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第1861話 大魔王VS猫津波。〈エデン〉の拠点攻略猫現る

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1861話 大魔王VS猫津波。〈エデン〉の拠点攻略猫現る

「「「「「テンニャー!」」」」」

「この猫たちテンニャーって言ったわ!」

「完全に天使の猫ですよ!」

「猫の天使化デス!?」

「可愛いですが、空を飛んだのが間違いですね。『冥王の威圧』! 『バードデスストライク』!」

「「「「「テンニャー!?」」」」」

まずシズが行った!!

皆があの可愛い猫天使はなんだ? と手が止まっているときにシズが撃った!

さっきまでちょっと動揺していたように見えたが、持ち直したらしい。

これには猫たちもビビったようで、狙いをシズに定める。

そして、空を覆う猫ダイブをかまさんとしてきたのである。これはいかん。

「「「「「テンニャー!」」」」」

「メルト! フィナ! 叩き落とせ!」

「俺は右をやる! 『アーカーシャ・グラビティ』! 『グラビティフィールド』!」

「左は任せてください――『天秤天落』!」

「「「「「テンニャー!?」」」」」

猫は『落下防止』スキルを持ってない。

故にメルトの重力とフィナの『天落』で一瞬で地面に落とされていった。

うお~、危ない。空飛ぶ猫津波とかね、超危険ですよ。

相手を飛行できる状態にしていると城だろうが乗り越えてきて大変危険なので、まずは飛行能力を抑えることから始める。

できればキキョウで空を飛ぶのを禁止にしたいが、基本空を飛べるモンスターはパッシブスキル使いなので禁止にできないんだよな。

故にメルトやフィナで叩き落とすのが正解だ。

「ダウン、しません!」

「来るわ!」

普通のモンスターならば叩き落としたところでダウンするが、相手は猫。しっかり着地を決めてきてダウンならず。メルトが重力で封じ込めんとするが、それは一部だけ、大部分はそのままこっちへ向かってきた。

「一斉攻撃だ! 地面に居れば第一形態の時と変わらん! メルトとフィナのクールタイムが回復するまでに極力減らすぞ! みんな、大技解禁だ!」

「! よーし! 奥の手いっちゃうよ~『大魔王の宴』!」

「そういうことなら! さっきのラヴァの仇だよ! 『 犬力 ( けんりょく ) の 犬 ( いぬ ) 』!」

ここで大技解禁を宣言したらシヅキがノリノリでユニークスキルを発動。便乗してフラーミナも発動していた。

2人は召喚体やテイムモンスターがやられると、再召喚が難しい。

あと単純に強い。故に奥の手としてレイドボス戦では基本ユニークスキルは温存してもらっていたのだが、ここでぶっ放していた。

「「「「「テンニャー!?」」」」」

上空から禍々しい空間を経て降りてくる6体の大魔王。

さらにフラーミナの収納から飛び出してきた6体のモンスが猫たちに襲い掛かる。

「うわ~」

誰かが呟いたセリフが総意の感想だな。相手は猫。対してこっちは大魔王が6体に、フラーミナの召喚体が6体。

空が闇の渦に覆われ、6体の大魔王が降臨する。

地上では最上級ダンジョンでついに進化を遂げ、〈フェンリル〉から〈バトルウルフ(最終形態)〉に至ったウーちゃん、ルーちゃん、フーちゃんのウールーフートリオが登場。

さすがにボス補正は無いし身体の大きさも3分の1しかないが、全長10メートル級というとんでもない大きさの――五つ首の〈ウルフ〉最終進化形だ。それが3体。やべぇ。

さらに物理にめっぽう強いタンク型、最終進化系のモチッコでもある〈アルティメット 心折 ( しんせつ ) モチッコ〉のチーちゃん。

さらには。強大な海の王者〈レヴィアタン〉のヴァイア。

同じく、もうすぐ八つ首になる日もすぐそこ、〈オロチ〉のヒーちゃんも投入され、大怪獣たちが猫を襲う。

これはやり過ぎてしまったかもしれない。誰もがそう思った。しかし。

「これは怪獣対猫の大決戦ですの! あ、でも猫強い! 猫強いですの!?」

「大魔王たちが猫たちに押されてる!?」

〈猫津波〉強い。大魔王を倒すほど強い。いったいどういうこと?

果敢に猫たちに挑む大魔王たち、しかし〈猫津波〉に呑み込まれて 怠惰 ( スロース ) のベルちゃんがまず消えた。同じ猫型モンスターだが、向こうはレイドボス、ボス猫の方が大魔王よりも強かったらしい。

続いて 暴食 ( グラトニー ) のクジャちゃんと 色欲 ( ラスト ) のアスモちゃんが果敢に攻め、10体くらいの猫を巻き込んで〈猫津波〉に呑まれた。

「うそー!?」

シヅキのセリフが分かりみ深い。〈猫津波〉がどれほど恐ろしいか実感したことだろう。

〈猫津波〉、すでに大魔王を3体討ち取る……!

「くっ、ゼフィルス、魔法が切れた」

「空、飛びます!」

「「「「「テンニャー!」」」」」

ここでメルトとフィナの魔法とスキルの効果が切れ、天使猫たちが空を飛ぶ。

一斉攻撃で数を減らしていくが、まずは突っ込んだヴァイアとヒーちゃんが呑まれて消えた。

「ヴァイア!? ヒーちゃんも!?」

「「「「「ワオーン!」」」」」

「「「「「テンニャー!」」」」」

「が、がんばれウーちゃん! フーちゃん! ルーちゃん!」

地上では〈バトルウルフ(最終形態)〉3体対〈猫津波〉が戦っていたが。

「「「「「ワ、ワオーン!?」」」」」

「ウーちゃん!? フーちゃん!? ルーちゃんも!?」

〈バトルウルフ(最終形態)〉側の敗北で幕を閉じた。ランク1の最奥レイドボスでは、ランク2の〈猫津波〉には抗えなかったよ。

さらにシヅキの〈 エンヴィー ( 嫉妬 ) 〉のレヴィちゃんと〈 グリード ( 強欲 ) 〉のカイムちゃんも呑まれてしまい、合わせて10体の召喚&テイムモンスターが光にされてしまう。

「〈猫津波〉、とんでもないんですけど!?」

「で、でも数は向こうも5分の1にはなってるよ!」

うむ。シヅキの大魔王たちも、フラーミナのモンスターたちも頑張った。

タンクも協力して足止めし、その間に強力な一斉攻撃を数多く決めたことで、〈猫津波〉の勢力も最初の5分の1にまで落ちたのだ。ここまで戦力が低下すればあとは問題無い。

「ゼフィルス、いけるぞ!」

「よし、今だメルト!」

「『アーカーシャ・グラビティ』!」

「そこだ! ――『ゼルワン・カイザーバスター』!」

「「「「「テンニャー!?」」」」」

今度は〈 ラース ( 憤怒 ) 〉のクロちゃんを襲わんとしていた〈猫津波〉だったが、ここでメルトのクールタイムが回復して叩き落とし、そこにラウが強烈な最強のスキルでぶっ飛ばしていた。

「って! チーちゃん生きてる!」

「モチモチ~」

「チーちゃーん!」

あと〈アルティメット 心折 ( しんせつ ) モチッコ〉のチーちゃんだけ、猫を3体ほどしか倒せなかったものの、なんと生き残っていた。さすがはモチッコ! もっちりしてるよ!

「残り2体!」

「1体を残して撃破! クールタイムが明けるまで生かしておくんだ!」

「隔離しますわ! 『あなたは囚われの 籠 ( かご ) の鳥』!」

「テンニャー!」

「今のうちに補給するぞ!」

「了解ですわ!」

レイドボス・連型は正直鬼強いが、時間経過でどんどん弱くなっていくという特殊なボスだ。

倒されれば倒されるだけ弱体化するので、それを逆手に取り、1体だけ捕まえておき、残りを倒すことで休憩タイムを入れることが可能になる。

レイドボス・連型は全てのボスが倒されないと形態変化しないからだ。

大技を連発しまくったせいでみんな凄まじいクールタイムを要求されているはずである。

今のうちに時間を稼いでおき、第三形態に備えるのだ。

「フラーミナ先輩、〈 御霊石 ( みたまいし ) 〉回収してきました!」

「ありがとうアルテ! ――マシロー、みんなの復活をお願い!」

「は、はい! 任せてください『生誕の福音』です!」

「ウーちゃん、ルーちゃん、フーちゃん、ヴァイア、ヒーちゃん、みんな甦ったよー!」

テイムモンスターはやられると〈御霊石〉になってしまう。

回収しないと復活できないので、アルテが回収してきてマシロがモンスターにも使える復活魔法でモンスターに戻しているな。『犬力の犬』はさすがにクールタイムが膨大すぎて再使用には時間が掛かるが、フラーミナの戦力は戻ったぜ。

5分が経過し、大体のクールタイムが明けたところで最後の1体を倒し、第三形態に備える。

「テンニャー…………」

「なんだかやっちゃいけないことをした気分だよ!?」

「気のせいだクイナダ! 第三形態が来るぞ!」

2本目のHPバーがゼロになり、続いて最後のHPバーに移行。

「あれは!」

「幹部級! それにあの冠は――〈猫キング〉ですか!?」

「バカな、あいつは革命の時に消えたはずだ!」

第三形態で登場したのは普通の猫150体、猫天使129体、幹部級20体、王級1体だった。

しかしその王級が問題。なにしろ 中級中位 ( チュウチュウ ) の〈猫ダン〉の最奥ボス、〈猫キング〉にそっくりだったのだ。気が付いたエステルのノリに合わせてつい裏設定を呟いてしまった俺は悪くない。

ちなみに、〈猫ダン〉のレアボスは〈革命王・ニャキス〉なので、怠惰な〈 猫キング ( 最奥ボス ) 〉は革命されてしまったんじゃないか? という裏設定があったりするのだ。

それがここで登場。まさかの展開である。ここは「お前生きていたのか!?」と言わなくてはいけないというのも分かるだろう?

シエラが「何言ってるのよゼフィルス」と言わんばかりのジト目を向けてくるのがたまりません!

「ニャウ」

「「「「「ニャー!」」」」」

「「「「「テンニャー!」」」」」

〈猫キング〉の号令でついに〈猫津波〉たちが動き出す!

しかも今度は〈猫津波〉が2つあるのだ! 地上と空。まずは空を叩き潰す。

「ノエル! メルトに『リ・エール』を!」

「うん! 『リ・エール』! 『アンコール』!」

「メルト!」

「『アーカーシャ・グラビティ』! 『グラビティフィールド』!」

「「「「「テンニャー!?」」」」」

だが、数が半分ならばメルトだけで十分。また、ノエルに手伝ってもらい、メルトの重力のクールタイムをゼロにした。空からの津波だけはさせてはならない。

「幹部級は落ちませんわ! 天使部隊とレグラムさんはマークを!」

幹部級は『転落防止』を所持している猫天使だ。大きさ150センチ。二足歩行で魚の骨型の剣を持っている。あれ、見た目に反して強いんだよなぁ。

「いっくよー!」

「行ってきます教官」

「手応えありそうだよ!」

「「「『大天使フォーム』!」」」

マシロを除いた天使部隊全員が変身して出撃だ。

レグラムも続き、即で幹部級をかき乱す。この辺〈フェアリークイーン〉戦で培ってきたので慣れたものだ。

「ニャウ!」

だがここで、〈猫キング〉に動きあり。

HPマックスに回復しているヴァンの城を〈猫津波〉が攻撃してきたが、反撃がキツいことが分かったのだろうか、なんと自ら駆けてきたのである。一騎駆けだと!?

あのぽっちゃり……いやデブ猫にあるまじき速度で駆け抜け大ジャンプ。

背負っていた大剣を取り出すと、ヴァンの城に向けてジャンプ斬りを放ってきたのである。そして。

「な、なんと!」

ズドバン! なんと〈猫キング〉が一撃でヴァンの参ノ城を破壊。

そこから〈猫津波〉が入り込んできたのである。

まさか、あの怠惰な〈猫キング〉が動き出し、これほどの火力を打ち出してくるとは誰が予想できただろう? しかし、ピンチは逆にチャンスである。

「慌てるな! これは第一形態の時と同じだ! 引き込め、今だカタリナ!」

「はい! 『拠点を覆う大結界』! 『拠点を守る二重巨大結界』! 『拠点を守る三重奏巨大結界』!」

「ニャウ!」

「「「「「ニャー!」」」」」

ここで分断。

破壊された城から次々第一形態の猫が入ってくるが、途中でカタリナが結界を張ってせき止めたのだ。中に入ったのは30体ほど。こいつらは各個撃破する。

「ニャウ!」

「ぐっ!? どんな強さですの!? 三重の結界が長くは持ちませんわ!」

結界を前にした〈猫キング〉が「こざかしいニャ!」と言わんばかりに大剣を叩き付ける。一発叩けばヒビが入り、三発叩けば1つ目の結界が破壊された。カタリナが悲鳴を上げる。

「私も援護するよ! 来て! 『オリハルシステム排除ゴーレム召喚』!」

「あ、シャロンさんそれは悪手ですわ!」

「ああ! ゴーレムが〈猫津波〉に呑まれたーーーー!?」

結界の外にゴーレムを召喚したものの、一瞬で〈猫津波〉に襲われて10秒程で光に還るゴーレムに敬礼を禁じ得ない。

結局〈猫キング〉はタンク5人掛かりで止め、その間に分断して引き込んだ猫を撃破することに成功する。

「次! また30体引き込むぞ!」

「! 了解ですわ!」

「いくよメルト君――『リ・エール』!」

「空は任せろ! 『アーカーシャ・グラビティ』!」

〈猫キング〉を抑えているうちに出来るだけ〈猫津波〉を撃破せんとする。

〈猫津波〉と〈猫キング〉を引き離したいがそれも難しい。

幹部級は上手くトモヨたちが抑えているが、あれも変身時間があるので急がなければならなかった。

「ニャウ!」

「のわぁ! 五ノ城と弐ノ城まで破壊されたであります!」

「拠点に攻めてくるぞ!」

「ニャウ!」

ついに周りの城の半分が陥落! ヴァンの第二拠点へ攻めてきたのだ。

〈エデン〉を城攻めしてくるなんて大したもんだよ?

だがすでに3回の分断・殲滅に成功しており、100体の猫は光に還っていた。

シャロンやカタリナも協力して誘導路や迷路を配置。そのほとんどが数秒でぶっ壊されたが、少しでも時間を稼げれば一斉攻撃で数が減らせるので問題は無い。

しかし結局第二拠点に張り付かれてしまい。どんどん進入を許すことになってしまった。

「も、もうもたんであります!」

「よし、脱出だ! カタリナ!」

「はい! 『ノアの方舟大脱出』!」

ついにヴァンの第二拠点が陥落!

こんなの初めてだよ。まさか〈エデン〉の難攻不落の拠点を最初に陥落する者が猫とは……。猫強すぎじゃない?

とはいえ破壊した拠点は空っぽ。【方舟姫】のカタリナの面目躍如である。

結界で作られたノアの方舟ですでに脱出済みだ。第二拠点の中を〈猫津波〉が蹂躙するのを見守り――そろそろだな。

「最後の仕上げだ――ヴァン!」

「は! 『城・大爆発』!」

チュドーーーーン!

第二拠点、大爆発。

ああ、なんてこった。なんてこっただよマジで。このコンボを最初に使うのが猫とかいったいどういうことだ?

しかし、このユニークスキルを爆破する大技でかなりの〈猫津波〉が光となり、残りはほぼ幹部級と〈猫キング〉のみとなった。

こうなればもう普通のボス戦と変わらないので、残党を他のメンバーに任せつつ俺は〈猫キング〉と対峙。

「ん。怠惰な猫、倒す! 『512・ヘル』!」

「猫はクマには敵わない! 『ビッグクマン・グロリアスクローベアード』!」

「ニャウ!」

カルアやミジュ、他にもたくさんのメンバーで〈猫キング〉を囲ってボコボコにした。

火力が鬼ほど強く、振り回される大剣はタンクが1人ではとても連続で受けきれないものだったが、毎度タンクをスイッチすることで問題無く回し、最後はカルアの――。

「今度はそっちが溺れる番――『エージェント・レイド・クロネコ』!」

「「「「「ニャー!」」」」」

「ニャウーーーー!?」

猫津波には猫津波だと言わんばかりの攻撃で光にしていたよ。

その後は幹部級も撃破して、なんとか無事に30.5層のレイドボスも初見で突破できたのだった。

――――――――――――

あとがき失礼いたします。カウントダウン!

〈ダン活〉小説14巻の発売まで――あと1日です!