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第2140話 〈神熊〉戦!ノエルのラブ&ピースで鎮静化!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2140話 〈神熊〉戦!ノエルのラブ&ピースで鎮静化!

〈見てはいけないものを見てしまった・クマさんのお怒りモード〉。

〈神熊〉のお怒りは相当なものだったようで、その大暴れっぷりがマジパナイ。

「お前たちは見てはいけないものを見てしまったんだクマーー! ここでこのクマたちの1つに加えてやるクマーーー!!」と言わんばかりにすさまじい大暴れ。

いや、後半は割と俺の妄想だけど、前半は多分当たっているだろう。

あんな威厳あるクマさんがファンシーなクマのぬいぐるみ部屋が好きだなんて事実、きっと〈神熊〉の沽券にかかわるのだ。口封じに来てる!

「ノエル! 怒りを鎮めてやれ!」

「『鎮静の一曲・ラブ&ピース』!」

だが、それが怒りモードである以上、ノエルのお怒りを鎮める歌で解除することが可能だ!

「クマ?」

まるで「あれ? なんで怒ってたんだっけ?」とでも言うようなド忘れクマさん。

完璧に隙だらけだ!

「今だアタッカー! 打ち込むぞー!」

「「「「「おおー!」」」」」

「ゼルレカは今のうちにデバフを積みまくってくれ!」

「任せな! アリスたちを惑わすクマさんは、怠惰に寝てやがれ! 『モチベーション・ゼロ』! 『エンド・オブ・バイタリティ』!」

ゼルレカがなんか決め台詞っぽいこと言ってる!

「グマアアアアアアアアアアアアアアア!」

「また怒りモード!」

「ノエルの歌が終わったそばから!」

ノエルの歌が続くのは2分間。

その間、ボスは怒りモードになれなくなる。

だが、その歌が終わった直後、また「思い出したクマーーーーーー!!」と言わんばかりにまたも怒りに任せて剛腕を振るう〈神熊〉。

まさに神の怒りに触れた光景!

「クールタイムは3分だよ!」

「了解!」

「動きとめるよ! 『クロノス』!」

「『ゼルワン・カイザーバスター』!」

「グマアアアアアアアアアアア!!!!」

「ナイス! 『 勇者の剣 ( ブレイブスラッシュ ) 』!」

「マアアアアアアアアア!?!?」

ルキアがユニークスキルで止めたところをラウが右後ろ脚、俺が右前脚に強力な一撃を叩き込むと、バランスを崩して〈神熊〉が転倒する。ダウンだ!

「今だーーーー! 総攻撃!」

「「「「『姫騎士覚醒』!」」」」

「『全軍一斉攻撃ですわ』!」

ここで全力で攻撃して一本目のHPバーをゼロにすると、第一形態は終了。

第二形態は、森の王者と言わんばかりの姿。

怒り故か7本の角が大きく伸びに伸びて、まるでシカの角のように枝分かれ。

角だけで40メートルは伸びているだろう。そして、キラキラと光っている。

体はさらに大きくなって50メートル級にまで大きくなっていた。

とはいえ、ここまで大きいと5メートルとか誤差に見えるな。

「グマアアアアアアアアアアアン!」

「! 魔法攻撃来るぞ!」

「やっとあたしの出番でやがりますね! 『必中ドロー』! 『 大強欲吸覇城占盾 ( だいごうよくきゅうはじょうせんたて ) 』!」

角の1本が黄色の光を帯びたかと思うと、電撃の魔法を使って範囲攻撃をぶっ放してきた。

しかし『必中ドロー』でしっかり自分に引き付けたモニカが防御して相殺。

遠距離攻撃の魔法攻撃はモニカの出番だな。

「『看破』するのだよ! 相手は――〈神熊〉のままだね! 第二形態だよ!」

「やっぱり、これまでの追想ボスとは違うみたい!」

ニーコが〈幼若竜〉で『看破』してカイリが叫ぶと、みんなの気が改めて引き締まっていくのを感じるな。

29層までのボスは進化、もしくは交代制だった。第一形態と第二形態、そして第三形態で種族自体がチェンジしていた。だが、この30層では種族は変わらず、形態が進む。

つまり、〈神界ダン〉で初めてのオリジナルボスということだ。

「グマアアアアアアアアアアアン!」

「青い光、おそらく〈氷属性〉魔法だ!」

「防御するわ――『フリーズガード』! 『インダクション・フォートレスカバー』!」

「物理から魔法へ変化しているのですか!」

「首を振ると範囲が広がるみたいよ!」

次の攻撃は〈氷属性魔法〉の範囲攻撃。

これはシエラが防ぐ。

シエラは装備で〈氷属性ダメージ50%カット〉を獲得、そこに20%加算する『フリーズガード』を使ったことで〈氷属性魔法〉のダメージは70%カットが可能だ。

しかし、ダメージは大きい。

「シエラ! 『特大回復の奇跡』!」

「ありがとうラナ殿下。とんでもないダメージだったわね」

シエラのHPは残り4割弱だった。継続回復や防御スキルを使ってこれである。

こんなにもシエラが削られるところを見るのは中々無い。

すさまじい威力の攻撃だった。

下手をすれば〈ヘルズノート・バベルガリッチ〉の全体攻撃並の威力がある。

「グマアアアアアアアアアアアン!」

「次、赤い角が光ってる、〈火属性〉だ!」

「! 角は7本、そういうことね!」

第一形態は完全物理系だったはずの〈神熊〉が第二形態では完全に魔法型になっていた。

物理と魔法、どちらの防御力も重要ということだ。

その後も全ての属性を発動。

角が赤に輝けば〈火属性〉、白なら〈光属性〉、金なら〈聖属性〉、半透明に輝くなら〈無属性〉だった。

厄介なのは〈無属性魔法〉で、属性ダメージカットが入らないため防御スキルで乗り切る必要がある。しかも怒りモードになるのも第一形態の時と同じなので威力が桁違いに高く、5人で受け止めて3つの防御スキルが粉砕されるレベルだった。

ノエルの活躍で5分中2分間は怒りモードを鎮められるので、その間が勝負!

怒りを鎮めている間にこちらも手数を多くして総攻撃並みの攻撃をぶつけて削り、怒りモードの間は防御体制に移行してクールタイムの回復に努める形で乗り切る。

「ノエルさんがカギですわ! この〈クーラーユニークアームレット〉を使ってくださいまし!」

「ありがとう! これでクールタイムが半分になるよ!」

途中でリーナからノエルに〈クーラーユニークアームレット〉を移動したことで『鎮静の一曲・ラブ&ピース』のクールタイムは1分半になったのがかなり有効だったな。

タゲもシエラが取ってくれていたので、想像していたよりも安定した戦闘になった。

「グマアアアアアアアアアアアアアアア!!」

「2本目のHPバーも削り切ったぞ!」

2本目のHPバーをゼロにすることに成功すると、ようやく最終形態。

だが、その最終形態はみんなが想像していたよりも、若干どころじゃなくファンシーだった。

「第三形態です!」

「た、立ち上がったよーー!?」

「でも、なんか、え? なにあれ?」

ピカッと第二形態の姿が光ったかと思うと、二本脚で立ち上がるクマ。

だがその姿はだんだんと丸く、そして小さく小さくなっていき、光が晴れた時には、なんと2メートル級にまで縮んでいたのだった。

「グマー!」

「え、ええええええええ!?」

「これが第三形態!? 間違いないの!?」

「可愛い」

「か、『看破』なのだよ! 間違いない、あれはレイドボス・ 連型 ( ・・ ) 〈神熊〉と出ているのだよ! ってちょっと待って、連型!?」

「さっきは大型じゃなかったっけ!?」

そう、ニーコが『看破』した通り、この第三形態では、なんと大型ではなく連型に変化する。

第一形態、第二形態では確かに大型だった〈神熊〉が、第三形態では2メートル級にまで小さくなり、連型に転向してしまうのだ。

つまり、対大型メンバーのみで挑んでもダメだということ。

対連型戦も想定したメンバーも必要だということだ。

そして連型ということは、お供や眷属などが大量に出現するということである。

「グマーン!」

「「「「「グマーン!」」」」」

「みんな、横のクマのぬいぐるみたちが動き出したぞ! 警戒!」

「このぬいぐるみ、敵だったんですの!?」

「大事なものじゃなかったんだ!?」

ぶはっと、心の中で吹く俺。

サーシャとカグヤのツッコミがとても良き。

そう思うよな! 怒りで我を忘れるほどこの部屋に入ってきたものたちを許さないクマンになっていたのに、そのクマのぬいぐるみたち、戦闘兵器じゃん!

あ、そっちの意味で見ちゃダメだったの!?

まさかの展開である。

だが、これがかなりとんでもない事態を生む。

「あれ!? 本体どこ!?」

「クマのぬいぐるみと混ざって、分からなくなっちゃった!?」

大量のクマのぬいぐるみ。そのぬいぐるみはサイズもまちまちで1メートルから3メートル級まで様々。

そのすべてがデフォルメ化された可愛いクマである。

そしてレイドボス〈神熊〉の第三形態はまさに、デフォルメ化されたクマなのだ。

つまりどういうことかというと。他のぬいぐるみと混ざって本体がどこにいるのか分からなくなってしまうのである。

「ちょ、この眷属? ぬいぐるみ? のクマ強いよ! 気を付けて!」

「可愛いけど怖いの!」

「いい!? マジかよ、一撃で2割以上HP吹っ飛んだぞ!?」

「ゼルレカとアリスは私の後ろに来て! 危ないよ!」

「こいつら何体居るんだ!?」

しかも眷属1体1体が強い。〈フェアリークイーン〉すらも軽ーく超える強さ。

フィジカルがガチで強いので、囲まれると本当に危険なのだ。

キキョウがゼルレカとアリスを庇いながら盾で受けるが、HPの減りが非常に早かった。

さらに数も多い。なんと200体近くのクマのぬいぐるみが襲い掛かってくる。

「タンクを軸に反撃開始! 本体はとりあえずいい! 見つけた人が知らせてくれ! タンクはヘイトを稼いで眷属を倒しまくってくれ! 眷属を倒し切れば本体は残る! あと、アルテは俺の側に!」

「は、はい!」

「『エターナルフロスト』!」

「『神様は お怒り ( ゴロゴロ ) です』!」

「「「「グマーン!!」」」」

「サーシャの方3体行ったぞ!」

「こっちに引き寄せるであります! 『我、この城の主なり』! 『第二拠点建造』!」

「ヒーラーはヴァンの城へ!」

乱戦に突入する。

大量のクマのぬいぐるみが右から左から、上からもガンガン襲ってくるのだ。

しかもそのフィジカル能力値がやけに高い。

それもそのはずで、こいつら1体1体がLV100の上級職、中の中クラスの能力値を持っているのだ。そりゃ強いって。

しかしスキルは『超クマパンチ』のみなので対応は可能。範囲攻撃と全体攻撃を上手く使いこなし、まとめてぶっ倒していく。

防御力もLV100の上級職、中の中並あるので、〈六ツリ〉もそこそこ使って乗り切る構えだ。

「「「「「グマーン!」」」」」

「な! イグニス様、グラキエース様!?」

びっくりなことにシェリアの大精霊も集団でぶっ倒す、マジ凶悪なクマである。ぬいぐるみだけど!

「ただいま復活させます――『精霊よ甦れ』!」

「! シェリア、待った!」

シェリアの『精霊よ甦れ』は精霊限定の復活系のスキル。やられてしまったイグニスやグラキエースが即で復活するが、復活系は大量のヘイトを稼いでしまう。

「きゃあ!?」

乱戦で上手くヘイトが稼げていなかったクマのぬいぐるみたちが一斉にシェリアに襲い掛かったのだ。紙装甲のシェリアがクマに襲われれば、ひとたまりもない。

「とう!」

だがここで、頼りになる我らがヒーローが見参する。