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第1241話 〈世界の熊〉VS〈エデン〉ダイジェスト!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1241話 〈世界の熊〉VS〈エデン〉ダイジェスト!

「『南東から接近、数7ですわ! ゼフィルスさんのツーマンセルとメルトさんのツーマンセルは南下し、これに対処をお願いしますわ!』」

「了解!」

中盤戦はマスを確保しながら、お互いのエリア、つまりは東西へプレッシャーを掛けていき、所々で対人戦が勃発した。

俺が教えた通り、〈世界の熊〉は集団でツーマンセルを狙ってくる戦法を取っているな。

だが、俺たちもすぐに応援に駆けつけたりして各個撃破はしっかりと防いだ。

各個撃破が難しいと判断すればすぐに撤退、別のツーマンセルへ向かう〈世界の熊〉。難しいと判断すればしっかり引けるかがこの作戦の肝だな。

〈世界の熊〉は、普通に強かった。

接近物理型では「獣人」系の中でも最強。その名にふさわしいそのパワーは非常に強力。

自己バフに優れ、身体能力を底上げする能力をいくつも持ち、そのパワーとタフネスさでガンガン近づいてくるのだ。さすがは熊人。

そのパワーは、あの仲良し3人娘のサチが、エミとユウカがいる状態で互角になるレベル。

【神装】系が3人集まると火力が偉いことになるはずが、それを相殺するレベルの自己バフと攻撃スキルを単体で使ってくるのである。ヤバい。

とはいえ連携力なら仲良し3人娘に敵うわけもなく、コンボスキルを使われて吹き飛んでいたけどな。さすがにコンボスキルは相殺できない。

他にはルルやパメラ、ラウやセレスタンなど、とにかく接近戦の戦いが好きなメンバーには好評だった。なにが好評かって? なんか戦いが楽しかったらしい。純粋なんだとか。

卑怯な感じが無い、みたいな意味かな? 嫌なことされない的な?

なるほど確かに。〈世界の熊〉の戦い方は非常に純粋で、まっすぐだった。

逆に絡め手や罠などをほとんど行なってこないため戦いやすく、単純に体格もパワーも高いために戦いが楽しいらしい。

ヒーラーもほとんどいないというのも好評の模様。

「熊人」でヒーラーができるのは上級職の【正義の熊】しかいないからな。活を入れる感じで気を注入して継続回復したり、俺のパワーを分けてやる的な感じで気の波動で仲間を回復することができる 職業 ( ジョブ ) だ。なお、本職はアタッカーなので回復量は微妙。

素直に魔法系のヒーラーを使ってください。

その【正義の熊】もガロウザス先輩を含め3人くらいしかいなかったようだ。

「回復されないって、すっごい楽!」とはラナ(アタッカー)の言葉である。ラナがこれでヒーラーの重要性と自覚を深めてくれたら嬉しいな!

しかし、なるほど。そのまっすぐな辺りが〈世界の熊〉の大きな改善点かもしれないな。

ツーマンセルを狙うときは相手を囲ったり、援軍を来させないよう迎撃・分断・孤立させるために部隊を分けるとか、そういう編成を覚えていくとより強くなれるだろう。

空を飛行できる〈クマフォン〉などをテイムするという手もあるな。

なにしろ熊騎兵は速く、パワーがある。

やはり騎乗系は強く、ボスモンスターのクマ(?)に騎乗している者ほど戦力が高いと感じた。〈歴戦クマジロー〉に乗ったガロウザス先輩とか止めるのに苦労したもんな。

シエラが来てからは一方的になっちゃってたけど……。

タンクに狙いを定める時は気をつけよう。

騎乗の最大の利点、速さが殺されてしまうぞ! シエラの場合はパワーもしっかり殺してたけど!

また、〈世界の熊〉は現在15人ほどがクマに騎乗できるスキルを持ち、ほとんどのメンバーが2人乗りをして進むという特殊ツーマンセル方法を確立していた。これは素晴らしい方法だった。

クマに乗った2人で交互に小城へタッチすることで素早く移動することが出来るのだ。

アレをリアルで見たときは「なるほど! 非常に効率的だ」と心の中で絶賛したものだ。

〈イブキ〉など馬車では出来ない芸当だ。

〈エデン〉でできるのは、レグラムかな?

なんかオリヒメさんから圧が!

レグラムは『二人騎乗』持ちで馬も持っているから似た戦法ができる。私が一緒しますって?

レグラムはカルアとコンビ組んだ方が速い……あ、なんでもないです。か、考えておきますね。

ふう。なんとか切り抜けたぜ。レグラムを馬に乗せたらAGIは、700くらいかな?

やっぱりカルアと組ませたい、どうやってオリヒメさんを説得しよう……。

いや、これは未来の俺に任せよう。うん。

そんなこんなありながら、〈敗者復活〉ルールをフルに使い対人戦を経験しつつ、中盤戦は巨城有利の〈エデン〉が優勢で試合は進んだ。

小城は〈世界の熊〉がなんとか有利を死守したので、巨城のひっくり返しを警戒しつつ終盤戦に突入する。

ラスト10分は〈世界の熊〉が巨城を全無視して〈エデン〉の白本拠地に攻め込んで来たからびっくりしたぜ。

〈ハート〉フィールドは序盤と同じくらい終盤は複雑になるのだが、〈世界の熊〉のなんとまっすぐなこと。

結局警戒していた〈中央南巨城〉や〈中央西巨城〉は手つかずで本拠地に全力で攻めてきたので、派遣していたメンバーを呼び戻して激突。

シャロンが「やっと私の出番が来たよ~」と喜び張り切りながらガンガン迎撃していたよ。

リーナの砲撃もラナの砲撃も合わさって蹴散らし、最後は逆侵攻して〈世界の熊〉の本拠地を陥落させて勝利したのだった。

結果は〈エデン〉が7城保有で〈22,320P〉。〈世界の熊〉が0城保有で〈13,210P〉。

第二試合の勝者も――〈エデン〉。

「ううーん! 勝ったぞー!」

「勝ったわー!」

〈世界の熊〉へ逆侵攻して本拠地を落としたことで仕切り直し、自陣本拠地に転移した状態でタイムアップしたためここではみんなが揃っていた。

俺はメンバーを見ながら片手を挙げ勝利を宣言する!

先頭で両手を目一杯挙げて喜ぶのはもちろんラナだ。

そのままイエーイとハイタッチ。

すると次から次へとハイタッチ希望者が!?

もちろん希望者には全員とタッチしたよ!

「ゼフィルス、お疲れ様」

「お疲れ様だシエラ! どうだ、勝てただろ! 最初〈ロードローラー戦法〉を使われたとしても、巨城が取れればポイント有利! 〈スタダロード戦法〉の勝利だ!」

「ゼフィルスは何かと張り合っているのか?」

その通りだメルト。

ゲーム〈ダン活〉時代、〈スタダロード戦法〉と〈ロードローラー戦法〉、どちらがより強いかで幾度も争いが勃発したのだ。文字通り通信対戦で。

結果、難易度は高いものの、巨城一点狙いの〈スタダロード戦法〉が最終的に有利という結論に落ち着いたのだ。

なんか昔を思い出してついはしゃいでしまったぜ。

「しかし、今回は本当に対人戦祭りだったな。おかげで疲れたぞ」

「私は楽しかったわ! ね、シエラ?」

「ええ。〈敗者復活〉ルールは、少し楽しく感じたわ」

「おお! ラナ、シエラ! この楽しさを分かってくれるか!」

俺、感動。

体力の少ないメルトはへたっているが、女性陣はまだまだ元気いっぱいである。

今回の試合。〈エデン〉のポイントはたったの〈22,320P〉だ。しかも本拠地を落として6,000P奪ってこの数字である。ギルドバトルの最中、ほとんど巨城に動きは無かったと分かるだろう。今回の試合はひたすら対人戦ばっかりだったのだ。

〈世界の熊〉も〈敗者復活〉ルールにしたところからも薄々感じていたが、対人戦メインで戦ってみたかったようだ。

「でも最後は意外だったわね。ポイント差はさほどないのだから難しい本拠地攻略より巨城を狙うと思ったのだけど」

「それほど対人戦を経験したかったってことじゃない?」

「いや、実はそうでもなかったっぽいんだよなぁ」

ラスト10分で〈世界の熊〉が本拠地を攻めてきたときの話だ。

シエラの言うとおり、〈ダン活〉のギルドバトルではなんと言っても試合時間終了間際が一番危険。

たとえそれまで有利に進められていても、本拠地をひっくり返されて、ひっくり返す時間が無ければそこで試合終了敗北だからだ。

だが、そこは白熱する対人戦を利用して、こっそりいつ巨城をひっくり返されてもひっくり返し返しができるよう備えていたのだが。

まあそのまま白熱する対人戦が終わらずにタイムアップが来ちゃったんだよな。

残り10分を切ったときの〈世界の熊〉の人たちなんて「え!? もう終わり!?」と驚いていたところから時間を把握していなかった可能性が高い。

あれ絶対「時間やっべ! 今から全力で本拠地攻めにいくぞ!」みたいな衝動的な作戦だったよ。

よくあることだ。楽しい時は瞬く間に過ぎていくものだからな。

ギルドバトルでは時間配分に十分気をつけましょう。

そうして試合終了後、互いに挨拶も兼ねて集まったところでガロウザス先輩からお礼を言われた。

「ゼフィルス、今回はありがとう。とてもためになった。最初に圧倒的な差を見せつけられ、次に対人戦での精強さを見せつけられて完膚なきまでにたたきのめしてくれた。礼を言いたい」

「いや、たたきのめしてくれて礼を言うっておかしくない?」

「がはははは! まあ、これで〈世界の熊〉がもっと成長できるかもしれんのだ。その礼だと思ってほしい」

「そういうことなら受け取ろう」

実は〈エデン〉で出た敗者はゼロ。誰1人として復活していなかったりする。

うん。〈エデン〉って全員五段階目ツリーを開放してるんだ。対人戦でもボコボコにしちゃった感じです。

ちょっとやり過ぎちゃった感のあった試合だが、割と高評価だったことに安堵。

むしろあそこまで圧倒的に負けると熊人というのは盛り上がるらしい。

凄い向上心だな。正直、向上心が高い人は好きだ。

故に、構いたくなってしまう。

ということで、俺はガロウザス先輩にいくつかのギルドバトルで思ったことや改善案を提示、さらに装備もちょっと微妙なものを着けている人もいたので〈エデン店〉商品の割引券を渡しておいた。

これを忠実にできれば〈世界の熊〉は一皮むけた強さを発揮できるだろう。

「何から何まで本当に世話になったゼフィルス! 俺たちはこれから修行期間に入ることにする」

「お、早速やる気だなガロウザス先輩」

「おう。今まで改善点は見つかるもののどう改善したら良いのか分からず足踏みしていたが、ゼフィルスたちから教えてもらったこの戦法をガンガン磨き上げていく予定だぜ」

「がんばってくれガロウザス先輩。そしてまたギルドバトルをやろう!」

「ハッハッハ! その時はまた頼む。改善点をガンガン言ってほしい」

無事再戦の約束まで取り付けることが出来て、こうして〈世界の熊〉との楽しいギルドバトルは終わったのだった。

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後書き失礼いたします。

〈世界の熊〉ギルドバトル編終了です。

明日は掲示板!