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第2041話 夏祭り2日目12時からはタバサ先生とのデート!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2041話 夏祭り2日目12時からはタバサ先生とのデート!

ハンナと別れたことに 一抹 ( いちまつ ) の寂しさを覚えつつ、11時から約束してあるトモヨたちのところへと向かう。

「ゼフィルス君~!」

「やっと見張りから解放されたよー!」

「おう、みんなお疲れ様~?」

トモヨ、シヅキ、マシロ、シオン、それにノエルにラクリッテ、マリアまでいるな。すんごい大所帯だ。

しかし、見張りとは何だろう? シヅキは元〈秩序風紀委員会〉所属だし、なにか頼まれたのかもしれないな。

「シオンも来たのか」

「マシロの付き添い」

「さっきまでシオンちゃんと2人で遊んでたんですよ~」

「なるほど~」

シオンとマシロは1年生の頃は同じクラスでとても仲良しだった。

今は所属クラスもギルドも別れてはいるが、親友であることには変わりないようで、今日は朝から2人で楽しんでいたようだ。

「やっとお楽しみタイムだよ~」

「長かったね~」

「サチちゃんたちには感謝です~」

「サチちゃんたちに負けないくらい楽しまないとですね」

トモヨ、ノエル、ラクリッテ、マリアは何かの仕事もしていたようだ。

サチたちと交代とは? いったいどこで出店をしているのだろう?

聞いたのだが、はぐらかされてしまったんだ。

「やっぱり勇者ファンの一大勢力が集まってると悪い虫が寄ってこなくていいね~」

「もうずっとこのままでいいんじゃないかな?」

「私もそう思うな~」

「ダ、ダメですよ。シエラさんたちに怒られてしまいますから!」

それからしばらく8人でお祭りを回ったのだが。

なぜかそれまで俺をチラチラ見ていた周りの視線などが減ったような印象を受けたんだぜ。なんかトモヨがタンクらしく俺の前にずっと陣取ってるからか、心なしかあの人波が俺たちを避けていくような感覚さえしたよ。

大所帯で回るとこういう効果もあるのか~。

それから遊び系、食べ物系、マリアがおすすめするちょっと変わった夏祭り限定メニューなどを楽しんだ。すると。

「トモヨ先輩。とても言いづらいのですが、そろそろ時間みたいです」

「え? え、ほんとだ!?」

「うそ! もう交代の時間!?」

楽しい時間というのは本当にすぐに過ぎてしまう。

気が付けば交代の時間で、マシロに言われるまでトモヨやシヅキたちも気が付いていなかったみたいだ。危ない。

「みんな楽しかったよ」

「あ~ん、嬉しいけど複雑だよ~!」

「まだ遊んでないところがいっぱいあるのに~!」

「ゼフィルスさん、気を付けてくださいね」

「ゼフィルス先輩、楽しかったです」

お礼を言ってトモヨやノエルたちと手を振って別れる。

次の待ち合わせ場所は――あの樹の下だな。

なかなかに粋な待ち合わせ場所。そこへ向かうと、淡い水色の浴衣を着こなす、少女にも見えるお姉さんが居た。そう――タバサ先生だ。

「ゼフィルスさん」

「タバサ先生!」

手を振って近づくとすぐにタバサ先生も気が付いてくれたようだ。

「待ってたわ」

「お待たせしました!」

「ふふ。冗談よ。今日は楽しみましょうね」

他に人はいない。そう、タバサ先生と2人デートなのだ!

え? 先生と学生がデートなんてしていいのって? 答えはイエスだ! 多分!

なにも問題は無い!

「タバサ先生、浴衣がとっても似合ってる! タバサ先生のイメージにもピッタリで、とても美しく見える!」

「うふふ。ありがとう。今日のためにずっと前から用意していたのよ」

タバサ先生の浴衣は先ほども言ったように淡い水色だ。だがよく見てみると青い魚の絵が描かれていて、浴衣を泳いでいるように見えるんだ。いや美しい。まさにタバサ先生にピッタリのイメージ。

「あ」

その時ちょっとしたハプニング発生! こっちに来ようとしたタバサ先生が足でも絡まったのか、いきなり倒れてきたのだ。これは危険!

俺の『直感』さんと『超反応』さんが素早く反応し、タバサ先生を優しく受け止めた。

「タバサ先生! 大丈夫か?」

「ええ、ちょっと草履が……」

「まさか、花緒が外れたのか??」

夏祭り、浴衣に草履と言えば足のトラブルを想像する! その時鉄板なのはやはり草履の破損だろう。花緒が外れるとかラブコメものでは定番だ。まさか??

「そんな気がしたけど気のせいだったみたい」

「んん?」

気のせいなら、どうして転けたのだろう?

でも腕の中に納まるタバサ先生が大変な大変で大変なので、細かいことは気にしなくてもいいと思ったんだ。そりゃ慣れない草履だと転けることもあるよね。うん。

でもやっぱり心配なので草履を見せてもらいました。問題なさそうで安心。

あとタバサ先生のおみ足が大変美しかったです。

「ねえゼフィルスさん。また足がもつれたら大変だわ」

「そうだな! 俺もちょうど今そう思っていたところだったんだ」

「だからね。腕をお借りしてもいいかしら?」

「いくらでもどうぞ!」

「うふふ。えい」

ここで手をつなごうではなく腕を借りたいとは、さすがはタバサ先生!

こうして俺の左手はタバサ先生に抱き着かれて幸せになってしまいました!

これが俗に言う密着、というやつか……!(俗ではありません。ゼフィルスは混乱しています)

「それじゃあタバサ先生、行きましょうか! どこか目的の露店とかありますか?」

「ええ、行きましょう。こっちに〈攻略先生委員会〉の出し物があるの。きっとゼフィルスさんも気に入るわ」

「〈攻略先生委員会〉の出し物……!!」

ふと残った右手で顔の横に着けられている〈幸猫様〉のお面に触れる。

こちらも〈攻略先生委員会〉の限定出品物だった。

ごくりと喉が鳴る。まさか、また新たなとんでもないものを作ってしまったのだろうか?

「それとね、ゼフィルスさんはこんな話を知ってるかしら? 伝説の樹の下で告白するとその人と永遠に結ばれるという話よ?」

「もちろん。有名な話だからな。え? まさかタバサ先生がいたあの樹が!?」

「ええ。もし私が今告白したら、ゼフィルスさんとは幸せになってしまうわね」

「な、なんだってー!」

「まあ、この樹は伝説でもない普通の樹なのだけど」

「確かに……! 伝説級ならうちの〈エルドワ神樹〉くらいはないと!」

タバサ先生の話術に見事引っかかってしまったが、よく見たら何の変哲もない普通の樹だった。ギルド設置アイテムですらない。くぅ! タバサ先生にドキドキさせられたぞ!

「そうね。でも〈エルドワ神樹〉の下なら告白は成功すると思うのよ」

「なぬ!」

うちの樹にそんな伝説の効果が!?

「だからね、今から一緒に行くのもありかなって」

「あり……!」

チラッとタバサ先生を見たら上目遣いで俺を見上げていたんだ。

あれ? 夏祭りのラブコメが津波になって押し寄せてきた光景を幻視したぞ!

まさかこれが……!

「……ふふ」

「あ、タバサ先生、からかったな?」

「だって、ゼフィルスさんったら最近全然かまってくれないんだもの。私寂しくなっちゃったのよ?」

「それはまあ、お互い忙しかったしな~」

どうやら今の話はタバサ先生がからかってくれた作り話らしい。確かに、うちの〈エルドワ神樹〉は伝説の樹ではなかった。神樹だもん。あれ? それってもっと効果強そうじゃない?

「あんまりほっとかれると、反動ですごいことになっちゃうのよ?」

「肝に銘じておきます!」

反動か~。確かにすごい破壊力だった。

あれよりすごいことが起きたらいったいどうなってしまうのか、ちょっとどころじゃなく興味が湧いたのは秘密にしておこう。

「あ、見えたわ。あそこよゼフィルスさん」

「!! あれはまさか――ぬいぐるみ店!?」

タバサ先生が指さす場所を見ると、そこは見間違いようもない。

なんとぬいぐるみがずらっと並んでいる露店だったのだ。しかも。

「こ、こここここ、これは!! 〈幸猫様〉と〈愛猫様〉ーーー!!」

そう、〈幸猫様〉と〈愛猫様〉のぬいぐるみがたくさん並んでいたのである!

ご夫婦! ご夫婦ですよこれ! あ、ああ! 〈仔猫様〉もいらっしゃるーー!

すべて本物のアイテムではない。しかし、精巧なぬいぐるみだった。俺じゃなかったら見間違えてしまうだろう。

こ、これはいったい!?

「私たちもそろそろね、〈幸猫様〉のことを広めても良い時期だと思っているの。今回の露店はその布教の一環なのよ」

「布教の一環!!」

以前俺は〈幸猫様〉の情報を学園に伝えたことがあった。

それから調査団が派遣され、〈幸猫様〉確保が進んでいたはずだが、それがようやく規定数に達し、公式ギルドだけではなく、一般学生にもドロップの情報を伝えても問題ないくらいの個数が集まったということだろう。

ようやく〈幸猫様〉たちが世界に羽ばたく時が来たのだ!

「ゼフィルスさん、改めて、〈幸猫様〉を学生に広めてしまっていいかしら?」

「もちろんですタバサ先生! ダメなら学園にも教えていませんって!」

「ありがとうゼフィルスさん。これで学園は、いえ、国自体が潤うわ」

ふっふっふ、俺たちはすでに〈幸猫様ファミリーズ〉をコンプリートしている。

広めてしまっても問題は無い!

タバサ先生たちには、ちゃんと〈幸猫様〉たちの扱いや作法などを教えておいたからな。神棚に飾り、お供えとお祈りを捧げる。これは外せない。外せないのだ!

「それなら、お礼もたっぷりしないといけないわね。ゼフィルスさん、何か 私に ( ・・ ) してほしいことはあるかしら?」

「タバサ先生個人にですか!?」

「ええ。できる限りお応えするわよ?」

「なんて魅力的な提案! で、ではもしよろしければこちらのぬいぐるみをできるだけ購入できる権利をください……!」

「もう。ゼフィルスさんは本当にぶれないわね。では、ゼフィルスさんだけ10個ずつ買ってもいいことにするわ。私の権限でね」

「タバサ先生!」

購入制限の上限アップ!

〈幸猫様〉のお面の時は1人1つまでが鉄則だった。

それが今回は10個ずつ!? 俺はタバサ先生がとても女神に見えたんだ!

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あとがき失礼いたします。

いつも〈ダン活〉を楽しんでくださりありがとうございます!

昨日コミックスで最新話が更新されました!

今回は――〈バトルウルフ(第二形態)〉戦!

まだ勇敢だった時代の、尻尾が勇ましかった時代の〈バトルウルフ〉を、どうぞ読みに来てください……!

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