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第2006話 22層~24層!寒くて暑くて即死もあって大変!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2006話 22層~24層!寒くて暑くて即死もあって大変!

21層を無事突破した俺たちはさっそく22層へと突入した。

「ここは――きゃっ!?」

そしてすぐに女性陣から悲鳴が上がったのだ。

その理由が。

「さ、寒~~~い!!」

「冷え冷えだよ~!」

「風も強いんだけどー!」

そう、寒かったのだ。

サチ、エミ、ユウカを筆頭にガクブルする悲鳴の合唱が生まれてしまう!

「ここは 中級中位 ( チュウチュウ ) の〈寒空の高所ダンジョン〉だな」

「道理で寒いはずだわ」

「カイリさん、お願いいたしますわ!」

「はいはいー! 『自然環境保護』! 『大環境全適応』! 『フォロー・ミー』!」

「は~、寒かった~」

「温かくなった~」

「カイリちゃんありがとう~」

「どういたしまして~」

もちろんこういう時に活躍するのは【ダンジョンインストラクター】のカイリだな。『自然環境保護』と『大環境全適応』は文字通り環境に対する耐性を得るスキル。これによって『耐寒』や『耐暑』などをすべて獲得し、寒空でも過ごしやすい環境に感じることができる。

でもこれだけだとパーティバフなので、自分のパーティにしか掛けられない。そこで活躍するのが五段階目ツリーの『フォロー・ミー』だな。これで自分の周囲にいる全員に自分の耐性と同じものを付与することができる。これにて最初の危機から見事に脱したわけだ。

「ここはそこそこの強風が常に吹いている、寒い高所のダンジョンだ。だが、それだけだな」

「ええ。カイリの環境耐性があれば楽に切り抜けられるわね」

「カイリさんが活躍するダンジョンですわね」

「えへへ~」

21層の〈足水ダン〉と同じく、対策さえとっていれば脅威にならないダンジョンなのでそのまま通過だ。本当、カイリ様様だよ。

もちろん〈イブキ〉にも『環境適応モード』があって乗った人に『環境耐性』を付与する効果はあるのだが、野暮なことは言わなかったんだ。

「それじゃあ次は23層よ!」

「今日は早いなぁ」

気が付けば22層を突破し、23層の階層門が目の前である。

ちなみに22層はキツネやタヌキなどの幻術系を操るモンスターがたくさん居たのだが、ホラーではないので普通に蹴散らしたんだ。偶数班が大活躍!

23層に入ると、まず反応したのはレグラムとアイギスだった。

「ここは、見覚えがあるな」

「はい。この枯れ木の道、邪花のダンジョンですね」

「だな。俺もそう思う。タバサ先生たちと一緒に入ダンしたのが懐かしいな」

23層は懐かしき〈枯木の邪花ダンジョン〉の追想だ。

タバサ先生と初めて入ダンしたダンジョンだな。あの時はタバサ先生の実力を確認するためにやってきて、レグラムやアイギスといったメンバーが一緒だったんだ。懐かしい。

「レグラム様、そんなことがあったのですか?」

「ゼフィルス、ここは幽霊なんて出ないわよね?」

懐かしさに浸っているとレグラムと俺が、なぜかオリヒメさんとシエラに詰め寄られていたんだ。

いや、オリヒメさんはあれだな。ちょっとジェラっときてますよ~というポーズでレグラムといちゃつきたいだけだろう。きっと自分がまだ加入してなかった時の思い出話が出てむむっときちゃったのだと思われる。

そしてシエラはもっと単純だ。

きっと最上級となり、よりオドロオドロしくなったこのダンジョンに咄嗟に幽霊が思い浮かんでしまったのだろう。確かに、前の中級の時よりも出そうな雰囲気になってる。

「安心しろシエラ。ここは邪花という〈即死〉を持つモンスターがわんさか出るが、植物タイプが大半だ。最奥ボスやレアボスもそうだったし、徘徊型の〈 幽霊 ( ゴースト ) 〉は出ないだろう」

そう〈枯木の邪花ダンジョン〉の徘徊型は〈 幽霊 ( ゴースト ) 〉系だったのだ。

だが、今のところ追想で徘徊型は登場してないし、おそらく出ないだろうと安心させる。

「そうなの……」

そう言っていつの間にか掴んでいた俺の袖を離すシエラ。

おかしい、なぜか選択を誤った気がしてくるぞ? まだ巻き返せるか?

「だ、だがそうだな。徘徊型が出ないともかぎらないか……。その時はもちろん俺がシエラを守る。安心してくれ!(キリッ)」

「…………」

シエラの手がまた俺の袖へ伸びてきた! しかしまだ迷っている様子。

だけどもう少しだ。俺はさらに言葉を重ねてシエラの手を手に入れようと画策した。しかし、そこにラナ登場。マシロにエリサもいる!?

「安心しなさいよシエラ! 〈即死〉や邪や幽霊なんて私たちが全部吹き飛ばしてやるわ!」

「はい! 私にもお任せください!」

「〈即死〉で私に対抗しようなんて良い度胸よ! 返り討ちだわ! むしろ私の〈即死〉で道を開けてやるわよ!」

「みんな」

お、おかしいぞ! 俺へと伸びていた手が引っ込んだだと!? そんな~。

「ジャジャジャジャジャーーーー!!」

「! ゼフィルスさん、来ました!」

「殲滅してやらー!」

「ゼニス、行きますよ!」

「クワァ!」

「『ゴッドドラゴン・カンナカムイ』!」

「『真・ドラゴンブレス・ロングスラスト』!」

「ジャーーー!?」

この残念と無念の気持ちを込め、 迂闊 ( うかつ ) にも俺の機嫌がちょっとヤバい時に来てしまった〈 究極狂い邪花 ( アルティメットクレイジーフラワー ) 〉は、一瞬で俺たちのヘイトを大量に買ってしまい、そのまま殲滅されてしまったのだった。

ちょっとやりすぎてしまったかもしれない。でもすっきりだ!

まったく〈 究極狂い邪花 ( アルティメットクレイジーフラワー ) 〉め、もっと幽霊っぽく頑張れよ!

当時〈カウントダウン即死〉を使ってきて厄介だったはずの〈枯木の邪花ダンジョン〉は、追想になって〈即死〉使いが普通に出てくる階層になったが、ラナやマシロがいれば安心。

エリサ? エリサはヒーラーするより殲滅の方に加わってたよ。ラナはヒーラーに徹しながらマシロにいろいろ教えてたな。

え? ラナが普通にヒーラーしてる?

「エリアボス、来ます!」

ここでエリアボス到来!

徘徊型、来るか!? なお、俺は来ないことを知っている……。(絶望)

「ネバーーーナーーーー!!」

「あれはスリーネ? 『看破』! いえ〈 邪悪球根花 ( じゃあくきゅうこんばな ) ・ネネネ・ネネネ〉です!」

「ついにネが6つになったわ!?」

「でも前よりだいぶ小さくなってますー?」

「ネが6つで〈ネシックス〉だな! 〈ネファイブ〉がレイドボス・大型だったのに。〈ネシックス〉がエリアボスで来るとかどういうことだー!」

これには参ったよ。

〈枯木の邪花ダンジョン〉のボスといえば、レアボス〈邪球根・ネネネバナ〉、ネが3つで通称〈スリーネ〉が思い浮かぶだろう。徘徊型ではないのだ。

そして最上級ダンジョンのランク1〈樹界ダン〉の60.5層では、その上位種でネが5つの〈ネファイブ〉も登場したな。

ちなみにネが4つの〈ネフォー〉は 上級中位 ( ジョーチュー ) に居るぞ。

このように、順調にランクアップしてきたのに、なぜか〈ネシックス〉でエリアボスに弱体化している件!

「ネ、ネバーナー!」

「行くわよマシロ! 全部浄化するの! 『神の天誅』!」

「はい、ラナ殿下! 『 天光 ( アマテラスシャイン ) 』!」

「〈聖属性〉が邪にはよく効くな~」

「ネ、ネバ~ナ~……」

〈ネシックス〉は根性見せて頑張ったが、まあ、普通に狩られてしまったよ。

本当に、結構頑張ったんだが……。

マシロが順調にラナと師弟になってるんだぜ……!

というわけで、23層も攻略だ。

「さあ、この調子で24層も行くわよー!」

「「「「おおー!」」」」

なんだかさっきから、階層移動の時はラナがモチベーションを上げてない?

俺も負けてられないぞ!

24層に入った瞬間思ったのは、暑いだった。

「今度は暑~~~い!」

「寒かったり暑かったり~!」

「乾燥もすごいよー!」

「はいはいー! 『自然環境保護』! 『大環境全適応』! 『フォロー・ミー』!」

また女子の悲鳴が響き、カイリのスキルが火を噴いたな。

「ここはみんなも覚えてるだろう? 〈 蠍毒 ( さそりどく ) の 砂塵 ( さじん ) ダンジョン〉だ! だが、ここまで暑くはなかったはずだけどな」

「追想の時、環境も少しパワーアップしている、ということなのでしょうか?」

「恐らくそうだろう。俺は〈寒空の高所ダンジョン〉に入ったことはあるが、あそこまで寒くは無かったからな」

ここは中級中位ダンジョンの〈エデン〉の通り道の1つ。

みんな経験したことのあるダンジョンのはずだが、すぐに違いに気が付いた。

中級中位 ( チュウチュウ ) の時より明らかに暑いのである。

まあ、もう暑くはなくなってしまったが。

なお、ラウに言わせれば22層も寒さが強かった様子。確かに、こんなに寒暖差が激しい中級とか攻略難しいよ……! これが最上級の環境だ。

「ここはサソリが多く出るダンジョンだ。下からの奇襲が厄介だな。さっさと抜けてしまうか」

「「「賛成ー!」」」

ざっと見た限り、ここは半分砂漠化しているダンジョンだ。巨大になったサソリが砂の中に潜んでいる。

ほら、ちゃんと隠れられてなくてでかい尻尾だけ砂から出ているのもちらほらだ。

〈イブキ〉で轢いちゃう? してみた。

「エステル、そのまま11時の方角に前進だ! 一度ぶつかってみるぞ!」

「はい! 通常速度でいきます!」

「シャー!」

飛び出た尻尾に向かって近づいてみると、案の定10メートル級の〈アルティメット・サスゾー・サソリー〉が登場!

その尻尾が俺たちを刺すぞと襲わんとする。しかし。

「えい」

「シャー!?」

ちょっとエステルの可愛い声と同時に〈イブキ〉がドカンとぶつかると、その巨体を回転させながら吹っ飛び、光になったんだ。

こんな巨体相手でも、エンカウントカットはマジ有効。

ほんと不思議な光景だぜ。

24層も、さほど時間は掛からず突破。

本日の目標の半分である25層に到着したのだった。