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第1220話 〈島ダン〉最奥到達!続いて〈夜ダン〉ゴー!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1220話 〈島ダン〉最奥到達!続いて〈夜ダン〉ゴー!

「〈束縛〉の効果が切れそうだ! ミュー! リャアナ!」

「わかってる――『カームネスロープハント』! 『リストレインドガン』!」

「任せてねって――『アイスアーチグライダー』! 『 駆動氷停滅槍 ( くどうひょうていめっそう ) 』!」

「ギュィィィィィン!」

「おらおらおら――!! 『ハンターギガクラッシャー』!」

「おお!」

「まさに〈ハンター委員会〉の独壇場だのう」

【ハンターカウガール】のミューと【 大駆動 ( だいくどう ) 氷凜槍士 ( ひょうりんそうし ) 】のリャアナが最高。

一度勢いを削がれ墜落してしまった〈音速ロック鳥〉が再び空へ逃げようとするのを阻止しているのは、大体がミューとリャアナの功績だ。

カウガールの名を持つだけあって〈拘束〉や〈束縛〉系のスキルをたくさん持っているミューがガンガンロープで雁字搦めにし、氷の槍と道で空中に氷のアーチを描きながらリャアナがガンガン翼を凍らせて空に飛び立てなくしていた。

さらにはハンターのみなさんの連携攻撃。

ここが腕の見せ所だと言わんばかりにアーロン先輩を初めとしたハンターたちが〈音速ロック鳥〉を攻め立てると、〈音速ロック鳥〉は1度も空を上がることができずにそのHPがゼロになったのだ。

「ギュィ……ン……」

「おっしゃ!!」

「「勝ったーー!!」」

膨大なエフェクトに包まれて、〈音速ロック鳥〉も無事撃破。

〈音速ロック鳥〉の奇襲スキル『ジェットバードストライク』は非常に強力だ。

これを止められるか否かで〈音速ロック鳥〉を撃破出来るか否かが決まると言ってもいい。

タンクが止められなければ撃破はほぼ不可能とも言える。

とはいえ別に必ず撃破する必要はない。

前にも言ったが〈音速ロック鳥〉は56層を根城にしている特殊な徘徊型で、他の階層へ行くことはほとんどない。そして徘徊型にしては珍しいことに、階層を移動すればついて来ないことが多いのだ。

タンクで止められなければ階層を移動して撒くのが効果的。

幸いと言っていいのか、ここは見晴らしが良くジェット機のような音が接近を知らせてくれるため回避はなんとかなる。

階層門の位置さえ把握していれば逃げ切ることは十分可能だ。

そう〈音速ロック鳥〉を撃破し終えた後、俺は先生方に語った。

「な、なるほど。さすがはゼフィルス氏だ……」

「あんなボス、どうやって相手にするのかと思いましたが、逃げることは出来るのですね」

「音に注意すべきですか。しかし、これも〈海塗りのベール傘〉が無いと反応が――」

図らずも講義のようになってしまったが、実はこれは初日から何回かやっていることもあり先生方は真面目に受け止め、中には俺の言葉を一字一句逃さないようメモを取っている先生も居る。

まあ、〈音速ロック鳥〉から逃げるには湖の環境をなんとかしないと難しい。

〈海塗りのベール傘〉や〈馬車〉などのアイテムや装備、もしくは【方舟姫】や【道案内人】などの特殊な 職業 ( ジョブ ) が必要だ。そもそも見つからないように【ダンジョンインストラクター】や【レジェンドレイヴン】などを育てて対策するのも良い。

解決方法は自力で見つけ出してみてくれ。

56層の徘徊型を倒した後は最奥へとそのまま突き進んだ。

「わ、最奥に、たどり着きました!」

「道中の安全が確保されるだけでここまで進行速度が変わるのか! これが〈エデン〉の速度なのだな……」

無事到着したことでフィリス先生のように驚きながらもたどり着いたことに喜ぶ先生もいれば、イルカ先生のようにメモを走らせる先生もいる。

とりあえず、〈島ダン〉での俺の案内はここまでだ。

最奥ボスを撃破するにはまだまだ先生たちのレベル上げが必要だからな。エリアボスをフルートの周回で狩ってレベルが上がったらチャレンジしてみてほしい。

じゃないと―― 上級中位 ( ジョーチュー ) には行けないからな。

その日は22時までエリアボス周回をして帰還した。

あ、そうそう。〈フルート〉の回復要員だが。レンカ先輩の他にも2人ほど増えている。

2人とも〈私と一緒に爆師しよう〉のメンバーだ。

俺が〈上級転職チケット〉を渡した人が1人、学園から〈上級転職チケット〉を渡されたのが1人だ。

〈私と一緒に爆師しよう〉は〈学園春風大戦〉の時にBランクギルドに昇格したお祝いに学園から〈上級転職チケット〉を1枚貰ったんだよなぁ。

レンカ先輩を見て学園からの注目を浴びていたギルドだし、もしかすれば〈エデン〉のAランクギルド昇格の時のように裏で何かやりとりがあったのかもしれない。

おかげで3人が交代で〈上下ダン〉に常駐してくれるようになり、このダンジョン週間中は〈フルート〉がいつでも回復出来るようになっている。

ちなみに、これに一番喜んだのがレンカ先輩だったのはご愛敬だ。

翌日からはランク5と言われる〈闇夜の永眠ダンジョン〉、通称〈夜ダン〉へ入ダンする。

あれ? 全日程じゃなくていいというクエストだったような気がするが、今の所全日程で依頼をこなしているぞ?

「用事なんて全てキャンセルしてきました!」

「授業を代わってくれと頼まれましたが、断りました!」

「先輩に仕事を任せてきました!」

理由はこの通り、先生方がやる気に燃えているからである。

って、最後のそれっていいの?? さすがは実力主義の世界なんだぜ。

俺も毎日参加するよ!

「よーし今日は〈夜ダン〉だ! 今日もガンガン進んでレベルを上げるぞ!!」

「「「「おおー!!」」」」

「うむ。ゼフィルス君は本当にリーダーの資質が高いな」

「あの実力主義の先生方がいつの間にかみんなゼフィルス君についていってるもんね~」

「ゼフィルスはあのガルゼに似たところがあるのじゃ」

「ゼフィルスさんですから」

〈上下ダン〉に集まり俺の掛け声に一斉に応える先生方。

この依頼を休むなんてとんでもないと言いたげだ。むろんとんでもないことだ。

俺もやるからには手を抜かず、徹底的にやりたいと思っている。

このまま勢いに乗って〈夜ダン〉攻略だ!

なんだか〈上下ダン〉が日が経つにつれてざわめきが強くなっていたが、それに気が付かず俺は〈夜ダン〉の階層門を潜ったのだった。

〈夜ダン〉は暗闇のダンジョン。

月明かりだけでは全域を見るのに乏しく、命中率も下がってしまう。

ということで、俺は救済アイテム、〈打ち上げ 月光雨 ( げっこうあめ ) 〉を取り出して早速撃った。

「「「「おおおおおおおおおお!?!?」」」」

そしたら先生たちが大層驚いていたよ。

何しろ月明かりが十全に輝いて周囲が昼間のように見えるようになったからな。

「ゼ、ゼフィルス氏、これは!?」

「これがこの〈夜ダン〉に有効な救済アイテム――〈打ち上げ 月光雨 ( げっこうあめ ) 〉だ!」

「「「「おおお!」」」」

「な、ななななななんてことだーーーーー!!」

「すげぇ、すげぇよ。〈夜ダン〉がむちゃくちゃ明るいよー」

「勇者さんさすが! さすが勇者さん!」

「これだけ明るければ攻略もできらぁ!!」

まさに大歓声だ。

キリちゃん先生たちに理由を聞けば。

「夜や暗闇というのは恐ろしいものだ。何時襲われるか分からない恐怖心で精神が持たない」

「登場するモンスターがアンデッドや 幽霊 ( ゴースト ) 系なのも不人気の理由だよねぇ。女の子にとっては辛いダンジョンだよ」

と教えてもらえた。

「妾は40層までは行ったことがあるのじゃ。妾の炎にかかれば周囲を明るくし、アンデッドや 幽霊 ( ゴースト ) を払うことなど 容易 ( たやす ) いゆえな」

「私もヒーラーとしてヨウカさんと一緒に潜ったのよ」

「冗談言えなのじゃ、タバサはヒーラーのくせに浄化魔法で片っ端からモンスターを浄化して倒しまくっていたのじゃ。妾に負けず劣らずの撃破数だったと記憶しておるのじゃ」

どうやら【メサイア】のタバサ先生はこのダンジョンと相性が良すぎたらしい。

ラナの『レクイエム』には劣るものの、アンデッド特効系の魔法をいくつか覚えるからな。

「あ、モンスター接近!」

「『聖水の儀式』!」

「「ああ~」」

盛り上がりすぎたのか、結構モンスターが接近していた。

まあ、タバサ先生がすぐに浄化で1キルしてたよ。さすが『幽霊キラー』と『一発浄化』持ち。浄化魔法の『聖水の儀式』がクリティカルヒットだった。

俺とヨウカ先生は「あ~」しか言えなかったよ。ヨウカ先生が言いたかったことがよく分かった。これは強いわ。