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第1966話 上級職ランクアップ!グラジオラ・テルニア編!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第1966話 上級職ランクアップ!グラジオラ・テルニア編!

エミメナも無事上級職に就けたので、残りは2人。

「それじゃあ次。グラジオラ。いこうか!」

「ははは! 待っておりましたぞ! 我が新たな【憤怒】を身に宿す存在にならん時! 心が昂ぶっておりますなぁ!」

ほほう。どうやらグラジオラもテンションが上がっているようだ。

心なしか、制服が窮屈そうに悲鳴を上げている気がする。テンションと一緒に筋肉が盛り上がってるのか、それとも成長が早すぎて入学から4ヶ月ですでに制服のサイズが合ってないのか。

「グラジオラ、武器だけはしっかり身に着けてくれよ。それが発現条件だ」

「あいわかりましたぞ! ゼフィルス先輩よりお預かりしたこの〈怒竜変身札〉を使う時ですな!」

そう言ってグラジオラが取り出したのは、【憤怒】の専用武器、〈怒竜変身札〉。

武器のジャンルとしては、なんとタリスマン系になる。

昨年まで〈獣王ガルタイガ〉に居たクエスタール先輩が見せてくれたように、【憤怒】は竜へ変身する。そのため武器は両手を使わず首から提げるだけの〈タリスマン〉系が採用されているのだ。

〈タリスマン〉と言えばラナ。

ほとんどヒーラーのための武器なので、基本は魔防力、つまりRESに関連する数値が大きく伸びる変わった武器だ。回復魔法はRES依存で回復値が変わるからな。

だが、この〈怒竜変身札〉は変わり種。攻撃力が大きく上昇する武器となっている。専用武器だからこその思い切ったステータス上昇値だな。

要はこれを装備しても攻撃力が落ちる、なんてことはないので安心してほしい。

【獣装者】になって以降、今までグラジオラはミジュやセレスタン、ラウと同じく拳系武器を愛用していた。「熊人」は基本拳かハンマー使いなので、そこは慣れたもの、アタッカーとしてここまで中々の活躍を見せてきた。

ここからは拳系武器もこの〈怒竜変身札〉に変更だな。

「装備完了ですぞ」

「おう。それじゃあ後はこの〈 天罪 ( てんざい ) の宝玉〉を使えば【憤怒】が発現しているはずだ」

「ありがたく使わせてもらいますぞ!」

【憤怒】はさすがに上級職、高の上だけあって発現条件を満たすのが容易ではないが、グラジオラはLV0の【獣装者】からやり直しているからな。もちろん俺の最強育成論によってステータスも良い感じに拳特化で伸ばしてある。

〈 天罪 ( てんざい ) の宝玉〉を使ったグラジオラに〈上級転職チケット〉を渡し、それを持って〈竜の像〉に触れれば――ジョブ一覧にはしっかりと【憤怒】の名が発現していたんだ。

「おお! 【憤怒】! 昨日は夢にまで出てきた【憤怒】が、今我の目の前に現れておりますぞ!」

「力が欲しいか?」

グラジオラの反応があまりにも素直で楽しいので、ついお決まりのセリフを言ってしまった俺はきっと悪く無い。

「無論ですぞ! 我、力を欲する者なり! 【憤怒】に就き、〈エースシャングリラ〉、果ては〈エデン〉で活躍し、この名を最高のギルドに刻むことを約束しますぞ!」

やっぱりグラジオラ、反応が大変いい!

ツッコミではない、こういうリアクションもまた良いものだ。

グラジオラが決意のセリフを宣言したのち、意を決して【憤怒】をポチッとタップする。

すると【憤怒】以外のジョブ一覧は消え、グラジオラの上に【憤怒】の 職業 ( ジョブ ) が輝いていたんだ。

「ぬお!」

そして現れるのは、覚醒の光。

黄緑色のエフェクトに包まれたグラジオラは最初多少驚いた顔をしつつも、すぐに受け入れ、自分の腕を見て笑っていた。

「いや、愉快愉快! 力がみるみる漲っているのを感じますぞ! ははははは!」

「おお、これまた新鮮な反応だ! スクショ撮らせてもらうぜグラジオラ!」

パシャパシャ。

いやぁ、可愛いや美人な女子が覚醒の光に包まれるのも良いが、こうやって見た目からして明らかに強キャラのような男子が覚醒の光に包まれパワーアップする絵もまた良いものだ。

覚醒の光が消えていき、グラジオラがその場で身体を確かめるように見る。

そこへ俺は近づき、お祝いの言葉を告げたんだ。

「グラジオラ、〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉おめでとう。これでグラジオラも【憤怒】だ」

「ありがとうございますですぞ! このご恩、我自身が成長し、〈エデン〉に貢献することで返させていただきますぞ!」

「期待してるぞ!」

こうしてグラジオラも無事上級職に就いた。

これで【大罪】職が7人、コンプリートだよ! 俺もテンション上がるー!

よし、残りは1人。最後、いってみよー!

「次は――テルニア」

「はい! 待ってましたー!」

気合いとワクワクが半々といった表情で挙手するのは最後の1人、【盾姫】のテルニアだ。グラジオラにお祝いの言葉を贈り、入れ替わるように前に出る。

さあ、ここが正念場だな。

「【盾姫】の〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉先だが、実は2つ存在している」

「あ、もしかして1つって【国守護の盾姫】のこと!?」

「お、知ってるのか?」

「この国の伯爵に連なるもので知らない人はいないよー。英雄だよ?」

そう、そしてシエラの曾祖母さんでもある。

このシーヤトナ王国で唯一【国守護の盾姫】に就いた方であり、スタンピードを止めた英雄だ。学園の教科書にも 職業 ( ジョブ ) 名つきで載ってたからな。そりゃ知ってるか。

「それに今シエラが就いている【 操聖 ( そうせい ) の盾姫】。【盾姫】の〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉先は、この2つだな。どっちがいい?」

「え? う、うう~ん?」

そう聞くとテルニアは言葉に詰まって悩み出す。

テルニアはシエラのことを尊敬しているし、シエラと同じポジションに就きたいとは言っていたが、【 操聖 ( そうせい ) の盾姫】に就きたいとは一言も言っていなかったからな。

「俺はどっちでもいい。いや、どっちかというと【国守護の盾姫】の方が幅を持たせられるからありがたいかな。【 操聖 ( そうせい ) の盾姫】はシエラがいるし」

まだギルドが持ってない 職業 ( ジョブ ) 持ちになってくれた方が、対応の幅が広がる。それは今までの〈エデン〉の行動でも分かるだろう。とにかく 職業 ( ジョブ ) をバラけさせ、対応力を上げるのが先へ進むコツだ。強いからと同じ 職業 ( ジョブ ) 一辺倒じゃ、〈ダン活〉は攻略できない。なにせ、開発陣が「いっぱいいろんな 職業 ( ジョブ ) を使え!」とあの手この手で促しているからな。

できればテルニアには【国守護の盾姫】に就いてもらった方が対応力が上げられてありがたい。

「え、英雄と同じ 職業 ( ジョブ ) !? しかもこの世で今のところ私1人!?」

「そうだ。【盾姫】系列に就いている学生はシエラとテルニアのみ、そして【国守護の盾姫】に就いている者はいない。もしテルニアが【国守護の盾姫】に就いてくれるのであれば、唯一無二の存在になるだろうな」

「「「おお~」」」

俺の口説き文句にテルニアだけじゃなく、後ろのキャロルやエミメナからも声が上がる。

英雄と同じ 職業 ( ジョブ ) 、そして現存している者で唯一の存在。

そんなことを言われたらそりゃぐらついてしまうだろう。テルニアもそれは同じだったようで。

「【国守護の盾姫】に就きます!」

「よく言った!」

ちなみに【国守護の盾姫】の能力は非常に有名なので説明はそこまで要らないようだ。とはいえ、最終確認をする。

――【国守護の盾姫】。

名前の通り、国、ひいては城を守る事で能力値が非常に大きく上昇する王道の守護タイプ。自身も背後に大きな城を召喚することが可能で後衛の味方を守れてしまう、【城主】系の力も使えるタンクだ。だが、城で守るタイプではなく、城を背にしたときにパワーアップする前衛タイプ。つまり前衛と後衛両方を守りながらタンクをする優秀な 職業 ( ジョブ ) だな。さすがは【盾姫】系列の 職業 ( ジョブ ) だぜ。

そう、一応説明して聞いてみた。これで大丈夫かと。

「もちろんです! 私、城の中で指示を出すのが性に合わなかったので、城から飛び出して盾を振るえるのなら最高ですよ!」

「了解だ。それじゃあテルニア、【国守護の盾姫】に就いてくれ!」

「はい!」

すぐにテルニアに〈上級転職チケット〉を渡す。

【国守護の盾姫】に就くのには〈宝玉〉は必要無い。通常ルートだしな。

実はすでに条件は整っている。シエラの時もそうだったが、実は【国守護の盾姫】の発現条件は、結構簡単に満たせるのだ。

「あ、出てる……。しっかり出てるよ!」

そうして現れたジョブ一覧にはしっかり【国守護の盾姫】が現れていた。

「よし、いったれテルニア!」

「えーい!」

気合いのタップ!

まるで君に決めた、と言わんばかりにがっつり真剣に【国守護の盾姫】をタップするテルニア。思い切りが良い。【 操聖 ( そうせい ) の盾姫】と【国守護の盾姫】、どっちに就くか、結構悩んだみたいだからな。だが、これで踏ん切りがついたようだ。

「わわわ!?」

「わ~」

「テルニアも!?」

そうして現れるのは覚醒の光。黄緑色のエフェクトに包まれたテルニアがわたわたする。激写チャンス!

「テルニア、いいぞ、そこでこっちに笑顔をくれ! あとできればポーズも!」

「うっそ撮られてる!? ちょ、恥ずかしいんだけど!?」

「一生に一度の覚醒の光だぞ! ほら笑顔、決めポーズだ!」

「わわわ! これが〈エデン〉で聞いた洗礼ってやつ!?」

パシャパシャ。こうしてテルニアはたくさん撮られてしまった。

最初は恥ずかしがっていたが、俺の説得が効いたようで、最後はビシッとポーズを取りながら笑顔になってたな。頬を赤らめた結構ヤケみたいな表情だったが。

こうして覚醒の光も収まると、脱力したテルニアが俺をじーっとジト目で見つめてくる。

む、なかなか良い目をしている。

「こほん。おめでとうテルニア。これでテルニアも【国守護の盾姫】だ」

「う~、うん。恥ずかしいこともあったけど、嬉しいの方が圧倒的に勝ってるからお礼を言うね! ゼフィルス先輩、ありがとうございました! これからもがんばってギルドに貢献するよ!」

「おう。分からないところがあったら存分に俺が教えてやるからな」

「なんでゼフィルス先輩は【国守護の盾姫】に詳しいのかな?」

「勇者だからな!」

「じと~」

こうして5人全員を目的の上級職に〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉させることに成功した。ふはは!

後は装備を調えて、上級ダンジョンでレベルを上げつつ攻略者の証を集めて、その後は〈エースシャングリラ〉の本体と合流だな。