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第2142話 〈神熊〉の〈金箱〉回!神のクマはやはり神!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2142話 〈神熊〉の〈金箱〉回!神のクマはやはり神!

「勝った?」

「はい! 勝ちましたよ、ラナ様!」

「おっしゃー! 勝ち鬨を上げろー!」

「勝ったのね! やったわー!」

「わーいなのですー!」

「勝ったのー!」

かなりの強敵、怒りモードを操り、ヘイトを無視し、物理型、魔法型、さらには大型と連型すらも変化させてしまうとんでもないボス――〈神熊〉。

この部屋にあった大量のクマのぬいぐるみが消えていき、本体も膨大なエフェクトの海に沈んでいくのが未だに信じられないとばかりにラナが確認するが、エステルと俺で大きく頷く。

ここで勝ち鬨を上げたのだ。

「にゅ!? ぬいぐるみさんたちまで消えていくのです!?」

「それは消えちゃダメなのー!?」

一部ぬいぐるみまで一緒に消えていく光景に悲鳴が混じった気がしたが、きっと気のせい、ということにしておこう。

「うおっしゃー! この30層攻略は大きいぞー!」

「…………」

「シエラ?」

「こほん。――やはり30層のレイドボスは侮れないわね。ランク2の〈猫津波〉レベルの脅威を感じたわよ。危うく呑み込まれるところだったわ」

大型と思ってたら、まさかの連型に変化だからな。

ヴァンの城とかクマ攻めにあって半壊してて、大爆発させる一歩手前だし。

ぬいぐるみ1体1体がすさまじく強かったのだと分かる。

あの〈猫津波〉の猛攻を思わせるようだ。

ぬいぐるみは全てが憑依系。

〈依り代〉カテゴリーのドールを操るようになった第三形態。

もしこれがドール系じゃなく、過去のクマ幽霊を憑依させるとかだったらシエラも危なかったかもしれない。身近に【ドールマスター】が居て良かったぜ。

「あ! 〈金箱〉だわ!」

「4箱でパーフェクトなビューティフォーなのです」

「クマさん入ってるかな~?」

さあここからはお楽しみタイム!

29層までのボスたちは、レイドボス化していたとはいえ所詮は過去の追想。

オリジナルボスの宝箱の中身、いったい何が入っているのか、非常に気になるところだよな!

一部消えたぬいぐるみが入っているのでは? と淡い期待を込めている気がするが、ど、どうだろうね……?

「きっと私の専用装備が入っているんだわ!」

「それを言うのならクマさんが入っていてもおかしくはないのです!」

「クマさんの専用装備も入ってるかも~?」

今回、物理に加え、全属性魔法、さらにドール使いまでやらかしたクマさんの宝箱である。

みんなの期待値は高い。

魔法使い系の専用装備も入っている可能性は大いにあり、ラナもアリスも目を輝かせているな。ルルのクマさんは分からん。

「さあ恒例のくじ引きだ! ニーコとカグヤは今のうちにレアドロップ率アップを頼む! あと偏りはレシピに!」

「了解だよ~。ちなみに装備全集はどうする?」

「今回は見送ろう! レシピにのみ偏らせてもらう感じで!」

「任せてください!」

ニーコとカグヤに頼んで幸運マシマシにしてもらい、レシピに確率を偏らせる。

みんな専用装備も欲しいだろうが、ここで狙うものは他にもあるのだ。

今回のレイドボスは〈神熊〉だった。是非当たりクジが引きたい!

そう願っていたら、なんとマジで来た。

「お、おお、おおおおおお!!!! 当たりクジキターーーー!!」

「ゼフィルスお兄様、おめでとうなのです!」

「ありがとよ! ルルもおめでとう!」

真っ先に俺をお祝いしてくれるルル。

その手には、当たりクジが握られていた。

そう、今回ルルも当たり組だったのだ。

さすが、今回の〈神熊〉戦で新装備のルルの活躍が凄まじかったもんな~。

あの第三形態で大量のクマのぬいぐるみをバッタバッタとバターのように斬りまくって、いったい何体倒したんだろう?

もうね、フィジカルで圧倒的に負けたクマさんたちの末路は光になるくらいしかなかったんだよ。

当たりクジが来たのも当然かもしれないな!

「なんで私の手には当たりクジがないのー!?」

「これは手厳しいの~!」

ちなみにラナやアリスの手にはハズレくじが握られていた。

すまんな。俺は楽しませてもらうぜ!

なお、クジが当たったのはゼルレカとモニカだった。

「なんか、あたいが開けちゃって良いのかなぁって思っちまうんだが」

「良いんでやがりますよ。それが〈エデン〉のルールでやがります」

ゼルレカなんか第一形態と第二形態の時はともかく、連型の第三形態だと相性が悪くてあまり活躍できず、ちょっと宝箱を開けるのを躊躇しているが、クジの交換は認められていないのでそのまま開けるべし。

「まずはギルドを代表して俺から開けるぞ! ああ〈幸猫様〉〈仔猫様〉〈愛猫様〉〈神猫様〉! 〈金箱〉ありがとうございます! どうか良いものを! 良いものをお願いします!」

ぐっとお祈りを捧げていざオープン!

こい! こい! こい!

中に入っていたのは、レジェンド色に輝くレシピ。

「うおっしゃーーーー!!」

「『解読』はぼくに任せてくれたまえ勇者君! さあ、そのレシピを渡すんだ!」

「別に渡さなくても『解読』できるだろう!?」

喜びもつかの間、ニーコが巧みな話術で俺のレシピを取りに来やがった。もちろん渡さない。そのまま『解読』を掛けてもらったよ。

「しかたない。あとで見せてくれたまえよ? 『解読』!」

「最初からそれでよかったんじゃね? お、読めるぞ! これは――お、おお! ゴ、〈ゴッドポーション〉の類だーーー!!」

「〈ゴッドポーション〉!? なにそれ見せて!」

「あ!?」

そのレシピを見て思わず叫ぶ。

すると、ニーコよりもラナの方が先にやってきた。すまんなニーコよ。

「何これ!? 一定時間〈毒〉〈火傷〉〈盲目〉〈暗闇〉を 無効 ( ・・ ) にする、〈ゴッド毒闇ポーション〉のレシピ!?」

「なんですってー! ええ!? 無効化!? 一定時間無効化しちゃうの!?」

「そう書いてあるわ!」

ラナの言葉にぶったまげたのはエリサだ。エリサは〈暗闇〉使いでもあるからな。

そう、これが〈ゴッド〉系と呼ばれている、最後のポーション系統。

今までのポーションは『耐性』や『大耐性』を得るだけだった。

だが〈ゴッド〉系は――状態異常すら無効化してしまうのである。

さ、さすがは神のポーション!

まだ〈毒〉〈火傷〉〈盲目〉〈暗闇〉だけではあるものの、もちろん全種類の状態異常に対応する各種無効化系ポーションが存在する。

一定時間、薬師の腕にもよるが、たぶん今のハンナが生産すれば10分は無効化しちゃうんじゃないかな? レイドボス戦でも2本くらい飲んでおけば状態異常ノーダメージで突破できちゃう!

ふはは!

おっと、こんなのを売り出したらどうなるかを想像してうっかり笑いが。

とはいえ、これは素材の消費量が半端ないので多用はできないのがネック。

〈ハンター委員会〉には早く〈神界ダン〉に来ていただかなければ。

「次! 次はルルが開けるのです! すっごいのを当てちゃうのです!」

「おっし、やったれルル!」

俺のレシピはいつの間にかニーコの手に渡っていて「ふおおお!」と叫んでいるニーコをそのままにし、ルルのオープンに集中する。

お祈りしてオープンすれば出てきたのはレジェンド色のレシピ。

『解読』の結果や如何に!?

「これは全集レシピ!? 〈 森界 ( しんかいの ) 熊掌者 ( ゆうしょうしゃ ) シリーズ〉装備全集なのです!」

「みゅ! 私の装備!」

今ミジュ、「みゅ」って言わなかった?

よほどの衝撃を受けたらしい。

だが、あれだけ森の王者っぽい雰囲気を出していた〈神熊〉である。そりゃ〈森の主〉の上級職専用装備だってドロップするよな!

「ミジュの専用装備の全集レシピが当たったぞー!」

「ふおお! これで、私も、ルル先輩みたいな活躍が!」

よほど今回の戦闘でルルの活躍が目に焼き付いたのだろう。

あのおとなしいミジュが目をキラッキラさせていたんだ。

あ、でもルルの 職業 ( ジョブ ) は上級部門・公式 最強職業 ( トップオブジョブ ) ランキング第五位なんで、ちょっとあそこに届くのは難しいかな……?

今は言わないでおこう。

その後、モニカとゼルレカもそれぞれオープン。

1つはなんと生産職にしてぬいぐるみ職人フラーラ先輩の専用装備、〈 魔錬の人形王 ( マギドールメイカー ) シリーズ〉の専用装備レシピだった! これは後でフラーラ先輩に渡しに行かないと!

さらにもう1つは、なんと〈神熊のぬいぐるみ〉レシピが入っていたのだ!

「来たのですーー!!」

「ゼルレカでかしたのー!!」

幼女が大歓喜!

いや幼女だけではない。

フラーラ先輩の専用装備とぬいぐるみのレシピが当たった瞬間、なんか俺の〈ゴッドポーション〉系よりも大きな歓声に包まれた気がしたんだ……!

気のせいのはず!

あと先ほどからシェリアの声が聞こえないと思ったら、すでに旅立った後だった。

「これは作製決定ね。ゼフィルス、フラーラ先輩には私たちが話をしておくから心配しないで」

「うむ。私たちに任せてもらおうか」

「お、おう! それじゃあ頼んだぜ」

シエラやリカからなんか断ったらいけないオーラが出ていたのでそのままレシピのことは任せたんだ。ふう。

「ゼフィルス! 周回しましょ! ここには何か、まだまだすごいものがドロップするような気がするのよ!」

「賛成だ! 俺もちょうどラナと同じことを思っていたところだ!」

ラナの意見に大賛成! ということで周回決定だ!

そうしてこの日は終日、〈神熊〉狩りをしまくったのだった。