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第2089話 〈1年1組〉VS〈3年18組〉戦勃発!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2089話 〈1年1組〉VS〈3年18組〉戦勃発!

「〈3年18組〉、東側と北側に回り込んでいます。いえ、さらに西側にも回り込もうとしている?」

「本命は西です?」

拠点の周囲には、それぞれ 塀 ( へい ) のように山が立っていて、通行できるのは東西南北の4ヵ所のみ。

西南西にある〈1年1組〉拠点は、中央から攻めるとなると東側の入り口が一番近い。だが、さらに北の入り口へ回り込んだかと思えば、どうやら本命は最寄りと真反対の西側。

〈1年1組〉の防衛側が東と北で手一杯のところで西側から拠点を落とす作戦のようだった。

まあ、それもすでにユナに看破され、現在進行形で対策中。

「召喚盤は?」

「〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉と〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉が確保できてます!」

「いいですね!」

フェンラが戻ってきてユナに応えると、珍しくミアハがいいね宣言。

それもそのはず、〈エースシャングリラ〉は〈エデン〉に英才教育を施され、どの召喚盤がどのくらい強いのか、叩き込まれているのだ。

そして〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉や〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉は、レイドボスの中でも群を抜く強さだと説明されていた。

〈 猫 ( ニャウ ) ジング〉によって数に限りのある高コストの召喚盤が〈1年1組〉に集められているのだ。しかし、

「相手はレイドボス3体連れです。コスト1600〈バトルウルフ(最終形態)〉、コスト2300〈クリスタルドラゴンゴーレム〉、コスト2350〈ヘカトンケイル〉です。東が〈ヘカトン〉、北が〈ドラゴレム〉、そしておそらく本命が西の〈バルフ〉と思われます」

「あ、あれ? ユナ、ユナ! 思ったより相手の方が戦力高くないです!?」

「はい。向こうは〈 猫 ( ニャウ ) ジング〉が無いはずですのに、引きが良いようです。――フェンラ、指揮を頼みます」

そう、こっちは厳選しているのに、向こうはパッと集めただけで良いのを2枚も引き当てているようだった。こういうこともある。

ちなみに良いのではないと認識されている1枚が何なのかは想像にお任せしよう。

ユナが端的に状況を告げると、リーダーのフェンラが指揮を執る。

「サンダダさんの班は西防衛! 最上級罠をありったけ使ってください! 〈ヘカトンケイル〉には本命の〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉をぶつけます! クラ、頼みますよ!」

「私にお任せです!」

「北〈ドラゴレム〉には〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉をぶつけ、叩き落しますよ!」

〈1年1組〉が召喚できたのは2体、〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉と〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉。

それぞれクラとフェンラが術者となって迎撃しにいく。

アシストモンスターは術者が2マス以内に居ないと指示に従わなくなるルールだ。

故にクラが東を担当し、フェンラが北を担当する。本命と思われる西はサンダダを始めとする防衛に向くメンバーが向かい、足止めする構えだ。

「我は〈3年18組〉アラギ! 〈3年1組〉に義を見たり! よって脅威になろう相手の戦力を削がせてもらい 候 ( そうろう ) !」

「3年生だからって負けないですよ! 1年生最強クラスの実力、見せてあげるです!」

東側では早速〈3年18組〉リーダーとクラがぶつかっていた。

「ゆけ〈ヘカトンケイル〉よ! 伸びる腕の 多連拳 ( たれんけん ) !」

「ヴオオオオオオオオ!!」

「いっけー〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉! 『フライングクマッシャー』!」

「グマアアアアアアアア!!」

最初にぶつかったのはレイドボス。

なんと学園祭で3年に1度お目に掛かれる、この世界でもっとも有名な3種の内の2種、〈ヘカトンケイル〉と〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉のガチバトルが勃発した。何気にこのクラス対抗戦で初めてのマッチングとあって会場からも大歓声が鳴り響く。

過去の学園祭の戦歴では〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉が圧倒的。だが、それは全体攻撃が多いからという見方もある。レイドボス同士で戦わせたら〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉よりも連打のパンチを際限なく打ちまくる〈ヘカトンケイル〉の方が強いのではないか、という見方もあるのだ。

そして、その結果はすぐに出た。

「クマアッパアアアアアアアア!!!!」

「ヴオオオオオオオオオ!?!?!?」

「ヘ、〈ヘカトンケイル〉ーーーーーーー!?!?!?」

〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉の必殺技は『必殺・クマアッパー』。

これ、単体専用の攻撃なのだ。全体攻撃じゃない。

〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉は大量のパンチを喰らいながらもフライングボディクマプレスで飛び込み。そのまま流れるように『必殺・クマアッパー』を炸裂!

「貴様の拳は軽いんじゃクマーー!」と言わんばかりに本物のパンチで一撃で〈ヘカトンケイル〉をぶっ飛ばしたのだ。まさかの光景に〈3年18組〉リーダーが目を丸くする。

「今だよ! 『ヘルズ・スラ・アバドン』!」

〈ヘカトンケイル〉をぶっ飛ばしたことで〈3年18組〉の動揺が激しい。みんな目を見開いて驚愕してる。あの巨人〈ヘカトンケイル〉が吹っ飛んだと。

この隙に飛び込んだ一番槍はなんと術者クラ。

レイドボスの術者が真っ先に飛び込むとか、かなり危険だ。だが、じっと後方で待っているなんてクラの性分じゃないのだから仕方ない。

それに、【暴食】は攻撃すると10%相手のHPをドレインして回復する。

これによりかなりのタフネスを誇り、むしろ前に出た方が非常にやられにくいまであるのだ。クラが術者に選ばれた理由である。

クラの右腕から投げられた黒い球は一瞬で巨大化し、10メートル級はあろうかという、ビッグで漆黒のスライムに変化した。それが〈3年18組〉に襲い掛かる。

「ヤバい! この女子【暴食】だ!?」

「〈 悪食補吸拳 ( あくじきほきゅうけん ) 〉装備してる!?」

「ぎゃああああ!? たす、たすけーーー!?」

「1人飲まれたーー!?」

「迎撃しろ! 『ブラッドリー・スラッシュ』! って、え? うそ効か、あああああああ!?」

「「「「えええええ!?」」」」

「また1人飲まれたーー!?」

「攻撃全く効いてねぇじゃん!?」

勇敢にも1名飛び込んで斬ったが、スライムは相殺されず、そのまま剣士を飲み込んで大量の状態異常漬けにしてしまう。なんて恐ろしい。

なお、攻撃は〈五ツリ〉級だったが、このスライムはなんと〈六ツリ〉級だ。

単純に格とパワーが足りずに打ち負けたのだ。

「術者を倒すで 候 ( そうろう ) ! 術者を倒せば〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉に黒きスライムも両方消えようぞ!」

「「「応!」」」

「『クリスタルファイブエッジ』!」

「『 棍棒大砲 ( こんぼうたいほう ) ・ドッカーン』!」

「『フルパワー・アブダクション・ビ~~~~ム』!」

リーダーの指示により、術者であるクラを狙う〈3年18組〉。

しかし、そんなことは百も承知。

「もっふもふだよー『世界で一番・もっこもこー』!」

「なに!? 毛玉!?」

そこに割り込んだのは巨大な毛玉。

ただの毛玉と思うなかれ、氷属性の鋭い刃の攻撃も、棍棒が砲弾となって飛んできた攻撃も、よくわからない謎のビームも、受けた毛玉は――その全てを弾き飛ばしたのだ。

「「「「うっそーーー!?」」」」

激しくビビる〈3年18組〉。

どう見ても毛玉なのに、防御力がなんか半端なかったのだ。

それもそのはず、これは【モフモフ選手権世界一】のマルティの〈六ツリ〉最強の防御スキルだ。

いくら3発とはいえ、〈五ツリ〉で壊せるほど甘くはない。すでに〈1年3組〉との交渉を終えて、『大号令』の時に一緒に戻ってきていたのだ。さらに、

「この隙に行きますよ!」

「アイマム~!」

「こういうの憧れてたんだよね~」

今度は〈1年1組〉のターン。

そこに現れたのは同期従業員仲間のチナノ、マユ、メナ。

それぞれ【雪と氷の白兎】【猫の大魔導師様】【幻想の化身】という上級高位職に就いている。3人が持つ杖がそれぞれ光る。

「『ヘヴン・フルホワイト・ブリザード』!」

「『ネコ・パラダイスニャン・マキシマム』!」

「『 幻化 ( げんか ) ・ 身転魔境夢 ( しんてんまきょうゆめ ) 』!」

それぞれが六段階目ツリーの魔法。

視界を真っ白にするほど強力な〈氷属性〉のブリザードが吹き付け、その中を1匹1匹がとんでもない火力を持った猫の形をした魔法たちが駆けては体当たりしてボカンと爆発していき、さらには〈混乱〉や〈睡眠〉など、大量の状態異常を引き起こす魔境の光がばらまかれて身動きが取れなくなる。

〈3年18組〉メンバーは、防御スキルを張ることもままならずにどんどん狩られていくのだった。

「な、なぜ、こうも一方的に!?」

「え? レベルが違うからじゃないですか?」

「そうそう! 私たちこの前、LV60超えたし!」

「憧れの六段階目ツリーをいっぱい撃てるようになったんだよ~」

「 候 ( そうろう ) !?」

ここにきて〈3年18組〉リーダーは思い違いに気づいた。

相手は〈1組〉とはいえ1年生。こんな時期に六段階目ツリーに至っているわけがない。だって2年前のクラス対抗戦では、1年生で上級職に至っている者は6人だけだったんだもん。LVとか5とかだったもん。LV60がそんなにいっぱい、いるわけないじゃん。そんな常識的な思考があったのだ。

だが、〈エデン〉は非常識。そう、〈エデン〉は非常識なんだ。

クラス対抗戦の前のダンジョン週間中に〈エデン〉は下部 組織 ( ギルド ) 〈エースシャングリラ〉を鍛え、全員の六段階目ツリーを開放してしまっていた。

実は〈1年1組〉だけでも12人もいるのだ。六段階目ツリー開放者が。

「グマアアアアアアアア!」

「え? あれ? 〈ヘカトンケイル〉は?」

そしていつの間にか大の字で倒れ、光にされている〈ヘカトンケイル〉。

どうやら〈ヘカトンケイル〉と〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉の一騎打ちは、〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉の勝利で終わった模様だ。

動揺するリーダーに迫る影。

もちろんクラである。

「隙だらけですよー!」

「しまっ!」

「『すべてを喰らう顎の拳』!」

それは掌底。だがその周りには闇のオーラが漂っていて、なんかクマさんの顔の形をしていた。ついでに言えばなんかでっかく口を開けていて。

「バックン!!」

「ぐはーーー!?」

「「「「リーダーーーーーー!?!?!?」」」」

クマのオーラに食べられてしまった〈3年18組〉リーダーアラギ。

大量の状態異常をプレゼントされてしまい、自力では復帰が不可能状態。

すぐにクラスメイトたちが助けようとするも、そこに超巨大な影が立ちふさがる。

「グマアアアアアアアアアア!」

「〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉だーーーーーー!?」

「〈ヘカトンケイル〉消えちゃってるぞーー!?」

「アラギ!? アラギー!? あ……!」

「リーダー〈即死〉したあああああああああ!?」

ここで奈落に嵌ってしまったアラギに〈即死〉の状態異常が貫通。

そのまま〈敗者のお部屋〉へ転移してしまったのだった。

そこにユナから伝令。クラスメイトが駆けて来た。

「クラミィさんナイスです! ユナさんから伝令! そのまま〈3年18組〉の拠点にカウンターを決めてくださいとのことですよ!」

「こしょばゆい! でも分かりました。――私に続くのです! 攻めてきた相手を、逆に討ち取ってやるのですよ!」

「「「「おおー!」」」」

「グマアアアアアアアアアア!!」

クラはクラミィと呼ばれたことにぶるりと身を震わせたが、気を引き締めなおして〈 悪魔王 ( ア・クマオウ ) 〉と共に〈3年18組〉の拠点へ攻めに出たのだった。

そして、決勝戦、学年対抗戦で、〈3年18組〉は初の退場者になったのだった。

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あとがき失礼いたします! お知らせ。

ついにアニメ情報の続報が公開されました!

アニメ放送日も決定! 〈ダン活〉アニメは――2027年1月放送です!

あと5ヶ月でアニメが放送されますよー! やったー!

楽しみにしていてくださいね!

あ、あとゼフィルスの声優さんも決まりました!

詳しくは公式アニメサイトをチェックしてみてください!

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