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第2146話 ついに〈ハンター委員会〉と合同顔合わせ!

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2146話 ついに〈ハンター委員会〉と合同顔合わせ!

「ぽー」

「ふわ~」

「ありゃりゃ、ミツル君とテルニアちゃんが、ショートしちゃったよ~」

「しまった! 〈エースシャングリラ〉の貴重なツッコミ担当が!?」

悲報。

ダンジョン週間9日目夕方。

無事ランク3ダンジョンの最奥ボス〈セラフィム〉を撃破し、〈聖界ダン〉の攻略者の証を獲得して〈最上ダン〉へ帰ってきたら、〈エースシャングリラ〉の貴重なツッコミ担当のミツルとテルニアが魂の抜けたような顔でほへってた。

キャパオーバーでショートしているようにも見える。ソアが「およよ」と指で涙をぬぐう仕草をしているな。

ああ、うちの貴重なツッコミ担当が、キャパオーバーしてしまった……!

誰だミツルたちをこんなにしたのは!

とりあえず、労っておこう!

「みんなお疲れさまだ! よく頑張ったな! これで最上級ダンジョンのランク3、〈聖界ダン〉まで攻略完了だ!」

「は!? 僕は今まで何を!?」

「はひゃん!? 私はどこ、なにがあったの!?」

「あ、2人とも戻ってきたよ!」

朗報。ツッコミ担当帰還。

シズ、蘇生茶の出番はなさそうだぞ。

「いやぁ、非常に順調だったなぁ。ダンジョン週間のおかげで、〈エースシャングリラ〉の平均LVが95になったぞ!」

「すっごーい!」

「イエーイ!」

パチンとソアとハイタッチ。

この中で一番元気なのは、ソアとグラジオラだ。

やはりギルドマスターとしての素質があるな。

「いやいやいや!? なに平然とダンジョン週間を利用して最上級ダンジョンを3箇所も攻略してるんですか!? それ、学園が総力を持って頑張ってもできてなかったやつですよ!?」

「そうだよ!? なのに〈エデン〉がキャリーしたらこんな!? え? 次は〈万界ダン〉なの!?」

ミツルとテルニアのツッコミ、大変心地いい。いや、まだ錯乱が見られるか?

「大丈夫だテルニア、ひとまずはここまでだな。続きは次のダンジョン週間で」

「つ、続き!? 続きって何!? 私たち次のダンジョン週間でどこまでいくの!? これLV100になって〈エデン〉に追いついちゃうやつじゃない!?」

よしよし、ツッコミ力がしっかり戻ってきてる!

まあ、次のダンジョン週間で〈万界ダン〉攻略まではしておきたいところだ。

〈神界ダン〉なら入ダンできるだけで無限採集という恩恵が得られるしな。

おっと、そうだった。浮かれているところに釘を刺しておかねば。(誰も浮かれてない)

「〈エースシャングリラ〉のみんな、聞いてくれ! 〈エースシャングリラ〉は本日、〈聖界ダン〉を攻略した! だがもちろんこれは〈エデン〉のサポートがあってこそ実現した勝利だというのを忘れるな! 〈エースシャングリラ〉の現在の人数は30人、それだけではレイドボスの相手はできないと思え! 要は〈エースシャングリラ〉だけでレイドボス周回をしないようにという、注意事項だ!」

「〈エースシャングリラ〉だけでレイドボス周回なんてしませんよ!?」

「レベル上がっても〈フェアリークイーン〉ですら勝てるイメージが湧かないんだけど!?」

うむ。良いツッコミだぞミツル、テルニア。

2人の言葉が〈エースシャングリラ〉の総意のようで、みんなこくこく頷いていた。

どうやら〈エデン〉が忙しそうだからと〈エースシャングリラ〉のみでレイドボスに挑む、みたいな無謀はしない模様。よしよし。

だが、レイドボスに挑みたいのに〈エデン〉が忙しすぎてできないというのは、ちょっと可哀想である。そこでだ!

「安心してほしい。〈エデン〉が一緒にレイドボス戦ができないことは多々あるだろう。だから俺はあるギルドに協力を持ち掛けた!」

「「「へ?」」」

「ここで、俺の出番だな!」

「あ、あなたは!?」

「〈ハンター委員会〉の――アーロン総隊長!?」

おお! すさまじくピッタリなタイミング!

さすが、柱の陰で出てくるタイミングを窺っていただけあるぜ。

もちろん俺はそんなことには全くツッコまずに挨拶を交わす。

「アーロン先輩! よく来てくれた!」

「たく、あんな発見しやがって、すげぇワクワクすんじゃねぇかよ!」

文句なのか挨拶なのか分からない言葉を言いながら確かなハンドシェイクを交わす。

あんな発見とは、〈神界ダン〉の無限採集ポイントのことである。

前にも計画を少しこぼしたが、あの採集を〈ハンター委員会〉に任せたいと俺は考え、早速アーロン先輩と交渉していた。

アーロン先輩は元々、まだ整備もされていない時代から 1人 ( ソロ ) で上級ダンジョンに潜っていたほどの豪傑。

冒険心が溢れまくっていて、冒険大好きなのだ。

まあ、だからこそ〈上級転職チケット〉が出ないことがほぼ確実視されていた最上級ダンジョンでもちょくちょく活動していたんだけどな。

そこに俺が「無限採集ポイントを発見したから〈神界ダン〉まで来ないか?」と話を持ち掛けたところ。「なんだよそりゃ、むちゃくちゃ面白そうじゃねぇか!!」とノリノリでOKしてくれたというわけだ。

もちろん〈ハンター委員会〉は学園の組織なので学園長にも許可を取りに行ったぞ。学園長は「うむ。そういうことならよいじゃろう。事前に計画を話してくれたこと、とても嬉しく思うぞい。――カイエン君、手続きを」「承知しました(ひえっ!?)」こんな感じの会話があった。

じっくり話し合って〈ハンター委員会〉も無事〈神界ダン〉まで向かうことに決まったというわけだ。

だが、ここでもやはり戦力的な問題が起こった。

〈ハンター委員会〉は〈上級転職チケット〉を入手するための組織。そんな貴重な人材を、たどり着けるかも不明な〈神界ダン〉まで50名以上の人員を常時使うというのは厳しかった。時間もどのくらいかかるか分からなかったしな。

そこでうちの組織〈エースシャングリラ〉の出番というわけだ。

〈エースシャングリラ〉のメンバーは30人。こちらも人数的にレイドボスへ挑めない。〈エデン〉が手を放せない間、手持無沙汰になってしまうだろう。

ならちょうどいい、〈ハンター委員会〉と組ませて最上級ダンジョンを攻略キャリーしてもらえばいいじゃないか! という結論に達するまで、そう時間は掛からなかったんだ。

それがここにアーロン先輩がいる理由である。つまり、顔合わせだ。

さっき〈セラフィム〉を撃破したタイミングで連絡しておいてよかったぜ。

「兄ー!」

「お、こっちだミューよ!」

「このバカ兄! 先に行かないでと何度言ったら――!」

「うおお!? 待て待てミュー! 今大事な顔合わせの最中だっての!?」

「ん?」

「よ、ミュー」

「あ、ゼフィルス、居たんだ?」

「おう。最初からな!」

どうやらアーロン先輩はまたも他のメンバーを置いて1人で来てしまったらしい。

俺のことが目に入らないくらいミューがご立腹だった。

そのあとに続くように〈最上ダン〉へ次々人がやってくる。

「わぁ。あ、あれ、全員〈ハンター委員会〉の人たちですよ!?」

「せ、精鋭陣! この前最上級ダンジョンで出会った、精鋭陣だよ!」

ミツルとテルニアの目が輝いている。

学園公式ギルドに所属し、最上級ダンジョンを攻略しているメンバーは、相変わらず羨望の的のようだ。

でももう攻略階層は大幅に君たちの方が先に行ってるけどな!

「さあ、それじゃあ集まったところで挨拶しようか!」

「会うのは2回目だな。俺が〈ハンター委員会〉の総隊長をしている、アーロンだ。アーロン隊長とでも呼んでくれ」

「「「「は、はい!」」」」

そう、〈エースシャングリラ〉と〈ハンター委員会〉は会うのは2回目だ。

1回目は〈エースシャングリラ〉が最上級ダンジョンに入ダンした初日にダンジョン内でばったり会ってる。

とはいえ、あの時は偶然の遭遇でろくな交流もできなかったので、ここで改めて顔合わせの交流をしてもらおうという判断だ。

「とりあえず、うちの〈エースシャングリラ〉は〈聖界ダン〉まで攻略させたぞ。平均LVは95だ」

「か~。俺たちが手をこまねいている間に先に進み過ぎだろうがゼフィルス!」

「はーっはっはっは! 結構本気出したぜ!」

「出し過ぎだっつうの!」

「〈聖界ダン〉?? もう、そんなところまで行ってるの?」

「おう。〈エデン〉がキャリーしたからな! まだ最上級ダンジョンに来て日は浅いが、レイドボス戦はこのダンジョン週間でたっぷり経験させた。〈ハンター委員会〉もレイドボス戦の流れを教わるといいぜ」

「後輩、しかも1年生が入学半年でLV95ってマジどういうことだ!?!?」

わいわいがやがや。

育てまくった〈エースシャングリラ〉のLVを聞いて〈ハンター委員会〉がざわめきまくる。

ひとまずレベルでごり押しできる〈聖界ダン〉までは育成完了!

今の〈エースシャングリラ〉のレベルなら、多少経験が足りていなくても〈ハンター委員会〉をキャリーできるだろうさ!

「さすがはゼフィルス」

「ゼフィルスなら、これくらい余裕だね」

「俺たちも、負けてらんねぇな」

ミューやリャアナ、ダンカン先輩たちは逆に気合が入ったらしい。

〈エースシャングリラ〉のメンバーは大体が恐縮している。

だが、〈エースシャングリラ〉のみんなにはしっかり伝わっただろう。

今後、レイドボス戦も含め、他のギルドと合同で最上級ダンジョンの探索を行なうのだと。

「ゼフィルス先輩、あの、ありがとうございます! 僕たちに気を使ってもらって」

「まさか〈ハンター委員会〉を引っ張って来られるとは思わなかったけど、これはすごくいい経験になりそう!」

「嬉しいこと言ってくれるじゃないか!」

〈エースシャングリラ〉のメンバーも最初は面食らったり、恐縮していたものの、すぐにこれはチャンスであり、自身の経験を増やせるほか、〈エデン〉がいないために時間を持て余すという勿体ない事態を軽減することができると察したようだ。

ミツルとソアが代表して俺にお礼を言ってきた。

「悪いが〈エデン〉は装備が出来次第〈神界ダン〉攻略に集中する。〈エースシャングリラ〉と最上級ダンジョンに潜れるのは、そう多くはないだろう。その間は〈ハンター委員会〉と合同探索をし、色々と足りないところを学ばさせてもらうといい」

「「「「はい!」」」」

これにて〈エースシャングリラ〉と〈ハンター委員会〉の合同はなった。

そしてこの噂は加速度的に学園中に広まっていったのだった。