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第2015話 ホラーの思い出もいっぱい!ブモルも再登場!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2015話 ホラーの思い出もいっぱい!ブモルも再登場!

とりあえず10周くらい〈エンシェントバーストリンウッズ〉を周回して、〈金箱〉レシピや〈リンジュ〉をたくさんゲット。周囲のリンゴも〈採集無双〉がある程度取りつくしたところで先へと進むことになった。

なお、その間カルアの強い要望で別動隊が31層でエリアボス狩りもしたよ。

ラクダボスを9周ほど狩ったらしい。そして。

「むふ! このレシピが、目に入らぬか!」

「はは~」

なんとカルアは〈アルティメットカレー集〉のレシピを手に入れて帰ってきたんだよ。いやぁ、すごかったね。

「見てカルア! こっちも30本もジュースをゲットしたわ!」

「ん! 大成果!」

ナカーマ、あるいはイエーイとラナとカルアでタッチタッチ。

笑顔がいつもの3倍増しくらいに輝いてたぜ。パシャパシャ。

こうして目的の物を手に入れ、俺たちは次の35層へと向かったんだ。

35層は―――〈四季の妖精ダンジョン〉の追想だ。

「なんだかここも懐かしいわね」

「ん。ここのこんにゃくはたまに夢に見る」

「こんにゃく?」

風景としては四季が入り乱れる41層以降によく似ているせいか、41層で起こった悲劇、妖精のいたずらで受けたプチ肝試し的なこんにゃくの洗礼をカルアはまだ覚えているらしい。俺もあの時のことはよく覚えている。忘れられない思い出だ。

リカは首をかしげているけどな。

「…………ゼフィルス、何を思い出しているの?」

「もちろん懐かしき〈四季の妖精ダンジョン〉の光景をだな。特にあの隠し部屋のことは良い思い出だ」

「忘れなさい……」

シエラがちょっと頬を赤らめてぷるぷるしている気がする!

シエラのあの反応は、忘れたくても忘れられません! 未だに妖精は俺の中でナイスな妖精の座を欲しいままにしている。見かけたらついあの時の 奇跡 ( ナイス ) をもう一度と願ってしまうのだ。

「あ、妖精発見!」

第一妖精を発見! しかし、

「ん。殲滅! 『512・ヘル』!」

「―――!?」

「ああ!? 妖精がー!?」

妖精は一瞬でカルアに屠られてた。

それ、カルアのスキルで一番強いやつ。完全にオーバーキルだぞ!?

「悪は滅びた」

「ナイスよカルア」

「本当に、カルアたちの間に何があったのだ?」

かっこよくシャキンと短剣を仕舞うカルアにシエラがナイスしてたんだ。

リカは最後まで首をひねっていたが、あの時のことは結局教えてもらえないみたいだった。

「しかしシエラ殿、ここを突破すれば次は36層です。中級上位ダンジョンのランク6と言えば」

「……〈 無人 ( むじん ) の 巨城 ( きょじょう ) ダンジョン〉ね。妖精よりも危険な場所だわ」

おっとシエラ的にはここよりも次の階層を警戒している様子。

何しろ 中級上位 ( チュウジョウ ) のランク6もまた――ホラー系ダンジョンだったからな。

35層は四季を感じさせる採集物が多く、また妖精もたくさん出てきていたずらを仕掛けてこようとしたが、なんかオーバーキル気味に殲滅されて俺たちにはあまり通じずにこの階層も突破することになった。シエラたちが妖精にガチすぎる!

次に期待しよう。

「ついに来てしまったわね、36層、〈無人の巨城ダンジョン〉の追想に……」

そう言ってシエラがたらりと汗を流す。

――よし、今だ!

「シエラは俺の後ろに居ろ。何が来ても俺が守ってやるさ!」

「ゼフィルス……」

ふ、決まったな。

35層で期待した分は36層で回収だ!

シエラをかばうように真後ろに付けた俺が先頭で巨城の中を突き進む。

「ィィィィィィ!」

「ャァァァァァァ!」

「ひっ!?」

「何か聞こえるわ!」

「これが〈スペクター〉の鳴き声でしょうか?」

早速回収完了!

シエラの「ひっ!?」いただきました! ついでに後ろに感じるシエラの距離がとても縮まっている予感! やっぱりホラー系ダンジョンは最高です!

ラナやエステルを始め他のメンバーが巨城の奥を警戒する中、俺はのほほんとそんなことを考えていた。表情はキリッとしたままを意識してるぞ!

ここは無人の巨城の中に悪霊である〈スペクター〉や生霊の〈レイス〉などの、いかにもらしい〈 幽霊 ( ゴースト ) 〉系モンスターが跋扈するダンジョンだ。

悪霊の声がたまに巨城の奥から聞こえてきて、正気度をガンガン削ってくるのも仕様だな。

「来ました!」

「きゃー!?」

「目が光ってるですのー!?」

黒くボロい布のような姿の〈スペクター〉が部屋の壁からヌルッとすり抜けて登場!

頭っぽいところからビカビカと2つの目っぽい何かが光ってる。

ふっ、おいでなすったな!

「ここは俺が――」

「『レクイエム』!」

「『鎮魂歌』!」

「『天使の鎮魂歌』!」

「ァァァァァァァァァ…………」

「…………」

かっこよく〈スペクター〉を撃破しようとしたら、ラナ、オリヒメさん、マシロが全力でアンデッド系特効スキルを使って滅ぼしていた。

俺の役目無し。ふ……。

「よくやった! 大丈夫だ、恐れることはない!」

「そうよ! いくら〈 幽霊 ( ゴースト ) 〉が現れても私が全部昇天させてあげるわ!」

「私とマシロさんも歌で協力しますよ」

「えへへ、なんだかここで歌うのはちょっと恥ずかしいですけど」

そういうことになった。

ラナもオリヒメさんもマシロもとにかく特効が強いです。

今までラナばかり目立っていたが、オリヒメさんも〈 幽霊 ( ゴースト ) 〉特効の『鎮魂歌』が使えるし、マシロも『天使の鎮魂歌』を歌うことができる。

そこに【大聖女】の『レクイエム』も加わっちゃうのだ。効果は抜群だろう。

がんばれ〈スペクター〉! マジ頑張れ〈スペクター〉!

いや、その後も〈スペクター〉は頑張った。

壁から下から天井から、正気度が削られそうな声を上げながらにょきっと出てきては俺たちを驚かせてくれたんだ。良い演出だった。

まあ、それも斥候系が先に探知してしまうので心構えができてしまい効果が無くなってしまったんだが。努力賞は与えたいと思う!

「ァァァ…………」

「ゼフィルス、もう大丈夫よ。平気だわ。その、ありがとね」

「俺はシエラが心配だ。強がらなくていい、ずっと俺の背に隠れていてもいいんだぞ?」

「…………そう、言ってくれるのは嬉しいわ。それじゃあ甘えさせてもらおうかしら――あら?」

「甘えさせてもらおうかしら、じゃありませんわシエラさん!」

「そうです。さっきから見てましたけど、シエラさんだけずるいと思います」

「べ、別にずるくなんてないわ」

〈スペクター〉が簡単にエフェクトに還る姿にシエラが俺から離れそうになってしまったため説得していたら、リーナとアイギスが抗議に来た。

曰く、羨ましいと。

「ゼフィルスさん、次はわたくしと」

「そ、その次は私を守ってください」

「もちろんだ! 俺がみんな守りながら戦ってやんよ!」

「ァァァァァ!?」

「その敵はどんどん滅されているけれど?」

結局俺が守る前に全部ラナたちが光に変えてしまい、特に俺は何もすることなく36層の階層門に到着してしまった。

でも道中、なんだかんだ怖がりなシエラが見られたし、良しということにしておこう。後半はリーナとアイギスを交互にかばう俺をジト目で見てきてたし、とても良し!

「やっぱりカイリさんのユニークスキルを――」

「おおっとリーナ、それはまだダメだ。話し合おう。話せばわかる!」

だがリーナがそっとシエラに秘密を話そうと近づこうとするのには参ったよ。

なんとか内緒にしつつ震えるシエラを背に階層門へたどり着いたんだ。俺は頑張った!(戦闘回数ゼロ)

「37層は、予想通り〈 鎧獣 ( よろいじゅう ) の 鉄野 ( てつの ) ダンジョン〉の追想ね」

「懐かしいな。この〈 鎧獣 ( よろいじゅう ) の 鉄野 ( てつの ) ダンジョン〉でゼルレカのその〈放蕩獣鉄剣〉をゲットしたんだよ」

「そうなの~?」

「ああ。ガルゼ先輩との交渉でな。あの時はレアボスを40、50回くらい狩ったんだっけ?」

「どのダンジョンも〈エデン〉の思い出――というより武勇伝が多いですね」

「そんじゃ、お礼にいっぱい狩っていかなきゃな!」

37層ではそうしみじみゼルレカの剣の由来をアリスやキキョウたちに話した。

みんな目をキラキラさせてたよ多分。ゼルレカはギラギラしながらモンスター狩ってたけどな。

「ということは38層は〈強者の鬼山ダンジョン〉かしら?」

「39層はおそらく〈 猛禽 ( もうきん ) の 渓谷 ( けいこく ) ダンジョン〉の追想ですね。あの頃は遠距離攻撃に乏しくパスしてしまいましたが、今度は仕留めてみせます」

中級上位ダンジョンはランクがしっかり書いてある。

追想もランク通りの順番で進むので、シエラ、ラナ、エステルの予想は大正解だな。

また、〈 猛禽 ( もうきん ) の 渓谷 ( けいこく ) ダンジョン〉は、猛禽類という空飛ぶモンスターが多いので当時はスルーしたんだよ。ここは遠距離攻撃、特にアーチャーやガンナーが輝くダンジョンだ。

そのせいか、エステルがなんか燃えてるな。

「『神宝弓・サウザンドストリーム』!」

「『トリガーハッピー』さ! わはははは! 怖いのになんだか楽しくなってきたよ!」

「私もちょっとは貢献できるかな――『神樹砲・トラ』!」

39層では予想通り、アーチャーのユウカを始め、二丁拳銃のニーコ、ボーガン使いのカイリが活躍したな。

巨大鷲などは、いい的らしい。また、

「行きますよゼニス! 空の王者が誰かを分からせてあげるのです!」

「クワァ!」

「『神飛・ドラゴンオーバーストライク』!」

ゼニスは〈 伝説聖神竜 ( レジェンド・セイント・セイバードラゴン ) 〉になって『鳥キラー』を得ている。

他にも空を飛ぶモンスターに対する『キラー』系スキルをたくさん持っているので、飛んでいる相手にとってはまさに恐怖の対象だ。次々と猛禽が落とされ、いや光にされているな。なんだか涙を流しながら追いかけられていたような気がしたが、きっと気のせいのはずだ。

「逃がしませんよ――『レード・セーゼ・スラスト』!」

「ギャアアアアア!?」

エステルも〈戦艦・スターライト一号艦〉で応戦。

猛禽類相手に戦艦持ち出すとか過剰戦力! でもそこがいい。

無双しながら39層も突破し。ついに40層に到着した。

「懐かしいわね、〈ブモル〉じゃないの!」

「あの時よりもだいぶ大きいですけどね」

「なかなか、楽には突破させてくれそうにないわね」

「ブオオオオオオオオオオ!!」

40層の守護型ボスは、 中級上位 ( チュウジョウ ) で最強と言われていたボス。

ランク10、〈 宵闇 ( よいやみ ) の祭壇ダンジョン〉、通称〈 祭 ( さい ) ダン〉のレアボスをしていた〈闇角獣・ブレンモール〉、通称〈ブモル〉の最終進化系だった。

その名も〈 地獄巨角獣 ( ヘルデスホーン ) ・ブレンモールクロス〉。

なんか闇に落ちし者が疼きそうな、かっちょいい名前のボスだった。

大きさは25メートル級、レイドボスの領域に一歩踏み出しかけている強敵だった。

懐かしい。俺たちはこいつを何度も周回して上級ダンジョン入ダンの準備を整えたんだ。

もちろん、時間はかかったが丁寧に撃破して、俺たちは無事40層も突破したのだった。