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第2161話 ハンナと朝のおはようから警邏の班決めまで。

ゲーム世界転生〈ダン活〉~ゲーマーは【ダンジョン就活のススメ】を 〈はじめから〉プレイする~ — kakuyomu.jp · All chapters

第2161話 ハンナと朝のおはようから警邏の班決めまで。

日曜日は結局65層まで進んでストップした。

やはり〈エデン〉のメンバーは優秀。

予想通り63層から65層ではユニークスキルを2種類使うボスがポップした。

やばかったよ。65層の最奥ボスは、あの「頭吹っ飛んだー!」で意識を持っていく〈豪壮大樹・アムネジアトラキ〉!

しかし俺たちだって慣れたもの、何とかこれを撃破したんだ!

俺たちは話し合いで決めた新戦法を試しつつ突破し、周回。

どんな動きをして、どんなスキルを使用するか選択し、ユニークスキルに対抗するため残しておくスキルなどを決めながら、常に一定の余裕を確保してボスのユニークスキルを警戒しながら戦うことを覚えていったんだ。

これまで第二形態の時だけ警戒しておけばよかったユニークスキルを、第三形態でも、それも別の種類のユニークスキルを使われるとあって最初は戸惑っていたメンバーたちも、次第に温存することが増えて来た。

特に防御スキルが重要なのだ。ここぞという時に使うべく、常に一定の防御スキルは使用できる状態でないといけない。

「大強化フルバージョンが有効ですわ。あれなら普通の〈六ツリ〉スキルの1.5倍から2倍は耐えることができます。今までユニークスキルが来たら全力で防御に回していたのを、6から7スキルほどの使用に抑えることができますわ!」

注目されたのはやはり上級専用装備で発現した武器スキル。

『大強化フルバージョン』。その上級職の強力なスキルをバージョンアップさせ、さらに強力なスキルにしてしまう。これによって、ユニークスキルが来たら10種の防御スキルで耐えていたものが、6種から7種発動するだけでよくなった。

あとは『大強化フルバージョン』持ちの防御スキルが増えれば、ユニークスキルのラッシュにも耐えることが可能だと結論づけたのだ。

「つまり、〈神界ダン〉の攻略には専用装備集めが重要、ということね」

「ですわ! 専用装備のレシピをドロップさせ、作製して挑まなくては突破はできませんわ!」

そう、シエラとリーナの結論の通りだ!

深層からが本番。

この〈神界ダン〉では、上級専用装備の作製が攻略のカギを握る!

いつものように前もって装備を準備万端にしておき、一気に攻略するのではなく、少しずつ少しずつ攻略階層を押し上げつつ、ドロップした装備で常に自分たちの装備も更新していかないといけないというダンジョンなのだ!

もちろん、ゲームの時は全滅覚悟でまずは相手のユニークスキルの効果や威力を把握しにいくこともできたが、リアルでは安全第一。

安全に攻略するには時間がかかる。

じっくり、慌てずに攻略していこう。そういう結論に落ち着いた。

まずは装備の更新が終わるまで65層で周回する、という結論になったのだった。

明けて月曜日。11月9日。

「ゼフィルス君~? あ~さ~だ~よ~?」

「ふにゃ……おはよう~ハンナ~」

「うん!」

今日は珍しくハンナが素直に起こしてきた。

最近は本気で起こしているのか怪しいハンナだったが、今週はやはり違うようだ。

なぜか? それはな。

「気持ちよく起床!! ついに待ちわびたな。学園祭の準備期間だ!」

「うん。お互い頑張らないとね!」

そう、学園祭が2日後に迫り、今日から本格的な学園祭期間に突入するからだ!

授業は無し! 学園祭に向け、今日から準備期間に突入するのだ!

学園全体が学園祭一色! とてもワクワクする! ワクワクが止まらない!

「ハンナ! いえーい!」

「い、いえーいゼフィルス君~」

テンションが突如爆発して突然のいえーいハイタッチにもすぐに返してくれるハンナが素敵すぎる!

一緒にご飯を食べると、出発だ。

「今日は早く起きてもらってごめんね」

「全く気にしなくていいぞハンナ! いつも早く起きてもらって感謝しているのは俺の方なんだからな」

実は今日はいつもよりも1時間くらい早めの登校。

理由はハンナの〈生徒会〉のためだ。お忙しいらしい。

なのにハンナは俺の朝ごはんを作るのだけは譲れないと言って聞かず、何なら朝ごはんだけ届けに来る、なんて言い始めたので、それなら俺も早起きするから一緒に食べようとこうなったのだ。

ハンナが早めに家を出たいなら俺も合わせる!

今日もハンナと一緒に食べる朝ごはんが美味しかったです!

「ふふ。はぁ、もっと道が長かったらいいなって思っちゃう。もういつもの分かれ道だよ~」

「頑張れハンナ! 〈生徒会〉の仕事、応援しているからな!」

「う、うん! 頑張る! それじゃあゼフィルス君、またね!」

「いってらっしゃい!」

もういつもの分かれ道。

ハンナは名残惜しむように手を振りながら歩いていくのを俺も手を振って見送ったんだ。

さあ、俺も行かなければ。――〈S等地〉にある〈秩序風紀委員会〉へな。

俺が向かったのは教室ではなく、〈秩序風紀委員会〉の本部だった。

毎年恒例、俺たちの学園祭の仕事は警邏になったのだ。

相変わらず、この時期だけは人手不足が深刻な模様。

到着して中に入れてもらうと、どうやらクラスの中では俺が一番乗りらしかった。何気に一番乗りは初めてだぜ。

「あ、ゼフィルス様。早いですね」

「クエナ」

すると、緑髪をツインテールにして豪華な魔法使い風装備を着こんだ女子がやってきたんだ。言わずもがな、この方は〈秩序風紀委員会〉の今代の総隊長、クエナである。

「おはよう。クエナこそ早いな」

「私は総隊長としてのお仕事がありますもの~」

「そうかぁ。あ、それと様呼びはしなくてもいいぞ? これから〈秩序風紀委員会〉の指揮下に入るんだからな」

「あ~、わかりました。ではゼフィルスさんで。それで、ゼフィルスさんはなんでこんな早くに?」

「俺は、そう、学園祭が楽しみすぎて早めに来てしまったのさ!」

「ゼフィルスさんらしい!」

ババン、と背にテロップが光る勢いで腰に手を置いて自慢げに宣言してみる。

クエナはこう見えて割とノリとツッコミが良いのだ。

ありがとうございます!

まあ、ハンナと一緒に朝ごはんを食べ、一緒に登校するために早めに来ました! とは言いづらいので冗談っぽく言うしかなかったんだぜ。

ちゃんと冗談だって伝わってるよね? なんか本気と思われてそうな気がしたが、きっと気のせいだと思う。

「そうです、それならちょっと手伝ってください。主に〈3年1組〉の班分けとか。スリーマンセルをこっちで下手に決めるよりも餅は餅屋、モチッコはモチッコ屋にって言いますもんね」

「言うかなそんな言葉??」

モチッコはモチッコ屋に? 〈ダン活〉のデータベースと呼ばれた俺が初耳です。

でも俺の〈ダン活〉帳にメモしておこう。

面白い言葉を教えてもらえたし、俺も早く着きすぎて暇だったので協力することに決まる。

「ちなみに基準とかあるか?」

「前衛と後衛は同じ班に入れてほしいですね。何かあった時に対処しやすいですし」

「了解だ」

その辺は例年と同じだな。

レベル100の俺たちでも個では対処できない問題もあるのだ。

いつも同じグループにいるメンバーはそのままでOKとして、そこに足りない要素を入れる感じでチームを作っていく。

……さて、困った。レグラムとオリヒメさんの班には誰を入れよう……?

メルトの班は、ミサト、ハク、シャロンが候補、ここはくじ引きにして女子2人を決めて、あぶれた人をレグラムの班に……いや、それはあんまりか。

思ったよりも難しいぞこれ?

なかなかスリーマンセルとなると決められず、やや難航したもののなんとか決定。

一部の人はローテーションにしたので問題ないはずだ。

例えばメルトの班ならば、初日はミサトとシャロン、2日目はシャロンとハク、最終日はミサトとハク、といった具合だ。最終日が修羅場になりそうなのは仕様です。

ちなみにレグラムとオリヒメさんの班に加わる生贄――じゃなくてあと1人もローテーションにしたぞ。初日はアイシャ、2日目はセレスタン、最終日はリーナに決定した。

なお、公正なクジの結果である。(本当)

また、俺は初日がアイギスとリーナ、2日目にラナとエステル、最終日にシエラとルルになっている。

これも公正なクジの結果だ。本当だぞ? 『直感』さんに感謝だ!

だからシェリアへの言い訳もきっと大丈夫だろう。

最終日のシェリア班はエリサとフィナにしておいたしな。(公正?)

「よし、こんなところだろう。クエナ~、確認してくれ」

ちょっと前衛と後衛のバランスが難しい班もあったが、そこは目をつぶる形でどうか1つ。

「ありがとうございます! さすがはゼフィルスさん。それじゃあ〈2年1組〉と〈2年5組〉、〈1年1組〉なんかもお願いしますね」

「は、謀ったな!?」

なお、優秀な2年生と1年生のクラスメイトたちのプロフィールも確認させてもらったので、俺的にも悪くは無かったんだぜ。