第2113話 ブリーフィングで方針決め!ついに神界ダンへ!!
第2113話 ブリーフィングで方針決め!ついに神界ダンへ!!
クラス対抗戦の熱が冷めやらぬまま土曜日は終わり、日曜日がやってきた。
「今日はまずブリーフィングを行なおうと思う! 次の目標を決めるぞ!」
「異議なしよ!」
朝からギルドハウスに集まってもらったギルドメンバーズが着席したところで、俺は今日の議題を引っ張り出す。
昨日のクラス対抗戦新ルールの反省会は素晴らしかった。
素晴らしすぎて帰ってからもちょっと夜更かししながら作戦とか考えちゃったもん。作戦考えんの、超楽しいです。
新たな燃料が投下されすぎてヤバい。このままだと俺、数週間単位で作戦練っていたかもしれない。下手をすれば数か月熱中していたかもしれない。なにせ、新たな〈ダン活〉だ。テンションが静まらなかった。
こりゃいかん。マジでこりゃいかん。
下手をすれば気が付いたら卒業、なんてことになる可能性高し!
リアルの〈ダン活〉は一時停止なんてできないのだ!
というわけで、早々に次の目標を立てて行動に移すことにした。
多くのメンバーは昨日の反省会でだいぶ満足していたので、次を見据えるのは問題ない模様。今日も反省会の続きにならなくてよかったぜ。俺、そのまま止まらなくなりそうだったし。
「それでゼフィルス、次の目標とは言うけれど、〈エデン〉が攻略していない最上級ダンジョンは、あと1つよ?」
さすがはシエラ。
もうブリーフィングをするという段階で〈エデン〉の次の目標にほぼ見当をつけていたようだ。そして、それは当たりである。俺はシエラに向けて大きく頷いた。
「お察しの通りだ」
俺の言葉にギルドメンバーたちがざわめきだす。
しかし、俺がみんなの方に視線を移せば、そのざわめきも一瞬で収まった。
まるでこれから、世紀の瞬間が訪れるかのように、見逃さないようにと空気が静まったのを感じた。
ここだな。
俺はグッと拳を握り締めて「やるぞ!」というポーズを取りながら宣言した。
「待たせたな。――これより〈エデン〉は、最上級ダンジョン最後のダンジョンにしてランク5! この学園の最難関ダンジョンである〈 神域 ( しんいき ) の 神界 ( しんかい ) ダンジョン〉に突入しようと思う!」
「「「「「わぁ!!」」」」」
ドッと大歓声が溢れた。
学年対抗戦のテンションが冷めやらぬ中、こんな特大の燃料が投下されたのだ。
一瞬でわぁっとなってテンション爆発。みんなのやる気が最高潮になっているな。
「すっごい! すっごいよ!」
「ついにこの時が来たんだね!」
「最後のダンジョン! そこに挑戦できるなんて!」
「うわーどうしよどうしよ! どうしようラクリッテちゃん!」
「ひゃー!? ひゃー!? ノエルちゃん落ち着いて~!?」
「〈神界ダン〉に突入ですわクラリス! カイエン杯 ( 学年対抗戦 ) を通してさらに見直した私たちの実力を見せつけるのですわ!」
「お、落ち着いてくださいお嬢様。熱意は分かりましたからどうぞご着席を!」
サチ、エミ、ユウカやノエル、ラクリッテ、ノーアやクラリスのテンション高い声が聞こえてくる。
俺はそれに満足と頷きながら落ち着くまで待った。
いや、これ落ち着くかな? 無理じゃない? 俺が静めないとダメそうだ。
ほら、シエラから「そろそろ止めなさい」のサインがゴーされた。
俺は片手を上げて止める。
「それじゃあ話の続きだ!」
俺がそう言えば、みんなの声も静まっていく。
うむ。よく訓練されているぞ!
「やることはいつも通り、初日は5階層で戻る。まずは〈神界ダン〉がどんな特性を持っていて、どんな装備、アイテム、道具が必要なのかを確認する。なにせ、最後のダンジョンだ。全てのマイナス環境が揃っているとしても何も驚かない。最上級の難易度に加え、これ以上ないほどの高いハードルが待ち構えていると考えていい。少しずつ攻略を進め、最後には俺たちが〈神界ダン〉を攻略してやろうぜ!」
「「「「「おおー!」」」」」
満場一致。まさに満場一致だった。
みんな〈万界ダン〉を攻略した時からこうなることを考えていたのだろう。
誰もが気合を入れていて、前向きだったんだよ。あのニーコもである。素晴らしい!
「やっば! ミツル君! 先輩方が、先輩方がすっごいことを宣言してるんだよ!」
「う、うん。僕たちは今、歴史的光景を目の当たりにしているのかも。なんかもう、凄く――熱い!」
「私も、あと1年、いえ、2年早く生まれていれば」
「ユナ、ユナ、気持ちは私も分かりますよ。私もそうですもん」
「はぁ。シュミネ先輩やカグヤ先輩が羨ましいですね」
「ドンマイですフェンラ。私たちもこのペースならこの先〈神界ダン〉にたどり着けますから。今は先輩たちをお見送りするですよ」
「もふもふで労うよ~!」
〈エースシャングリラ〉のメンバーはみんな熱い視線を俺たちに注いでいるのが分かった。
羨望のまなざしだ。だが誰一人連れてってほしいなんてわがままを言わずに拍手でお祝いしてくれたんだ。
次第に拍手は大きくなり、応援になる。
「〈エデン〉のみなさん~、頑張ってください~!」
「ははは! 勇往邁進 ( ゆうおうまいしん ) ! 先輩方の挑戦の心意気、誠に見事でありますな! 我も見習い、いつかはその頂に届きたくありますぞ!」
「みんな怪我しないように帰ってきてくださいねー! おやつ仕入れて待ってますからー!」
「クラス対抗戦が終わって早々に〈神界ダン〉なんて、〈エデン〉ってやっぱりアクティブすぎるんだよ!」
「マ、マシロに結局追いつけなかった……ぴえん」
俺たちも手を振りながら応え、これにて〈エデン〉の方針は決まる。
なら、続いては〈アークアルカディア〉と〈エースシャングリラ〉の方針だな。
サトルが挙手する。
「〈アークアルカディア〉はいつも通り生産作業を。何しろクラス対抗戦で新たに価値の上がったアイテムが大量に現れましたからね。クエストも大量に来ていますし、こっちはこれを捌いていく感じですよ」
「サトル先輩の補佐は、僕にお任せください」
〈アークアルカディア〉はいつも通り行動だ。
サトルとナゴが仕切って生産作業に入るとのこと。あとクラス対抗戦で大きく価値が動いた品は真っ先に作製して、クエストだけじゃなく、〈エデン店〉でも販売するとのことだ。この機会に最上級ダンジョン産のものをいくつか増やすのもありだな。
また〈採集無双〉のメンバーはいつも通り〈エデン〉メンバーと一緒に〈神界ダン〉突入だ。
「となると、次は〈エースシャングリラ〉の方針だが」
「とりあえず、最上級ダンジョンの攻略はまだ先かな? ――ね、ミツル君?」
「で、です! 30人しかいないのでレイドボスが突破できないですから。代わりに上級上位ダンジョンでボス周回したり、最上級ダンジョンを回ったりして、パワーキャリーやパワーレベリングでズレた感覚を養おうと考えてます」
「了解だ。それぞれ頑張ろう。〈エデン〉が〈神界ダン〉を攻略したら〈エースシャングリラ〉を手伝うことができるから、それまでは修業を兼ねた周回と探索で感覚を養ってほしい」
「「「「はい!」」」」
「普通に〈神界ダン〉を攻略したらって言い切ったよゼフィルス先輩……!」
「ゼフィルス先輩が居れば〈神界ダン〉も普通に攻略してしまいそうですの……!」
こうして〈エースシャングリラ〉はズレた感覚を養うための修業をすることになった。
パワーキャリーとパワーレベリングをしまくった弊害で経験が足りていないので、上級上位ダンジョンでボス周回するのは良いことだな。
こうしてブリーフィングが終了すると、俺たちは装備を整えて、出発する。
いざ、〈神界ダン〉へ。
「では、僕は一足先に手続きをしてまいります」
「頼んだぜセレスタン!」
きっと学園長やケルばあさんに最後のダンジョンに入ダンすることを伝えに行くのだろう。
◇
「が、学園長! 今連絡が来まして、ゼフィルスさんたちが〈神界ダン〉にこれから挑むとのことです!(ゼフィルスさんたち、少し落ち着いて!?)」
「な、なんじゃと! これからって、これからか!?」
学園長たちのお仕事は、まだまだ終わらない模様だ。