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第2110話 〈3年1組〉VS〈2年1組〉総力戦!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2110話 〈3年1組〉VS〈2年1組〉総力戦!

「ゼフィルスさん、呼びますわよ! 『本拠地を守りなさい。全員集合ですわ』!」

援軍到着。

「みんな待たせたな! 俺たちが帰ってきたぞ!」

「帰ってきちゃいやがりました!?」

「間に合ってくださいましたかゼフィルスさん!」

〈3年2組〉が陥落した瞬間アイシャが報告し、リーナが呼び出す。最強の援軍を。

〈3年1組〉の主力組、ゼフィルスたちがリーナのユニークスキルで帰還した。

「行くぞ! まず飛行できるメンバーはついてこい!」

「「「おおー!」」」

「『マルチコネクトネットワーク』! 指示を送りますわ!」

帰ってきたゼフィルスたちが散るのを見送り、リーナが『マルチコネクトネットワーク』を発動しながら〈竜の箱庭〉を俯瞰して指示を送ることに集中する。

「ロゼッタさんは東側から出て西側に回り込んでくださいまし! 西側の防壁が崩れていますわ! 部隊を連れて挟撃を!」

「リカさん、シェリアさん、ミサトさん、ラクリッテちゃん、ハクさんはロゼッタさんに続いて出撃をお願い!」

「「「はい!」」」

「シエラさんたちはラナ殿下の方へ!」

「〈王家の盾〉の本懐ね――『盾乗り空中移動』! クイナダ、セレスタンはついてきて!」

「はい!」

「かしこまりました」

リーナとゼフィルスの声にレグラム、アイギス、フィナがゼフィルスに続き、残りのメンバーはロゼッタと共に東側から抜けて西側に高速で回り込まんとする部隊と、今攻撃を受けているラナたちを援護するシエラの部隊に分かれる。

ロゼッタは〈スプールルート〉を〈3年2組〉の拠点付近に置いてきてしまったので、拠点内にあった〈ブオール〉に乗り込み出撃させる。

シエラは盾に乗り、いち早く近くのラナの下に馳せ参じ、ノーア渾身の一撃を見事に弾いたのだった。

ノーアにしてみれば、時間切れ。非常にまずかった。

こうなったらもうMPを全部ここで使うつもりで拠点へ攻撃するしかない。

「みなさん! こうなったら捨て身で拠点へ一斉攻撃! 先に拠点を落とせば勝ちですわ!」

対して2年生メンバーは特攻を選択。

というかもうそれしかないとも言う。

ゼフィルスたちが帰還した時点で戦力差は歴然だ。

〈3年1組〉は油断せず、ロゼッタを西側に回りこませてきた。

逃げられないし、西側を抑えられたということはいつでも〈2年1組〉拠点に攻撃できるということなので、こうなったらノーアたちのやるべきことは1つ。

つまり、やられる前にやる、だ!

「えーい! 『神の 雷 ( イカヅチ ) 』!」

「もう味方へのフレンドリーファイアを恐れている余裕はないですの! 『全ては凍り付き溶けることは無い、 永久 ( とこしえ ) のニブルヘイム』!」

「援護するからもう攻撃しまくっちゃって! 『奥義・ 神使 ( しんし ) 特大回復儀式』!」

2年生、大技連打!

アリスとサーシャが味方を巻き込むので出せなかった全体攻撃のユニークスキルまでぶっ放して味方ごと相手と拠点を攻撃してきたのである。

さすがにそれは許容できない。

「防御ー! 『ゴッドオリハルコンランパート』!」

「ラナ殿下、防御デース!」

「分かってるわ! 『神の守り』!」

「いきなりね! 『エンプレス・オブ・カバー』!」

シャロンが拠点を攻撃から守り、ラナはリーナやエステル、ゼルレカと交戦中だったパメラやシズを庇ってバリアを張り、シエラは盾から飛び降りて自由になった小盾4枚でゼフィルス、レグラム、アイギス、フィナを庇った。

すさまじい電撃と氷の攻撃が狭いフィールドを蹂躙する。

直撃を受けてたら、さすがの〈エデン〉メンバーでも戦闘不能になるレベルだ。

「カタリナさんたちは大丈夫ですか!」

「こっちも無事です! 防御しました!」

フラーミナ、ルキア、アイシャはカタリナが張った結界で防御。

戦闘不能者、無し。

拠点へのダメージも無し。

「効かないのー!? 次はこれなの『雷神竜・インフィニティ』!」

「私も――『氷龍』!」

「アリスさんたちを止めますわ! 『竜絶兵砲・ V ( ヴィクトリー ) ドラゴンバスター』ですわ!」

「え? きゃあ!? わ、私のところに来たんだけど!?」

アリスとサーシャが大火力。

思いっきり遠慮なく大規模な攻撃を撃ちまくり始めたのでリーナが素早く対処する。

2人はキキョウが護衛に付いていた。

なら、まず狙うはキキョウを回復してしまうヒーラーのカグヤだ。

リーナの魔砲はカグヤが召喚しているキツネ、モミジが盾で庇ってくれたのでぎりぎりセーフ。カグヤは盾持ち召喚獣で身を守りながら儀式回復ができる強力なヒーラーなのだ。

だが、わきが甘い。

「レグラムはアルテを抑えてくれ! アイギスとフィナはキキョウとカグヤ! 俺はモニカをやる!」

「任せるがいい!」

「くっ! 接近戦が得意なメンバーが来ちゃったでやがりますか!?」

「行きますよゼニス! 『ディボルト・オウ・シードン』!」

「クワァ!」

アリスとサーシャの攻撃を躱しながら空を取ったアイギスが無数の光線を発射。

「きゃー!? モミジがやられちゃった!?」

「な! やり返します! 『完全コピー魔法・真・それ私もやるー』!」

「ゼニス防御です! 『プリンセス・ドラゴンオーラスケイル』!」

即反撃。キキョウのコピー魔法でなんと『ディボルト・オウ・シードン』をコピー! 罪深いやり返しで空のアイギスにやり返すもアイギスはこれを防御した。

ゼフィルスたちが帰ってきたことで焦りが出たのだ。

キキョウが反撃している時は、庇う者が居なくて隙だらけである。

「ということで、ジ・エンドです。――『エル・バランレード・ラグナロク』!」

「ひゃああああああああ!?」

「カグヤー!?」

そこに『大天使フォーム』状態のフィナが急接近してカグヤを撃破。

ヒーラー撃破は大きい。

「フィナ! ミカエルモードを許可する!」

「! はい教官! 本気モードいきます! 『天使最高位階級・ミカエル』!」

ゼフィルスの指示でフィナが切り札、2つ目のユニークスキルを発動する。

フィナの体を2枚の翼が包み込み、2回目の変身がなされる。

これは残り3分で決着をつけると言ったようなものだった。

「やっばいですわ! マシロさん! ラファエルモードになって距離を取ってくださいですわ!」

「わ、分かりました! 『天使最高位回復・ラファエル』!」

ここでヒーラーを逃がさないとやばいと考えたノーアが指示を出し、『大天使フォーム』状態だったマシロは2回目の変身、ラファエルモードへと進化する。

お互い4対8枚の白き翼を携えた、大天使を超えた 熾天使 ( してんし ) 級。

あの90.5層のレイドボス、〈熾天使・セラフィム〉と同等の天使の位を手に入れる。

「フィナ、狙いはキキョウだ! 頼む!」

「! はい、教官! ――キキョウさん、お覚悟」

「ピンチです!」

ミカエルモードになったフィナが狙うのは、【嫉妬】のキキョウだ。

対して2年生は。

「マシロさんは―― 遠距離 ( ・・・ ) から回復を撃ってくださいな!」

「わかりました!」

ノーアの指示でマシロがしたのは、なんとこのフィールドから距離を取ること、そして――。

「『天界の一撃・スペリオールジェネシス』!」

「『吸物封印盾』!」

「『オールエル・ヒール』!」

「「「「!!」」」」

フィナがキキョウを攻撃し、キキョウは防御するも〈四ツリ〉防御なためフィードバックは大きい。

だがその瞬間、キキョウのHPが回復したのだ。

それをなしたのは8マス遠くに居て、絶対にスキル威力の減退が起こっているはずのマシロの全体回復魔法!

これは、ラナが得意とする超遠距離回復! それをマシロが繰り出したのだ!

マシロの魔法はマスの減退関係なく全ての味方のHPを回復してしまう。

これがマシロのラファエルモードの力。そう、ラナの〈白の玉座〉と同じく、ラファエルモードでは『回復減退耐性』と『プラスレンジ』が新たに生えるのである。

それだけじゃない。『大天使モード』も経由しているということは。

「――『オールエル・ヒール』! ――『オールエル・ヒール』! ――『オールエル・ヒール』! ごくごく! ――『オールエル・ヒール』!」

『エル』と名の付くスキル・魔法は、クールタイムを無視して連打し放題になるのだ。

安全な遠い空から全体回復魔法を3分間ほとんど間を置かずぶっ放す。

それが――ラファエルモードである。

なお、MPはもんのすごい勢いで無くなるのでMP回復ポーション系が必須の戦法だ。

「マシロ、やるじゃないの!」

ラナが弟子の成長を褒める。でも、褒めている場合ではない。

「あれがある限り2年生を誰も倒せませんわ。ですがあそこは、私たちの攻撃可能圏内です――『援護兵砲・タクティカルキャノン』!」

「わ、わわわ!」

「やはり避けられますわ」

当然遠距離攻撃で仕留めに掛かるリーナだが、マシロもちゃんと狙われると教えられているので回避である。

「アイギス、マシロを頼んだ!」

「お任せください。行ってまいります! 『神飛・ドラゴンオーバーストライク』!」

「きゅぴ!?」

マシロの対処はアイギスが担当。

ものすごい速さで接近するアイギスとゼニスにマシロがあわあわしながら逃げていき、回復が切れる。

「今です! 『エル・バランレード・ラグナロク』!」

「『罰当たり』!」

「『 天使転移 ( トラベル ) 』!」

「あ!」

フィナが大きく動き、再度高速の強襲でキキョウを襲った。だが、これは囮。

キキョウがカウンターの構えをした瞬間、2つ目のスキルを発動したフィナが一瞬で転移して消える。

現れたのはキキョウの後ろだ。

これがミカエルモードのとんでもないところにして、ゲームでは他の3天使より【ミカエル】が一番の人気だった理由。

そう、ミカエルモードは『エル』の名が付いてなくても連打できるのだ。加えて、途中でスキルキャンセルもできる。

『大天使フォーム』の『エル』の名が付くものという制限を大きく取っ払い、『スキル』と『魔法』ならその全てを対象にしてしまう。

それが『天使最高位階級・ミカエル』の効果である。

「『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天盾飛翔突撃』! 『神炎天罰』! 『エル・バランレード・ラグナロク』! 『ミカエルラッシュ』! 『 天使転移 ( トラベル ) 』! 『グローリーバニッシュ』!」

「い、『痛いの痛いの飛んでいけ』! 『分かち合う心』ー!」

さらに超厄介なのが『 天使転移 ( トラベル ) 』だ。

これが絶妙に混ぜられる。連打攻撃に加えて途中で消えるので、マジで止められない。キキョウは防御しようとしたところで真後ろから攻撃されて失敗、こうなったらとダメージ反転や相打ち狙いにシフトしたが、ついにHPがゼロになってしまったのだった。

「ま、負けてしまいましたー!」

「キキョウー!?」

「なんとかなりましたね」

ダメージ反転や相打ちを受けてフィナのHPは何気に5割も吹っ飛んでいる。

これでユニークスキルを禁止にされてたらフィナじゃ【嫉妬】のキキョウを倒すのは難しかったかもしれない。だが、今回はフィナの勝利だ。

「拠点のHP、残り60%!」

「む、難しいのー! 『 雷神父 ( らいじんちち ) アターック』! 『神様は お怒り ( ゴロゴロ ) です』!」

「モニカさん! モニカさんはどこですの!?」

「モニカさんならさっきからゼフィルス殿が相手していますよ」

「げ!? シズ先輩ですの!?」

「げ、とはなんですか」

キキョウがやられてアリスとサーシャを守ってくれる人がいなくなった。

ヴァンは西側を守っているし、ナキキはもう退場しているため、残りのタンクはモニカのみ。

だが、当然それが分かっていたゼフィルスがモニカを足止め&一騎打ちしていた。

そしてアリスとサーシャの前に現れたのは、シズである。

「もうだめなのー!」

「ひえー! お助けですのー!」

幼女と少女の前に現れる銃を携えたメイドの図だ。しかも敵同士である。あかん!

だが、そんなところに救世主が現る。

「うおおおりゃああああ!」

「む! 『ドラゴンファング』!」

「『モチベーション・ゼロ』! 『エンド・オブ・バイタリティ』!」

「これは!」

「キキョウがやられたんだ! デバフだって効くぜ!」

「ゼルレカー!」

救世主はゼルレカだった。ギリギリで『ドラゴンファング』を躱し、シズにデバフを与えることに成功する。

ゼルレカはラナたちの強襲作戦に参加するも、影から転移してきたパメラに阻止されて交戦していたはず。

「パメラを、打ち破ったのですか」

「いいや後退してきた! というかセレスタン先輩やクイナダが合流した時点で退くわ!」

それはそう。

というかパメラVSゼルレカでも、ほぼゼルレカが負けだった。

だってデバフが封じられてるんだもん。

【怠惰】の真骨頂が出せないのだからそりゃ負けるさ。

だが、キキョウがやられ『嫉妬神』が解除されたことで、ゼルレカもデバフが解禁。さらに戦略的撤退により、なんとシズの間合いに入り込んだのだ。

この距離なら、シズが銃を構えるよりゼルレカが大剣を一閃する方が早い。

「アリスとサーシャは続きを頼む! シズ先輩はあたいがやる!」

「残念ですが、それは無理です」

「ゼルレカさん?」

「へ? フィナ、先輩?」

「はい。正面に気を取られすぎです。誰がキキョウさんを倒したと思っていたのですか?」

シズを撃破する絶好の機会に気を取られすぎていたゼルレカ、気が付けば背後にフィナが居た。

「やべ!」

「アウトです――『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』! 『天界の一撃・スペリオールジェネシス』!」

「あ~~~!?」

残念、無念。

ゼルレカは真後ろに転移してきたフィナに討ち取られてしまったのだった。

「ということで、申し訳ありませんアリスさん、サーシャさん。お待たせいたしました」

「「ひゃ~~~!?」」

こうしてアリスとサーシャも退場。

〈2年1組〉の手勢は残りはもう僅か。

モニカもゼフィルスに封じられ、ノーアはシエラとエステルが相手をしており、アルテはレグラムによって抑えられていた。マシロはアイギスが討ち取っている。

加えて禁止が解除されたことでフラーミナが〈猫津波〉の召喚盤を召喚。

ワンニャンパニックによって〈2年1組〉の〈猫津波〉を押し戻してしまったのだ。

ここでリーナが指示を出す。

「『反攻作戦ですわー!』」

「「「「おおー!」」」」

トドメ炸裂。

せっかく回り込んだロゼッタ号だったが、ヴァンの城をぶっ壊すとそのまま反転。

空からアイギスが合流し、そのまま〈2年1組〉の拠点に強襲を掛け。

〈2年1組〉は残念ながらこれに耐え切れず、陥落してしまうのだった。

試合終了のブザーが響き渡った。