第2084話 クラス対抗戦、第三回戦実況!そして決着だー
第2084話 クラス対抗戦、第三回戦実況!そして決着だー
「ああっと第三回戦は、第一試合から波乱の幕開けだーーー!!」
「〈276組〉に続き、〈21組〉〈24組〉〈34組〉までもがこうもあっさり各個撃破されるとは思いませんでした」
「索敵妨害の結果ね。〈18組〉を無理に取り込もうとしてあの回り込む〈1組〉に気が付けなかったのが敗因だったわ」
こちら実況席。
相変わらず熱狂する観客たちに応え、同じく熱狂するキャスが叫んで会場を盛り上げ、スティーブンとユミキが冷静に状況を分析していた。
「残りは5クラス! 勝ち上がれるのは2クラス! そして、〈1組〉と〈18組〉はタッグを、〈8組〉〈9組〉〈222組〉はトリオを組んでいるーーー!! 〈1組〉と〈18組〉は他の3クラスを倒したばかりで消耗が激しいかーー!?」
「〈8組〉〈9組〉は上級職の中でも六段階目ツリーの開放者が各20人以上在籍する、超が付くほどの強クラスです。さらにレイドボスの召喚数だけならばトップクラスの〈222組〉が仲間に加わり、その戦力を大幅に上げておりますね」
「〈1組〉と〈18組〉が〈21組〉〈24組〉〈34組〉を撃破している間に〈8組〉たちは着実にレイドボスの召喚盤を集め、今では6体のレイドボスを召喚しているわ」
そう、他のクラスがドンパチやっている間に〈8組〉たちはしっかりと力をつけていた。
その最大のキーパーソンは〈200組台〉である〈222組〉。そのコストは6700だ。
低位職クラスだった〈276組〉と比べるとだいぶガクッと落ちているが、レイドボスを最大4体召喚できるコストを持っていることには変わりなく、〈8組〉と〈9組〉はそろって召喚盤を集め、厳選したものを使い召喚した。
「おおっと〈8組〉〈9組〉〈222組〉が動き出したーー!」
「先頭はコスト1600〈バトルウルフ(最終形態)〉が3体! 実に壮観な眺めです」
「続いて中衛に居るのは――コスト1850〈太陽猫聖獣・ヨウネル〉が1体。この子もかなり強いのよね」
「そして後衛にはコスト1500〈フェアリークイーン〉が2体ーー! これまたすさまじい数だーーー!!」
〈8組〉と〈9組〉のコストはそれぞれ1670と1690。
〈フェアリークイーン〉か〈ネファイブ〉か〈バトルウルフ〉しかレイドボスは召喚できない。
その代わり六段階目ツリーの保持者が20人以上も居て、装備もばっちり。
〈276組〉の時のような〈即死〉で全滅、なんてきっとならない。きっと……。
ちなみに今回は2クラスともチョイスしたのは――〈バトルウルフ〉だ。
そして出撃したのは、低コストばかりではあるがレイドボス6体の組み合わせ。
これだけの数を揃えればいけるはず!
「レイドボス6体の出撃、総進撃だーーー!! そして狙いは……! 西から回り込み〈18組〉の拠点を狙っているのかーー!?」
「〈18組〉は現在〈21組〉〈24組〉〈34組〉と戦いかなり消耗しています! さらにレイドボスも南東に出撃しているので拠点は手薄! そこに一気に出撃を決めてきた模様です!」
「〈18組〉を落とせば〈1組〉は孤立するわ。あとは〈8組〉〈9組〉〈222組〉の戦いに持ち込める。もし〈1組〉に敵わなくても、運が良ければ自分のクラスが決勝戦に行ける、という狙いね」
「このままでは〈1組〉と組んでいる〈18組〉が決勝戦に進む可能性高し! それを打ち破るべく、〈8組〉〈9組〉〈222組〉のトリオが〈18組〉を落とす心算だーー!」
「〈18組〉大人気ですね」
「当の〈18組〉は悲鳴を上げているみたいだけどね。それに、ただでは落とされないわ。〈1組〉が〈18組〉を守るために出撃したわよ」
「ああっとあの方はまさか! 我らが王女様だーーーー!!」
「〈戦艦・スターライト〉きました! 〈1組〉が防衛に残していた予備兵力が今、出撃した模様です!」
「〈1組〉は予備兵力が主力級を超えているのよ」
「ああーーー!? 〈戦艦・スターライト〉が速いーー! 〈18組〉の拠点へ到着する前にその前方を遮ったーーーー!?」
「〈222組〉の〈フェアリークイーン〉の本体含めた600体が〈戦艦・スターライト〉に押し寄せています!」
「〈1組〉も反撃よ。逆にどんどん〈戦艦・スターライト〉から飛び降りていくわ。でも、あの数ではさすがの〈1組〉でもレイドボスに押し込まれるわよ」
「ここで王女様の光の宝剣がじゃんじゃん飛んでいくーー! いや、もうじゃんじゃんじゃんじゃん飛んでいってるよーーー!?」
「これは〈歌姫〉ノエルさんとのコンボ、〈宝剣192連打〉です!」
「64本の宝剣を3回も飛ばして相手部隊を壊滅させる超コンボね。でもレイドボスたちは耐えたわ。さすがね」
「あの王女様の〈宝剣192連打〉でもレイドボスは倒せない! すごいぞレイドボス! それでこそレイドボスだーーーー!」
「〈8組〉〈9組〉〈222組〉は術者を上手く隠していますね。レイドボスが失われることは難しそうです。戦力差がすさまじく、このままではあの〈1組〉が突破される?」
「いいえ、そうはならないわ。だって〈1組〉よ?」
「な、なんだか絶大な信頼を感じるよーーー!? いや、でも出撃した〈勇者〉ゼフィルス氏たちはまだまだ戻ってこられない、これは本当にピンチなのでは!?」
「いえ、え? これは、な、すごいのがたくさん出てきました!」
「これは召喚! 〈エデン〉が誇る召喚メンバーが2人も居るわ」
「ちょーーー!? あれって〈ヘカトンケイル〉!? なんで〈ヘカトンケイル〉出ちゃってんのーー!? それに小柄だけど〈バトルウルフ(最終形態)〉もいるーーー!?」
「あれは〈最後〉のフラーミナ氏のテイムモンスター、それに、おそらく召喚盤です!」
「当たりよ。〈最後〉は召喚盤召喚スキルを持っているわ。レイドボスに対応できるスキルをね。それに〈最後〉だけじゃない」
「ま、魔王の軍団もキターーー!?」
「あれは、〈悪魔軍〉シヅキ! 6体の魔王級悪魔を操ると聞きますが!」
「事実よ。それに加えて召喚盤召喚スキルも持っているわ。ほら、召喚されたわよ」
「〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉キターーーーー!?」
「なんということでしょう! 〈1組〉はまだこんな隠し玉を持っていたようです! 〈バトルウルフ(最終形態)〉3体に〈ヘカトンケイル〉。魔王軍団に〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉! これだけ召喚しておいて、〈1組〉はコストの消費は0です!」
「これでアシストモンスターじゃないというのだから、学園がアシストモンスターの導入を決めたのが分かるわね」
「だがーー! 〈8組〉も〈9組〉も〈222組〉も止まらない! ガチのぶつかり合いに発展してるぞーー! これは熱い!!」
「すさまじい熱量です! 観客席の熱狂が轟いています! お互いすさまじい勢いでモンスターが光に還っております。ですがこれでも、〈1組〉が押されている! やはり数の差は大きい模様です!」
「召喚モンスターは召喚盤召喚に多少劣るという話だものね。〈最後〉のフラーミナの〈バトルウルフ(最終形態)〉なんて、召喚盤の〈バトルウルフ(最終形態)〉の3分の1くらいの大きさだもの。まだわからないわよ」
「ああっと〈最後〉のフラーミナの〈バトルウルフ(最終形態)〉が2体やられたーーー!? これは厳しいかーーー!?」
「いえ! これは!? 〈最後〉のフラーミナ、切り札発動した模様!」
「あれは【傲慢】のユニークスキル、『真の力を取り戻せ』よ!」
「〈ヘカトンケイル〉のHPバーが3つになっちゃったー!?」
「あれはレイドボスも真の力を取り戻させてしまうのですか!?」
「あ」
「あ、ああ、ああああああ!? 一点集中!? 〈ヘカトンケイル〉の大量のロケットパンチが炸裂したーーー!? 〈8組〉と〈9組〉の〈バトルウルフ(最終形態)〉が吹っ飛んで――ああ!? 光に消えたーーー!?」
「な! レイドボス2体を一撃で!? あれが〈万界ダン〉に居る本物の〈ヘカトンケイル〉の姿なのでしょうか!?」
「ということはあれが噂の、必殺『ギガントヘカトン流星群』ね」
「必殺『ギガントヘカトン流星群』ーーーーー!?」
「会場騒然! そして大興奮です! 非常に強烈な必殺技が決まりました! さ、さらに攻撃は続きます! あれはロケットパンチャーモードです!!」
「本物の〈ヘカトンケイル〉の真の力とはこんなに強いの? 今まで召喚されていた〈ヘカトンケイル〉とは能力が段違いだわ。ボス補正の無いレイドボスが3体がかりでようやく相手になるくらいよ?」
「強烈ーーー!? 〈ヘカトンケイル〉強い! ああ!? レイドボスでも相手にならない!? 術者フラーミナも結界に守られていて倒せません! ――あれ!?」
「おっとこれはどうしたことでしょう!? 〈ヘカトンケイル〉のHPバーが1本に戻りました!」
「時間切れ、ということでしょうね。あれだけ強力な力だもの、ユニークスキルとはいえ、永続は不可能よね。でも、以前の上級ボスの時より発動時間は短かったわ。レイドボスだと、発動時間が短いという条件があるかもしれないわね」
「ああっとここで〈34組〉を倒し、回復を終えた〈勇者〉ゼフィルス氏たちがなだれ込んできたーーー!?」
「〈222組〉の〈ヨウネル〉がやられた模様です!」
「これは厳しいわね。さっきの『真の力を取り戻せ』は、どうやら時間稼ぎだったみたいよ。〈1組〉と〈18組〉の主力部隊が合流して、総力戦になったわね」
「ああっと〈1組〉〈18組〉コンビ強いーーーー!? 〈222組〉の〈フェアリークイーン〉がもう残り僅か!? それに次々と学生たちを〈敗者のお部屋〉に送っていくーーー!?」
「先ほどまであわや〈1組〉押し負けるかというところ、完全に持ち直しました!」
「それどころか逆転ね。あ、〈バトルウルフ(最終形態)〉が全滅したわ」
「〈1組〉の召喚盤召喚された〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉たちも時間切れで消えた模様ーーー! しかしもう遅いーー!? 〈1組〉と〈18組〉が止まらない! ああ!?」
「〈8組〉〈9組〉〈222組〉トリオ、今すべてのレイドボスが光に還らされてしまいましたーー!」
「良い試合だったわ」
「まだ終わってないよユミキさんーーーー!?」
ユミキはすでに試合が終わった気だ。
しかし、それも仕方ない。
ユミキの予想通り、結局〈8組〉〈9組〉〈222組〉トリオはその後立て直すことは叶わず追撃を受け、最終的に拠点は陥落してしまったのだった。
結果、白熱した準決勝戦を勝ち抜き、決勝戦へコマを進めたのは――〈1組〉と〈18組〉に決まった。