカ先輩が卒業すれば、 繰 ( く ) り上がってライバルが〈百鬼夜行〉のギルドマスターです。負けてはいられません!」

右手で拳を作りデデンとテロップが付きそうな勢いで宣言するアンジェ先輩が凜々しすぎる! この人本当に絵になるなぁ。そりゃモテるはずだよ。俺も努力家は好きだ。

そう眩しいものを見るように目を細めていたときだった。

―――『直感』から警報!

これは!

「ご主人様――ドーン!」

「教官――ドーン!」

「ぐほうぉ!?」

腰に二つの衝撃!!

そこには、予想通りの2人がいた。

「さっきから私たちのこと忘れているんじゃないの!?」

「教官、私たちの紹介はどこに行ったのですか?」

「わ、悪かったエリサ、フィナ」

襲撃者はエリサとフィナ。

どうやら俺が〈エデン〉メンバーの紹介もせずに〈ミーティア〉や〈ギルバドヨッシャー〉と話し始めてしまったので奇襲してきたようだ。ちょっと衝撃がいつもより強かった気がしなくも無いが、多分気のせいだろう。

見れば後ろではアイギスとタバサ先輩が苦笑していた。

ということで〈エデン〉メンバーも急いで紹介する。

「この4人が今日の〈エデン〉のメンバーだ」

「! 悪魔っ娘、可愛いです。あの、だっこしてもいいですか?」

「ええ~仕方ないわね。エリサちゃんの悪魔の魅力にやられちゃったのね。特別にハグしてもいいわ」

「で、では」

「むぎゅ!? ふぁ ( な ) 、 ふぁんてほうげきりょく ( なんて攻撃力 ) なの!?」

あ、エリサがアンジェ先輩の胸に埋まった。後はフィナに任せておこう。

「ゼフィルスさん」

「あ、サティナさん、来てくれたのか!」

俺を呼ぶ声に振り向くと、そこには〈採集無双〉の1人にしてアイテムの効果を高めるスペシャリスト、【アイテムエンハンス】のサティナさんがいた。

ちなみに他のパーティメンバーは今回不在だ。採集して貰いたいものが多いので、今回はサティナさんだけサポートとして来てもらった形だ。

「今日からしばらく、よろしくお願い」

「こちらこそ。色々教えたいことがあるから楽しみにしておいてくれ」

「覚えとく」

レベル上げに〈フルート〉は必須。

サティナさんの出番は後の方だが、ショートカット転移陣の登録の関係もあって攻略の初期メンバーに加わってもらう必要があった。他にも何点か連絡事項を話して別れる。

更にメイコさんが他の参加ギルドを連れてきたからだ。

「〈サクセスブレーン〉がギルドマスター、カイエンだ。待たせてしまったか?」

「いや、ほとんど待ってないさ。よく集まってくれた〈サクセスブレーン〉。カイエン先輩も歓迎するよ」

「ありがとうゼフィルスさん。世話になる。〈エデン〉の教えならば間違いない。ギルドメンバーが力を付けるということはそれだけギルドの勝利に繋がる。是非〈サクセスブレーン〉も参加させてほしい」

「そこまで買ってもらえてうれしいねぇ」

ここで登場したのが〈学園出世大戦〉で第3位でAランク戦を通過した強豪ギルド。〈サクセスブレーン〉だ。

先頭を堂々と進み、只者では無いできる男の風貌を醸し出しているこの人こそ〈サクセスブレーン〉のギルドマスター。カイエン先輩だ。

〈サクセスブレーン〉はAランク戦で唯一〈エデン〉が壊滅へ追い込めなかったギルドだ。

さすがはそのギルドマスター。まさに威風堂々という感じがする。これで貴族では無いというのだから凄まじい。

「おお、君がカイエン君だね! 君のギルドバトルは全て拝見させてもらっているよ! いやあ、素晴らしい戦術眼の持ち主だ! 是非君の話を聞きたい! 向こうでギルメンも待ってるんだ! 行こうじゃないか!」

そこにインサー先輩が来た。

「そ、そうか。こちらこそ噂はかねがね。よろしくお願いするインサーさん。(な、なんかすっごい食いついて来ちゃってるんですけど!? ちょ、誰か、俺だけ向こうに連れて行かれるのはいやー!? 助けてー!?)」

「?」

なぜかカイエン先輩がすがるような視線で俺を見てきた気がしたが、きっと気のせいだろう。

インサー先輩にべた褒めされて連れて行かれるカイエン先輩を〈サクセスブレーン〉の面々はキラキラした視線で見送っていた。なんか「すげぇ、あのインサーさんに認められるなんて!」「さすがは私たちのギルマスね!」とか聞こえるな。

こうしてインサー先輩はウキウキしながらカイエン先輩を連れ〈ギルバドヨッシャー〉の面々が集まる場所へと向かって行ったのだった。

ちょ、俺もそれ気になるんだけど!