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第2108話 〈猫津波〉による侵攻浸透作戦!反撃のパメラ

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第2108話 〈猫津波〉による侵攻浸透作戦!反撃のパメラ

〈3年1組〉の拠点を守るシャロンの防壁とカタリナの結界が破壊された。

瞬間、〈2年1組〉メンバーが一気に侵入せんとした。

「ナキキさんがやりましたわ! 〈3年1組〉に勝つには今しかありません! 突撃ですわー!!」

「やっばー! 『オリハルシステム排除ゴーレム召喚』!」

「ゴオオオオオオオオ!」

「シャロンさんのゴーレムです! 『インフィニティ・ジ・エンド』!」

「飛び込む! 『森界熊エキサイト』! 『森界・ヴィクトリーストロング・ベアード』!」

シャロンが慌ててゴーレムを召喚。

今までは防壁と第二拠点が近すぎて逆に召喚できない不具合を抱えていたが、ここで解禁だ。

しかし、瞬間クラリスが1000本の剣をゴーレムの周りに展開しハリセンボンに、加えてナキキと入れ替わる形でミジュが飛び込み、強力なパンチでゴーレムを粉砕する。さらに〈猫津波〉が襲い掛かったことで、ゴーレムは簡単に猫津波に呑まれてしまった。

「やっばー!? ゴーレム瞬殺だよー!?」

「「「「「ニャアアアアアア!」」」」」

ゴーレムを乗り越え、〈猫津波〉の進軍が止まらない。

「とにかく〈猫津波〉を侵入させ、混乱させるのですわ!」

「そうはいかないんだよ! 『 犬力 ( けんりょく ) の犬』!」

「フラーミナさんの召喚モンスターです!」

現在〈2年1組〉はここしかないという場面、理想的な総戦力で挑んでいた。

〈3年2組〉に主力が向かい、反撃が満足にできない〈3年1組〉を今落とすため、主要メンバーの全員を連れてきていた。

そう、〈エデン〉所属のノーア、クラリス、サーシャ、ヴァン、カグヤ、キキョウ、アリス、アルテ、シュミネ、ナキキ、ミジュ、ゼルレカ、マシロ、モニカ、そしてユルシィの全員がここにいるのだ。

「モニカさん!」

「わかってやがりますって! 『心身強奪』!」

「「「「ゴオオオオオオオオオオ!」」」」

「ヒーちゃんが乗っ取られた!」

こちらもまた【大罪】職。

【強欲】のモニカの『心身強奪』は相手のテイムモンスターを一時的に心変わりさせてしまう。

「まあそうくると思ったけどね! チーちゃん、ヒーちゃんを止めて!」

「モチモチー!」

「いっくよヴァイア!」

「リヴァアアアアアアアアア!!!!」

フラーミナのモンスターはさっきと入れ替わっていた。

これは〈モンスターカモン〉というアイテムでファームと自分のモンスを入れ替えていたからである。

こうして〈2年1組〉との戦闘で撃破されてしまった〈バトルウルフ〉たちウールーフートリオに代わり、ヴァイアたちを引っ張ってきていたフラーミナは、今、最高戦力を召喚していた。

「リーシェンは防御! ぺーちゃんは空から矢の雨を降らして! 狙いは〈猫津波〉!」

「オオオオオオオオオォ!」「ヒヒーン!」

「ミーちゃんは私の護衛ね! 防ぎきるよ!」

「ニャー!」

これぞフラーミナの最強メンバーズ。

〈ヤマタノオロチ〉のヒーちゃんは操られてしまったが、それは〈アルティメット 心折 ( しんせつ ) モチッコ〉のチーちゃんが止め、〈海竜神リヴァイアサン〉のヴァイアがフラーミナを乗せながらブレスを発射。

さらに〈猫津波〉の正面には〈神樹〉から〈 大神樹 ( だいしんじゅ ) ・ユグドラシル〉に進化したリーシェンが立ちふさがり、その脇を飛ぶ〈 人弓 ( じんきゅう ) 神馬 ( しんめ ) ・ 射手 ( いて ) ペガウロス〉のぺーちゃんが範囲攻撃の矢の雨を降らせて〈猫津波〉を減らす。

そしてフラーミナの側には〈 聖獣猫 ( せいじゅうねこ ) 侍 ( ざむらい ) 〉のミーちゃんが護衛に立っていた。

召喚盤召喚こそ封じられたが、まだまだフラーミナの戦力は健在だ。

「『罰当たり』!」

「『シールドオブセット』っす!」

「『世界樹召喚』! 『世界樹大結界』!」

キキョウ、ナキキ、シュミネががっつりと防御して〈猫津波〉を守りつつ侵攻。さらに。

「シュミネさん、目を隠してください!」

「承知しました――『ディストーション』です!」

「『 嫉妬神 ( しっとしん ) 』!」

「みんな、デバフは厳禁だよー!」

シュミネの〈六ツリ〉魔法『ディストーション』は索敵妨害。目的はリーナの目を封じること。

続いてキキョウの〈六ツリ〉スキル『嫉妬神』は超強力で、嫉妬の神のような石像を召喚し、デバフ、状態異常をする者に罰を与え、発動した術者の方に直撃させる呪い返し。なお味方も使えないので注意。この像が破壊されない限り続くので、シュミネの魔法で隠した形だ。知らずにデバフや状態異常を使うと大変なことになるが、残念ながらルキアがしっかり確認して通達したので隠した意味は無かった模様。

「みなさん、相手にモニカさんがいますわ! こちらもバフはしないように!」

「それならバフも封じちゃうね! 『正義の歌』!」

「く~、バフもデバフも状態異常も何もかも制限されたエリアとか、あたしには不利でやがりますー!」

ついでにノエルが『正義の歌』でバフまで封じてしまったのだから、もう素のステータスでやり合うしかない。 強化 ( バフ ) することや、その 強化 ( バフ ) をぶんどることが前提の 職業 ( ジョブ ) 持ちは結構厳しいフィールドだ。モニカとかガチで直撃である。

だがこうなれば、下手な搦め手などはできず、単純な力による押し合いに変化する。

そしてその点〈2年1組〉の方が有利だ。

レイドボスは居るし、バランスよくタンクとヒーラーがいるし、なにより数で勝っている。

ノーアの言った通り、〈3年1組〉を落とすのに今以上のタイミングは無い!

だが、〈3年1組〉は――最上級生なのだ。

「申し訳ありませんシュミネさん。討ち取らせていただきます――『冥土への片道切符・冥王球』! 『メイド・フォーシス・バルカン・グレート』!」

「え? きゃあ!」

「え!? シュミネーー!?」

それはシズの狙撃だった。いや、狙撃に見せて大量の銃弾攻撃である。

ユニークスキル『冥土への片道切符・冥王球』は強力なブレイク系。

相手が超強力なユニークスキルを使用してきたとしても相殺できるシズの切り札だ。これは結界も破壊できるし、世界樹だって破壊できる。

シズの攻撃で世界樹が破壊され、世界樹を中心に張っていた結界が消えた瞬間、シュミネは集中攻撃を受けてやられてしまったのだ。また、それだけでは終わらない。

「隙ありデス! 『大忍法・分身百花繚乱』!」

本命はシュミネが守るナキキの撃破だ。

というか〈3年1組〉はずーっとナキキを狙っていた。

〈猫津波〉による侵攻を受けている今、それを無視してでも討ち取らなくちゃいけないくらいには重要人物である。

当然〈2年1組〉もそれは重々承知しているのでナキキは結界と防壁破壊後、後方に下がってきたはずだったが、なんと敵陣の真ん中にパメラが大量の分身を連れて飛び込んできたのである。

「敵陣に飛び込んできたであります!?」

「ヤバいっす! 『防破壊盾』っすーーー!」

「ナキキー!?」

「至急パメラ先輩を迎撃して!」

大きな盾を構えて防御するナキキだが、多勢に無勢。

盾を構えていない部分も攻撃され、たちまち 失敗 ( ファンブル ) 判定してしまう。

もちろん現在進行形で攻撃を受けまくっているので、タンクでダメージ減少値が高いナキキでも数秒でやられてしまうだろう。

だが、ここで防御スキルが解除されたのは不幸中の幸い、もう1発何かが打てるのだ。そしてナキキが選択したのは。

「ユニークスキル――『ハルマゲドン』っすーーー!!」

「うわ、分身全部消えたデース!?」

ユニークスキル『ハルマゲドン』はシズの『冥土への片道切符・冥王球』のさらに強化版ブレイク系。至近距離しか効かないが、その代わり自分の近くの全てのものは強制ブレイクされるのだ。スキルも魔法もユニークスキルもバフも分身も何もかもである。

これにより、パメラの分身が全部消されてしまう。だが、

「『大忍法・ 激炎龍 ( げきえんりゅう ) 爆楼 ( ばくろう ) 』デース!」

「参ったっす~~~~!?」

パメラはそれでも構わずナキキのHPを削り切って勝利した。

だが、その代償は大きかった。

「『ビッグクマン・ギガデストロイフィスト』!」

「ぐはーデース!?」

即で戻ってきたミジュが大技を使って硬直するパメラに巨大クマンパンチを喰らわせたのだ。

「ギリギリ、間に合わなかった! ごめんナキキ、仇取る! トドメの『ビッグクマン・グロリアスクローベアード』!」

超強力なクマの全身顕現攻撃炸裂。

強力な巨大クマンパンチによってダウンしてしまったパメラはこれを当然避けられずに直撃。そのままHPはゼロになる―――瞬間HPが全回復した。

「え?」

「私復活デース!」

何が起こったかよくわかってないミジュ。

確かに最強最大の一撃でパメラのHPを削り切ったと思ったのに、パメラがHP全回復で復活しちゃった。

その正体は〈六ツリ〉の『忍法禁術・敗者転生LV10』。これはHPがゼロになる攻撃を受けた時、1度だけHPが全回復する食いしばり系スキル。

よってパメラは全回復で復活してしまったわけだ。

パメラがなぜ分身を連れていたとはいえ単身でこんな〈2年1組〉で最も危険度の高い中心地に特攻してこられたのか、それはこのスキルが理由である。

また、実はこれダンジョンを通して今初めて使ったのでパメラの身内以外全く知らないスキルだった。故にミジュも 虚 ( きょ ) をつかれて一瞬硬直してしまったのだ。

「では御免デース! 『大忍法・影渡り』!」

「あ!」

そして『大忍法・影渡り』でトプンと影の中に落ちて転移し、一瞬で逃げられてしまった。

3年生の方が1枚上手だったようである。

こうして〈3年1組〉にとって最大の脅威であったナキキ、撃破。