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第825話 学園祭最後のイベント、どんちゃん騒ぎの後夜祭

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第825話 学園祭最後のイベント、どんちゃん騒ぎの後夜祭

学園祭大イベント、〈迷宮防衛大戦〉も第一アリーナ〈ヘカトンケイル〉を見事撃破したことで大成功を収め、学園は大きく盛り上がったまま夜のイベントへと突入していた。

その名も―――後夜祭。

所謂どんちゃん騒ぎの場。

夕方になるとあれだけあった様々な店が片付けられ、大きな広場や校庭ではそこら中に無料のドリンクバーが設置され、ライトアップやキャンプファイヤーが焚かれ、打ち上げ花火まで空に咲いている。

さらには、夜空にいくつもの光の絵や「後夜祭!!」「学園祭大成功!!」の光の文字が浮かんでいた。

学生はみんな集まって、談笑したり、あるいは踊ったり、ブルーシートを広げて鑑賞会をする人たちまでいて、要は騒ぎまくっていた。そこら中からワイワイとはしゃぐ声が聞こえてくる。

学園祭三日目の夜は羽目を外して学園全体で盛り上がるのだ。

ちょっと外しすぎかもしれないが。まあ今日くらいはいいだろう!

そして、俺たちもまた、羽目を外していたりする。

「ふははははは! 乾杯だかんぱーい!! 〈ヘカトンケイル〉撃破に加えて1位入賞で乾杯だー! かんぱーい!!」

「はわわ。ゼフィルス君のテンションが天元突破しているんだよ!?」

「でも割と見慣れた光景なのはなんでかしらね?」

大人しい系の代表であるハンナとシエラが俺を見て何か言っていたが、俺の耳にはもはや何も聞こえない。

「もー! なんで私が21位なの!? おかしくないかしら! ゼフィルス、ちょっとその順位替わってよ!」

「わははははは!」

ラナがなぜか膨れて突っかかってくるが俺にはまったく聞こえないのだ。

いやぁ、気分が良い!

「本当にいつも楽しそうですわねゼフィルスさんは」

「〈迷宮防衛大戦〉第一アリーナの部で貢献度第1位でしたからね。あの活躍振りを考えるとそれも当然ですが、並み居る上位ギルドの面々を抜いての第1位はとても誇らしいと思います」

リーナとエステルというちょっと珍しい組み合わせで談笑しているのが視界に入ってくると、ようやく耳が通るようになってきた。

「ルルも頑張ったのです! ルルはなんと5位だったのです!」

「ルルも頑張りましたね。とても偉いですよ私なんて74位でしたからルルと比べものになりません」

ルルとシェリアの話を聞くと、だいぶ順位に差がある模様だ。

まあ仕方ない。

何しろ参加者が5000人もいたのだ。その中から二桁の順位を獲得するだけでも十分すごいことなんだぞ?

ちなみに1位は俺だ! ふははははは!!

この貢献度の順位によって商品かQPが送られるのだが、〈エデン〉と〈アークアルカディア〉は凄いぞ。

何しろ一番順位の低かったニーコですら230位だ。ほとんどのメンバーは二桁台の順位にランクインしている。

報酬もがっぽりだ! ここでの報酬はこの〈迷宮学園・本校〉ではドロップしない限定品、別の迷宮で採れる上級装備品なんかもゲット可能なビッグチャンスなんだ! そして貢献度第1位の俺は、超高性能アクセサリー装備〈煌めく夜空の腕輪〉をゲットした! 1年生の時に手に入る装備の中ではトップの性能を誇るこれが手に入るとは! もちろんこれは俺が装備するぜ!

笑いが止まらん! わははははは!!

ちなみに〈エデン〉〈アークアルカディア〉組メンバーの順位で上位だった人物がこちら。

ゼフィルス1位、リカ2位、エステル3位、ルル5位、アイギス9位、へカテリーナ10位、レグラム11位、ロゼッタ14位、ラナ21位、ラクリッテ22位。

とりあえず上位10人はこんな感じ。

前衛陣が上位に多く入っているのは〈ヘカトンケイル〉の背中に登って腕を切り落としたからだな。第二形態デストロイヤーモードは〈ヘカトンケイル〉攻略の大きな壁だったらしい。それを打ち砕き、勝利に大きく貢献したことが高い順位の理由のようだ。

一番斬り落としていたのがリカで、次がエステル、そしてルルの順番だったためこんな感じになっていると思われる。

俺は腕も切り落としたし、ダウンも奪ったし、弱点の延髄に一撃入れてヘロヘロにさせたし、メンバーを指揮していたのが大きく戦況に貢献したと判断されたのだと思う。

誰に判断されたのかは知らない。勝手にスクリーンに表示されるからな。アーティファクトがヤバし!

また4位はユーリ先輩、6位はアーロン先輩、7位が〈千剣フラカル〉のカノン先輩、8位は〈百鬼夜行〉のヨウカ先輩だった。

目立ってたからなぁあの人たちも。

まあ、一番目立ってたのは他ならぬ〈エデン〉だけど。

おかげでメンバーは多くの知らない人、知っている人から声を掛けられまくっていた。

「お、やっと落ち着いたかよゼフィルス。こっち来い、こっちで騒ごうぜ!」

「やめいやめい、ガルゼたちが騒ぐとせっかくの気分が台無しじゃ。少しは落ち着かんかい。勝利後の余韻を楽しむんじゃ」

「ははは、でも騒ぎたい気持ちも分かるよ。あの〈ヘカトンケイル〉は強敵だったからね」

「は~、なんども死にかけた~。あのレイドボス理不尽じゃない? ねえ?」

そこにいたのはガルゼ先輩にヨウカ先輩、そしてユーリ先輩とカノン先輩だった。

アーロン先輩を除いたランキング上位陣がなぜか揃っている。ちなみにガルゼ先輩はヨウカ先輩を背負って走りまくり、サポートに徹していた影響だろう、順位は99位だそうだ。

傭兵はこれくらいで良いらしいとのことで、順位にはあまりこだわりは無い様子だ。

「あとでこいつからはたっぷりと報酬を頂くからな! ハハハハハ!」

「こんな美女を背中に乗せる栄誉をもらって高い報酬まで要求するとは、ちょっとは勇者氏を見習えガルゼ」

「俺を籠絡したいならもっと肉付けてきやがれ貧相娘」

「この! このモデルスタイルの妾を掴まえてその侮辱、許せぬ! ここで成敗してくれるわ!」

「お? 俺とやる気か?」

どうやらガルゼ先輩とヨウカ先輩は仲良しの様子だ。

喧嘩するほど仲が良いというのを地で行っている。

ヨウカ先輩は自己申告のようにとてもスタイルがいい。スラッとしたモデル体型だ。白銀の狐耳が素晴らしい。

ヨウカ先輩とはもう少し話してみたかったがガルゼ先輩に絡むので忙しいみたいなので、もう1人の気になる人と話すとしようか。

「〈千剣フラカル〉のカノン先輩ですね? 俺は〈エデン〉のギルドマスターでゼフィルスと言います。よろしく」

「おお~礼儀正しい。知っての通り〈千剣フラカル〉のギルドマスターやってるカノンだよ~。初めまして~」

若干伸ばし気味で力が抜けそうな話し方のこの人は、これでもAランクギルドの中でも総合力で最強と言われているギルド〈千剣フラカル〉のギルドマスター様だ。

見た目は、ボブカットの可愛い系の普通の女子高生にしか見えない。しかしその個人の実力は学園でも1,2を争うほど。もちろん争っているのはユーリ先輩だ。

カノン先輩の 職業 ( ジョブ ) は【 剣姫 ( つるぎひめ ) 】の上級職【 操千 ( そうせん ) の 剣姫 ( つるぎひめ ) 】。

ナチュラルにシエラの【操聖の盾姫】と同系統、「男爵」カテゴリー最強職の一角だった。

まさか自力で【 操千 ( そうせん ) の 剣姫 ( つるぎひめ ) 】を発現する人が存在するとは思わなかったよ。

「君との関わりはキリちゃんの勧誘を断られて以来だね~。あの時はもうちょっと強く勧誘してもらえばよかったって後悔しているよ~、キリちゃんの妹ちゃんのことも含めてね」

「はっはっは、どっちみちそっちには靡かなかったですよ。俺は自分でギルドを作りたかったので」

「まだ1年生なのに立派だよ~。キリちゃんが一目で勧誘に走ったのもわかるな~、あの子って基本積極的に勧誘とかしない子なのにさ、最初聞いたときは驚いちゃったんだから」

カノン先輩が言っているのは、まだギルドを発足する前、最初にキリちゃん先輩に会った時の事だ。

あの時は真っ先に、それこそすぐに声を掛けてきたのがキリちゃん先輩だったが、カノン先輩曰く、キリちゃん先輩は人と交流するのが苦手らしい。

それほど目を掛けてもらったということなのだろう。いきなりAランクギルドに勧誘してきたくらいだからな。

「カノン先輩の千剣、見てましたよ。凄く上手かったですね」

「あはは~、結果は7位だったけどね。ねえ、ゼフィルス君って呼んでいいかな?」

「どうぞどうぞ」

「ありがと~。ゼフィルス君も凄かったよね、あんなとこ登っちゃうんだってビックリしたよ~。おかげでとても助かっちゃった~」

カノン先輩と話が弾む。

次第にキリちゃん先輩とその妹、リカの一つ上の姉であるリンカ先輩も呼び、こっちもリカを呼んで盛り上がったが、それは割愛しよう。

あと、放置されることになったユーリ先輩だが、ラナとは話す事が出来た様子だ。

ユーリ先輩の「今まで約束を守れなくてごめん」という言葉に反応してチラッと見たとき、ラナのグーパンが腹に入ってユーリ先輩が膝を突いていた気がしたが、きっと気のせいだろう。

しかし、その後はそれなりに会話が弾んだみたいで、久しぶりの兄妹の時間を過ごしている様子だった。

ラナは、ちょっとスネているように見えなくもなかったが、俺が見る限りあれはポーズだな。実際は嬉しがっているだろう、ラナはツンデレだからな。ともあれ仲直りは出来たようだ。証拠に側に控えたエステルとシズがハンカチで目元を拭っていた。

良かったなラナ。

それからも色々と知らない人からお祝いされたり、知っている方からお祝いされたり、飲んだり騒いだりと学園祭最後のイベント、後夜祭も楽しみまくり、夜は更けていったのだった。

ああ、学園祭、凄く楽しかったぜ!

大満足だ!

第十六章 -完-

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あとがき失礼いたします。

近況ノートに次章予告を貼り付けました!

次章ちょっと気になる方はどうぞ!

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