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第2101話 〈2年5組〉戦決着。名前判明が続出続出!!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2101話 〈2年5組〉戦決着。名前判明が続出続出!!

「レイドボスがやられちゃった!?」

「でもエフィ先輩を倒したよミツル君!」

「いやいやいや姉ちゃん見てよ! 騎士メンバー全員とレイドボスを1人で相手にしてほとんど全滅だよ! エフィ先輩どうなってんの!?」

エフィの戦闘はミツルやソアたちのところからでもよく見えた。

そしてその戦闘終了の様子も。

エフィはウリエルモードの時間ぎりぎりで何とか〈ヨウネル〉を倒し切ることに成功。そう、たった1人で騎士男子4人中3人を撃破し、レイドボスまで光にしてしまったのだ。

これで真の最強装備じゃないというのだから恐ろしい。

さすがに回復する暇すらなくて〈ヨウネル〉の反撃ダメージでHPがゼロになってしまい結果的に相打ちになっただけで、実質エフィの勝ちだった。

そりゃミツルも仰天である。

とはいえカルアやサチ、エミ、ユウカなど〈エデン〉メンバー以外で〈1組〉を討ち取れたのは非常にすごい戦果だ。ソアとしては相打ちで1人倒したことに諸手を挙げて褒めてやりたかった。

「そんな会話をしているなんて、余裕ね」

「こっちもどうなってるの!? これだけやって全然倒せないんだけど!」

声を掛けられて振り向けば、そこにはシエラ。

相変わらず、隙が無く、現在進行形で〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉の魔法攻撃を盾で捌きまくっていた。

シエラは〈国守盾姫シリーズ〉によって〈闇属性〉以外の魔法はダメージを50%カットできる。さらに盾で受けるとダメージを20%カットが加算。ここに『ファイヤガード』などで20%カットするスキルを使うと、たった10%しか魔法ダメージが通らない。

しかも防御されているので本当にダメージはごくわずか。それもバトルヒーリングスキルの『盾姫ヒーリング』で回復してしまうため、ぶっちゃけ魔法職は怖くないのだ。

〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉は涙目である。

なお、もちろん〈エースシャングリラ〉はそのことを知っているので、〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉は基本闇魔法を使って攻撃していた。でも全然届かない。

小盾で攻撃を受けるとフィードバックしないという特性があるため、シエラ本人に攻撃を当てないといけないのだが、その9割以上を小盾で防がれてしまうのだ。

あと地味にエリサが後方からHPを回復してくる。

これだけ人数と戦力が居てどうにもならない。それがシエラである。

というか、レイドボスの1体がやられた時点でもう厳しい。

〈2年5組〉は〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉という超強力なレイドボスを連れているのに、シエラがいるためにこれ以上〈3年1組〉のメンバーを倒せる気がしないのだ。

〈3年1組〉は4人が退場して残り6人。でもこれ以上戦うのは厳しい。

撤退の文字がソアの脳裏に過る。

そして、このタイミングで試合に大きな動きが起こった。

場所は〈2年5組〉拠点。

「ヤバい! 拠点に大きなダメージが入った!」

「まさか、突破された!?」

そう叫んだのは【賊職】である【暴走機関車・リージェント】に就く男子、ドウと、同じく【賊職】である【盗賊女王】に就く女子、トリン。

見れば自分たちの拠点の方でド派手なバチバチが起こっていて、ギリギリ見える拠点のHPが半分を切っていた。

攻め込んでいる〈3年1組〉は撤退せず、そのまま〈2年5組〉を落としてから悠々と帰還する気であるとここで悟る。ソアはすぐに指示を出した。

「撤退するよ! トリンちゃん、〈ブオール〉出して! ドウ、運転!」

「ちゃんづけはやめて!? 『お宝大金庫』! 〈ブオール〉召喚!」

「超特急で戻るぞ! 乗り込め野郎ども!」

「だ、誰が野郎よ! ぶん殴るわよ!」

ソアの撤退命令に、すぐに男勝りで女扱いされるのが苦手だが、男扱いされるのもヤダという、微妙なお年頃系女子、トリンが収納スキルから機関車〈ブオール〉を召喚し、運転手ドウが 運転室 ( キャブ ) に乗り込む。

後ろには客車が二両。

ロゼッタのとは違う、〈ブオール2号車〉である。

「みなさん、乗ってください!」

「光のヒーローよ! 俺たちが 殿 ( しんがり ) に残る!」

「セイハナ、クーロー!?」

そう言って残ろうとするのは【賊職】である【偽聖女】に就く女子、セイハナと、同じく【賊職】である【ダークヒーロー】に就き、なぜか自分を闇のヒーロー、ミツルを光のヒーローだと思い込んでいる男子、クーローだ。

「みんなで一緒に戻るのよ!」

「クーローも早く乗り込んで!」

「ジタンだけ遠くにいるから時間が掛かるよ!?」

「ジタンは走って戻ってきてもらうから! 私たちだけでも急ぐの! 出発進行!」

「超特急いきやーす!!」

もちろん殿なんていらない。そんなの無くても逃げ切れるんだもん。

ソアもミツルも2人を客車に放り投げる勢いで急かして帰還しようとする。ジタンはエフィとのバトルでかなり遠くまで離れていたので待ってられず、自力で帰ってきてもらうことにして出発進行する。しかし。

「それはいけませんね」

「セレスタン先輩!?」

「良い子はそろそろ眠っちゃう時間じゃないの? エリサちゃんのユニークスキルのクールタイムが終わったわよ!」

「エリサ先輩まで来ちゃった!?」

立ちはだかる者が2人。

他の〈3年2組〉メンバーと戦っていたはずのセレスタンと、〈2年10組〉と戦った時のクールタイムの影響でシエラの回復に集中していたエリサが、このタイミングでクールタイムが終わったのだ。

「悪いけれど。これは勝負なのよね」

「シ、シエラ先輩まで!?」

さらにシエラまで浮遊する盾に乗り込んで進行方向をふさぐように立ちふさがってくる。ミツルたちを帰らせない気満々だった。

突破して拠点に戻らなくちゃいけないのに、これはアカン!

やはり突破するにあたって誰かが残らないといけないようだ。

「光のヒーローよ! ここは任せて先に行け!」

「クーロー!?」

まず飛び出したのは【ダークヒーロー】のクーロー。

なぜか超かっこいいセリフを口にして、まるでアニメのワンシーンのようにセレスタンに突っ込む。

「『ディストラクション・ダークヒーロー』!」

それは自己バフと挑発スキルが合わさった〈六ツリ〉スキル。

ダークなオーラを身に纏い自分に気を逸らせるというかっちょいいスキルだ。

挑発スキルは人には効かないが、このスキルには続きがある。

「さらに『ダークオーラ・三倍』だ!」

自分を中心に膨大なオーラを吹き出し、自己バフと挑発スキルの効果をさらに上げるチェーンスキル。リアル効果として闇のオーラのせいで視界をふさぎ、相手の攻撃が当たりにくい効果まである優れもの。だったのだが。

「『執事に不可能はありません』! 『ワン・クリティカル・ノッキング』!」

「ぐはぁ!?」

「クーロー!?」

勝負は一瞬で決着。

目眩ましなどでセレスタンが動じることは無く、『執事に不可能はありません』で見破り、特殊なパンチ一発でクリティカルダウンを奪ってしまったのだった。同時に〈麻痺〉状態になりビクンビクンするクーロー。セリフはかっこよかったのに……。

「動きを封じるなら私たちが出るよ!」

「勝負は一度、舞うよ! 『フルダンシング・アルティメットエール』!」

「ミスティ!? ジェーネ!?」

ここで飛び出したのは〈エースシャングリラ〉所属、【ミストルティン】に就くミスティと【エージェントダンサー】に就くジェーネだった。

ジェーネは煌びやかな舞で味方を鼓舞するバッファー。

次にスキル・魔法・ユニークスキルを使い終わるまでの間、全能力値が大幅に強化される、ちょっと変わったエールをミスティに掛ける。

「そしてー! 『大樹海』!」

ミスティの【ミストルティン】は【ドルイド】の上級職だ。

そして〈ダン活〉では、【ドルイド】と【ミストルティン】は、植物を操る 職業 ( ジョブ ) という立ち位置になっている。

『大樹海』は【ミストルティン】のユニークスキルだ。

文字通り樹海のようなものを周囲に形成する環境変化系のスキルである。

エールによって大樹海は大きく広がり。なんと1マスすべてを覆い尽くすレベルで広がった。

当然植物を操る【ミストルティン】にとって、この環境は味方であり正義。環境全てを操って防御も攻撃も隠れることも自由自在な【ミストルティン】は、ここでは相当強い。

仲間も巻き込むのでぶっちゃけ使いどころに困るが、一度環境を作ってしまうと【ミストルティン】が一方的に勝つことも可能だ。

そしてコンビを組んでいる【エージェントダンサー】のジェーネはエージェントと名前が付いているように、どんな環境にも適応し、隠れながら味方をバフしてしまうとんでもない 職業 ( ジョブ ) なので、この『大樹海』の中でも行動が可能。

これが2人がコンビを組んでいる理由である。なのだが。

「良いわね! なら私もやるわ! 『ホワイトアウト』!」

「きゃ!」

「真っ白で何も見えない!? 『ダンシング・テンポアップ』!」

エリサの魔法『ホワイトアウト』は視界まで真っ白にしてしまう『雪山吹雪』の上位魔法。

視界の悪さに囚われてしまうと、いつの間にか〈睡眠〉と〈即死〉の餌食になってしまうのだ。

もちろんそうはならないようにジェーネが『ダンシング・テンポアップ』で〈睡眠〉や〈即死〉にならない『状態異常耐性』を上げるダンスを舞う。

だが、もちろんエリサもそれは知っていたので〈睡眠〉は使わず。代わりに来たのはこの真っ白の視界でも不可能もなく動ける執事だった。

「「あ!」」

気が付けば2人の近くにはセレスタンが居て。

「では、失礼いたします」

「「ぎゃーん!」」

大樹海は悲鳴と共に消えてしまったのだった。

また、ソアたちはミスティとジェーネが大樹海に2人を閉じ込めている間に横のマスから抜こうとしたものの、結局シエラが抜けず。―――残念ながら、間に合わなかった。

「あ、ああ!」

「ロゼッタ先輩! ちょっと待ったー!?」

そう叫ぶがもちろん止まることは無く――〈スプールルート〉に乗ったロゼッタが〈2年5組〉の拠点のHPを削り切り、ミツルたちは退場してしまったのだった。

そしてここから、加速度的に退場するクラスが増えていくことになる。