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第1873話 目指せLV100!?ツッコミ多数からの最奥へ!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1873話 目指せLV100!?ツッコミ多数からの最奥へ!

「昨日アルルと話したんだが、〈エデン〉は最強の装備を作るため、ちょっぱやでLV100を目指そうと思う!」

「なんの話をしたのよ」

アルルと希少な素材を使う装備の作製は保留する話をした翌日。

俺が〈猫界ダン〉でそう話したところシエラから見事なジト目をもらったんだ!

くぅ、これをもらうために生きてるって感じがしてくるぜ!

はっ! そうじゃなかったな。あぶなかった。あまりに見事なジト目の破壊力に意識とか全てを持っていかれるところだったぜ。

俺はしっかりみんなに昨日アルルと話したことを説明した。

「というわけで、希少な素材を使った装備は、LV100に到達したときに最強装備を作りたい。とアルルが言ってるんだよ」

「なるほどね。【鍛冶師】は鋳つぶして作製した装備を素材にできると聞くけれど、素材も減ってしまうと聞くものね」

「そういうわけだ。特に周回しづらく素材が貴重な徘徊型なんかの素材は取っておきたいらしい」

「わかりますわ。あの素材1つ1つが今とんでもない値段がついていますものね。鋳つぶすのも躊躇うくらいのお値段ですから」

俺の話にシエラやリーナが納得の声を出す。

最上級、しかもボス素材は今とんでもない値段で取引されている。

マリー先輩の高笑いが止まらないくらいのお値段だ。

それを少しとはいえ作り直すために消費するのは精神的に厳しいという判断。

「特に徘徊型は倒しにくいボスの筆頭ですから、値段がつかない場合もありますし」

リーナの言うとおり徘徊型は、出会えない、奇襲される、逃げる、1日1体、という倒しにくさで、ボスの中でもそのドロップは最も希少価値が高い素材なのだ。

「生産職にとっては値段よりもそんな希少素材を鋳つぶしで消費するのが厳しいのでしょうね」

「そういうことだな。だから昨日ドロップした〈 竜猫炎化大盾 ( ドラゴキャニジョンシールド ) 〉を始め、いくつかの強力な装備は今は作らず、アルルがLV100に到達するまで作製を待ってもらいたいんだ!」

「待って。そこが分からないわ」

「ゼフィルスさんが平然と神話の人類最終到達点、頂点の話をしていますわ……!」

LV100の話をしたらまたシエラからジト目が!

リーナもなぜか戦慄するように震えている。はわわって感じだ。

頂点――それはLV100の意味。

これまで俺は時々人類の最高到達点はLV100だよと囁いてきた。学園にもそれとなく噂を流してきた。その成果は着実に実を結び、最上級ダンジョンの 成長限界 ( レベルキャップ ) からしても、人類の頂点はLV100だという風潮ができてきていた。

もうLV100を前提にした話をぶっ込んでも問題ないだろう。

「アルルはきっと、このペースでレベルが上がればLV100なんてすぐねって思ったのね! 分かるわ! 私もそんな心境だもの! ゼフィルス急ぐわよ! LV100なんてすぐよ!」

「さすがはラナ! 話が早いぜ!」

ほら、ラナも頂点がLV100なんて当然ね! って感じで話してる。上手く浸透してるぜ。

そしてラナが今言ったことがすべてだ。2ヶ月でLVが20も上がってしまったのだ。

現在のLVは85。残り15でカンストだ。

なら、もうすぐ至るしちょっと待っとこうぜ、と思うこともあるだろう。

それを聞いてシエラやリーナが頭を抑えていたが、きっと直に受け入れてくれるさ!

「確かに、このペースで行けば、最上級ダンジョンのランク4、〈 万界 ( ばんかい ) ダン〉だったかしら? その30.5層のレイドボス戦を周回すればLV100に至れそう、なのよね」

「本当にもうすぐですわ……」

「〈万界ダン〉……あ!」

「? どうしたのゼフィルス?」

「い、いや何でもないんだシエラ。ははは。なんでもないんだぜ」

「??」

そうシエラの言う通り、今までのレベルキャップ解放の法則から考えれば、最上級ダンジョンのランク4、〈万界ダン〉の30.5層のレイドボスを倒せばLV100まで至れる。

俺もそう思っていたんだ。だが、思わぬ障害に思い至ってしまったのだ。

それに気が付き思わず声を出してしまうが、なんとかシエラをごまかせたと思う!

〈万界ダン〉のあれこれ、俺が知ってたらおかしいもんな。

〈万界ダン〉か~。

あそこ、幽霊ダンジョンも含まれてるんだよなぁ。

2年生の学園祭で登場した〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉とかも出てくるダンジョンである。

……うん。シエラは撃破経験もあるしきっと大丈夫だろう! 大丈夫なはずだ!

俺は問題を未来の俺にぶん投げて、ギルドメンバーに向き直った。

「みんな聞いての通りだ! 職業最強の頂まで残りLV15に迫った! このまま俺たちは、〈猫界ダン〉の最奥のレイドボスへ挑む! そして次のランク3ダンジョン、〈聖界ダン〉でLV95へ! そしてランク4、〈万界ダン〉でLV100に到達するぞー!」

「またゼフィルス先輩がとんでもないことを宣言しているですの!?」

「LV100!? 職業 ( ジョブ ) 最高の到達点がもうすぐなんだよ!?」

「いやゼフィルス先輩ならマジやりかねないぜ!?」

「私、本校に帰ってきて数週間でLV85、その上もうちょっとで 職業 ( ジョブ ) の頂点にたどり着きそうになっちゃってるんだけど!?」

「ゼフィルス先輩がハチャメチャのめちゃくちゃだとは思ってやがりましたが、想像の遥か上をぶっ飛んでやがるです!!」

ざわざわざわざわ。

おかしいな。

ギルドメンバーからなぜか「おおー」という元気な返事が聞こえない。

ざわざわしてるぞ! でも素晴らしいツッコミが届いた気がする!

「こほん! では手始めに、この〈猫界ダン〉を攻略する! 余裕を持って今日で85層へ! そして明日は90層へ! 予定では明日か明後日には、〈猫界ダン〉を攻略し終わっていることだろう!!」

「相変わらず負けるとか躓くとかが予定に全く入ってないですの!?」

「一応ここって未踏破のダンジョンなんだけど、なんでそんな予定立てちゃっているのかな!?」

俺の力強い宣言に――またざわめくギルドメンバー。

そんな中、サーシャとカグヤの声はよく聞こえたんだ。強いよあの子たち。

方針は決定し、いざ出発。

まだ学園で授業が始まったばかりなので平日は放課後の活動だ。

活動時間が少ないため、5層ペースで確実に走破していく。

予定通り今日で85層を突破。

ここを守っていた〈猫 時々 クマ〉というワイルドな時々系も撃破して今日は帰還した。

まったく……「猫! と見せかけて実はクマでした」戦法にはやられたぜ。弱くなってんじゃん!

翌日は85層にショートカット転移陣を利用して転移。

復活していた〈猫 時々 クマ〉を撃破して、そのまま90層へ。

途中、またも〈エリアボス参戦現象〉が発生し、徘徊型と合わせて戦うことになったが、これも無事撃破。素材ゲットだ。

さらに〈猫界ダン〉の様相も深まって、89層のフィールドとかとんでも猫世界になってたりとなかなかに進行を妨げてきたりしたよ。

1層で2時間我を忘れたメンバーがキャッキャしていただろう? あれの強化版だ。

89層はなんだろう。猫の遊園地? 猫の大運動会会場? 1層ではのんびりしていた猫たちが89層では大興奮。じゃれてたり、じゃらされてたりは当たり前。けんかしてんのか遊んでいるのか暴れているのか分からない猫たちがそこら中にいて、こんな中を人が歩けるのか!? という光景になっていたんだ。ヤバかったよ。

1本の自動猫じゃらしを巡り、4匹の猫たちが争い――勢い余って自動猫じゃらしをぶっ壊してしまったのを見た時なんか腹筋がやられかけたりもした。

あれだね。89層は魔界だね。猫の魔界だよ。

そんな環境もなんとか突破し、夕方には90層に到達した。

挑みたい、非常に挑みたいが今日はここまで。万全の状態でレイドボスに挑むためにその日は帰還した。さすがに時間を掛けすぎてしまったぜ。

そして、ついにその翌日。

俺たちは万全の状態で90層の 救済場所 ( セーフティエリア ) に転移していた。

「それでは飲み物を補給し、料理バフを得たら行くぞ! この禍々しくも豪華な扉の向こう、レイドボスを撃破するために!」

「楽しみね! いったいどんな猫なのかしら? でもバルフみたいに頭が増えている猫は遠慮してほしいわ!」

「ええ。頭が増えると可愛くないですからね」

「可愛さは戦闘と関係無いデースよ!?」

ラナの言葉にうむうむと頷くが、続くエステルの言葉に首を傾げさせられた。パメラそうだ。もっとツッコんでやれ!

ちなみにシズは料理アイテムの提供で忙しくここにはいない。果たしてシズは可愛い派か、それとも……。ちょっと知りたかった気もする。

「よし、みんな料理バフは得たな? 準備はいいな? ――ではこれから〈エデン〉は、2つ目となる最上級ダンジョン、〈猫界ダン〉最奥のレイドボスの攻略に入る! 全員、レイドボスの経験はすでに膨大だ! よーく見極めれば勝てる! 相手はきっと猫のレイドボスだ。素早さ、パワー、それにジャンプ力、ひょっとしたら飛行能力まで強力なものを持っているだろう。気合い入れて行くぞ!」

「「「「おおー!」」」」

いよいよランク2の最後のレイドボスだ。この先に居るボスを倒せば攻略できる。

気を引き締めて行かなければならない!

そうしていつも通りモナたちを残し、50人でレイドボスの門を潜る。

すると出たところには開けた大地、道中室内、もしくは街中のような場所を探索していたが、レイドボス部屋はそんなものは一切ない。自然物である緑あふれる草原が舞台だった。

そして奥には、この世界でも見たことのある、ドデカいレイドボスが待ち構えていたのだ。

「え? あれって?」

思わず、と言ったようにアルテが呟く。

その隣でエステルが〈幼若竜〉を発動していた。

「『看破』! 分かりました。あれはレイドボス・大型―――〈 巨神猫 ( ゴッドキャット ) ・ブレイブ・ベヒモス〉です!」

そう、エステルが『看破』したように、こいつは〈ベヒモス〉系。

〈ダン活〉の〈ベヒモス〉は猫系統であり、アルテがテイムしているクーニャがまさに〈ベヒモス〉の一種だ。

そしてこの〈 巨神猫 ( ゴッドキャット ) ・ブレイブ・ベヒモス〉は、〈ベヒモス〉の最終進化系の1つである。