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第2033話 〈万界ダン〉攻略完了!護衛されながら帰還!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2033話 〈万界ダン〉攻略完了!護衛されながら帰還!

「おい、出てきたぞ!」

「〈エデン〉だ!」

「きゃー! 勇者くーん!」

「王女殿下、今日もとても凛々しいです!」

「混沌!」

無事〈万界ダン〉を攻略し、〈最上ダン〉を出ると、そこはまたも人で埋め尽くされていた。

前に〈聖界ダン〉を攻略したときと同じ光景だ。

いや、前よりかは少ないか。

明後日からは夏祭りがあるし、その準備で多くの人が忙しいはずだからな。

「ゼフィルス、いつの間にか公表してたのね」

「おう! 明後日は夏祭りがあって忙しい人も多いから朝は派手にしなかったが、サトルに頼んで今日攻略すること、そしてさっき攻略が完了したことを広めてもらったんだ!」

横に並ぶシエラが前を見続けながら俺に問うので軽く頷きながら返す。

攻略情報の公開は大事!

みんな待ち望んでいることだからな!

〈万界ダン〉を含めれば、最上級ダンジョンは残り2つだった。そのうちの片方が今日、攻略されたのだ!

明後日から夏祭りだというのに、どこから持ってきたのか屋台が大量に置かれてお祭りタイム! そう、最近の恒例で、俺たちがダンジョンを攻略して帰ってきた日はお祭りになるのだ!

これが経済的にも、ガス抜き的にも、学生の成長的にも結構バカにできないらしくって、学園長経由で攻略を公開してほしいと頼まれていたりする。いや、もう後には引けぬみたいな迫力をしてたな、あの時の学園長は。

俺たちが〈最上ダン〉の門の前で手を振ってスターしてると、顔なじみが近づいてきた。

「〈エデン〉のみなさん、お待たせしましたー、準備が整いました! 先導いたしますよ」

「いつもありがとなクエナ」

〈秩序風紀委員会〉の隊長だ。

これだけの騒ぎの中心である〈エデン〉メンバーがここで勝手に動き回ると、それはそれは大変なことになってしまうので、学園の秩序と風紀を司る公式ギルド、〈秩序風紀委員会〉が俺たちを護衛しながら先導してくれるのだ。

そして〈聖界ダン〉の時などもそうだったが、いつも俺たちを先導してくれるのがこのクエナ。少し小柄だがハキハキと喋る、如何にも魔法使いという様子のローブを着込んだ緑髪ツインテール女子だ。その 職業 ( ジョブ ) は【多重展開結界師】。

もしもがあっても結界で防いで守るのが彼女の使命とのこと。

ちなみにクエナは、元〈ミーティア〉所属の同級生だ。

〈ミーティア〉が解散したことで、元々掛け持ちしていた〈秩序風紀委員会〉の活動に集中することにしたらしく、なんと現在あのラダベナ先生の娘のカンナ先輩の後任で隊長を任されていたりする。

隊長直々の先導だった。

なお、道中連絡係と思わしきメンバーが指示を仰ぎにくる。

「クエナ隊長、B隊のエリア3Cで少しトラブルが――」

「内容は?」

「12の状況イエローです。数は15名以上」

「待機していた即応班10名を向かわせてください。それで対処できなければ近くのC隊も呼んで対応です」

「はっ!」

「クエナ隊長、勇者ファンが00を20名捕まえたと。場所はエリア4のAです」

「 不審者 ( 00 ) 多いですね!? D隊に引き渡すよう案内してください」

「はっ!」

クエナがしっかり隊長してる! 見た目はツインテロリっぽいのに! でもツインテロリ隊長って、なんかロマンあるよね。

ちなみにこの報告に使われている番号などは暗号だ。説明を省略し素早く対応するために、暗号を採用しているらしい。なんか、ロマンを感じる!

ちなみに00は不審者という意味らしい。20人もいたの? しかもファンが捕まえたとか聞こえた気がしたけど、きっと気のせいだよね。

「こほん。お待たせいたしました。〈エデン〉のギルドハウスに無事到着です」

「今日もありがとうなクエナ。助かったよ」

「こちらこそ、〈エデン〉のみなさんが理性的で私たちも助かっています! 攻略直後ってどうしてもテンションが上がって暴走する人がいますから」

「あ~。そうだな」

「…………」

クエナの言葉にうむと頷くと、後ろからなんだかジト目の気配が……!

間違いなくシエラのジト目です! 俺には分かるのだ!

「ではこれにて失礼いたします! 〈エデン〉のみなさん。今日はお疲れさまでした! 尊敬してます!」

「おう!」

クエナやその他〈エデン〉を守ってくれていた〈秩序風紀委員会〉のメンバーと別れ、ギルドハウスに入ると、俺たちをパンパパーンとクラッカーの音が出迎えたんだ。

「〈エデン〉〈万界ダン〉攻略おめでとうー!」

「「「「「おめでとうございますーー!」」」」」

「ハンナ!」

そう、ハンナを中心に【錬金術師】の新米たちや、〈エースシャングリラ〉のメンバーたちが盛大に出迎えてくれたんだ!

「わぁ! パーティーの準備万端じゃないの!」

「うん! ゼフィルス君からそろそろだ~って聞いてたから、準備してたんだよ!」

「インテリアを手配したのは主にサトルさんですので、わたくしたちが手伝ったのはほんの少しですけれどね」

「パ、〈パーティークラッカー〉は私が作りまひた!」

入ればギルドハウスの大部屋が、パーティー会場仕様に変貌を遂げていたんだ。

ハンナ、アルストリアさん、シレイアさんを中心に色々準備してくれたと話してくれる。いやぁ、嬉しくなるね!

「おかえりゼフィルス兄さん! 今日のお土産はなんや! レシピは落ちたかいな!?」

「おう! レイドボスからは良いものが落ちたぞアルル! 今回はレシピが3種と、この〈ア・クマオウの召喚盤〉だ!」

「なんやレシピよりもヤバいんが落ちとるんやけど!?」

「それ学園祭に出てくるレイドボスだよね!?」

そう、その通りだ! ふっふっふ、アルルとハンナの目を丸くしたリアクションが良き。やはり学園祭で登場するレイドボスは認知度が高いぜ。

〈ヘカトンケイルの召喚盤〉も先日ドロップしたし、これで〈ヘルズノート・バベルガリッチの召喚盤〉もくれば――学園祭レイドボス3種全てを勢揃いさせることも夢ではない!

なにせ、ちょうど〈エデン〉には召喚盤を扱える者が3人居るのだ。

学園祭で3体勢揃いをお披露目するのも悪くない。みんなのリアクションが見てみたい!

もし〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉の召喚盤が間に合わなければ……その時は〈P・R・ホネデスの召喚盤〉で代用すればいけるか? 両方骨だし。

いやダメだ。ホネデスって名乗った瞬間偽者だってバレる!

そんなことを悩んでいれば、すっと俺に近づく影が1人。

「ゼフィルスさん、これジョッキです」

「お、サンキューサトル!」

「ステージに案内しますね」

「よきにはからえ――ってサトル? なんか執事っぽいぞ?」

「セレスタン師匠に仕込まれていますから」

「そっちも仕込んじゃったのか~」

「今はナゴにも伝授中です」

おっと、見ればサトルの横で熱心にメモを取っているのはナゴこと、ナゴやんじゃないか! あれ? あだ名と名前が逆か?

いや、細かいことはいい! なるほど、やけにサトルが丁寧に案内してくれると思ったら、後輩への研修中だった模様だ。

俺はジョッキを片手にステージに案内され、他のメンバーもそれぞれどこかのテーブルに移動する。立食形式の打ち上げ会場だ。

即席にしてはステージもよくできてる。

「ではゼフィルスさん、いつものお願いします!」

「これが、〈エデン〉メンバーのサポート力か……!」

サトルの大げさなテクニックをナゴが真に受けちゃってるけど大丈夫? 大丈夫ということにしておくか!

「みんな、ジョッキやコップは持ったか!? 持ってない者はすぐに取れ! これから〈エデン〉恒例の祝賀会を開催する! 今回はとうとう最上級ダンジョンのランク4、〈万界ダン〉を攻略した!」

「「「「おお!」」」」

「さすがはランク4ともなるとかなり難関で、俺たちは一度は態勢を立て直すために撤退し、〈鉱ダン〉で新しい武器や盾のレシピを手に入れ、レベルを上げて準備してきた。そして夏休みいっぱいを使ってついにやり遂げたのだ!」

「「「「「おおおおおおお!」」」」」

「〈アークアルカディア〉、〈エースシャングリラ〉のみんなもありがとう! 今日はこれから盛大に打ち上げを行なうぞ!」

そこで一旦止め、全員が改めてジョッキやコップを持っていることを確認すると、俺は乾杯の音頭を取る。

「それでは! 〈万界ダン〉攻略を祝し、乾杯だーーーー!!」

「「「「かんぱーい!」」」」

今日は少しいつもよりも語ってしまったが乾杯だ。

まずは一杯。ごくりと乾杯ドリンクを飲む。

「―――んおおお!?」

驚いた。というか、うんまーーーーい!!

なんだこの濃厚×濃厚みたいなリンゴジュースは!

これ、いつもの〈芳醇な100%リンゴジュース〉を超えた味してるぞ!

少し前に飲んだ〈リンジュ〉をも超えてる気がする!

「お、美味しいーーーーー!!」

「とっても美味しいのですーーー!!」

「ほっぺがとろんとしちゃうの~!!」

「おかわり」

「カ、カルアはもうちょっと味わって飲むのだ!」

「ふっふっふ、どうかなこのリンゴジュースのお味は?」

「あ、あなたは! ミリアス先輩!?」

「ふふーん!」

なんとここで生産7人衆の1人にして【調理】系のトップ、ミリアス先輩がドヤ顔で登場したのだ! まさか!?

「これは!?」

「そうよ! 私がLV100になって研究してようやく作れた最っ高のジュース! みんなが最上級ダンジョンの〈リンゴダン〉の追想? とかで手に入れてきた極上のリンゴを加工し、〈リンジュ〉や〈神泉のリンゴジュース〉、そして〈芳醇な100%リンゴジュース〉を組み合わせて作った――〈究極リンゴ特濃ジュース〉よ!」

「すっげええええええ!!」

最上級ダンジョンの食材とレシピを使い、LV100の【調理師】が最強料理アイテムとか作っちゃったら、どんな味がするのだろう?

その答えがこのリンゴジュースだった。あまりにも美味すぎるんだけど!

具体的に言葉が出てこない、美味いしか言えなくなるほどの圧倒的美味しさ。

俺の語彙力を返してー!?

「まだまだこんなもんじゃないよ! みんなが〈食ダン〉と〈海ダン〉で手に入れてきた食材たちをふんだんに使って、今日は打ち上げのごちそうを私がほぼ全部作りました! みんな、味わい尽くしてね!」

「「「「きゃー!」」」」

すげぇ! すげぇよミリアス先輩!

このジュースだけじゃない、この出てきた料理をほぼ1人で作り上げた!?

俄然期待が高まる!

野菜の天ぷらをお皿によそってパクリ。

「うんまーーーーーーーい!」

「その反応が見たかったのよ!」

く~、こりゃ1本どころじゃない、30本くらい取られたぜ!!

〈万界ダン〉の恩恵すげぇ! こりゃ、しばらく通って大量の食材を仕入れにいかないといけないかもしれないぞ!?

〈万界ダン〉を早めに攻略して、本当に良かった!

あの数日足止めされたエクストラダンジョンの追想エリアにも意味はあったんだ!

よーし、しばらく料理レシピあさりに精を出しちゃうぞ! 俺はもう決めた!

明日も追想ダンの〈食ダン〉祭りじゃー!

でもその前に、今日はこの料理たちを味わい尽くしてやるぜーー!

第四十六章 ―完―

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あとがき失礼いたします!

悲報……!

作者の仕事が忙しくて登場人物紹介が書けませんでした……!

今回初めての事態ではありますが、登場人物紹介は無しとなります!

また、作者の大好きなお ★ ( 星 ) 様、お待ちしております!