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第1146話 入学式の日、全員参加で勧誘合戦に参加する!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1146話 入学式の日、全員参加で勧誘合戦に参加する!

毎日勧誘を続けていると月日が進むのは早いもので、入学式の日になった。

4月7日月曜日。

去年の入学式は4月2日だったので今年はだいぶ遅いが、新しい寮の完成と学生の受け入れが後ろにずれたため週明けすぐという日取りになっている。

この日だけは新入生がメイン。

俺たち進級組はまだ春休み扱いで、新入生の入学式を見学出来る。

明日クラス替えだ。

何しろ新入生の入学式は 職業 ( ジョブ ) 獲得の盛大な大イベント。

つまりはお祝いの席だ。

学園全体で新入生の 職業 ( ジョブ ) 獲得を見守るのである。授業なんてしている場合では無い。

なんか去年を思い出すな。

確か去年の入学式では【勇者】に 覚職 ( かくしょく ) したばかりに凄い勧誘合戦に遭ったんだ。

あれも、上級生が見ていたからだな。

つまり、上級生は入学式を見学し、良い 職業 ( ジョブ ) を獲得した学生をスカウトするのだ。それがこの学園の通例、いや洗礼? になっている。

俺たちも見学し、良い人材の確保に走る所存だ。

「というわけで皆のもの、準備は良いか!」

「「「おおー!」」」

「なによそのノリ」

「だって入学式なんだぞ? テンション上がるだろう!」

シエラの疑問にニッと笑いながら答える。

ここは〈エデン〉のギルドハウス。

俺たち〈エデン〉は一度ここに集合してから入学式へ向かうことを予定していた。

というのも今年は新入生の数が多いため、入学式の会場はいくつかに分かれているのだ。

基本的には〈戦闘課〉の体育館で行なわれるのだが、5箇所ある体育館が全て使われることになっている。

新入生のために造られた〈戦闘5号館〉を含め、全ての校舎の体育館が使用されるのだ。

ということで5箇所全てをカバーするために人を送る。その作戦会議のために集まってもらっていた。

まあ、作戦会議とはいえすでに役割は決めてある。今日行なうのは号令だけだ。

「〈新・アークアルカディア〉のメンバーは今回サポートだ。準備はいいか?」

「はい! もちろんですゼフィルスさん!」

俺の問いに元気に答えたのは〈採集無双〉のモナだ。

今回の狙いは戦闘職。

すでに〈エデン〉は必要な上級採集職や上級生産職をほぼ集め終わっているしな。

後必要な生産職は卒業してしまったフラーラ先輩に代わる【ぬいぐるみ職人】系の上級職くらいのものだろう。本当に必要なのかは定かではないが。

そのため、主に〈アークアルカディア〉のメンバーには戦闘職勧誘のサポートをしてもらうことになっている。

主にメモ係だ。どの子がどんな 職業 ( ジョブ ) に覚職したのか、メモを取るのがメインとなる。

逆に、良いところのお嬢様や子息が今日覚職しなかったらその人の情報もメモしてもらう。

……こっちがメインかな?

ふふふ、 職業 ( ジョブ ) に就いていないならば、「俺が理想の 職業 ( ジョブ ) に就かせてあげるよ」と言って勧誘しやすくなる。

非常に重要な役目だな。ふはは!

「モナ隊員。くれぐれも頼むぞ」

「はい!」

これでよし。

そうやってメンバーたちに今日のミッションがどれほど重要か説いていくと、〈エデン店〉の方から4人の少女たちが入って来た。

「じゃあ先輩方、私たちはそろそろ出発しようと思います!」

「おっとそうだった! カグヤたちはちょっと待ってくれ。渡すものがある」

そう言って4人に待ってもらう。

この4人はなんと〈エデン店〉の従業員の子たちだ。

朝早くから今日の開店の準備を手伝ってくれて、今から入学式へ向かうところである。

そう、〈エデン店〉で働いている未成年の子ども組のうち、この4人は16歳。

そして今日から学園に通うことになった子たちだ。

〈エデン店〉で働いている、つまりお世話になっている子にひもじい思いなんてさせたくない。そんなわけで、この子たちには暇を見て「これが〈魔石〉の簡単な稼ぎ方だ」と 唆 ( そそのか ) ――じゃなくて教え込み、スラリポマラソンを行なってもらっていたりする。

もう俺の言いたいことが分かるだろう。

この子たちからも、すでになんの 職業 ( ジョブ ) に就きたいかを確認済みだ!

そしてこの子たちに持たせる物こそ、高位職の条件に必要な物である。

「カグヤはこの〈お守り〉系装備と〈依り代〉の武器を持ってね。えっと君は〈手甲〉と〈ハンマー〉どっちがいい? え? どっちもやだ? 〈手甲〉を着けていきなさい。あと木彫りの木工系アイテムだな。それと君は〈杖〉だけど、杖はこの〈精霊〉という名付きの〈木製〉の杖を持ってもらう。仕舞ってても良いからな、うん。覚職の時だけ取り出してほしい。似合ってるよ。最後の君は、意外かもしれないが生産用の〈トンカチ〉と〈ツルハシ〉だな。盾は持っていかなくてもいいぞ」

テキパキと必要な物を彼女たちに持たせる、または装備してもらった。

入学式では装備を着けてきてもいいことになっている。

なぜかというと、 職業 ( ジョブ ) の条件に装備が必要ということが多いからだ。

「これを持って入学式を受ければ、自分の目的に合った 職業 ( ジョブ ) が身に着け――られるかもしれない。頑張ってこい」

「「「「はい!」」」」

うむ。顔見知りの子たちにはつい肩入れしたくなるよね。

俺は真面目な顔や笑顔で返事をする4人に激励を送った。

その後はジトッとした目で俺を見つめるシエラを始め、ほとんどのメンバーが彼女たちを見送りに来てくれた。

〈エデン店〉の子たちの 門出 ( かどで ) だ。しっかりみんなで手を振って見送った。

「あの子たちも寮生活かぁ、寂しくなるわね」

「別にここに住んでいたわけじゃないぞ?」

「分かってるわよ。あの子たちが〈エデン店〉に居なくなっちゃうから寂しいってこと」

「そういうことか」

ラナの言うとおりここ数ヶ月、ほとんど毎日顔を合わせていたのだ。

少し寂しく感じる。

彼女たちは学生となった。学生の本分は勉強。

勉学に勤しむため、〈エデン店〉での仕事は縮小することになっている。

完全にやめるわけでは無いが、ダンジョンがメインの活動に置き換わっていくだろう。

ちなみに欠員の補充もセラミロさんがすでに手配していて、近々新たな従業員を雇うとのことだ。ちなみに今回は〈ダンジョン営業専攻・営業課〉に頼むらしい。Sランクになった時の規模を考えるとそれなりの数の 職業 ( ジョブ ) 持ちが必須だと言われたよ。その辺は任せてある。

「さて、悲しんでばかりじゃ居られないぞ。俺たちも行動を起こす。出発するぞ!」

「そうね、新しい仲間を迎えるため、頑張りましょ!」

「「「おお!」」」

俺たちは俺たちのやるべきことをする。

さぁ、今年の新入生を見に行こうか!