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第2004話 20層突破おめでとう!!次はレイドボスの準備だ!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2004話 20層突破おめでとう!!次はレイドボスの準備だ!

「20層突破おめでとう! 〈金箱〉万歳おめでとう!!」

「やったわね! 〈金箱〉万歳よ!」

「ばんざーいなのです!」

無事〈万界ダン〉の20層を攻略し、さらには革命済みの〈金箱〉を前に俺たちは万歳した!

いやぁ、長かった。

毎回階層ごとに攻略の仕方が違うんだもん、なんかいつもより長く感じたよ。

時間を見ればいつもよりもちょっと掛かって現在17時。でも許容範囲だ。

「次の21層からは 中級中位 ( チュウチュウ ) ですか。どんどん難易度が上がっていくのですね」

「だな! だが21層のことは明日の俺たちに任せればいい! 今は〈金箱〉に集中するぞエステル! 〈幼若竜〉の準備だ!」

「はい!」

「それじゃあ〈金箱〉を開くぞ!」

「ルルの幸運を全開にしちゃうのです!」

ルルが勇ましくも力を入れているのがわかる。

俺も負けじと力を入れた。ひょっとしたら〈コケッコー〉戦以上に気合が入っているかもしれないほど力を込めて、クジに挑む。

結果――当たりクジを引いたのは、ルルとシェリアだった。な、なにぃ!?

「ルル、大当たりなのです! これがルルの本気なのです!」

「ルルの本気が強すぎるぅ!!」

「そ、そんな、これではルルと一緒に開けることができないではありませんか……!」

そしてなぜか当たりクジを引いて戦慄しているエルフも1名。もちろんシェリアだ。

きっとルルとシェリア、どちらかが〈金箱〉を当てれば共同作業ができると思ってたら、2人とも当たってしまったのだろう。運命はなぜシェリアに当たりクジを授けてしまったのですか!?

「シェリアお姉ちゃん! 同時に開けるのです! せーのでいくのです!」

「……オーケーですルル。同時に開けましょう」

なお、シェリアは一瞬でルルの術中にはまってキリッとしていた。納得した様子だ。

「せーの!」

「せー」

真剣な声が辺りに響き、2つの〈金箱〉が同時にオープン。

中に入っていたのは――両方ともレシピ! しかも両方レジェンド色に輝いていたんだ!

「「「おおー!」」」

「レジェンド色だわ!」

「なんだか久しぶりに見た気がしてくるから不思議です。――ではいきます。『解読』!」

道中エリアボスが多かったからな。エリアボスはみんなレジェンドは落とさないのだ。ボスラッシュなのにそりゃないぜ。いや、普通守護型もレジェンドは落とさないんだけどさ。革命って素晴らしい!

「ルルのレシピには〈 悪魔 ( あくま ) 邪槍 ( じゃランス ) ・アーレンソーレウ〉と書いてあるのです!」

「私のレシピには〈 悪鬼 ( あっき ) 邪棍 ( じゃメイス ) ・アーキンコーレン〉と書いてありますね」

「名前がそっくりだね!?」

「親戚か何かですの!?」

ルルとシェリアが当てたレジェンドレシピは、なんと武器レシピ。槍とメイスのレシピだった。

「悪魔に悪鬼ですか。お嬢様が革命すると守護型のドロップが徘徊型のドロップに変化します。つまり徘徊型ボスは……」

「ランスにメイスですの!? 見せてくださいまし――なるほど……なかなか禍々しいですが、アリですわ!」

「ありなのです!?」

「能力値がかなり高いですもの!」

この〈 悪魔 ( あくま ) 邪槍 ( じゃランス ) 〉と〈 悪鬼 ( あっき ) 邪棍 ( じゃメイス ) 〉は、なんと汎用系装備。

どう見ても【悪魔】系の 職業 ( ジョブ ) が装備しそうな名前に聞こえるが、専用装備ではないのだ。ノーアでも使いこなすことはできるだろう。

ちなみにこの装備、見た目はあれだ、中二心をくすぐるデザインだ。

「よし、それじゃあ今日は引き上げるか! 明日は30層を目指すぞ! 時間があればレイドボス戦も視野に入れる。心の準備をしておけよー!」

「「「はーい!」」」

これにて今日の探索は終了だ。

俺はその足で、さっそくアルルの下へと向かう。

「アルルー! お土産持ってきたぞ! 今日のレジェンド装備はこれだ!」

「なんやゼフィルス兄さんが両手でレジェンド色に輝くレシピを見せながら入ってきたんやけど!?」

「ああ、アルルの時はこんななんか」

「あれ? マリー先輩?」

アルルの工房に入ると、なんとマリー先輩を発見。

「お邪魔してるで兄さん。そんで、今日のレジェンドは服飾系かぁ?」

「残念だが鍛冶系だな。ランスとメイスだ」

「なんや残念やな~」

「ゼフィルス兄さん! それをうちにくださいな!」

「素直! もちろんいいぞ。最初からアルルへのお土産だからな。……マリー先輩はアルルのこのお願いを見習うように」

「なんでや!」

なんでって俺は覚えている。マリー先輩の前に見せびらかしたレシピは、お願いをすっ飛ばして 亜音速で ( 瞬きの間に ) 持っていかれてしまうことを。

アルルはちゃんとこうしてお願いしているのに、マリー先輩ってばもう。

でもあのやり取りがなくなるのは寂しいと思うのはなぜだろう? 俺、マリー先輩に毒されてる?

「くっ! こりゃ最強装備に仕上げるには、おそらく徘徊型の素材がいるで! 今の状態でも作れるが、性能は1段落ちそうや」

「さすがだなアルル。読んだだけでわかるのか」

「素材の名はすべてこの頭に詰まっとるかんな!」

さすがは生産職。

ゲームの時のように素材の検索機能とかないはずなのに、レシピに書かれた名前を見ただけで素材が今手元にあるのか、それとも未だに見たことが無いのかがわかるらしい。

それ、メリーナ先輩やサトルの分野なんだけど?

「それとだ。早ければ明日、30.5層のレイドボスに挑む」

「なんやて!」

「兄さん、相変わらず早すぎや。ほんまに今日20層まで攻略してきたんかいな」

「ちゅうことは、や。レイドボス戦用の装備がいるっちゅうことやな?」

「だな。本当ならこの時点でアイギス、ゼルレカ、クイナダ以外にも真の最強装備をそろえたいメンバーは居たんだが、マリー先輩が忙しいということでせめて盾だけでも、という話だったよな?」

「せや。ふっふっふ、盾だけやったら出来てんで? シエラはん、シャロンはん、ロゼッタはん、フィナはん、ナキキはん、キキョウはん、ヴァンはんの盾――〈 真 ( しん ) ・ 天聖盾 ( てんせいたて ) 〉と〈 神晶盾 ( しんしょうたて ) ・ラーベ〉。――これや!」

「おお!?」

おもむろにアルルが移動したかと思うと、少し溜めてからバサッとかぶせてあった布をはぎ取る。そこにはまさに現在トモヨやラクリッテが使っている大盾と両手盾が鎮座していたんだ!

さてはアルル、はじめから用意していたな!

「シエラはん、シャロンはん、ロゼッタはん、フィナはん、キキョウはん、には大盾の〈 真 ( しん ) ・ 天聖盾 ( てんせいたて ) 〉や。そんでナキキはんとヴァンはんには両手盾の〈 神晶盾 ( しんしょうたて ) ・ラーベ〉。全て真の最強装備で作ってあんで! トモヨはんとラクリッテはんのも完全版を作製済みや!」

「すっげぇ! 良い仕事だぜアルル! かっこいい! タンクがおそろいの盾で防御する。これは熱いぞ!」

アルルに頼んであったのはまさにタンクの盾の更新だ。

全身装備はマリー先輩と連携して作るため、マリー先輩が手が空いているときしか作れないが、盾だけならアルル1人で作製できる。

これは〈聖界ダン〉で手に入れたレジェンド装備たちだな。

トモヨとラクリッテは最初の試作品から性能にほれ込んでいるほど強力な盾だ。

これを今回〈エデン〉の盾受けタンクほぼ全員、モニカ以外の9人に装備してもらおうという考えだな。モニカだけは【強欲】の専用装備なので変更できないが、他はみんな最上級ランク3、真の最強装備のレジェンド盾に換装だ!

これでランク4のレイドボスの攻撃もしっかり受け止めることができるだろう。

「そや、兄さんにメイリーから預かりもんや。これも受け取りぃ」

「おお! こ、これは、〈魔能玉〉じゃないか!!」

「せや! シュミネはんの〈サーテントマナライトの杖〉用に作った〈魔能玉〉や! 預かった10種ものレジェンド装備を〈魔能玉〉に溶かして、メイリーが悲鳴上げてたで」

「ははは!」

レジェンド装備は今ではお値段天井知らず。

そんなものを10個も〈魔能玉〉にしてたらメイリー先輩でも悲鳴を上げるだろう。

もちろん、ダブルやトリプル狙いだ。

しかし、トリプルは成功せず。あれ確率1%だからな。仕方ない。だが、

「こ、これはまさか〈お祭りフレフレファイヤー杖〉の〈魔能玉〉か! ダブルが当たってんじゃないか!」

「せや。やったな兄さん! うちもこれ最初見た時は度肝抜かれたわ! メイリーなんか、〈夢みたい……〉って言いながら夢の中に旅立っていったで!」

「元々のスキル『ハイグレードファイヤーワークス』と『ファイヤーボール300発』の他に『ダイヤモンドダストワークス』と『アイスボール300発』が増えてる! この〈魔能玉〉1つで、最上級ボスの魔法が4種類も撃てるようになるぞ!」

「とんでもないことやな!」

ふはははははは!

まさにとんでもない性能だ!

ネタ武器が化ける。これぞ『能玉化』の神髄よ!

できればマリー先輩が度肝を抜かれた瞬間が見たかったぜ!

こうしてシュミネに新たな〈魔能玉〉が10種類手に入った。ダブルになった物以外ももちろん使うぞ!

今後はこれを入れ替えながら魔法を使っていくことになるだろう。

超楽しみである!