第2066話 ルール発表通知!クラス対抗戦の準備ほぼ完了
第2066話 ルール発表通知!クラス対抗戦の準備ほぼ完了
ダンジョン週間は〈エースシャングリラ〉の強化に全力を注いだ。
最終日も最上級ダンジョンの、結局5層で終わらせるつもりが10層まで攻略してしまったなど、少~し予定外なこともあったが、概ねいい感じに終わったな。
「僕、ダンジョン週間が始まる前はLV48だったのに、たった1週間ちょっとでLV66になっちゃってるんだけど??」
「やったねミツル君! 私もLV66だよ~! イエーイ!」
「いえーい! ってハイタッチ軽い! 姉ちゃん軽いよ!」
「そうよ! お姉ちゃんは羽のように軽いのよ! 重いなんて言ったらいくらミツル君でもぶっ飛ばしちゃうからね?」
「ちがーーう! そうじゃないよ姉ちゃん! 僕たち10日前まで上級中位ダンジョンに居たのに、今では最上級ダンジョン攻略中なんだよ!? もっとなんかあるでしょ!?」
「ミツル先輩、分かる。私には言いたいことすごく分かるよ! なんかこう、叫びたくなってくるんだよ!」
「分かってくれるかいテルニア!」
「私のお姉ちゃん上級上位ダンジョン攻略者なのに、追い抜かしちゃったもん! それ自体は面白かったからいいけど、最上級ダンジョンは行き過ぎなんだよ! というか〈ハンター委員会〉と〈救護委員会〉まで抜かしちゃったし!」
「それそれ! 僕もそれが言いたいの! 強くなりすぎ!」
うむうむ。さすがは〈エースシャングリラ〉一のツッコミ担当、ミツルとテルニアだ。
攻略中はそっちに集中していたが、終わった途端その成果を自覚して思いが溢れてしまっているな。
よし、追い打ちをかけよう。
「やったなミツル、テルニア! これでクラス対抗戦も安泰だろ!」
「ゼフィルス先輩!? いやいやいや、無理です!? 1組には勝てませんよ!?」
「ギャー! これだけ強くなってるのにクラス対抗戦で負ける未来しか見えないよー!?」
2年生はノーアやクラリス、アリスやキキョウが1組に居るからね。
5組のミツルたちにとってはまだまだ難しい模様。
テルニアも1年2組所属だ。1組の方が〈エースシャングリラ〉メンバーが多いからね。強くなったはずなのに負ける未来が逆に濃厚になってしまった様子だ。
2人とも、さっきまで強くなりすぎたと嘆いていたのに、クラス対抗戦では勝てない不思議!
「つまり、まだまだ修行不足ってことだな!?」
「「違うと思う(います)よーー!?」」
うんうん。2人とも息ぴったりだ!
冗談はここまでにしておこう。
現在ギルドハウス。
一風呂浴びて落ち着いたところだ。
一部落ち着くどころか盛り上がっちゃっていたけどな!
俺はその熱を維持しつつ壇上に上がってみんなに言う。
「――さあ、みんな。ダンジョン週間よく頑張ってくれた! みんなのおかげで〈エースシャングリラ〉も最上級ダンジョンに入ることができた! LVは66が多いか? かなり強くなったな! そして明日からはいよいよ、クラス対抗戦だ! 今日までに強くなった成果をお披露目する時だ!」
―――おおおおおおお!
ざわざわ、ざわざわ。
歓声が起き、ざわめきも広がる。
レイドボスと戦うためのスキル、六段階目ツリー。
これが登場したらもう他のツリーのスキルでは正面からは敵わない。
だが、逆に言えば六段階目ツリーまで育てれば、それ以上は無い。
七段階目ツリーなんて存在しないため、基本六段階目ツリーまで育てれば勝負ができるのだ。
故に、まずは六段階目ツリーが大前提。ギルドバトルでは基本六段階目ツリーを覚えていることが推奨されていた。
俺が〈エースシャングリラ〉をとりあえず六段階目ツリーまで開放させた理由である。
それを、掻い摘んで説明した。
「今まで、格上のスキルを相手に攻略できず、惨敗したこともあるだろう! 下級職が覚えられる三段階目ツリーで上級職が使える四段階目ツリーが攻略できず、やられたことは多かったはずだ!」
俺はグッと拳を握り締めて語る。
「しかし六段階目ツリーよりも強いスキルはユニーク以外ない! もうみんなは格上のツリーに蹂躙されることはないんだ! これからはみんなは対等に勝負ができる! そしてこれからの時代、六段階目ツリーを覚えていることが前提と呼ばれる時代が来ることだろう!」
「いえ、それはそうかもですけれども!?」
「言いたいことは分かるけど、そんな時代、 修羅 ( しゅら ) りすぎなんだよ!?」
おかしいな、俺の素晴らしく納得の行く説明にツッコミが返ってきたぞ?
もちろんミツルとテルニアだ。
ふふふ、甘いな。ゲームではその先、LV100が前提の時代だったんだぞ?
きっとこの世界も行きつく先は同じだろう。ふふふ。
「とはいえ、同等の実力者がクラスに少なく、1組には敵わないと思っているメンバーもいることだろう。だが安心してほしい。今回のクラス対抗戦は、ちょっと趣向とルールが変わったんだ!」
「へ?」
さて、今までのは労い。ここからが本番。
つまりは明日のクラス対抗戦の話だ。
「実は先ほど、学園から発表があった。クラス対抗戦のルール変更の発表だ!」
「え? あ! 本当に来てるよミツル君!」
「本当だ! 風呂に入ってて、気が付かなかった!」
ちょうど俺たちが風呂で汗を流しているところに連絡が来たので、まだ知らないメンバーも多かったようだ。発表して良かったな。
「みんなも今さっき懸念したように、いくら自分が強くなっても敵わないものは敵わない。まだクラスの多くが六段階目ツリーすら発現していないからそれも当然だ! そこで学園は、新たなハンディを設けることにした! それがこのインフォメーションにも書かれている通り、ボスや防衛モンスターの連れ歩きが可能になったんだ!」
―――――おおおおおお!?
ようやく情報解禁の時来る。
今までのルールでは、防衛モンスターは文字通り防衛。
自陣の拠点があるマスの2マス先までしか配置できなかった。
故に攻撃には使えなかったのだが、今回はその防衛モンスターさえマスの制限がとっぱらわれている。
「防衛モンスターがもう防衛じゃない!? 新たな枠組み、〈アシストモンスター〉!?」
「その通り! 防衛モンスター改め、このアシストモンスターは5種類まで、例のごとく召喚盤はクラスで手に入れたものを自由に使っていいし、ある程度は学園からもレンタルが可能だ。コスト数までは召喚の数、種類を自由に決められる。やられてしまった場合はこれまで通り20分間コストは減ったままの状態となるところは変わらないな」
「ごくり。すごい。これだけでも戦術が大きく広がる」
「それに見てミツル君、ここ!」
「! ハ、ハンディとして、組数が若いほどコストが低く、組数が大きいほどコストが多くなる!?」
「その通り、コスト数もクラスによってばらけるんだ。例えば1組なら100だとして、280組だと2800とかな」
「ちょ! コスト数のハンディがえぐい!」
「その代わり、アシストモンスターがやられればポイントが向こうに入ってしまう」
「あ、そっか。確かそれで防衛モンスターってコストが制限されて統一されていたんでしたっけ?」
「だな。だが、条件が同じだと、今の時代ではただ蹂躙されてしまう。故に、蹂躙されないよう質を揃えてきたわけだ」
2年前までは最大LVが上級職のLV15で、それなりに均衡していた。そこまで差は無かったんだ。だけど、今の上と下の差はありすぎてとんでもない状態。
故に、アシストモンスターでその戦力的な差を埋めに来たわけだ。ただ、それだと一生懸命育成に力を入れてきた若い数のクラスから不満が出るだろう。
故に、ポイントボーナス、という側面を付与し、倒せば大量のポイントをゲットできるよ。という形にしたのだ。
「え? ちょ、これ! ミツル君最後の方! これ見て!」
「え? ええええええええ!?」
おっとどうやら最後の項目までたどり着いてしまったようだな。
そこに書いてあったことに、ソアやミツル、他のメンバーたちもざわめきが一層強くなったんだ。
そう、そこにあったものこそ〈エデン〉が学園に協力した話。
「しょ、召喚盤の貸し出しも可の部分。こ、これ――レイドボスの召喚盤じゃないですか!」
ミツルががばっと顔を上げて俺を見る。
気づいてしまったようだな。〈ハンター委員会〉〈救護委員会〉〈攻略先生委員会〉。いずれもまだレイドボスにすら到達していなかった。
他のギルドもお察しだ。
故に、レイドボスの召喚盤を手に入れられる存在は限られている。
つまり―――〈エデン〉が協力者だ。
「お察しの通りだミツル! 今回、学園から召喚盤の貸し出しも可となっている! そしてその中には――レイドボスの召喚盤も含まれているんだ! 頑張ったぜ」
「いや、頑張ったぜ、じゃないですよ!?」
「クラス対抗戦がレイドボス祭りになってしまうんだよーー!?」
「その通りだ! 自分たちもどんなボスを召喚し、その召喚体を如何に上手く使うか、これから会議するぞ!」
「い、今から!?」
「おうよ! 夕食でも食べながら、じっくりとな!」
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あとがき。明日は掲示板。