第2138話 これがルルの専用装備、その装備の数値だー!
第2138話 これがルルの専用装備、その装備の数値だー!
翌日、日曜日。
今日は朝から〈ダンジョン門・最上級伝〉、通称〈最上ダン〉に集まった俺たちは、お披露目会をしていた。
誰の? もちろんルルのだ!
「とう!」
「「「「きゃー!」」」」
「ルルちゃんすっごく可愛いー!」
「ルルちゃんすっごくかっこいいー!」
「ルルちゃんすっごく決まってるよー!」
昨日俺たちにも見せたクルっと縦回転で跳んできて、バッとヒーローっぽいポーズを取るルルに大歓声。
サチ、エミ、ユウカの声も揃ってて大変良きです。
「とう!」
「「「「きゃーー!」」」」
もうみんなルルの虜だな!
ルルも剣舞というか、シャドーというか、戦闘練習のような動きでババッと動いたかと思うと、大技を放ったかのようなポーズで停止、それがもう決まっていて俺もスクショが止まらない。
「ゼフィルス様」
「分かってる。これもだな。だからシェリアは俺の後ろに忍び寄らないように」
いつの間にか真後ろにシェリアが居るのも何回目だろうか。
「ゼフィルスが最近何かしていると思っていたけれど、これをお願いしていたのね」
「あい! おかげでルルは、超強い装備を手に入れたのです! ゼフィルスお兄様には感謝感激なのです!」
「はーはっはっは! その通り! 俺は最近、マリー先輩、ハンナ、アルルと手を組みながら、装備作りに邁進していた!」
ルルがお礼を言った辺りで全員の視線が俺に向いたため、俺も前へ堂々と歩んで出ながらみんなに語り掛ける。
「そして、ついに完成したんだ! マリー先輩、ハンナ、アルルという、三大生産職が装備する、最終装備が! これでマリー先輩たちが作る装備は、最高の強さになることだろう! これでついに俺たちの最終装備を作製する準備が整ったんだ!」
「「「「おお~!」」」」
「その第一号が、ついに昨日完成した! それがこのルルの装備、〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) シリーズ〉だーーーー!」
「とう!」
「「「「おおーーー!!」」」」
ババン! バババババン!
そう背中にテロップでもつきそうな勢いで俺とルルは決めた。
ルルもアドリブで俺の横でポーズを取っている。ドヤ顔も素晴らしい。
完璧だな。
みんな超盛り上がっている!
「そしてこれが鑑定書だ。ルルの最終装備の数値を、刮目せよ!」
「拝見するわ。…………これは、本当に?」
「事実だぜシエラ! これが、最上級ダンジョンのランク5! 〈神界ダン〉のレジェンド装備にして、上級職の専用装備! その最終装備の能力だ!!」
――――――――――
・〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) シリーズ〉
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 神速超聖剣 ( しんそくちょうせいけん ) +★〉右手
〈攻撃力1250〉
『ヒーロー・セイバー・モーメント:大強化フルバージョン』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】通常攻撃:回転率大上昇LV10』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】STR+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 姫冠 ( サークレット ) +★〉頭装備
〈防御力385、魔防力345〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】状態異常大耐性LV10』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】状態異常貫通無効』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】VIT+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】RES+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 幼聖衣 ( ようせいい ) +★〉体装備①
〈防御力455、魔防力400〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】回復妨害無効』『ヒーロー剣スペッシャル:効果大上昇』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】VIT+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】AGI+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 可愛衣装鎧 ( かわいいそうがい ) +★〉体装備②
〈防御力600、魔防力555〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】デバフ無効』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】全属性大耐性LV10』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】VIT+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】RES+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 英勇左手 ( えいゆうのひだりて ) +★〉腕装備
〈防御力560、魔防力400〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】環境状態異常無効』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】物理大耐性LV10』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】STR+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】RES+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 英勇靴 ( えいゆうのくつ ) +★〉足装備
〈防御力300、魔防力300〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】罠無効』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】移動速度特大上昇LV10』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】STR+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】AGI+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 証 ( あかし ) +★〉アクセ①
〈防御力360、魔防力340〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】ブースト系スキル:効果+0.2』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】STR+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】AGI+120』『STR+150★』
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 紋章 ( もんしょう ) +★〉アクセ②
〈防御力340、魔防力360〉
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】剣スキル威力1.2倍』
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】STR+120』『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】AGI+120』『STR+150★』
《シリーズ特典》
〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) シリーズ×5〉
『ヒーローはピンチなほど強くなるの:効果大上昇』
『究極変身・ヒーロープリンセス:効果大延長』
――――――――――
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】通常攻撃:回転率大上昇LV10』通常攻撃の回転率が上がる。普通通常攻撃を1発打つ間にルルは3発打てる。
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】ブースト系スキル:効果+0.2』攻撃力1.8倍に+0.2され、2倍になる。
『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】剣スキル威力1.2倍』文字通り、剣装備をしていないと使えないスキルの威力を1.2倍に上昇させる。
『ヒーロー・セイバー・モーメント:大強化フルバージョン』新たなスキルに昇華する。早速撃ってみよう。
すさまじい数値だった。
防御力は驚異の3000!
盾無しでこの数値はマジとんでもない。シエラだって今の盾姫装備、盾無しなら合計2500くらいだからな。まあ、盾有りだと4000超えてるんだがそれはともかくだ!
盾無し3000すごい!
攻撃力も片手剣であるにも関わらず1250だ!
以前、ノーアがランク3〈聖界ダン〉の最奥ボスのレシピから作った大剣のことを覚えているだろうか?
〈智天使・ケルビムの 回炎剣 ( かいえんけん ) 〉だ。両手剣であるにもかかわらず、この数値は1000を少し超えていたくらいだった。
片手剣で200以上も数値に差があるとかマジヤバス!
まあ、これはルルの片手剣が特殊なんだけどな。普通はこんなに高くはない。
左手に何も持たないからこそ、この数値を叩き出しているとも言えるのだ。
とはいえ、最終装備の両手剣の方が数値は高いんだけどな。
両手剣並みに強い、というわけではなく、片手剣にしてはかなり強い、という形に収まる武器だ。
ルルはここから〈六ツリ〉パッシブスキル、『ヒーロー剣スペッシャル』によってパワーアップする。
『ヒーロー剣スペッシャル』の効果は左手装備無しの片手剣装備の場合、剣スキルの威力が特大上昇するのである。
これにより、下手な大剣剣士よりも片手剣の方が強くなってしまうのだ。
さらに攻撃の回転が速いルルがこれを繰り出すと、マジでダメージがとんでもないことになる。
「す、すすす、素晴らしいですわー!」
「あ! お嬢様、落ち着いてください!」
「効果無しで構いませんから私にも、私にも剣を打ってくださいましー!」
ああっとここで感動のあまりノーアが狂った!
これは専用装備、しかし、別に効果を発揮しないのならば攻撃力1250の片手剣としても使うことが可能。
ノーアは、付属する能力とかいいから、片手剣を使ってみたいと仰せだった。
それもぶっちゃけありだけどな。
専用装備にも関わらず、汎用系 バニラ ( 能力無し ) 片手剣と比べてもルルの 聖剣 ( 武器 ) の方が強いんだもん。現物ドロップした〈王剣〉〈神剣〉〈宝剣〉は泣いていい。
使いこなせない聖剣の方が、使いこなせる〈神剣〉よりも強いという不具合。
これが最高の生産職が作り出した最終装備の力である。
「とはいえ、これは見てもらった通り、〈装備強化玉〉や〈性能限界玉〉で 真の最強装備 ( フル強化 ) 済みの数値だから、ノーアのために打つのなら、フル強化は無しになるな」
「そんな!」
「お嬢様、お気を確かに」
そう言うと、ノーアがしくしくと泣き崩れてしまった。
なお、支えているはずのクラリスが俺に向けてグッジョブのジェスチャーをしているのだが、いいのかな?
あ、ノーアにジェスチャーが見つかった。
「ちょっとクラリス、その手は何ですの!」
「気のせいですお嬢様。お嬢様は何も見ていません」
「噓おっしゃいまし!」
泣き崩れたノーアは一瞬で復活したので問題は無さそうだ。
どうやら泣き崩れたフリだったらしい。クラリスはまんまと罠にはまったのだ。
「でも本当に強いわね。特にステータス上昇値が異常よ? 『STR+120』や『VIT+120』って、私の〈 国守盾姫 ( こくしゅたてひめ ) シリーズ〉よりも強いじゃない」
シエラが唸る。
それもそのはずだ。俺の〈魔王勇者シリーズ〉や、シエラの〈 国守盾姫 ( こくしゅたてひめ ) シリーズ〉は、下級職の専用装備とはいえ、ランク4の〈万界ダン〉の真の最強装備である。
その上昇数値は『VIT+100』なのだ。
それが、たったワンランク上がっただけで『VIT+120』である。+20もステータスが増えてる。
シエラの 職業 ( ジョブ ) 、【 操聖 ( そうせい ) の盾姫】のSUPは36。
つまりLV1上昇ごとに+36しかステータスが上げられないと言えば、+20も増えたことがどれだけとんでもないかが分かるだろう。それがいっぱいあるのだ。
いったいLVいくつ分の数値が上がっているのかと、シエラは戦慄しているな。
これが、ルルが「力が漲っているのです」と言っていた理由である。
「そちらもすさまじいですが、わたくしはこの『【 姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) 】ブースト系スキル:効果+0.2』が気になりますわ。これ、ブースト系ということは、パッシブスキルのステータスブーストのことを指していらっしゃるんですわよね?」
さすがはリーナ。そこに目を付けるとはお目が高い。
俺はニッと笑いながら頷いた。
「その通りだ。オーバーブーストも含むから、例えば『攻撃力オーバーブーストLV10』の時、1.8倍STRが上昇する。そこに『+0.2』を付与するんだ。つまり、オーバーブーストで上昇する数値は―――2倍になる」
「に、2倍!?」
俺の言葉にリーナがおののきながら反芻した。
まさにルルがそうで、なんと今のルルのSTRは、ブースト効果のおかげで2倍の数値になっていたりする。
『ブースト』系の効果は、元のステータス数値を対象にするので、装備の『STR+120』は倍にはならないが、それでも非常に強力だ。なにしろ千単位で能力が上がるんだから。
俺はこれを可能な限り取得させる方針を取っているくらいである。
今 ( LV100 ) のルルの素のSTRは2000だ。これが2倍になり、そこに装備スキルの『STR+』が合計1800プラスされる計算になる。
つまり今のルルのSTRは合計―――5800だ! すげぇぜ!
――よし、今だ。
「みんな、見てもらった通りだ! 〈神界ダン〉には、これと同等クラスのレシピが、大量に眠っている可能性がある!」
ごくり。
誰かの喉が鳴った気がした。
「さっきも言ったように、最終装備を作る環境は整った! あとは俺たちがレシピと素材を持ち込めば、マリー先輩は作ってくれるだろう。ルルと同じクラスの最終装備を!」
「「「!!」」」
「最終装備を着たいか! 最終装備が欲しいか! ならば〈神界ダン〉に行き、手に入れようじゃないか!」
「「「おおー!」」」
「さあ、今日も行くぞ! 〈神界ダン〉、突入だ!!」
「「「「「おおーーーー!!」」」」」
みんなの士気がぐぐーんと上がったのを感じたぜ!
さあいくぞ! これから俺たち〈エデン〉が最強になるための最後の仕上げだ!
最終装備という最後のレシピをゲットするぞー!!