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第1458話 拠点の位置選び。ドキドキの決勝戦試合開始!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1458話 拠点の位置選び。ドキドキの決勝戦試合開始!

今回の〈水の都市〉フィールドはシンメトリー。

上下左右対称だ。故に、ぶっちゃけどこに拠点を置いても良い。

何しろ周りに障害物がほとんど無いのだ。

どこに拠点を置いても変わらないだろうという気がするのも理由だな。

ただ一応拠点を置く場所にもルールがあり、〈1×1マスの陸地〉のみとなっている。

山、池、デカマス系には配置できないルールだ。(ビッグマスも含む)

いやぁ、中央の ビッグ ( 7×7 ) マスに拠点を置くことができたら強かったんだけどなぁ。

まあ、デカマス系の内側はマスの減退を受けないというヤバいマスなので、拠点を置いたら強すぎてアカンのだ。ということで〈1×1マス〉限定となっている。

さて、それを加味して考えよう。

障害物を背にした方が勝率が上がるというのは証明されている事実だ。

故に俺はフィールドの西側。真西の方角でフィールドの壁から8マスの位置に拠点を作ることにした。

フィールドの壁を背にしないところがポイントだな。

だが、ラナの攻撃範囲がフィールドの壁に達しているため、西から回り込んで強襲するには不向きだ。これは西側は安全だという意味でフィールドの壁を背にしているのとほぼ変わらない。

それに西から攻め込んで来ようとしても、〈1組〉の拠点は西側に大きな池が配置されていて特殊なスキルか装備などを使わないと渡れないようになっている。

絶対に安全だとは言えないが、それでも西側から攻められるのは限りなくゼロに近いだろうという判断。

さらにここからなら中央の〈 ビッグ ( 7×7 ) マス〉、その1歩手前までラナの攻撃範囲になるので、フィールドの西側はほぼ〈1組〉が牛耳っていると言っても過言では無い。

他のクラスは、西側を避けて拠点を築かなければならないだろう。

いや、西側に建ててもいいよ? その場合ラナの攻撃にずっとさらされ続けるけど。というお話。

さらにこの位置だと陸地がかなり限定されており、進行ルートが限定されて対処しやすいという理由もある。

うーむ、良い位置を選べたな。

俺がテントから出て悠々と壇上から降りると、続いて〈2組〉が呼ばれた。

「…………」

「…………」

すれ違うラウは闘気に満ちてるな。

何も喋らず、目の前のことに集中している感じだ。

果たしてラウはどこを選ぶのかなぁ。とても楽しみだ。

「おかえりなさいゼフィルス。どこを選んだの?」

「ただいまシエラ。〈学生手帳〉にデータを送るから、みんな確認してくれ」

「分かったわ」

俺が戻ると、〈1組〉もざわざわ。

他のクラスからも聞き耳を立てたり、注目しているのが感じられる。

しかし、どこに拠点を建てたかは言えないな。

また、唯一拠点の位置を見てきたリーダーが情報を暴露しないか、ラダベナ先生が目を光らせている。

試合直前でフィールドを決めるのは、要は不正防止目的。

誰がどこに拠点を配置しているのか、相談してはいけないというルールがあるのだ。もしこのルールを破った場合はペナルティ。防衛モンスターのコストを強制的に半分にされてしまい、さらに倒された時のポイントは倍になってしまうのである。

つまり、300Pあるコストを150Pにされてモンスターが召喚できる数を減らされたうえに、相手にモンスターを狩られてしまえば倍の300Pを手に入れられてしまう。

凄まじく重いペナルティと言えるだろう。

さらにフィールドの拠点はキャンセルされまた1からやり直し、場所がまた分からなくなってしまうのだからルールを破っていいことなんか1つもない。

要注意だな。

「…………」

戻ってきたラウは、少し青い顔をしていた。

俺の置いた拠点の位置を知って、俺がどういう作戦を考えているのか大体掴めたのかもしれない?

いやでもさっきすれ違ったときのラウも、そういえば青い顔をしていたような気が、いやきっと気のせいだろう。

さて続いて3番目は〈留学生1組〉だ。

そこで、ふと思い浮かぶ。

あれ? そういえば向こうは全員で同盟を組んでいるんだよな?

つまり7チームだ。

そして、拠点の位置は分からなくなっている。

これ、〈1組〉の拠点と〈2組〉の拠点、どっちがどっちだか分かるのかな?

それも想定して打ち合わせをしているのだろうか?

もしかして、勘違いで〈1組〉の拠点を〈2組〉だと思い込んで西側に拠点建てたりしない? 大丈夫?

ラウを見るとしきりにクイナダをチラチラ見ていた。

しかし、喋ることは無い。それはルール違反だ。

結局すれ違うだけで何かコンタクトを取ったということもなく、クイナダはテントに入っていった。

クイナダよ。西側に拠点建ててもいいよ?

これ、もし勘違いして〈留学生1組〉が〈1組〉に近い西側に拠点建てちゃったらヤバいよな。

西側に2拠点も固まってたら、次の〈3組〉以降も「きっとここが同盟チームだ。自分も西側に建てよう」とか勘違いのムーヴが加速して下手をすれば西側7拠点、東側〈2組〉拠点というハチャメチャな展開になりかねない。

ちょっと楽しそうと思ったのは秘密。

ラウが顔を青くしている本当の理由が分かった気分。

果たしてクイナダはどこを選んでしまうのか!

ヘイ、カモン! 〈留学生1組〉カモン!

とってもドキドキな展開です!

テントから出て帰ってきたクイナダは、とてもすっきりした顔をしていた。

何1つラウの心配事に思い至っていない顔だ。

マジどこを選んだんだ? かなり気になる。

「これで3人目ね、〈3組〉が選ぶとしたら、ゼフィルスはどこになると思うかしら?」

「そ、そうだな。どこだろうなぁ」

「? ちょっと、聞いてる?」

シエラの言葉にも生返事。

いや、すまんシエラ。今はフィールドのことが気になって仕方がないんだ。

〈3組〉は〈留学生1組〉と〈◯組〉が固まっている近くに拠点を置けば良いだけなので気楽そうだ。

ラウの表情がとても険しいが、そんなの気が付かず、〈3組〉リーダーのちょっとロリっぽい女子はルンルンみたいな足取りで向かっていった。

「あれ? あの子って」

「た、多分そうですよトモヨさん。あれ多分 紅盾 ( べにたて ) さんです」

「あ、やっぱりラクリッテちゃんもそう思う? だと思ったんだけど。まさか〈3組〉のリーダーやってるなんて驚いちゃった」

何やらトモヨとラクリッテがこそこそ話してる。はて? 紅盾とは、二つ名かな?

タンク同士の繋がりか何かだろうか?

そんなことを考えているとすぐに紅盾と言われていた〈3組〉リーダー女子が出てきて、5番目に交代。

残りはみんな準決勝で2位だったクラスで、〈4組〉〈留学生3組〉〈留学生4組〉〈6組〉の4クラスの順。

ちなみに8番目は俺たち〈1組〉と準決勝戦で同じブロックだった〈6組〉である。

その持ち点、まさかの0点ということで密かに話題を集めたとか。

クラス対抗戦のワーストレコードにも載ったというのだから凄まじい。

しかしこうして見ると、さすがは若い数字のクラスの学生たち。しっかり決勝戦に進出しているな。先生方が若い数字のクラスに選んだだけのことはある。

だが、なんか間の〈5組〉と〈留学生2組〉が途中敗退しているな。まったく、もうちょっと頑張ってほしいものだ。

そう思ったが、そういえば〈5組〉と〈留学生2組〉をぶっ飛ばしたのは〈1組〉だったと思い出す。ふう。彼らも頑張ってたよ。

そんなことを思いながら待っていると。

ついに全クラスの拠点の位置も決まる。

「よし、今から10分後に試合を開始するよ! これからフィールドを変更する! その後は各自拠点に飛ばすから、試合の開始まで準備して待ってな!」

ラダベナ先生の言葉の直後、俺たちは控え室へと転送され、フィールドが作り替えられた。

控え室から見ると、いや本当に見渡す限り陸と水路、いや川かな? だらけだったよ。凄い水量だ。穴に水が溜まっていく光景が結構面白い。

「わ~、なんだか、地図で見るのと実際に見るのじゃ全然違うわね」

「だな。池には絶対に落ちるなよ? 金属系装備してるとほぼ一発退場だから」

ラナが目を丸くする光景に俺は注意を促す。

いや、金属をほとんど身に着けてないラナなら泳げばセーフかもしれないが、そもそもラナが泳げるのか問題。海で泳いでた記憶が見つからない件。

去年まで水着の存在すらあやふやだったことから分かるように、この世界、あまり泳ぎが発達していないんだよ。

故に、池にドボンしたらイコール〈即死〉判定で退場と考えておいた方が良い。

まあメルトみたいな金属装備無しで泳ぎが達者であれば、池に入っても退場せず生き残れるだろうが、隙だらけになるのでどのみち池ポチャはNGと考えていいだろう。

金属類はマジダメ。重い上に地上と水中で落下スピード変わんないんじゃないの? って速度で 水底 ( みなそこ ) まで一気に落ちるので、泳ぎが達者でも沈むんだ。

俺は泳げるが、鎧着てるから多分沈む。いや『 英勇転移 ( ブレイブポート ) 』があるのでなんとかなるかもしれないか?

ちょっとわざとやられて池に落ちてみて、悲鳴と歓声が上がった瞬間相手の後ろから転移でこんにちはしてみたい衝動に駆られる。

た、楽しそう。

まあリスキーなので決勝戦ではやらないが。でもいつかやってみたいものだ。

フィールドが整うと、またも足下に転移陣が光りだし、俺たちは転移した。

するとそこは拠点の中だった。

「よし、みんなすぐに周囲を見てくれ! あ、マスからは出ちゃダメだぞ!」

「わかってるわ!」

「教官、東を見てきます」

「私は西だね」

「スキルも使わないようにな~」

まずは斥候。というか索敵。

フィナやトモヨを始め、索敵班が拠点を登って辺りを見渡すのだ。

障害物なんて無いもんだから、それで拠点の位置がバッチリ把握出来る。

ドキドキの瞬間!

「ゼフィルスさん、北と南に拠点が1つずつ確認できました」

「でも、結構遠いみたい。少なくとも11マス以内に拠点は無いね!」

「ガーン。残念」

ロゼッタとフラーミナの報告に肩を落とす。

もしかしたら拠点からラナの宝剣撃ち放題か!? と期待していたが、残念ながらそんなことはなかった。

「見た感じ、点々とバラバラに配置されていますね」

「西には無かったよー」

これ、お互いの拠点は近すぎないように距離を取れとか周知してあったのかもしれない。

ラナの攻撃をかなり警戒している様子だ。

確かに、障害物のほとんどない開けたフィールドになったら、お互い距離を取り合ってこうなるよね。

「了解。それなら、近いのは北と南にある2拠点だな。まずはここを攻めよう。作戦変更は無し。プランAだ!」

試合開始まで4分。

それだけあれば十分だ。

俺はみんなに昨日周知しておいた作戦を改めて指示する。

注意事項も忘れないぞ。

「こんなところだな。何か質問はあるか?」

「良いと思うわ」

「腕が鳴るわね! いっちょカマしてやるわ!」

「拠点は任せてね。最低でも3分は絶対に耐えてみせるよ~」

「3分あればフィールドの端からでも帰ってこれるな!」

シエラ、ラナ、シャロンがそう言ってそれぞれ配置に付く。

つまり、北拠点強襲班、南拠点強襲班。

そして拠点防衛班だ。

何事も初動が肝心。

最初から全力でやる!

「リーナも、指揮頼むぞ!」

「承知いたしましたわ!」

試合開始20秒前。

「1対7だからといって俺たちは負けないってところを見せてやろうぜ! どんな相手でも〈1組〉は負けない! むしろ優勝してやろう! みんな、引き締めていくぞ!」

「「「「「おおー!」」」」」

士気、上昇!

瞬間、試合開始のブザーが鳴り響いた。

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あとがき!

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