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第1237話 試合開始! 〈スタダロード戦法〉の完成形!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1237話 試合開始! 〈スタダロード戦法〉の完成形!

ブザーの音と共に俺たち〈エデン〉メンバーはスキルを発動してバフを掛ける。

「『全軍一斉攻撃ですわ』!」

「『リズム・メロディ・ハーモニィ』!」

「『迅速の大加護』!」

「『戦場物資』!」

「乗り込んでください!」

リーナが威力アップのユニークスキルを掛け、ノエルが全ステータスバフを使い、ラナが素早さ上昇の魔法を使って、シズが物資を取り出した。

今回使うのは〈イブキ〉3台だ。〈ブオール〉は収納スキルのキャパをオーバーしていて持ってこれていない。

すぐにあらかじめ振り分けていたチームメンバーたちが乗り込んでいく。

今回のメンバーだが、1年生を抜いた〈エデン〉33人中、ハンナ、トモヨ、フラーミナ以外の30人が出場者となっている。

意外なのはやはりフラーミナだろう。だが、フラーミナは〈拠点落とし〉でこそ召喚盤でむちゃくちゃ輝くが、〈城取り〉では召喚盤が使えないからな、そこまで大きく活躍はできないし今回は観客側だ。

フラーミナは以前〈ファイトオブソードマン〉戦の時にエリサと2人で騎乗し、敵の先頭を止めたことがあったが、あれは今回〈イブキ〉で担えてしまうため活躍の場が無いのだ。

【傲慢】は強い。もうなんじゃこりゃーってほど理不尽な強さだが、実は〈拠点落とし〉特化 職業 ( ジョブ ) なんだ。だからこそあれだけの強さを発揮できるのである。

そしてトモヨ。やはりギルドバトルになるとトモヨはなかなか活躍しにくいため今回も参加が見送りとなってしまった。

これは、何か対策を考えなければならないな。

え、ハンナ?

実はハンナって、戦闘職じゃないんだよ。

まず俺たちが狙うは〈北巨城〉。

お互いの本拠地に一番近く、激戦地となる場所だ。

ここを保有できるか否かで今後の展開がかなり変わってくる重要な要所である。

そこへ斬り込むのはとある2人。

カルアとレグラムのツーマンセルだ。

〈エデン〉の十八番、〈スタダロード戦法〉の最速メンバーである。

カルアは言わずもがな、〈エデン〉最速のトップランナー。そしてレグラムもまた最速になり得るスキルを持っている。

それが『横に並ぶ二人』。名前からしてオリヒメさんとのコンボスキルに見えるだろうが、実は違う。これは誰でも対象に出来るスキルで、その能力は〈横に並んだ 相手 ( 女性 ) と同速になる〉というもの。

つまりレグラムは今、カルアの速度をコピーしているのだ。

これにより、〈エデン〉にはトップランナーのツーマンセルが生まれた。

「カルア殿、また1つ頼む!」

「ん、任せるといい」

「……それは俺のセリフの真似か?」

「ん。コピーしてみた」

「それならば違うぞカルア殿、俺が言うときのセリフはこうだ――任せるがいい」

「任せるがいい、こう?」

「もっと威厳を持ち、最初の部分を強調して言うのだ。――任せるがいい」

「任せるがいい!」

そんな余裕な話を喋りながらカルアとレグラムはどんどん高速で小城を取って〈北巨城〉へと向かっていく。

ちなみにオリヒメさんは〈イブキ〉に乗り込み2人を追いかける形で移動中だ。船首付近で身を乗り出しながらレグラムの様子を見ている。

とても難しい顔をしている様子だ。

「〈イブキ〉はもっと速度は出ないのですか?」

「これが最速です。カルアが速すぎるのです」

「むむむ~」

カルアの速度は〈イブキ〉を普通に超える。

〈イブキ〉は、人を運搬する能力に長けているが、その速度は装備者のAGIに+200した程度なのだ。

操縦者エステルのAGIが370+200なのに対し、カルアのAGIは1200を軽く超えるので追いつくのは無理である。

だが、これでイブキの小城が獲得出来ないという弱点も問題ではなくなる。

要は〈スタダロード戦法〉の極まった形がこれだ。

〈北巨城〉にはエステルが〈イブキ〉で向かい、さらに〈イブキ〉で一番足の遅いロゼッタ号は〈中央西巨城〉へ真っ直ぐ向かっており、先行するのはパメラとルキアのツーマンセルだ。

そして〈イブキ〉最速のアイギス号は東側、敵陣に近い〈中央東巨城〉を狙っている。

俺はアイギス号に乗り込み、カルアたちツーマンセルを追いかけている形だ。

「〈イブキ〉は並んで走行させるだけじゃないのね」

「だな! 操縦者によって速度が変わる! 普通に全速力で運用するとこんな感じに動きも速度もバラバラになるんだ!」

実は今まで〈城取り〉の公式試合には〈イブキ〉を使ってこなかった。

という訳で〈城取り〉での〈イブキ〉初運用である!

これが〈エデン〉の本気だ!

相手の熊騎兵を鑑みた結果、〈イブキ〉を初動から使うことがベストだと判断した! 本気出しちゃうぜ~。

カイリやセレスタンにも装備させたかったが、収納スキルの容量の関係でこれは断念している。カイリよ。早く〈六ツリ〉で超有能な収納スキルを獲得してほしい。

まずは初手、〈北巨城〉と思わせて、実際に一番重要な地点は〈北巨城〉の南の2マス(図VとW ― ( の ) 15と16)。

ここが初動では真の要所だ。カルアとレグラムには〈北巨城〉に隣接する際、南側から東へ向かって駆け抜けろと言ってあった。

もちろんそこを先に制したのは――〈エデン〉。カルアとレグラムのツーマンセル。

「よっしゃ隣接確保! 後はエステル部隊に任せて俺たちはこのまま〈中央東巨城〉へと向かうぞ!」

「「「おおー!」」」

〈北巨城〉の南側は、2マスを挟んで南北に伸びた障害物によって阻まれ、東西に行き来ができなくなっている。

行き来できるのは〈北巨城〉の南2マスの部分。そこを制したチームが東西へ行き来することが出来るのだ。

〈ハート〉フィールドはこの場所の取り合いが常。

とっては取られ、取られては取り返す。そんな攻防戦をして東西への侵攻を阻止しているのだ。

カルアとレグラムが真っ先にここを抜けたことでアイギス号に乗っている俺たちも東側に侵入することに成功する。

その時〈世界の熊〉は、丁度〈北巨城〉の隣接辺りに到着していた。中々の速度である。

だが、エステル号も〈北巨城〉に着いているだろう。

〈北巨城〉の壮絶な取り合いが幕を開けようとしている。これは既定路線。

そしてそんな〈北巨城〉をガン無視して、俺たちアイギス号は〈中央東巨城〉へと南下する。

見れば〈世界の熊〉の熊騎兵は2部隊、〈北巨城〉の獲得部隊と、南下部隊に分かれているな。だが、速度的にカルアたちの方が熊騎兵より速い。

熊騎兵の速度は速くて700+『移動速度上昇』くらいかな?

それじゃあカルアたちには追いつけない。

〈中央東巨城〉はがっつりいただくぜ。そして――。

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後書き失礼いたします。

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