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第2112話 クラス対抗戦が終わっても、まだ終わってない!!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2112話 クラス対抗戦が終わっても、まだ終わってない!!

最強クラス決定戦、学年対抗戦が終わって翌日の土曜日。

毎年恒例の授賞式が行われる日だ。

昨日のクラスの表彰式とは違い、こちらは個人的に非常に優秀な成績を収めた者に贈る授賞だな。

午前中は盛大な授賞式が執り行われた。

「ではこれより〈クラス対抗戦・カイエン杯〉における授賞式を執り行う!」

学園長の声がいつにも増してハキハキしているように感じたよ。

後ろに立つカイエン先輩もお腹に手を当てるいつものポーズでキリッとしていたんだ。

そういえば1つニュースがある! クラス対抗戦の決勝戦、〈学年を超えたクラス対抗戦〉通称、〈学年対抗戦〉は名を改められ、〈クラス対抗戦・カイエン杯〉に変わっていたんだよ!

良い名前だ。

あんな素晴らしい新ルールを考えたカイエン先輩の名を後世に残そうと言うのか。非常に良い試みだと思います!

また授賞式には当然のように俺も選ばれたので参加し、3年連続で賞をいただいてしまったよ。

超楽しい。ふはははははは!

「イエイ! 見てくれハンナ! 今年も貰ったぜこれで3年連続受賞だぜ!」

「おめでとうゼフィルス君!」

俺が勲章みたいなものを掲げてハンナに見せれば、ハンナもまるで自分のことのように嬉しそうに祝ってくれたんだ!

こんなハンナが大好きです!

「今年はなにをもらったの?」

「今年は〈戦闘特別賞〉だな! 戦闘において新たな風を呼び寄せた者に贈られる賞だそうだ」

多分これ、レイドボスの召喚盤の売買とかも交じっているな。

「あー! ゼフィルス君もこれ貰ったんだね!」

「おう。これでハンナともお揃いだ」

ちなみにハンナは3年連続で〈生産特別賞〉を授賞している。

今回の俺の〈戦闘特別賞〉と同じ、専攻名の入った特別賞だ。これでお揃いだな。

いやぁ、楽しい! ふはははははは!

「ちなみにハンナは? またクラス対抗戦でなにかやらかしたのか?」

「な、なにもやらかしてないよ!?」

「本当か~?」

「う、うん。タネテちゃんやアルルちゃんと一緒に最高傑作を展示して並べただけだよ? ほら、他の子たちの目を肥やすために」

「あ~。それで大騒ぎしてたんだな~」

ちなみに毎年のように周囲をどよめかせるハンナだが、今年はどことも対戦はしなかったらしい。

その代わり、展示をしたのだという。特別枠だな。

きっと「これに勝てる人~」みたいな意味合いが混じっているに違いない。

そこに並べられた最高傑作――というか生産のほぼ頂点の品々にすさまじいどよめきと反響が相次いでいるらしい。

展示品はそのまま交換所の近くにあるショーウィンドウに飾られ、一般公開されている。これでハンナの作品は3年連続であそこに展示されることになったわけだ。

聞いた話によれば、1年生のハンナの作品、2年生のハンナの作品、3年生のハンナの作品が順番に並べられ、一部が一種のハンナ 展 ( コーナー ) になっているらしい。

他にもハンナが作ってきたあれこれの一部があそこに飾られているのだとか。

そして、学生がショーウィンドウのガラスにへばりつく勢いでガン見しているらしい。血走った眼で。なにそれ怖い。

しかし、ハンナに言わせれば良い作品を見て目を肥やすのは生産職にとって大事なこと、という認識なようで「微笑ましいなぁ」くらいの感想しかない模様だ。

ハンナ、大物の貫禄すぎないか?

当然のようにハンナに勝てる生産職は居ないので、去年やったエキシビションマッチは無しになったようだ。優勝者、凹んじゃうもんね。

「それじゃあそろそろ行くか!」

「うん! 午後からはギルドにみんな集まるって言ってたけど、何かあるの?」

「もちろんだ! 〈クラス対抗戦・カイエン杯〉をしてみて色々と拙かった部分が浮き彫りになったからな、まずはそっちを詰める! 新たな対抗戦の反省会だ!」

「すっごい情熱なんだよ!? え? でもゼフィルス君はもう参加できないんじゃ?」

「まあ俺はな。だが、2年生と1年生はまたできるし、俺も新たなクラス対抗戦の作戦考えたいからさ。むしろ考えずにはいられない……!」

「ゼフィルス君が燃えているんだよ……!」

当然!

正直なところ、今回は運よく勝てた。

運よく他のクラスにLV100が少なかったうえにみんな初めてのルールで作戦が未成熟だった。もちろんみんな大健闘したというのも理由であるが。

もしこれで俺たちのLVが低かったら? もしレイドボスの召喚盤を上手く集められなかったら?

想定することはいくらでもある。それでも勝利の道につなげるのが、俺の 仕事 ( 趣味 ) だ。

昼食を食べに帰った部屋を出発し、ハンナとギルドハウスへと向かい、到着。

その日の議論や反省会は白熱した。

みんな、昨日の興奮がまだ冷めやらないのだ。分かる。

俺も全然冷めてない。まだまだ俺の心は熱いぜ!

「というか、シエラさんが反則過ぎるでしょ! なんであそこでレイドボス5体も受け持てるの!?」

「それはな、シエラだからさ!」

「理由になってないし!」

トモヨの嘆きに冗談で返すと、良いツッコミが返ってきたり。

「私も〈ヨウネル〉との対決で引き分けだったし、レイドボス、強かったよ」

「ルルもそう思うのです! レイドボス2体はルルも苦戦を免れなかったのです!」

「ん? 苦戦、してた?」

「去年のクラス対抗戦じゃほとんど退場していない〈1組〉のメンバーが何人も退場していますからね。レイドボスはかなり効果的だったと思いますわ」

焦点はやはりレイドボスだ。

エフィやルルなど、非常に強力なギルドメンバーがまさかの敗北。

その裏にはやはり、レイドボスの存在があった。

そんなレイドボスを、なんでシエラは5体いっぺんに防げんの?

だってシエラだもん!

「いやぶっちゃけあの展開、シエラがレイドボスを止められなかったら俺たちでも危なかったぜ」

「そ、そうかな? ゼフィルスとかシエラさんとかセレスタンさんとか、全然やられそうにないんだけど? 多分、そうなってもやられてたの、私だけなんじゃないかなぁ」

〈3年1組〉VS〈3年2組〉を含む東側連合戦の話だ。

残り4人というあの状況で俺たちが踏ん張れたのは、シエラのおかげ。

あれが無ければ全滅していたとしてもおかしくない。それほどレイドボスは強かった。

でもクイナダからすると、生き残った4人中、自分以外はどんな状況になっても生き残っちゃうんじゃないの? と疑惑と困惑の目を向けてきている。そんなことないよ? 多分。

「あ~ん、でも失敗した~。あそこで私も出張ってれば退かせられたかもしれなかったんだ~」

「だな。トモヨが出てきてたらさすがに戦力が足りないから退くしかなかった。そうなるとロゼッタたちも〈2年2組〉を素早く落とせたか怪しい。試合はまだまだ分からなかったな」

「でもラナ殿下の宝剣が~」

あの戦闘中、トモヨはずっと〈3年2組〉拠点を守っていた。

これは非常に重要な役割で、あの状況で〈3年2組〉が真っ先に落ちれば、試合はもっと簡単に〈3年1組〉に流れていた。それを抑える意味でトモヨの位置は非常に重要で正しかった。こっちにはラナやセレスタンが居たし、ちょっと目を離した瞬間拠点が落とされました、なんてことが本気でありえたのだ。もう一度言おう、トモヨの配置は正しい。

だが結果から見ると、ロゼッタが来るまで〈3年2組〉の拠点を落とす気がそこまで無かった俺たちとしては、あの状況でトモヨが出てこなかったのは僥倖だった。

カルアとトモヨが揃ってたら、マジでもっとやられてたし、撤退しなくちゃならなかったかもしれないからな。

トモヨは防衛より、前線に来るのが正解だったわけだ。とはいえそれは結果論。

俺も、トモヨは出てこないと考えて動いていたし。まあ、だからこそあの状況でトモヨが出てきていたら俺の予定が崩れて撤退する可能性が高かったんだが。

「そうやって常に人の作戦や予定の裏を突くのが勝利の秘訣だな。時には大胆に行動するのも必要だってことだ」

「〈2年2組〉と〈1年2組〉と〈1年15組〉の命運を握っている身としてそれはきついよ~」

今回の戦い、マジでトモヨの行動がキーファクターだったからなぁ。

とはいえ、真っ先に〈3年2組〉が落とされる、という最悪の展開にはしなかったんだからトモヨは重要な成果を上げているわけなんだが。

やはり、勝利できたかもしれない闘いの話を聞かされると、あそこでああしておけば~というたらればが色々出てくる模様だ。

「最後の決戦の〈2年1組〉戦はどうでしたかゼフィルス様? ご教授お願いいたしますわ!」

「おう! 〈2年1組〉戦は良いところいってたぞ。特に思い切って全軍できたところなんかとても良かったと思う――」

ノーアたち2年生組も今回は初めて学年を超えて対抗戦に参加した。

俺たち3年生との戦いだ。初めて自分たちのみで格上と対決したと言ってもいい。

だからか、微妙に〈3年2組〉よりも戦いやすかったし、〈3年2組〉戦よりも戦力が大きかったにも関わらず、〈3年1組〉の被害は少なかった。

こればっかりは経験の差だな。

そんな感じで2年生とも反省会。

それが終われば1年生とも反省会。

この日はクラス対抗戦の反省会が尽きることは無く、結局丸1日クラス対抗戦の話になってしまったんだ。