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第2155話 予想外の距離。大魔王侵攻に溜め攻撃お見舞い

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2155話 予想外の距離。大魔王侵攻に溜め攻撃お見舞い

カイリのスキルで大きく距離を取ったレイドボスの近くに飛んだ10名もリーナのユニークスキルのおかげで戻ることができた。さらに大魔王との距離を大きく離すことにも成功する。

これだけ距離が離れていれば何をされても対処可能だ。

【大魔王】第二のユニークスキル『まだ見ぬ闇の景色』も無事キャンセルできたしな。

「ボスの形態変化、終わりますわ!」

「構えろ!」

「「「ゾオオオオオオオオオオオオオ!!」」」

形態変化が終わり、大魔王がその最終形態の姿を現す。

まず目につくのはその頭。首が3本ある三頭竜。第二形態で細くなっていた体はまた太くなり、闇の威圧オーラを放つ禍々しくもかっこいい竜へと変貌していたのである。

「飛びましたわ!」

翼はさらに広くなり120メートル級に到達し、飛行し始めた。

今まで〈ヨウネル〉のような跳躍しかしてこなかった大魔王が、ついに飛行を始めたのだ。

いや、飛行というより浮いていると言う方が正しいかもしれない。

ふわっと浮き、上空30メートルのところをキープしながら、悠然と、ゆっくり俺たちの方へ前進を始めたのだ。

「いやな速度ね」

「あ! 空が、闇に包まれていきますわ!」

ボスを中心に大きな闇が空を覆っていく。

まるで地獄の闇がゆっくりと恐怖を掻き立てながら迫ってくるかのような絶妙な速度で大魔王が進行を始めたんだ。シエラとリーナは警戒心マックスである。

あ、ラナ、そんな「あれって撃ち落としていいのかしら? 私なら届くわよ?」的な目でこっちを見ないで? あそこで撃ち落としたら俺たちの攻撃届かないから。

「まだ俺たちの攻撃は届かない! 十分引き寄せろ! 今のうちに変身・覚醒・溜めができるメンバーはしておくように! タイミングを計る!」

「! ルルの必殺を打ち込むときが来たのです! 『変身・プリンセスメイクアップ』!」

「承知しました! ――ゼニス、心を通じ合わせますよ。『竜心同体』!」

「クワァ!」

「私たちもアイギス姉さまに続きますよワダラン――『聖獣姫騎・人聖一体』!」

「ガアアアア!!」

「お願いしますお越しくださいませ――『精霊王降臨』! 我が身に力をお貸しください――『精霊降し』!」

「私たちもいっくよー!」

「覚醒と溜め、両方あるし!」

「これまでに無いほど強力な攻撃を打ち込めそうだよね」

「「「『女神化』!」」」

「では私たちも大天使化、いきますよ!」

「はい!」

「「「「『大天使フォーム』!」」」」

「私は〈スターライト〉に乗り換えます。パメラ、ラナ様の護衛は任せましたよ」

「まっかせるデース! 『究極忍法・多重分身の術』!」

「戦艦砲、溜め、いきます――『充填』!」

「わたくしもチャージしますわ――『全軍一斉攻撃ですわ』! 『決戦兵砲・ノヴァブレイカー』!」

「『時溜め』! たっぷり攻撃魔法溜めちゃうね!」

「『エネルギーチャージ』なの~!」

「拳、溜める! 『恵まれた勝利の拳』!」

「これ、もしかしてマックスまで溜められたりする!? 『必殺の溜め』!」

恐怖を煽るようにゆっくりと接近してきたのは失敗だったな。

いや、普通ならこんなに距離が離れていることなんてないから、こんな行動を起こすなんて稀なんだけど……逆にこれは大チャンス。

高速戦闘では滅多にできない溜め系スキルを使う絶好のチャンスだ。

溜め系とは、エネルギーをチャージしてチャージしてチャージして放つ超大技。

その代わり溜めに時間が掛かるため、普通の戦闘時は滅多に使う機会の無い技でもある。溜めている時は無防備だしな。

だが、その威力は本物にして強力。

今までやったこともない全力の溜めに、みんなテンション上がってるな。

「『究極変身・ヒーロープリンセス』! さらにルルも『エネルギーチャージ』なのです!」

「「「『グラスプ・アタッチメント・シンチャージ』!」」」

中にはルルやサチ、エミ、ユウカのように変身or覚醒+溜めという、アカンやん! な組み合わせで溜めていく者もいる。

ルルなんかこの中で唯一の「二回変身+溜め」ができる 職業 ( ジョブ ) なんだ。やべぇぞ。

「「「ゾオオオオオオオオオオオオオ!」」」

「攻撃来るわ!」

「タンク、ガードー!」

まだ距離はそこそこあるというのにもう大魔王が攻撃を仕掛けて来た。

それは魔法。地獄の魔法だ。空から大量の火球が降り注ぐ。

そう、この空の大魔王竜は上空から大量の魔法の雨を降らせて地上を支配してくる、とんでもボスなのだ。

通常ならば大量の魔法の雨の中、上空30メートルにいるボスに向かって攻撃を仕掛けなければならない戦闘に発展するのである。

「溜め中のメンバーは動けない! ガチで守るぞ!」

「遠距離攻撃ならあたしに任せやがれです! 『強欲ドロードレインシールド』!」

「マシロ、ヒーラー頼む!」

「はい! 『ラファエルヒール』! 『ラファエルヒール』! 『ラファエルヒール』!」

「『主の盾』! 跳ね返っちゃえー!」

「ゼフィルス、攻撃はまだなの!?」

「もうちょっとだ! もうちょっと引き寄せろ! 溜めた攻撃が届くくらい近くにな! ――カルア!」

「ん!」

「合図とともにユニークスキルでクイナダを運んでくれるか! 俺はルルを転移させる!」

「ん!」

地上30メートルとか接近戦メンバーの攻撃が当たらない。

ならば当たるようにすればいいだけだ。

カルアと俺でクイナダとルルを運ぶことを決め、ついにその時が来る。

「今だ! 攻撃開始ーー!」

「ゼニス! 『ドラゴンラッシュ・エクスランスレイン』!」

「クワァ!」

「いきます――『エル・バランレード・ラグナロク』!」

「真ん中の頭は私がやるね――『ジェットバーストフェニックス』!」

「みなさんに続きます! 『ブラストエンゲージストライク』!」

俺の声に一気に攻撃が飛んでいき、ギルドメンバーたちが飛びかかっていった。

おお! ゼニスとアイギスの攻撃がすげぇ威力だ! ここで『姫騎士覚醒』を使うととんでもないことになるのだが、使うか? いや、まだだ。

「チャージ完了です。いきます――『ファウ・ウール・マーゼ・スラスト』!!」

ズドンととんでもない砲撃音。

撃ったのはもちろん――エステルだ。

エステル必殺の集束砲である。

『充填』は集束砲と相性が良い。こんなに限界まで溜めて、集束砲をぶっ放したのはエステルも初めての経験だろう。

〈スターライト〉の主砲から発射された超強力な極太ビームはすさまじい迫力を持って大魔王に直撃した。

「「「ゾオオオオオオオオオオオオオア!?」」」

大きく怯む大魔王だが、全く終わらない。これだけでは終わらない。

「「「おっちろー! 『 三柱神授神器 ( みはしらしんじゅじんぎ ) ・ジャストメイトジャッジメント』!」」」

「「「ゾア!?」」」

ズドンと真下から打ち込まれたのは断罪の剣。

サチ、エミ、ユウカが『女神化』で変身し、『グラスプ・アタッチメント・シンチャージ』で溜めに溜め、3人で放つ最強のコンボ攻撃を撃ってきたのである。

その威力は、間違いなく〈エデン〉で最強。

ガチガチのタンクをも一撃で屠りかねないほどの超威力の一撃だった。

大魔王のHPがすごいことになる。あんなに減るとか、マジやべぇんだけど!?

「これが、今の私の最高の攻撃です――『天変地異・エレメントヘヴン』!」

「「「ゾアアアアアアアアアア!?」」」

今度はシェリアが行ったーー!!

今のシェリアはユニークスキル『精霊王降臨』で降ろした精霊王様を『精霊降し』で自分に降して超覚醒した姿。

全身に漲るオーラに加え背後に守護霊のごとく顕現している精霊王がすさまじい。

そのシェリアが杖を掲げれば、共に精霊王も杖を掲げ、最高の精霊魔法がぶっ放される。直撃した大魔王からすさまじい衝撃と一気に削られるHPがめちゃヤバい!

「チャージ完了なのです!」

「今だカルア! 『 英勇転移 ( ブレイブポート ) 』!」

「『ナンバーワン・ソニックスター』!」

瞬間、俺はルルの肩に手を乗せて転移。

カルアもクイナダの背中に抱き着く形でユニークスキルを使って一瞬で空に移動。

気が付けば大魔王の側面に居た。

全力攻撃を叩き込む!

「『 天光勇者聖剣 ( あまのひかりのゆうしゃせいけん ) 』!」

「とう! 『ヒーロー・セイバー・モーメント』大強化フルバージョンなのですー!」

「いっけー! 『必殺・絶刀』大強化フルバージョン!!」

「『スターソニック・レインエッジ』大強化フルバージョン! さらにおまけ 『512・ヘル』大強化フルバージョン!」

大強化フルバージョン多い!?

ズバン! ズドドドドドーーーン!!

「「「ゾアアアアアアアアアアアア!?!?!?」」」

すさまじい衝撃と共に側面から攻撃を受けて大魔王が真横にノックバックした。

それほどとんでもない攻撃だったってことだな!

カルアなんか短剣二刀流だから、二発大強化フルバージョン使ってるし!

「『そして時は動き出す』!」

「『決戦兵砲・ノヴァブレイカー』発射ですわ!」

ここでタイミングよくルキアやリーナの溜め攻撃がヒット!

さすがの大魔王もこれほどの超強力溜め攻撃を連打で喰らったことは初めてだっただろう。

なんと3本目のHPバーが半分近くも減っていたのだ! いや、やべぇ!

しかもである。あれだけの超高威力の攻撃をばかすか喰らった大魔王は、なんとそのままダウン、墜落してしまったのだった。

「「「きゃああああああ!?」」」

「大魔王墜落したですのー!?」

「今だーー! 総攻撃ーーー!!」

「「「「『姫騎士覚醒』!」」」」

まさかまさかである。

ゲームの時はこんなにうまく決まった記憶はなかった!

全員の攻撃を喰らい、大強化フルバージョン、覚醒、変身の強力な威力を叩き込まれたことで第三形態になって早々のダウン! しかも総攻撃も合わせれば、実に70%近くもHPが吹っ飛んでる!? 料理のバフ効果も相まってとんでもないダメージ出てるじゃねぇか!?

やっべぇ。カイリとリーナのコンボが優秀! 今度から第三形態相手にするときはまず距離を取ろう。俺は決めた。

「「「ゾアアアアアアアアアアアア」」」

「大魔王の攻撃、来るぞ!」

俺はこれを知っている。【真の魔王】の第一のユニークスキル、『 全ての大地を破壊せよ ( グランド・デスダーク・デストロイ ) 』だ!

手を前にかざすと、そこに向かって必殺の超威力闇属性波動砲をぶっ放してきたのである。これは魔法ではなく、物理依存。

ヒットすれば大ダメージだけではなく〈即死〉効果もあり、付け加えるとエリサの〈即死〉と同じくらいの成功率を誇る、とんでも必殺技である。

「ポン! 今こそ現れるは最強無敵の盾狸王――『 幻獣霊最強 ( げんじゅうれいさいきょう ) ・ 狸王様完全盾 ( たぬきおうさまかんぜんたて ) 』大強化フルバージョン!」

「『ゴッドオリハルコンランパート』大強化フルバージョン!」

「『 神守盾 ( しんしゅたて ) 』大強化フルバージョン!」

「『ロード・オブ・オリハルコン』大強化フルバージョン!」

「私も振り払おう! 『制空権・ 神閃域 ( しんせんいき ) 』大強化フルバージョン!」

すさまじい威力の大魔法と5人のタンクの大強化フルバージョンがぶつかり合う。

さすがは【真の魔王】のユニークスキルだ。大強化フルバージョン5つとも、ほとんど半壊以上の状態にされてしまう。だが、防ぎ切った!

「私の新しい刀とスキルでこれか! 今のは、非常に手強い攻撃だぞ!」

「あれはおそらくユニークスキル級だ! この大魔王の必殺技に違いないぞ!」

「あ、暴れ始めました!」

「「「ゾアアアアアアアアアアアア」」」

ダウン復活後の大魔王はもう暴れまくった。これぞ大魔王の姿よとでも言うような暴れっぷりだった。

HPが半分以下になると使い出すブレス三連射も使いまくり、闇、火、氷、の属性魔法を使いまくって地表を蹂躙し、世界を征服しようとでもするような破壊の限りをぶっ放してきたのだ。

だが、その度にうちの優秀なタンクが防御!

やっぱり半数のタンクの装備を変えてきてよかった。そのほとんどを防げているな!

さらに大魔王がまた浮き始めたので、エステルの〈スターライト〉に乗り込んだアタッカーたちがボスの背中に乗り込んで「落ちろー!」と一斉攻撃!

果ては大魔王の背中でシャロンが『オリハルシステム排除ゴーレム召喚』を、ラクリッテが『 幻獣霊最強 ( げんじゅうれいさいきょう ) ・ 狸王様完全盾 ( たぬきおうさまかんぜんたて ) 』大強化フルバージョンを召喚しちゃって、ドスンドスンと重そうなゴーレムと狸に乗られた大魔王がマジシュールだった。それでも頑張って浮いてたけど。

しかし根性を見せた大魔王。結局落とすことはできず、最後は残りHPがあと少しというところで一斉攻撃でHPを全て刈り取って、ついに大魔王のHPがゼロになったのだった。