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第1176話 奇襲による防壁破壊! 終わったと思ったら!?

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1176話 奇襲による防壁破壊! 終わったと思ったら!?

「もうすぐ拠点へ接触するぞ! ――リーナ、向こうの動きは?」

「『〈集え・テイマーサモナー〉、〈氷の城塞〉、共に動きはありませんわ! 動けないのか、動かないのかは不明』」

「ここまで接近されて動かないということは、気が付いていない可能性が高いな!」

「『おそらく。この速度で行けば、例え罠だったとしても相手が身構える前に奇襲が可能ですわ』」

〈氷の城塞〉の拠点まで後10マス。

もうすぐそこまで接近しているというのに〈氷の城塞〉や、同盟を組んでいると思われる〈集え・テイマーサモナー〉に目立った動きが無いという。

多分、俺たちの接近に気が付いていないのだろう。

あの〈筋肉は最強だ〉を二ギルドがかりで倒したばかりだというのだから、もしかしたら斥候も出す余裕すらなかったのかもしれない。

あれ? これもしかして速攻で落ちるのでは? いや、油断はしない! きっと〈氷の城塞〉だって隠し球の1つや2つや3つや4つあるはずだ! あってくれ。

「見えてきました。残り4マスです」

おお! 氷の城壁だ! さすがはレイテルギルドマスター。

しかもあれは、防壁をさらに氷の鎧で覆うスキル『プロテクトフリズドフォートレス』か! 防壁を城壁で包み込み防御力を高める【永久凍土の氷城主】の強力なスキルである。

「罠の破壊は任せるがいい――『天眼』!」

「頼むぜレグラム! ――セレスタンは前へ! 一発かましてやるぞ!」

「承知いたしました。血が騒ぎますね」

おや? セレスタンがそんなことを言うとは珍しい。【闘神執事】の影響か?

セレスタンが前へと出る。

お? 城壁の上の見張りが騒いでいるな。やっと俺たちを視認したらしい。

おう! 〈エデン〉が来たぞ! 全力で防衛してくれよ!

「攻撃来るぞ! メルトとミサトは防御展開!」

「任せろ――『三十六・ 重穴 ( じゅうけつ ) 展開』!」

「いっくよ~『リフレクション・ヘル』!」

見張りからの攻撃が飛んできた。

数は2だった。

…………。

こちらも2人で防ぐ。

メルトは攻防両方に使える『三十六・ 重穴 ( じゅうけつ ) 展開』を発動する。

小さな闇の固まりが36個、メルトの周りに浮遊する。

「奪え」

メルトの指示に36個の闇が敵攻撃の先に展開した。すると、敵の攻撃が歪む。

この36個の闇は強い引力の固まりだ。つまり小型のブラックホール。これにより相手の攻撃は36の方向から引っ張られ、形を崩したのだ。

正常に働いていないスキルや魔法は威力が極端に落ちる。そして最後は存在を維持できずに形を崩してしまう。証拠に、歪みまくった敵の攻撃は、最後は分散するように弾け36個の闇に吸い取られてしまった。この『三十六・ 重穴 ( じゅうけつ ) 展開』は防御スキルなのである。

さらにミサトの反射結界。

相変らずの冴えで敵の攻撃をそのまま反射して、見張りへ攻撃を叩き付けた。

「「おわああああ!?」」

さらに攻撃は続く。

「集え――『集束・グラビティレーザー』!」

これはメルトの魔法。メルトがそれを発動すると、展開中の36個の闇から一気にレーザーが放たれた。見張りの1人へ集中する。

「な、『サイクロンシール――はらべっちゃ!?」

おお! 1人が36のレーザーに貫かれて一瞬でHPをゼロにしたぞ! 凄い威力だ。

この『集束・グラビティレーザー』は『三十六・ 重穴 ( じゅうけつ ) 展開』などブラックホールを発動中じゃないと使えない攻撃魔法で、さらに『攻防デュアル』にもSPを振っていないと発動出来ない特殊型。要はブラックホールが集めた 光 ( パワー ) をレーザーによって放つ攻撃で、溜めみたいな威力を持っている激ヤバ魔法だ。相手の攻撃を吸い込んでいたらさらに威力が上がるのもポイント。

ほとんど一撃で退場したのも分かるだろう。

「邪魔者は消えた! 今だ!」

「『こんなこともあろうかと』! ドリルを用意しました」

出ました闘神執事の「こんなこともあろうかと」!!

みんなで言おう「そんなことがあってたまるか」!!

みんなが「そんなことがあってたまるか」と叫び始めたら、それは暗黒の時代の始まりだ。

グッド!

セレスタンも俺がお願いしたセリフを言ってくれて満足度が2倍!

セレスタンが収納スキルであるそれで取り出したのは〈城掘突貫ドリル〉。

あのレアボス〈カマクラ〉を倒した時に〈パーフェクトビューティフォー現象〉で当てた超装備。

セレスタンはすでに手袋(武器)を外し終えており装着するだけ。

まるでパイルバンカーのようなドリルが今、右腕に装備される。ガシャン!

おおおおお! かっこいいぞセレスタン! 俺は眼をキラキラさせてセレスタンを見つめた。あれが勇者でも装備出来れば、くぅ! 行っけーセレスタン!

セレスタンが防壁に取り付くと拳を引き締め――穿つ。

「いきましょう――『突貫』です!!」

ズドンッと大きな衝撃。ドリルが回転しながら城壁に突き刺さった。

瞬間、ガッシャーンという音と共に防壁を包んでいた氷が砕け散り、むき出しになった防壁のHPを一気に4分の1近くも削ると、そこからさらにドリルの回転数が増してどんどんHPが減っていく。継続ダメージだ。

「 ば、バカな ( そんなことがあってたまるか ) ! これは上級職の攻撃にも耐えられるドワーフ製とギルマスによる複合城塞なのに!? 」

なんて説明的なセリフなんだその見張り台の生き残りの人!

でも解説サンクス。

やはり、これは上級ドワーフ製の防壁だったようだ。どうりで思ったよりも硬いと思ったよ。下級職で造ったものなら例えドワーフ製といえど1発の『突貫』で壊れてる。

やるな〈氷の城塞〉! 防壁に手を抜いていない様子に好感が持てる!

でもさようなら。

「一斉攻撃! 『フルライトニング・スプライト』!」

「はっ! 『アポカリプス』!」

「たはは~『サンライト』!」

「行くぞオリヒメ『天海の雷神』!」

「はいレグラム様『天海の津波』!」

「『必殺忍法・分身の術』! からの~『忍法・影分身 爆裂丸 ( ばくれつがん ) 』デース! 5人からの必殺攻撃を食らうのデース!」

「おおおおっ! 『エンペラーバスター』!」

「やっちゃうよー『クレッセントブラスト』!」

「私たちも行くよ~!」

「いつでもいける!」

「準備完了だ」

「「「『神気開砲撃』!」」」

アタッカーたちによる一斉射。

セレスタンが氷の城壁を砕き、さらにHPを削ってくれていたおかげでこの人数の一斉攻撃でも城塞は落とすことが可能。城主による回復は無し。

着弾――「ドッゴーーン!」という音と共にHPがゼロになり、城壁はその場に崩れ落ちたのだった。ちなみに見張り役の生き残りさんは運悪くセレスタンの前に落ちて来たので、その後は転送陣で〈敗者のお部屋〉に直行していったよ。何があったかは、うん。分かるね?