第1880話 〈幸猫様ファミリーズ〉が揃われて――乾杯!
第1880話 〈幸猫様ファミリーズ〉が揃われて――乾杯!
「それじゃあみんな乾杯するぞー! さあジョッキは持ったか? 持ってない者はすぐに持て! 〈エデン〉はついに最上級ダンジョン2つ目となる〈猫界ダン〉を攻略した!! それを祝し、今日もたっくさん打ち上げをするぞー! それじゃあみんなお疲れ様! かんぱーーーい!!」
「「「「「かんぱーーーい!」」」」」
ジョッキを掲げて乾杯だ。
〈猫界ダン〉を突破して、俺は攻略してきたぜ宣言を行なった。またパレードみたいになっちまったぜ。
前回はそのままマリー先輩の店に行ったときにはもう俺たちが攻略していたことを知られていたくらいだからな。情報拡散能力が凄い。というかみんな俺たちが攻略して帰還することを待ってたんじゃないかってくらい手際が良かったんだよ。
またも〈秩序風紀委員会〉の方に送ってもらうことになってしまったぜ。
ということで俺はその足で学園長室に報告に行ったんだ。
報告書は改めて出すとして、まずは速報を流さないといけないらしいからな。口頭で報告だ。俺もなるべく早めの報告が良いと思ってダッシュで届けに行ったよ。
新しくカイエン先輩が議事録係を務めていたのが印象的だったぜ。
また、〈猫のバスライダー〉のレシピもお土産と言って渡しておいた。
なかなか物流に大きな影響を与えそうな代物だ。学園長の顔が笑顔で固定されてたよ。
とはいえ作製には〈ベヒモス〉の素材が必要なので、他にも〈猫界ダン〉を突破できる勢力が複数現れるまでこのことは内密に、と言われたけどな。
発表は時期が大事ということですね。分かります。
そして報告を終えてギルドハウスに戻ったらすでに宴会の準備が完了していたというわけだ。
さすがはセレスタンにハンナたち。今回は〈エースシャングリラ〉のみんなも飾り付けを手伝ってくれたらしい。
「いやー嬉しい! 〈エースシャングリラ〉のみんなも飾り付けありがとな! すっげぇキレイじゃないか!」
「う、うん、ありがと? どういたしましてかな? あれ? こういう時なんて返せば良いかなミツル君?」
「…………」
「ミツルは意識が飛んで行ってしまったようです」
「いやどういうことだし?」
〈エースシャングリラ〉のみんなに打ち上げ会場設立のお礼を言いにいったら、サブマスターのミツルが完全に硬直していた。ジョッキを持ったままだ。乾杯しておこう。カツン。
「はっ! 僕はいったい!? 姉ちゃん!? シオンさん!?」
「あ、ミツル君帰って来た! 見てミツル君、目の前にお兄さんが居るんだよ!」
「お礼を言いに来たって」
「は? え? なにがどうなって? え?」
「なんでミツルはこんなに混乱してるんだ?」
「いやいやいや、そりゃあね、お兄さんたち、なに平然と最上級ダンジョンの未踏破ダンジョンを攻略しちゃってるのかな? とんでもない偉業なのに、なんかみんないつも通りって感じの空気でわけ分からないんだけど!」
「おお~。ソア、良いこと言った。さすが私たちのギルドマスター」
シオンがソアを尊敬の目で見ながらよいしょしているのが、ちょっと面白い。
なるほど、完璧に理解したぜ。
そうか、そういえばソアたちが加入したのって〈樹界ダン〉攻略のあとだっけ?
どうやら俺たちの最上級ダンジョン攻略に度肝を抜かれてしまったらしい。
見れば〈エースシャングリラ〉のメンバーはみんなソアの言葉がすべてだというかのように頷いている人がほとんどだ。
いやぁ、うっかり全員の度肝を抜いてしまったようだなぁ。
とそこにラナがやってくる。
「〈エースシャングリラ〉のみんな! こんなことで驚いてたら〈エデン〉でやっていくことはできないわよ! それに聞きなさい、私たちは、まだまだこれからも攻略階層を突破しながら前進し続けるわ! 次挑むのはランク3、〈聖界ダン〉よ! でもここも通過点、私たちの次の目標は人類の頂き――LV100よ!」
「ああ!? それ俺が言おうとしたやつ!?」
なんということだ。ラナが、俺が宣言するはずのセリフを取っていってしまった!
まあ良いけどな! でもみんな度肝を抜かれすぎている顔をしているのでお手柔らかにな!
さて、〈エースシャングリラ〉はこれで良いとして。(全然良くない)
というかラナが〈エースシャングリラ〉に掛かりきりになっている間にあれをしなければ。
俺はスッとその場を後にして、〈エデン〉のギルドハウスの奥、我らが〈幸猫様ファミリーズ〉のおられる神棚の方へと向かった。もちろんお供え物も多めに持ってきているぜ。
「〈幸猫様〉〈仔猫様〉〈愛猫様〉、お待たせいたしました。最後の御神体、〈神猫様〉をお連れいたしました!」
「にゃあ」
そう言って俺が〈 空間収納鞄 ( アイテムバッグ ) 〉から取り出したのは、最後の御神体様ぬいぐるみ。
背中には後光を表しているのだろうか? 幾何学模様の光の輪のようなものを背負っている、尊い御方だ。
あと「にゃあ」とお喋りになられる。
俺にはそれが「苦しゅうないにゃ」と聞こえた気がしたんだ。
俺はその御方を震える手で一撫でし、神棚へと載せる。
並ぶ〈幸猫様〉と〈愛猫様〉の後ろに座る位置だ。正面から見ると、真ん中正面に〈仔猫様〉、その後ろに横並びで〈幸猫様〉と〈愛猫様〉が居られ、その後ろに全てを見守っていると言わんばかりに〈神猫様〉がお座りになられていた。
これで〈幸猫様ファミリーズ〉4種類が、全て揃われた。
お供え物をたっぷりと神棚に載せ、お祈りを捧げる。
すると〈神猫様〉の後光がさらに輝き、幾何学模様が動いた気がした。
その瞬間、ギルドハウスの大部屋中に、グロウな光の球が発生する。
「わ!?」
「なにこれ!?」
「キレイ」
そう、ギルド設置アイテムである〈神猫様〉の効果が発動なされたのだ!
そこら中で感想が上がる中、その光に見覚えのあるメンバーが俺の下に来る。
「あ! やっぱりゼフィルス君! その新しい猫様はなに!? 新しい猫様なの!?」
「その通りだハンナ! ふっふっふ、俺たちが今回攻略したのは〈猫界ダン〉。つまり、〈幸猫様ファミリーズ〉がドロップされるかもしれないダンジョンだったんだよ!」
「わぁ! 凄いね! それに、可愛い!」
「そうだろうそうだろう。〈神猫様〉と言うんだ」
ハンナの純粋な感想に俺も両腕を組んで頷く。
おっとそうだった。記念撮影をしなければ。
「ハンナ、ちょっと神棚の隣に立ってくれ。記念撮影しようぜ! ――ヘルプニャンはちょっと避けてもらえるか?」
ガードマンを横にズラして撮影だ。
まずはハンナと神棚をパシャリ。
神棚に飾られた御神体、〈幸猫様ファミリーズ〉勢揃いに、両脇にハンナとモチちゃんが控える写真が撮れてしまった。次は、俺の番だ。ハンナに撮ってもらう。
「それじゃあ行くよゼフィルス君」
「頼むぜ~」
パシャパシャ。
ハンナに撮影してもらい。その成果を確認する。
うん、良い感じに撮れている。
まさか〈幸猫様ファミリーズ〉とツーショット、いや家族写真? が撮れるなんて……!
〈ダン活〉プレイヤー冥利に尽きる! 俺は感動で上を向いたんだ。
「ちょっとゼフィルス! なに楽しそうなことをしているの? 私も混ぜなさい!」
「是非私にも!」
「もちろん大歓迎だ!」
こうして大撮影会が始まってしまった。今日は〈幸猫様ファミリーズ〉が集まられた記念日! 存分に撮影しようじゃないか! ふはははははははは!
「みんな、それと、ステータスの『超幸運』のところを見てほしい」
「え? あ! 『超幸運』が『神幸運』に変わってるわ!」
「これが、〈神猫様〉の効果?」
「〈幸猫様ファミリーズ〉全ての効果だな!」
この日、俺たちは〈猫界ダン〉を攻略し、〈幸猫様ファミリーズ〉が揃われた。
残りの最上級ダンジョンは――あと3つ。
俺たちがLVカンストするまで、残り15レベだ。
このまま、全力で駆け抜けてやるぜ!
どうかお力をお貸しください、〈幸猫様ファミリーズ〉の皆様!
第四十二章 ―完―
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あとがき失礼いたします!
今年最後の大型投稿!
〈ダン活〉をここまで呼んでくださった読者の皆様、今年もありがとうございました!
来年もまた〈ダン活〉で会いましょう!
読者の皆様、良いお年をお迎えください!
また、作者が大好きなお ★ ( 星 ) 様をあげるやり方を伝授!
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