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第2141話 〈神熊〉戦決着!ルルの大強化フルバージョン!!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2141話 〈神熊〉戦決着!ルルの大強化フルバージョン!!

ズバンと一閃、いや三閃の斬撃が一瞬で放たれた。

「「「グマーン!?」」」

それを為したのは新装備に包まれ、マントを揺らすかっこいい姿の――ルル!

飛び込みざまに剣を振り、3体のぬいぐるみを吹っ飛ばしたのだ。

「シェリアお姉ちゃんには指一本触れさせないのです!」

「ルル! か、かっこいいです!」

シェリアはときめいた。

「『ヒーロー登場』! 『クレセントスラッシュ』! そして『変身・プリンセスメイクアップ』なのです!」

「「「「「グマーン!?」」」」」

『ヒーロー登場』でヘイトを稼いでシェリアに向いていたタゲを集め、『クレセントスラッシュ』でぶっ飛ばし、ここで変身するルル。

最終装備がさらにパワーアップされるイメージ。ピンクと白の輝きに加え、背中のマントが大きくなり、大マントとして靡く。それはヒーローがパワーアップしたかにも思わせた。

「「「「「グマーン!」」」」」

続いて飛び込んでくるのはなんと10体。LV100が10人飛び込んでくるのと同じ規模。

「とう!」

だが、ルルはひるまない。逆にルルから飛びかかる。

回転力の早い通常攻撃を連打し、一気に全てのクマたちをぶっ飛ばしていく。

つっよ! ルルつっよ!

「グマーン!」

「効かないのですー! 『デュプレックスソード』!」

「グマーン!?」

「なんだって!? 確かに強力なクマパンチを打ち込んだはず!?」そんな驚きっぽい声を発しながらクマのぬいぐるみがルルに二連斬りされて消えていった。

直撃はしている。だが、ルルへのダメージは多くはない。

それこそ、最終装備の恩恵、最高の防御力だ。

よってたかってルルを攻撃していたはずなのに、まさかのクマたちが劣勢になるには時間は掛からなかった。

攻撃力があって、速くて、硬くて、ノックバックしなくて、スキル二回攻撃で、通常攻撃は三回攻撃で、変身してて、MPは実質無限に使える。

そんなルルとぶつかっては、クマの方がただでは済まなかったのだ。

「『大回転超切斬』! 『究極変身・ヒーロープリンセス』!」

「「「「グマーン!?」」」」

ついにルルが二段階目の変身に入った。しかもこれは、上級ユニークスキルである。

回転斬りでぶっ飛んだクマさんたち、体勢を立て直した時にはすでにルルの変身は終えていた。

その姿は究極。ゴージャスさが増して冠が大きく変化し、鎧もパワーアップして黄金にも似た色に変わっている。さらにルルの全身から放たれるオーラのような光。

誰もが目を奪われるような、ヒーローの輝きと大マントをはためかせ、ルルが飛ぶ。

「とう!」

「「「「「グマーン!」」」」」

気が付けばクマのぬいぐるみは20体以上に増えていた。

「ルル!」

シェリアがヒロインっぽく叫ぶ。

まさに英雄譚にでも出てきそうな一シーン。

「喰らうのです! これがルルのつよつよ必殺技! 『ヒーロー・セイバー・モーメント』大強化フルバージョンなのです!!」

「「「「「!!!?」」」」」

ルルの持つ聖剣、〈 幼姫英雄 ( プリンセスヒーロー ) の 神速超聖剣 ( しんそくちょうせいけん ) 〉が煌めき、エフェクトが大きくなって超強力な一撃を放つ。

この聖剣には『ヒーロー・セイバー・モーメント:大強化フルバージョン』の武器スキルが備わっている。

『大強化フルバージョン』とはスキルのバージョンアップ!

対象のスキルをもう一段上のスキルへと昇華させる専用武器スキルだ。

これにより『ヒーロー・セイバー・モーメント』は〈六ツリ〉の枠を一段飛び越えた、さらなる超攻撃に進化した。それはもう――〈七ツリ〉枠と言っていい。

ブンと振られた一撃は、すさまじいオーラの斬撃を顕現させクマのぬいぐるみたちを吹き飛ばし。

なんとたった一撃でクマのぬいぐるみ20体をまとめて屠ってしまったのだった。

「すげぇ、強ぇ!」

「ルル! すごい! 私のヒーロー!」

みんなルルの活躍に目が奪われたんだ。

シェリアなんかもうね、きゃあきゃあ言ってたよ。復活したイグニスたちが指示待ちの棒立ち状態なんだけど?

「ルルの『プリンセスデビュー』なのです!」

あ、ルルが挑発スキル使った。

さらに集まってきたクマたちにルルは大技を放って屠っていく。

すげぇ強さだった。二段階変身スキルで超覚醒しているとはいえ、これはやはり装備の恩恵が大きいだろう。クマパンチされても、さほど効いてないからな。加えての装備スキルの『効果大延長』もプラスされて変身時間が長い長い。

こりゃ、第三形態で最も活躍したのはルルで決まりだな。

そうして100体、半分のクマを倒した時である。

「きゃあ!?」

「ラクリッテちゃん!?」

「! あれが本体だ! アルテ、ラクリッテを回収! 緊急離脱!」

「はい! 『ユニットスイッチ』!」

本体発見! タンクであるラクリッテの挑発スキルに引き寄せられた模様!

「グマーン!」

「「「「「グマーン!」」」」」

「カイリ『ターゲット捕捉』! 本体に!」

「あ、そうか! 『ターゲット捕捉』! これでどこに居ても分かるよ!」

「グマーン!」

ぬいぐるみたちに紛れた本体がラクリッテをぶっ飛ばした時はちょっとヒヤリ。

小さくなっているとはいえ、レイドボスなのだ。その攻撃力はぬいぐるみの比ではない。ラクリッテなんて防御スキルを使ったのに3割HPが吹っ飛び、崩れそうになってたからな。慌ててアルテに回収してもらい緊急離脱。事なきを得る。

本体にはカイリにマーキングしてもらい、これで本体がどこに居ても分かるようになった。

「カイリ、居場所を常に報告してくれ! ――トモヨ、フィナ!」

「私たちがマークするね!」

「任せてください」

場所が分かればこっちのもの。

移動速度の速いタンクであるトモヨとフィナを派遣することを即決定。

マークさせて不意の一撃の防止と、常に居場所をリークさせる狙いだ。

「トモヨ君の右2体目!」

「これだね! 『 速飛 ( そくひ ) 回り込み』!」

「あれですね! お任せください――『エル・バランレード・ラグナロク』!」

「グマーン!?」

「あれが本体だ! まずは周囲の眷属から叩くぞ!」

「「「「「おおー!」」」」」

ようやく活路が見えた。

今まで隠れた本体からの攻撃を警戒していてみんなの動きが鈍かったが、ここから一気に動きがよくなる。

「これで遠慮なくやれるわ! 『大聖光の無限宝剣』!」

「あそこ、撃ち込みます! 『レード・セーゼ・スラスト』!」

「「「「「グマーン!?」」」」」

大技が増えてきたことで一気に殲滅速度は上がって眷属は残り20体、というところでトモヨとフィナを抜いた本体が俺たちの方に迫ってきた。

「グマーン!」

「抜かれた!?」

「教官、そっちに!?」

「ゼフィルス君!?」

「任せろ! 『聖剣』!」

ぬいぐるみっぽい腕から放たれるクマパンチに合わせてカウンター気味にすり抜けながら『聖剣』を叩き込む。

超高速の交差、勝ったのは――俺だった。

「グマーーーー!?」

「本体ダウン!! 総攻撃だーーーー!!」

「「「「わああああ!」」」」

大成功!

うっは、今の超気持ちいい!

俺も少し被弾して2割くらいHPが吹っ飛んだが、直撃は俺の『聖剣』だった。

高速移動中にそんなのを叩き込まれて硬直したら、倒れるしかない。

ここで総攻撃が入り、残り3本目のHPバーも半分を切る。

「グマーーーー!」

「あれは! 角が生えてます!」

「七色の光! 全属性の魔法攻撃、おそらく全体攻撃だ! リーナ!」

「はい! 『本拠地を守りなさい。全員集合ですわ』!」

「全員防御ーーー!!」

起き上がった〈神熊〉は怒りモード。その時にはなんと第二形態の時の7本の角が生えていた。

そして七色の光を放ったかと思うと、全属性全体攻撃魔法をぶっ放してきたのである。必殺技だ!

俺たちはリーナのユニークスキルで一ヵ所に転移。レイドボスが必殺技を使ったときにやる――タンクフルメンバー防御を敢行した。

「すごい威力だ!」

「10個中6個も防御スキルを突破されたよ!」

「あ! 眷属に交じってる!」

「大技の後の疲労を突かせないためか!」

「カイリ、レイドボス集合を発動だ! 対象はアタッカー組」

「うん! 『レイドボスへ集まれ』!」

カイリの〈六ツリ〉スキル『レイドボスへ集まれ』はリーナのユニークスキルに近い、レイドボスの下に誰かを転移させるスキルだ。

LV10の時、10人のメンバーをレイドボスの目の前に転移させることができる。

かなり危険を含むスキルなので使いどころが難しいが、嵌れば強い。

事前に打ち合わせしていたアタッカー組メンバーズ10人が〈神熊〉の前に現れる。

「『 天光勇者聖剣 ( あまのひかりのゆうしゃせいけん ) 』!」

「とう! 『神世界インフィニティ』!」

「グマ!?」

あんな大技の後だ。必ずボスは隙だらけ、そこに10人の大技が叩き込まれると、ボスは抵抗もできずぶっ倒れた。またダウンである。

「攻撃をありったけ撃ちまくれーー!」

「グマ……!?」

ここに総攻撃が撃ち込まれると、ついに〈神熊〉のHPはゼロになり、他のぬいぐるみと一緒に膨大なエフェクトを発生させながら消えていったのだった。