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第2156話 大魔王様の宝箱はいったい何がドロップする!?

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2156話 大魔王様の宝箱はいったい何がドロップする!?

「倒した?」

「倒しましたわ!」

「や、やったわー!」

「やったのですー!」

「やったのー!」

「うおっしゃー! 勝ち鬨を上げろーーー!!」

大魔王がエフェクトの海に沈んで消えていく様子を見て、ようやく撃破したことを実感する。

両手を上げて勝ち鬨を上げるのだ! ばんざーい!

「強敵、だったわね?」

「なぜ疑問形に!?」

話しかけて来たシエラ、なぜか本当に強敵だったのかと疑問形がついていた。

つ、強かっただろ!? 第三形態はちょっと7割くらいHPが吹っ飛んでたけどさ。

「第三形態の最初はともかく後半はかなり強かったじゃん……?」

「そうね。確かに、あの空からの大魔法が続くのなら、強敵だわ。でも、なんであのボスは第二形態ではあんなに速く動けたのに第三形態ではノロノロやってきたのかしら? こっちの準備、万端だったじゃないの」

「まあそうな!」

いや、うん! あのゆっくりとした動きが恐怖を湧き立たせるんだよ!

それに、言うほどノロノロではない。多分走るくらいの速度は出てたし。

しかし、大魔王が空を闇で埋め尽くしながらやってくるとか、演出の方に力が入ってた感は否めない……!

俺たちプレイヤーも騙されたぜ。あんな攻略法あったんだな。

ちなみに第三形態になった大魔王から逃げようとすると『大魔王様からは逃げられない』で強力なデバフを受けて逃げるのを封じられ、ガチでやられるので一定以上離れるという発想自体が無かったんだ。

最初から距離を取っておくことが攻略法っぽい。これ、今後も使おう。メモメモ。

「シエラ! ゼフィルス! なにしてるの! 早く宝箱を開けるわよ!」

「おおっとそうだった! シエラ、行こうぜ!」

「ええ」

なあに、大魔王のことはまた後で考えればいい! まずはお宝だ!

今回も〈金箱〉4つだー! すでにカグヤによってレア度がアップしている模様!

「勇者君勇者君! 今日は何にするんだい? やっぱり装備全集に偏らせるのかい?」

「おう! 装備全集レシピの方で頼むぜニーコ!」

「承ったのだよ!」

マリー先輩のところに持ち込んだ装備全集レシピの種類もそろそろ枯渇しそうなので、ニーコに頼んで新たな装備全集レシピの発掘を心掛ける。

まあぶっちゃけ60層は装備全集レシピの方が良い。だって〈上級姫職〉を含むSUP36勢の装備全集レシピが当たりやすいんだもん。

今の〈エデン〉メンバーの専用装備を揃えるならば、他の階層より60層や90層など、強力なボスが立ちはだかる階層で集めた方が効率が良いのだ。

ということで、ここでは装備全集レシピに偏らせて開けさせてもらう。

「ゼフィルス様、クジを用意しました」

「ご苦労セレスタン!」

さあ、運命のくじ引きだ。

相手は大魔王。

こういう時は、勇者の出番だ。そうだろう?

クジの結果。

エステル、シズ、カグヤ、エフィだった。

勇者の名前が無いんだけどどういうこと?

「では、僭越ながら私から」

「エステル、私の代わりに良いのを当てるのよ!」

「頑張ります!」

同じく大聖女の名前も無かったので、大魔王の宝箱と戦うのは【戦車姫】からになった。なんてこった。

「〈幸猫様〉〈仔猫様〉〈愛猫様〉〈神猫様〉、どうか良いものをお願いいたします」

「「お願いします!」」

大魔王を倒した勇気ある俺たちに何卒成果を!

「レシピですね」

「ニーコ、出番だ!」

「あいあいさー。『解読』!」

もちろんレシピになる確率は高かったからね。ニーコには〈幼若竜〉を持たせてありますさ!

「これは――! 〈大魔王シリーズ〉!?」

「「「「「なんですって!?」」」」」

そっち来ちゃった!?

最初にドロップしたのは、まさかの【大魔王】の専用装備だった。

誰も装備できないやつじゃないか!

「【大魔王】なんて 職業 ( ジョブ ) があるの!?」

「は、初めて知りました! 未発見でしょうか?」

「いったいどんな 職業 ( ジョブ ) なのでしょうか」

ノエル、ラクリッテが驚愕の声を上げ、アイギスも困惑したように言う。

あ、そっち?

そういえば【勇者】から【大魔王】に〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉ができることを知っているのって、最初に〈 上級転職 ( ランクアップ ) 〉した5人とセレスタンだけだっけ?

「…………」

ああ!? シエラがジト目だ! なんだか分からないけどありがとうございます!

俺はなんだかよく分からないけれど気分がよくなった。

「こ、こほん! これは研究所に送るとして、次行ってみよう! 次はシズだ」

「はい。では、二番目の宝箱を開けさせていただきます」

シズもお祈りしていざ、オープン。

そして当然のようにレシピだった。

「出番だニーコ!」

「あいあいさー! 『解読』!」

「! レシピを読み上げます。〈 傲慢大罪 ( ごうまんたいざい ) シリーズ〉です!」

「わ、私の装備がキターーーーーー!?」

「つ、ついに【大罪】職の専用装備がドロップしました!」

「たは!」

2枚目でドロップしたのはなんと【大罪】職の専用装備レシピ!

これにはフラーミナだけじゃなく、キキョウやミサトなど、他の【大罪】職メンバーも大きく沸く!

そう、実はこの大魔王、【大罪】職のレシピをドロップするのだーー!

な、なんて罪深いんだ大魔王! さすがは破壊の化身! 罪の化身だ!

流れが来たな! よっしゃ次も期待だ!

「次はカグヤ! 頼むぞカグヤ。マジで頼むぞカグヤ!」

「ちょ! プレッシャーがすごいんだけど!?」

「ゼフィルス先輩の目がマジですの!?」

続いて3人目は〈エデン〉のツッコミ担当の1人、カグヤ。

サーシャと一緒に開ける模様だ。

プレッシャーを分担しようという作戦のようだ。

祈れば願いも2倍? いけるか?

「では、開けるよ! オープン!」

「んん? レシピですの!」

レシピツモ! まずはOK。

「よし!」

「あいあいさー! 『解読』!」

おかしい、まだ呼んでないのにニーコがあいあいさーして『解読』した。

まあいい。気になるのはレシピの方なのだ。

何がくる? 何がくる? お願い〈幸猫様〉!

どうやら文字が読めるようになったようで、瞬間カグヤとサーシャの目が見開かれた。

「「〈睡魔女王シリーズ〉だよ(ですの)!」」

「うおっしゃーーーー!!」

「私の装備ねー!」

3つ目も〈エデン〉メンバー、エリサの装備がキターーーーー!!

来たぜ来たぜSUP36勢の専用装備! しかも「悪魔」カテゴリーの専用装備だ!【睡魔女王】も魔王、いや、女魔王だからな。来てくれるって俺は信じてたよ!

「やったー! 見て、見てフィナちゃん! この専用装備! 超かっこよさそうよ! 魔王っぽくない!?」

「落ち着いてください姉さま。分かりましたから。揺らさないでください」

「これが落ち着いていられるわけ――そうだご主人様! 私とクルクル――にゃぶん!?」

「――姉さまが失礼しました。みなさん、先を進めましょう」

「う、うん。でもエリサ先輩大丈夫?」

「大丈夫です。姉さまはこんなの、日常茶飯事ですから」

「に、日常茶飯事でこれを受けてるですの?」

どうやらエリサはテンションが上がりすぎてしまったようだ。

俺もよくなるから分かる。

おかげで強制的に鎮めるためフィナがチョップして 鎮 ( ちん ) していた。

天井をぶち破って高く伸びようとするテンションを、上から叩き落す。見事な一撃に見えたんだぜ。ちなみにエリサは頭を押さえてプルプルしている。

「あれ、いいわね」

「え?」

おかしいな、今俺の側にいるシエラからボソッと何かが聞こえた気がしたんだ。

いや、きっと俺の聞き間違いだな。

さあ、いよいよラストだ!

「エフィの番だね! この調子でいけば、もしかして私の【ルシファー】専用装備とかも当たっちゃうんじゃないの? むしろ当ててエフィ!」

「んじゃ、一緒に開ける?」

「いいの!?」

4人目はエフィ!

だがエリサを見てテンションが上がったシヅキがエフィに期待を寄せると、なんと共同作業をすることに! う、羨ましい!

ラナもエステルを見ながらその手があったか、みたいな顔をしてるもん。

しかし大歓迎。2倍のお願いの効力、来るか?

お祈りを済ませてオープン。もちろんレシピ!

「あいあいさー! 『解読』!」

ついに俺が何も言わなくてもニーコがあいあいさーする事態だ。

『解読』によってレシピが読めるようになる。果たして何がくる!?

「ってわー!? ほんとにキターーーーーーーー!?!?!?」

瞬間シヅキが暴発した。

「ちょ、耳元で叫ばないでシヅキ」

「ごめんエフィ! でも、でもでもでもだよ! これが叫ばずにいられる!? 見て! 〈 地獄の王 ( ルシファー ) シリーズ〉だって! 〈 地獄の王 ( ルシファー ) シリーズ〉だって!」(2回)

「「「「おおおお!」」」」

これにはみんな驚いた。

まさかの願いが届いて大当たり!? 共同作業によるお祈り力2倍は効果あり!?

やっべぇ! これは大発見かもしれないぞ!? 今までの共同作業って、なにが当たった!? 俺はなぜこんなことに気が付かなかったんだ!

決めた! 次は共同作業で攻める!

「うおー! やったなシヅキー!」

「きゃー! 私が攫われちゃう~!」

「そうれクルクルクル~!」

エリサのあれを見て一度は落ち着いていた俺のテンションも無事天井突破!

宝箱を開けたはずのエフィを差し置いて、シヅキの腰を捉えると、そのままクルクルと回り出す!

「あー! それ、私がやられるはずだったのに! シヅキ、交代よ!」

「無理です~!」

「【大罪】職装備に【睡魔女王】装備に【ルシファー】装備とかもうさ! すっげー! クルクルクル~!」

「ゼフィルス、落ち着きなさい、落ち着かないとエリサみたいになるわよ?」

「待ちなさいシエラ! 久しぶりのクルクルなんだからもうちょっと、せめて私が終わってからにして!」

「…………はぁ」

「エリサー!」

「きゃー! ご主人様の魔の手が私にもー!」

「ここで私がブロックです。――あ~れ~」

「ってちょー!? フィナちゃんがクルクル!? 私はー!?」

「見てましたかラナ様、きっと次は私かシズに来ますから、フィナさんのようにブロックして――」

「ナイス案よエステル! 採用だわ!」

「…………」

こうして今日も俺はクルクル回ってしまったのだった。

なお、気が付いたらラナがとても満足そうな顔をしてたのが印象的だったんだよ。

しかし改めてすごい。

【大罪】職装備に【睡魔女王】装備に【ルシファー】装備だ!

しかも周回すればもっともっと――ふはは!

「〈万界ダン〉の専用装備は当たったけど結局時間が無くてスルーだったし、今度こそ私専用の装備を作ってもらうよ!」

それはシヅキ、すまんかった……!

【ルシファー】専用装備は優先して作ってもらいましょう!