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第1919話 〈ドラゴレム〉を襲う恐怖の大魔王様攻撃!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1919話 〈ドラゴレム〉を襲う恐怖の大魔王様攻撃!

〈ドラゴレム〉はとんでもなく大きい。〈ダン活〉では〈エルダートレディアン〉に続き3番目に大きいとされていたモンスターだ。

クリスタルという非常に美しいボディと翼を持ち、空を飛び回る姿はまさにクリスタルドラゴンでかっこいい。

〈ダン活〉でも人気の高かったモンスターだな。

結局ドラゴンなの? ゴーレムなの?

答えはドラゴンの形をしたゴーレムだ。

まあ、本物のドラゴンではないがとにかく強い。さすがはLVを100まで上げられるボス。

50メートル級の身体から繰り出される攻撃は、ただの突撃でも1発でアタッカーのHPを削りきる。受けタンクによる防御か、絶対回避推奨だな。

だが、ゴーレムなので物理型。

遠距離攻撃は翼を使った暴風くらいしか攻撃手段が無い。

しばらく戦っているとみんなそのことに気が付いたらしく、遠距離攻撃主体で削る戦法に切り替え始めた。さすがは〈エデン〉のメンバーだぜ。

「ゼフィルスさん、〈ドラゴレム〉は、やはりブレスなどの遠距離攻撃手段を持たないようです! 攻撃は速いですし空も飛びますが、どの攻撃が有効か、大体みんな分かってきましたわ!」

「よし、反撃いくぞ!」

「「「おおー!」」」

新たな攻撃パターンに警戒しつつも反撃開始。

「スターーーー!!」

「ポン! 今こそ現れるは最強無敵の盾狸王――『 幻獣霊最強 ( げんじゅうれいさいきょう ) ・ 狸王様完全盾 ( たぬきおうさまかんぜんたて ) 』!」

「ええい、遠距離攻撃無し、眷属無しなんて、逆に厄介でやがりますね! 『その強欲で身を滅ぼせ』!」

ラクリッテが30メートル級の狸王様を召喚するも、〈ドラゴレム〉と見比べると、あの狸王様がかなり小さく見えるな!

対遠距離攻撃のスペシャリストであるモニカなんか、【強欲】の力が十全に発揮できなくてやりづらそうである。眷属すらいないからな。

だが、そんな中でもモニカもやる、『その強欲で身を滅ぼせ』はカウンタースキル。敢えて〈ドラゴレム〉のキックに身を投じたモニカがカウンターを決めていた。

「狸王さん、ちょっとお身体をお借りいたしますわ! いきますわよカウンター、ここですわ――『ミョルニル』!」

「スタ!?」

「お嬢様!? 〈ドラゴレム〉の前に出ないでとあれほど!?」

30メートル級の狸王様。そんなの出たら狙うに決まってる。狸王様は多少タゲを引きつける能力を持っているのだ。そこを突き、カウンターを決めるノーアが勇ましいな!

あ、でも相討ちで狸王様がぶっ壊された。狸王様ーーー!?

そして足場にしていた狸王様が消えてノーア落下。大変。

「お嬢様ーーー!!」

「ナイスですわクラリス!」

「ですから無茶をしないでくださいとあれほど言いましたよね!?」

『千剣の翼モード』のクラリスがなんとかノーアだけは回収してセーフ。

いや、ヒヤヒヤするぜ。

「あ、見て、飛びそうだよ!」

「シヅキ、準備は?」

「クールタイム明けたし、いつでもいける!」

それを聞いてニヤリとなる。作戦開始といきますか!

「よっし、――ノエル!」

「うん! 『アンコール』いくよ~♪ 『リ・エール』♪」

「『簡易召喚・大魔王の全身様』!」

飛ばれると厄介。

突撃を受け止めるためにシエラやシャロンを温存しておかなくちゃいけないのだ。

ならば、飛ばさなければいいのだよ。

ゲーム時代は飛びそうになると高火力の一斉攻撃で飛ばせないようにしていたな。その成功率8割くらいだったが、ここはリアル。さっき簡易召喚の大魔王が〈ドラゴレム〉の背中に取り付いたとき、〈ドラゴレム〉は激しい抵抗にシフトして飛ばなかった。これが成功すれば飛行を封じられるぞ。

そうしてシヅキに大魔王を召喚してもらうと、20メートル級の大魔王がフライングボディプレス状態で落ちてきて、上手く翼をガッチリと掴む。

「スターーーーーーーーーーーー!?!?!?!?」

本日一番の叫びが発生。

そりゃ上半身裸体の大魔王が突如上空からフライングボディプレス状態で落ちてきてガッチリと 捕まえ ( クリンチ ) られたら叫ぶよね。俺だってきっと叫ぶと思う。2度目でも叫ぶと思う。

ゴーレムでもそれは変わらないらしい。

ゲーム時代は、大魔王を簡易召喚してもあそこまで操ることはできなかったがリアルでは翼を掴んで飛ばさないようにすることも可能のようだ。翼をその逞しい筋肉でがっちり掴まれた〈ドラゴレム〉は飛ぶのを止めて大暴れ。凄い。これ大発見だぞ。

飛ばなければこっちのもんだ。

「今だ! 一斉攻撃! 『ゴッドドラゴン・カンナカムイ』!」

「ん――『スターソニック・レインエッジ』! 『512・ヘル』!」

「スターーーーーー!!」

ここで一斉攻撃を叩き込むと〈ドラゴレム〉のHPががっつり削られる。

「スターーー!」

「―――!?」

しかしここで大魔王様を振りほどかれる。そして、

「スターーーーー!!!!」

まるで「こんの野郎がーーー!」と言わんばかりに腰の入った強烈なパンチを食らって吹っ飛んでいったんだ。

「大魔王様ーーーーーーーーー!?!?!?」

よほど嫌だったのかもしれない。今までで一番強烈だったように見えたんだぜ。

ほら、吹っ飛んでいる最中に大魔王消えちゃったじゃん。ということで。

「ノエル!」

「うん――もう1回『リ・エール』♪」

「『簡易召喚・大魔王の全身様』!」

「スターーーーーーーーーーーー!?!?!?!?」

3度目の大魔王様プレゼント。

せっかく消したと思った大魔王様がまたも上から落ちてきた。

またも叫び、いや悲鳴発生?

なんと〈ドラゴレム〉はゴーレムなのになんとか引き剥がそうとまたも暴れ始めた。その間に〈エデン〉も攻撃をどんどん放ってHPを削って行く。

「スターーーーーーー!!」

「―――!?」

「大魔王様ーーーーーーーーー!?!?!?」

またも振りほどいて強烈なパンチを叩き込んだ〈ドラゴレム〉。相変わらず大魔王様に対してだけは拳の質が違うね。20メートル級が思いっきり吹っ飛んでいったもん。そして、途中で消える。すると――。

「『簡易召喚・大魔王の全身様』!」

「スターーーーーーーーーーーー!?!?!?!?」

はい。4度目のプレゼント!!

もうね「ぎゃああああああああ!?」っていう悲鳴が聞こえてきたような気がする叫びをしてるよ〈ドラゴレム〉。君は本当にゴーレムなのか?

単純に飛べないよう翼を封じさせる目的で放った大魔王が、思いのほか効いている件。

「いいわ! その調子で抑えてなさい! 『大聖光の無限宝剣』!」

「スターーーーーーー!?」

そして大魔王を使って獲物を仕留めんとする大聖女様よ。

「おっしゃいくぜーーーー! 『 勇者の剣 ( ブレイブスラッシュ ) 』!」

ついでに勇者もいるよ!

とんでもない時代になったものである……! 混沌としてるぜ。

「でもこのボス、すっごい硬いんだけど! 『女神化』!」

「こんなに攻撃してるのに、一向に1本目のHPバーがゼロにならないよ! 『女神化』!」

「諦めないでエミ、もう少しで削りきれるから! 『女神化』!」

「「「『 神気個三波装砲撃 ( しんきこざんはそうほうげき ) 』!」」」

「スターーーーーー!?」

ここでようやくHPバーに終わりが見えてきた。

だが、レッドゲージまで進むと〈ドラゴレム〉の挙動が変化する。

「スターーーーーーーーーーーー!!!!!!」

「―――!?!?!?」

まるで怒りモードになったように怒り狂い、大魔王様4体目を引き剥がし、拳による 連打 ( ラッシュ ) を繰り出したのだ。

アレは――ヘイトが一定以上溜まっている相手に使う『必殺・ 制裁竜聖拳 ( せいさいりゅうせいけん ) 』!

よっぽどヘイトが溜まっていたのだろう。大魔王様がボコボコにされて光にされてしまったんだ。

「大魔王様ーーーーーー!!」

「シヅキ、追加で宴を開いていいぞ!」

「! 今度はもっと大変なことになっちゃうんだからね! 『大魔王の宴』!」

ここでシヅキがユニークスキルを発動。すると、シヅキが契約している6体の大魔王たちが召喚されたのだ。

「スターーー!?」

10体目?

姿はさっきの簡易とは別物というか、別大魔王ではあるが、〈ドラゴレム〉には何か感じるものがあったらしい。なんか大魔王へ拳を構えて――ああ、飛び込んだーー!!

「大魔王様ーーーーーー!?」

「今だ! 最後のHPも削り切るぞ! 総攻撃だーーーー!! 『 天光勇者聖剣 ( あまのひかりのゆうしゃせいけん ) 』!」

「スターーーー!!」

大丈夫、飛び込まれた大魔王たちは――2体ほど光にされたがあとは無事だ。簡易召喚の大魔王はただのスキルだが、こいつらはモンスターだからな。しっかり回避して、さらに反撃までしている者もいた。でもマッチョなクロちゃんは真っ先に狙われてやられていたんだよ。

大魔王が囮になっている間に総攻撃!

これにより、ついに〈ドラゴレム〉のHPバーがゼロになる。

「や、やっと一本目だよ!」

「MPすっごく使ったーーー!」

「早く回復しよう!」

「いえ待ってくださいまし。このボスは――」

いつもよりもだいぶ硬いボスのHPをなんとか削りきった。ここで補給しつつ次の形態に備えないと。

そう、みんなが行動に移そうとしたときである。リーナが待ったを掛けたのだ。

リーナが見ているのは〈ドラゴレム〉。

HPをゼロにされた〈ドラゴレム〉は光輝き、すわ、もう第二形態か!? とみんながドキドキしながら構えていたところ――膨大なエフェクトを発生させて消えてしまったのだった。

「…………ん?」

「あれ?」

「消えちゃったんだけど……? というか〈金箱〉4つあるよ!」

「倒したの!? あれ!? 第二形態と第三形態は!?」

そう〈ドラゴレム〉は――〈金箱〉になってしまったのだった。

実を言うとな。エクストラダンジョンのボスは――HPバーが1本なんだよ。