第2148話 装備お披露目会行くぞ!準備は良いかー!
第2148話 装備お披露目会行くぞ!準備は良いかー!
「みんなー! 集まってくれてありがとう! 今日は大事な大事で超大事な話をすることになりそうだぞ!」
「どんだけ大事なことなの!?」
「大事って3回も言ったですの!?」
ここは〈エデン〉のギルドハウス。
学園の授業が終わった放課後だというのに、ここにはギルドメンバーの大半が集まってくれていた。いや、大変ありがたい。
「さあ、もったいぶりたいところだが時間もあまりないことだし、そろそろ発表しようと思う! 今日はこの方にお越しいただいたぞー!」
「お邪魔するで~」
「マリー先輩!?」
「マリー先輩なのです! ルルは諸手を挙げて大歓迎するのです!」
「ということは、まさか!?」
「おお? 気づいた人もいるみたいだな。お察しの通りだ。発表しよう! マリー先輩が、さらに〈エデン〉メンバーの最終装備を作ってくれたんだ!!」
「「「「おおおお!!!!」」」」
「しかも11人分!」
「「「「「おおおおおおおお!?!?」」」」」
「わはははは!」
壇上でちょっともったい付けつつ発表すると、大歓声が上がった! でも直後に困惑の声になってた。いったいな~ぜ? ふふふ、狙い通りだぜ。
「マリー先輩、今だ!」
「承ったで兄さん! さあみんな見るんや! これがうちらが作り上げた最高傑作の数々! 間違いなくこれ以上の物は無い、最終装備たちやー!」
「「「「「わあああああああ!!」」」」」
そう言ってマリー先輩が〈 空間収納鞄 ( アイテムバッグ ) 〉から取り出したのは、例の10を超える トルソー ( マネキンのボディ ) たち。当然トルソーたちが着ているのは――各種最終装備たちだった。
マリー先輩の手で10秒も掛からず並べられた装備群はまさに壮観だ。
いつもなら着ているところをお披露目するのだが、数も数なのでこうして一気にお披露目するためにトルソーに着せたままと相成った。
もちろん、この後着ている姿もお披露目するけどな!
多くのメンバーがガタリと立ち上がって壇上近くに集まってくる。
「これが、最終装備の数々!?」
「きれい~」
「かっこいい! みんな超かっこいいんですけど!」
「すっごく強そうじゃねぇか! いや強いだろ! なんだこの薙刀、あたいも振ってみたい!」
「さすがは世界最高の生産職っす!」
ざわざわがやがや。
壇上に飾られた最終装備を見て様々な感想が飛び交っているな。
ちなみに他の装備作製者仲間であるハンナ、アルル、タネテちゃんも壇上の隅に居たりする。
みんなからの感想が気持ちよさそうだ。
ホーゼルさんだけは来られなかったのがちょっと残念だな。あの方は目立つのが苦手なようなのだ。
「さあ、装備だけやと誰がどの装備を着るか分からんよなぁ?」
宴もたけなわなところでマリー先輩が突然のコメント。
瞬間、一部の方々の口が閉じた。まさかと言った雰囲気だ。
「これらはもう予想がついとるかもしれへんが、専用装備や! つまり、これを着る人物は最初から決まってんねん!」
「「「「!!」」」」
みんな、なんだってー! とでも叫びたいような表情で驚愕する。
そう、装備のお披露目だけが目的じゃないのだ。
マリー先輩からアイコンタクトを受け取った俺が、ニヤリと歯を煌めかせながら宣言する。
「ではここに、この専用装備の着用者を発表するぞーーーー!」
「「「「わああああああああああ!?!?」」」」
歓声とざわめきの声が上がる!
見た目的に誰の装備になるか分かりやすいものもあれば、分かりにくく、もしかして私のかも? というものもある。
なにせ、最終装備だ。
ルルの最終装備登場以来、みんな渇望していたのだ。最終装備を!
是非自分の物になってはくれないだろうかと期待を込めて装備を見る者多数!
マリー先輩は大変満足そうだ。誰だって、自分が作った装備が強く求められればご機嫌になるというものだ。
「では発表していくぞ! まずは分かりやすいこれから! ――〈 重力 ( じゅうりょく ) 賢王 ( けんおう ) シリーズ〉! メルト、前へ!」
「俺か! やはりこれは、俺の装備だったか!」
やや驚き顔をしつつも呼ばれるだろうなと思っていたのだろう。
メルトはいつものクールな表情が崩れた、良い食いつき顔をして壇上に上がってきたんだ。視線がある装備を捉えて離さない。そんなよそ見してると躓くぞメルト? あ、躓いた。
だがすぐに取り繕ったのできっとセーフ。ミサトがニヤニヤしているので後でキュッとされるかもしれないけど。
まあメルトの反応も仕方ない。
今回の11の装備のうち、男用は2つしかないもんね。そしてサイズ的に見て、これはメルトしか該当者がいないと速攻で分かってしまった模様。
故にこの11の装備の中で一番わかりやすいと最初にお声が掛かった次第である。
「続いては、このガッチガチな鎧装備! これは男子で唯一のタンク! 〈 一国一城 ( いっこくいちじょう ) の 主 ( あるじ ) シリーズ〉だ! ヴァン、前へ!」
「自分でありますか!?」
「そのまま男子更衣室へ行ってこい!」
「は! 了解したであります!」
まずは分かりやすい男子組から更衣室に送り、さて、とゆっくりと振り向く。
女性陣は、みんなすんごい目をして俺を見つめていた。
ん? これ大丈夫だよな? もし自分の分が無かったりしたらお仕置きとかされないよな? 大丈夫だよね?
こ、こほん。ここからは変にもったいぶらずに誠実に行くか!
「では向かって左から順番に発表いくぞ! これは〈 神速星諜 ( スターエージェント ) シリーズ〉!! カルアの装備だ!」
「にゃん!」
最初の発表で猫が鳴く。リカが素早く反応しているな。
カルアの現在の装備は〈万界ダン〉で手に入れた下級職の専用装備だ。しかも真の最強装備にまで強化されている。故に、新しい装備は後回しと言っておいたのだが。
出来ちゃったのだ! さぞ驚いたことだろう。
理由は様々あるが、普通に順番が来ただけだ。あれ言ったの10日も前だしな。
レシピの品切れが近い。早く追加のレシピを取りに行かなければ。
「続いて〈 先陣 ( せんじん ) の 姫武将 ( ひめぶしょう ) シリーズ〉、リカ! 〈 幻想盾狸 ( ラクシル・ファントム ) シリーズ〉、ラクリッテ! 〈 難攻不落 ( なんこうふらく ) の 姫城主 ( ひめじょうしゅ ) シリーズ〉、シャロン!」
「おお! やはりそれは私の装備か!」
「ひゃ! こ、こんな良い装備をいただけるんですか!?」
「うわわわわ!? い、いいのこれ!? これ貰っちゃって本当に良いの!? 貰っちゃうけど!」
貸与だぞシャロン。欲しければ買わなくてはいけない……!
さらにサチ、ロゼッタ、ミジュ、ナキキと続き、最後にクイナダが呼ばれたところで11の装備全ての所有者の発表が終わった。
「サ、サチっちの裏切り者~!」
「またサチだけか! ちょっと私たちにも分けてくれてもいいんじゃないか?」
「良いわけないよ!? これ私の専用装備だから! あげないからね!」
「うわ~、ロゼ、それ絶対かっこいいやつじゃん」
「ザ・女騎士と言った装備ですわね。こんな装備を贈られるなんて、ロゼが羨ましすぎます」
「は、はい。これを着るの、とても緊張します。私に着こなせるでしょうか?」
「ミジュ、ナキキ、おめでとう。可愛くてかっこいいわね」
「う、みゅ。これでお母――じゃなかった、シュミネを守る。安心して」
「そ、そうっす! 私たちがシュミネを守るっす!」
「ん? 今ミジュ何か言いかけませんでした?」
「そんなことない。シュミネの気のせい」
「その薙刀見た時からクイナダ先輩のじゃないかって思ってたが、やっぱりだったか!」
「うん。私も期待してたけど、うわぁ、どきどきが治まらない~!」
「さっさと更衣室に行くでやがりますよクイナダ先輩。もうみんな行ってしまいやがりました」
「え? うそ! あ、行ってくるね!」
バタバタ、がやがや。
呼ばれたメンバーは、みんな喜びの絶頂みたいな顔をして更衣室に入っていく。
すると、男子更衣室から早速第一陣、メルトが出てきた。
「さあ、お披露目の時間だーー!」
「わー!」
メルトは黒をベースとした賢王装備。ゆったりした魔法使いにも見える服。
マントは星の煌めきの天の川のようなものが描かれていて、頭には星形の王冠を被っていた。賢王っぽい!
さらにヴァンまで着替え終わり、壇上へとやってくる。
「よく似合っているじゃないかヴァン」
「は! メルトさんも新装備がよく似合っているでありますよ!」
「はは。ありがとな。今ならどんなレイドボスが来ようと、全て叩き落せる自信がある!」
「自分も、この装備があれば落城させない自信が湧いてくるであります!」
ヴァンはがっつりと完全鎧装備。
そして、その鎧の色はまさかのがっつり赤。豪華な赤だ。
まさに城主と言わんばかりのトップと一目でわかる豪華な装備。
大きな2メートルを超える杖と大盾を持つ姿は城塞そのもののようだ。
メルトとヴァンの新しい姿に歓声が上がると、その後も続々登場。
そう、次は、女性陣の番だ。