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第2052話 ブリーフィング方針決定。下部組織を鍛えよう

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2052話 ブリーフィング方針決定。下部組織を鍛えよう

「ところでゼフィルス、【聖女】専用装備は無いの?」

「まだ出ないな~」

「もう! まだ出ないのかしら! やっぱりニーコを連れて〈万界ダン〉を周回するしか」

「それもありだな」

「んひょ!? ま、また悪寒が……!」

ラナと俺の視線がニーコの背中を捉える。

ニーコは瞬間、悪寒に震えていたんだ。ニーコは感受性もなかなかに高い模様。

「ゼフィルス、結局〈エデン〉はこれまで通り装備のレシピを当てに行くの?」

「……もしくは、〈エースシャングリラ〉の強化だな。なにせ、クラス対抗戦にはあれが出る。強化はいくらでもしておきたいところだ」

こっそりシエラが問うてきたので、俺も改めてこのブリーフィングの議題に戻る。

マリー先輩から言わせればすでに今のレシピ量でクラス対抗戦まで作り切れるか怪しいとのこと。これ以上〈万界ダン〉周回でレシピを確保してきても、クラス対抗戦に間に合わないのならば意味は無い。

なにせ、〈万界ダン〉の先には、〈神界ダン〉が待っているのだ。

クラス対抗戦に間に合わないのなら、俺たちの次の目標は〈神界ダン〉の攻略になる。

それに前から言っていたが、〈万界ダン〉からドロップする装備も所詮は繋ぎ。本当に最強の最終装備は〈神界ダン〉でドロップする。

もう〈万界ダン〉は十分周回したし、次のステップに移ってもいい段階だろう。

つまり、クラス対抗戦の準備として〈エースシャングリラ〉を育てるか、クラス対抗戦の準備はもう万全として〈神界ダン〉に挑むかの2択である。

「よし決めた。〈エデン〉の装備はこれ以上揃えることは難しいし、〈エースシャングリラ〉の強化に集中しようぜ!」

「私たちの!?」

「僕たちの強化に充ててくれるのですか!? ダンジョン週間全部!?」

「おう! ソアもミツルも、今以上にたっぷり強化してやるぜ! ――みんなはどうだ?」

俺の提案をみんなに聞いてみると、ラナがびっくりしてこっちを向く。

「あれ!? ニーコを連れて〈万界ダン〉に行く話はどうなったのよ!」

「やっぱり〈エースシャングリラ〉の強化を優先で。マリー先輩たちも作るものがいっぱいありすぎるみたいだしな」

「ええー!」

「まあ安心しろって。クラス対抗戦が終われば〈神界ダン〉に行ってラナの専用装備も探してやるから。きっとこれ以上ないほど強い装備が見つかるぞ~」

「もう……そういうことなら仕方ないわね!」

「なんかさらっと学園ダンジョン最高難易度の〈神界ダン〉に挑む宣言をしてるよ!?」

「クラス対抗戦が終わったら学園最高峰のダンジョンに挑むことが決定しているですの!?」

ふう。ラナがニコニコ顔に戻ってよかったよ。

カグヤとサーシャのツッコミにも感謝! ふっふっふ、いずれ挑むことになるんだ。その予定が決まったのだと思えばいいのさ。問題は無い。

他のメンバーも今度のダンジョン週間の過ごし方については異論は無かったようなので話を進める。

「〈エースシャングリラ〉は、今どのくらいまで進んでるんだっけ?」

「今は 上級中位 ( ジョーチュー ) のランク2〈守衛の氷宮ダンジョン〉、通称〈 守氷 ( しゅひょう ) ダン〉を攻略中ですよ」

「今は48層まで進んだんだ~」

「ならあと22層か。ふむ」

〈エースシャングリラ〉は基本30人で行動している。

前に〈謎ダン〉でグラジオラたちと合流してすでに3週間弱。

〈エースシャングリラ〉は順調に攻略を進めている様子だ。

「あ、ゼフィルスさんがまた何か考えていますわ。こういう時のゼフィルスさんは特にはっちゃけることがありますので注意ですわ」

「いや、注意しても無理だろう。ゼフィルスだぞ?」

なんだかリーナとメルトの声が聞こえた気がしたが、きっと気のせいということにして、俺は〈エースシャングリラ〉の目標を決めた。いけるな。

「よし、〈エースシャングリラ〉のみんなには、クラス対抗戦までに上級上位ダンジョンまで進んで、LV60になってもらおう!」

「LV、60……!?」

「やっぱりですわ!」

クールなシオンが思わずと言った感じに目を見開き、リーナも追随する。

それを筆頭にギルドハウス内がざわざわしているな。

「LV60って言ったら、六段階目ツリーだよ!?」

「ははは! つい先日五段階目ツリーを開放したばかりでありますのに、もう六段階目ツリーですか! 腕が唸りますなぁ!」

「〈エデン〉がサポートに入った時の凄さは身に染みてます~」

「お菓子くれるならがんばります――ふぐっ!?」

テルニアは相変わらずツッコミが素敵! 是非育てなければ。(使命感)

グラジオラやキャロルはなんだか〈エデン〉のやり方にすでに慣れてきている模様。

エミメナはキャロルから脳天にピコーンとピコピコハンマーを打たれているな。

あのピコピコハンマーどこから出したんだろう?

「フェンラ! なぜか新入りたちの方が〈エデン〉のやり方に慣れてます! これは負けてはいられません! 私たちも盛り上げていきましょう!」

「いえクラ、落ち着いてください。別に張り合う必要は無いですよ? ないですよね?」

新入り組を見たクラがやる気満々でフェンラの袖を引くが、フェンラは少し困惑気味だ。そこでユナが手を挙げる。

「質問よろしいでしょうか?」

「よろしい!」

「ありがとうございます。クラス対抗戦まで残り2週間弱。私たちの攻略者の証は1つです。この短期間にあと4つを集め、さらに上級上位ダンジョンに向かい、そしてLV60にすることなんて可能なのでしょうか?」

「可能だ!」

「断言!?」

さすがはリーナの後輩のユナ。

しっかりと状況を見極めて質問も正確だ。

だが、俺はそれに問題ないと頷く。その証拠と根拠は、実はあるのだ。

「昨年度の終わりにAランク以上のギルドにやった、高速パワーキャリー作戦を使う」

「あれですわね」

「「「「????」」」」

今年の2月にやったあれだ。

3月に行なわれたSSランクギルドカップを盛り上げるため、俺たちはAランク以上のギルドを対象に、上級上位ダンジョンのランク4、〈巣多ダン〉まで超高速パワーキャリーを施し、わずかな期間でたくさんの六段階目ツリー開放者を出したのだ。

今回はその繰り返しになるだけなので、全く問題も心配も無い。

そう説明する。

「――というわけで、すでに実績のある方法だから何の問題もないぞ」

「〈エデン〉ってそんなことしていたんですか。すごい」

「ユナ、ユナ、しっかりしてください! 確かにすごいですが、これは普通ではない気がしますからね!」

ふらっと〈エデン〉の凄さに引き込まれそうになるユナの手を掴み、ミアハがなんとかセーブする。ちょっと面白い。

ということで、方針は決まったな。

「1年生や2年生たちも次のクラス対抗戦に備えてほしい。できる限り力をつけておくんだ。何が起きても困らないようにな。――〈エデン〉のみんなは育成に協力してあげてほしい」

「構いませんよ。〈スターライト〉を使えば道中はそんなにかかりません」

「ボスの撃破は私に任せなさい! 回復、バフ、攻撃、すべて得意よ!」

「作戦を練りましょう。私も、早くこの新しい装備を使ってみたいもの。タンクは任せて頂戴」

「ボスも含めて途中のダンジョンをほぼすっ飛ばすことになりますから、できる限りその辺の補助やサポートをしませんと。移動中は〈スターライト〉で勉強会ですわね」

次々と作戦が決まっていく。

〈エースシャングリラ〉の面々は付いていくのがやっとのようだ。

ギルマスのソアと、サブマスのミツル、あとリーナの後輩ユナはがんばれ。

〈エースシャングリラ〉のメンバー30人を運ぶキャリー組20人を選定すると、その日のうちに作戦は決行された。

「決まりましたわ!」

「ゼフィルス、いつでも行けるわよ!」

「あの、僕たちよりも〈エデン〉のみなさんの方が乗り気なのですが!?」

「ミツル君も早く慣れないと置いていかれちゃうよ~」

「待って姉ちゃん!? 置いていかないで!? でも慣れる気が全然しないんだけど!?」

色々と目を白黒させる〈エースシャングリラ〉メンバーもいるものの、こうしてクラス対抗戦の準備が始まったのだった。

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あとがき失礼いたします。

〈エースシャングリラ〉本話の登場人物・簡易版。(思い出し用)

・ソア 【幼女賢者様】 〈エースシャングリラ〉のギルドマスター

・ミツル 【プリンスヒーロー】 〈エースシャングリラ〉のサブマスター

・シオン 【 思伝生誕 ( しでんせいたん ) の 海姫 ( うみひめ ) 】 ぴえん

・ユナ 【後陣の姫大名】 リーナの後輩

・フェンラ 【 雷速空戦雷狼 ( らいそくくうせんらいろう ) 】 元〈エデン店〉従業員リーダー

・クラ 【暴食】 元〈エデン店〉従業員でフェンラの相棒

・ミアハ 【 御館姫 ( おやかたひめ ) 】 ヴァンの後輩

・エミメナ 【メドゥーサ】 お菓子大好きっ子

・キャロル 【ダンジョンシステムオペレーター】 エミメナ専用のツッコミ担当

・グラジオラ 【憤怒】 豪快な熊人男子

・テルニア 【国守護の盾姫】 レイテルの妹